私·····またまた悪役令嬢ですか〜〜

フォーレンス学園一年生

フォーレンス学園に入学！

夏が終わり、涼しい風が秋の訪れを告げるこの季節、私はフォーレンス学園に入学します！

「凄いわ、ステキ·····」
目の前には大きな建物が·····フォーレンス学園本館、
女神の館·····建物の一番上には女神の像と鐘がついている。壁は真っ白でまるで翼のよう·····

フォーレンス学園の作りについて教えるわ！
まず、本館 女神の館、その周りに五つの館がある。
火の館、水の館、土の館、闇の館、光の館
この館ではその魔法を学ぶことができる。
一番大きいのは火の館、火に属する人が多いからだ。私たちは入学する際に何属性があるかを調べられ、その館に入る。しかし、入学してくる人の中にはたまに私のように魔法を持っていない平民たちもいる。その際は女神の館で学ぶことになる。公爵令嬢で女神の館で学ぶのは私だけじゃないかしら·····でも、女神の館では服のことについて学ぶクラスがあるの！服を作れるなんて夢みたいね！
ラルク様は複数の属性を持っているため、いろいろな館に出入りしている。
この国ではなぜか女神が信仰されている。神話などはまた後で教えるね！

「私·····入学できるかな·····」
「エルサ、何も心配ないよ！だってエルサは凄く成績がいいんだから！」
「でもやっぱり魔法が使えないのは痛いよね·····」
「エルサ、この世界は魔法が全てじゃないんだよ！エルサはどんなことを学びたいの？？」
「服、いろんな服を作りたいの！」
「いいと思うよ！エルサが作った服、いつか僕にも作ってよ！」
「えぇ、もちろん！」
「さぁ、入学試験に行こう！」
「うん！」
今回行われる入学試験で十二歳から行けるかどうかが決まる。試験会場には百人ほどの貴族らしき子供たちがいる。みんなかなり真剣だ。もしも十二歳からフォーレンス学園に入ることができれば、他の子達よりも早く仕事に就くことができ、親よりも上の役職になることも夢じゃない

辺りを見回し、ほっと安堵した。良かった·····ベルはいない。アンナはずる賢いが、成績はよくなかった。努力をしないからだ。まぁ、どれだけアンナが悪かったとしても結局親に褒められるのだから、勉強など必要なかったんだろう。

「そろそろ試験を開始します！席について！」
試験が始まる·····頑張らないと！ここまでしてくれたラルク様とルー兄様のためにも！！
「では、始めてください！！！」
ペンを持ち、私は問題を解き始めていった·····

「終わった·····」
「お疲れ様、エルサ！」
「お疲れ、エルサ」
クタクタだ·····まさかこんなに試験時間が長いなんて·····
「きっとエルサなら余裕で受かっているよ！」
「あぁ、きっと受かってる」
「ありがとう、二人とも！でもどうなるかは全然分からないわ」
「今日はエルサの好きなものでも食べようよ！」
「いい店知ってるよ、この近くの！」
「行きたい！！」
「よし、行こう！」

「エルサは何があっても入れる·····」
「はい、もちろんです·····」
「たとえ国家権力を乱用してもな·····」
「二人ともなんて言ってるの？？」
「「気にしなくていいよ、それより早く行こう」」
「うん、行こう！」
テストの問題は簡単だったけど多分みんな出来てるからな～受かるかな·····
何も心配いらないことを知らないエルサだった·····