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フォーレンス学園一年生
森の中の侵入者?!
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「ラ、ラルク様!!どこに行くの?!」
私はラルク様に手を引かれ走らされている
「秘密だよ!まぁ、来てよ!!」
絶対にろくな事じゃないよ!逃げようとしても全然手を離してくれないし·····
周りに人はいない、みんな会場にいるみたい、普通そうだよね!
「ラルク様!まだなの?!」
「もうちょっとだよ!エルサ!」
もう、これに従うしかなさそうね·····
「着いたよ!」
「ここはいったい·····」
「ここはね、授業で魔法の練習をする森だよ!」
「暗いね·····」
「まぁね、暗闇でも戦えないと意味ないでしょ?」
「そうだけど·····」
怖い·····なんでこんなところに?!
「まぁ、これを見てよ!」
「これは!!」
足元に真っ白なモフモフがあった
しばらくの間、見つめているとモフモフが動き出し、しっぽと体にわかれた
「最近、学園に現れたんだよ~可愛いでしょ!」
「か、可愛い!!!!」
大きくて雪のように白いしっぽと紅いクリクリとした目、ちょこんとそろえた前足が凄く可愛い!
「この子は何の動物だろう?」
狐と猫が混ざったような、そんな動物
これはなんだろう?なんか見たことがあるような·····
「これは使い魔だね、かなり上位の」
「使い魔??」
「うん、たぶん偵察用の·····」
「偵察??!!」
偵察ってどういうこと??!!
「そうでしょう、後ろの木に隠れている方·····」
「っえ、わっ!キャャャ!!」
叫び声が聞こえたと思ったら、ドシンと大きな音が辺りに響いた
「い、いったいどういうこと·····」
偵察用の使い魔って·····いったい誰が·····
「誠に申し訳ございません」
??!!
私とラルク様の後ろからいきなり現れた
「初めまして、セルフォルド・ヨーカスター」
「名前を覚えていただき光栄でございます、ラルク・ミドラー王子。この度はお嬢様がとんだご無礼をおかけし、申し訳ございませんでした」
お、お嬢様って·····まさか!
「ちゃんと理由を説明してね」
「お嬢様の口から言わせます、お嬢様?早く来てください」
お嬢様と呼ばれた少女は身体をプルプルとさせながら私たちの前に来た
今にも倒れそうだ、木から落ちたのはかなりの衝撃だったのだろう
「·····お願いセル、肩貸して·····」
「ご自分がドジだったのでしょう?我慢してください」
「(´;ω;`)冷たいな·····」
少女はセルフォルド様と話が終わったのか私たちの方を向いて
「申し訳ございませんでした!!!」
そう言って深々と頭を下げた
「えっと·····顔を上げてください、カレン様?でしょうか」
「はい!そうです!」
やっぱりそうだ·····彼女こそが物語のエルサの仲間、カレンだ·····でも、もっと陰気なかんじだったと思うんだけど·····目の前にいる彼女は明るくて元気いっぱい!というかんじだ
物語が変わっている·····!!
「やっぱりエルサ・アルナート公爵令嬢様は本当に美しいですね!」
「あ、ありがとうございます」
「ラルク・ミドラー王子も本当に整った顔立ちをされてます!」
「あ、ありがとうございます」
「·····お嬢様、そんな話はもういいですから理由を説明してください」
「あっ!ゴメン!セル!えっと·····このようなことをしてしまったことをお詫び申し上げます
エルサ・アルナート公爵令嬢様とラルク・ミドラー王子が仲が良いという噂を聞き、どうしてもその様子を見たいと思ったのですが·····私はこの身分ですのでお近付きになれません。なので遠くから眺めていたのです·····本当に申し訳ございませんでした!」
「カレン嬢、あなたはいい方です!!私とエルサ嬢が仲が良いのを知り、見たいと思うとは!!もっとその噂を流していただきたい!婚約者ではないか·····などもどんどん流して·····」
「ラ、ラルク様?!いったい何を話してるの?!」
「もちろん、流させていただきます!おまかせを!」
2人がニコニコと笑っているけど絶対ろくな事考えてない!!
「お嬢様、近すぎますよ」
「あっ、すみません!」
「かまいません、しかしエルサにはあまり近づかないでいただきたい、嫉妬してしまいます」
「その言葉キュンときます!!ありがとうございます!!やっぱりこの世界は最高ですわ!」
「ちょっと2人とも!!何話してるの!!」
「カレン様、カレン様もこの学園に入学されたのですか??」
「い、いえ。私はセルに着いてきたのです!お二人を見てみたかったので·····無理を承知に·····」
「この件はお詫び申し上げます、お嬢様が行かないと死ぬなどと言いだしてしまい·····」
「セルフォルド様、あなたが学園の結界を誰にも知られずにカレン様を通り抜けさせたのですね」
「·····その通りでございます」
「この件は私の我儘のせいです、どうか罰を与えるのなら私にお願いします」
「大丈夫ですよ、罰などありませんから!だってここに何度もそのようなことをした方がいますので
ね?ラルク様!」
「·····すまない·····本当にすまない·····エルサに会いたかったから」
「理由は嬉しいですがダメですよ!」
「·····可愛い·····エルサ」
「お二人は本当に仲が良いのですね、憧れますわ」
「さっきの使い魔は·····??」
「拾ったのですわ、家の近くの林で!名前はココですわ!可愛いと思いませんか!!」
「とっても可愛いわ!!·····触らせて貰えないかしら?」
「どうぞどうぞ!!ココ、おいで!!」
ぱっと目の前に姿を現したココちゃんはやっぱりとっても可愛い!!背中の方を触ってみた。とってもフワフワ!!いつまでも触っていたい!!私も可愛い動物が欲しい·····
「カレン様は婚約者の方などはいらっしゃるのですか?」
「残念ながら全くそのような話がないのです·····私はこのようにおてんばですので誰も·····」
「えっ?こんなにも可愛らしいのに?!」
カレンは本当に可愛いのだ、サラサラとした美しい金色の髪に真っ赤な瞳、身長は私より少し低いくらい、肌も真っ白で、触ったら折れてしまいそうでもある
婚約話なんかいっぱい舞い込んできそうだけど·····
「ふふふ、ありがとうございます!やはりエルサ・アルナート公爵令嬢様は噂どおりの方ですわ」
「噂??そういえばさっき私とラルク様の噂が流れているとお伺いしましたけど、どのようなものなのですか?」
「そうですね~美しく、優しい令嬢だとかラルク様の婚約者ではないかとか·····」
「それはありませんわ!私はラルク様の婚約者では
ありませんわ!」
物語通りになるなんて絶対に嫌よ!!
「そんなに嫌がらなくてもよくない?エルサ?」
「べ、別に嫌がっているわけじゃないわよ!!」
「お嬢様、そろそろお時間だと·····」
「あっ!そうね!エルサ・アルナート公爵令嬢様、ラルク・ミドラー王子!今日はありがとうございました」
「言いたかったのだけどエルサでいいわよ」
「ラルクでいいよ、私も」
「そんな·····」
「「お願い」」
「エルサ様、ラルク様、ありがとうございました
どうかまた、お話しましょう!」
「もちろん、楽しみにしてるわ」
「まぁ、噂の件、頼んだよ」
「お嬢様、参りますよ!」
「では!」
そういってカレン様は風に包まれてそこから消えた
カレン様は物語のような方ではなかったし、セルフォルド様もカレン様のことを嫌っていなさそうだった。
もしかしたら·····私にとってのハッピーエンドを迎えられるかもしれない
そう思わずにはいられなかった
私はラルク様に手を引かれ走らされている
「秘密だよ!まぁ、来てよ!!」
絶対にろくな事じゃないよ!逃げようとしても全然手を離してくれないし·····
周りに人はいない、みんな会場にいるみたい、普通そうだよね!
「ラルク様!まだなの?!」
「もうちょっとだよ!エルサ!」
もう、これに従うしかなさそうね·····
「着いたよ!」
「ここはいったい·····」
「ここはね、授業で魔法の練習をする森だよ!」
「暗いね·····」
「まぁね、暗闇でも戦えないと意味ないでしょ?」
「そうだけど·····」
怖い·····なんでこんなところに?!
「まぁ、これを見てよ!」
「これは!!」
足元に真っ白なモフモフがあった
しばらくの間、見つめているとモフモフが動き出し、しっぽと体にわかれた
「最近、学園に現れたんだよ~可愛いでしょ!」
「か、可愛い!!!!」
大きくて雪のように白いしっぽと紅いクリクリとした目、ちょこんとそろえた前足が凄く可愛い!
「この子は何の動物だろう?」
狐と猫が混ざったような、そんな動物
これはなんだろう?なんか見たことがあるような·····
「これは使い魔だね、かなり上位の」
「使い魔??」
「うん、たぶん偵察用の·····」
「偵察??!!」
偵察ってどういうこと??!!
「そうでしょう、後ろの木に隠れている方·····」
「っえ、わっ!キャャャ!!」
叫び声が聞こえたと思ったら、ドシンと大きな音が辺りに響いた
「い、いったいどういうこと·····」
偵察用の使い魔って·····いったい誰が·····
「誠に申し訳ございません」
??!!
私とラルク様の後ろからいきなり現れた
「初めまして、セルフォルド・ヨーカスター」
「名前を覚えていただき光栄でございます、ラルク・ミドラー王子。この度はお嬢様がとんだご無礼をおかけし、申し訳ございませんでした」
お、お嬢様って·····まさか!
「ちゃんと理由を説明してね」
「お嬢様の口から言わせます、お嬢様?早く来てください」
お嬢様と呼ばれた少女は身体をプルプルとさせながら私たちの前に来た
今にも倒れそうだ、木から落ちたのはかなりの衝撃だったのだろう
「·····お願いセル、肩貸して·····」
「ご自分がドジだったのでしょう?我慢してください」
「(´;ω;`)冷たいな·····」
少女はセルフォルド様と話が終わったのか私たちの方を向いて
「申し訳ございませんでした!!!」
そう言って深々と頭を下げた
「えっと·····顔を上げてください、カレン様?でしょうか」
「はい!そうです!」
やっぱりそうだ·····彼女こそが物語のエルサの仲間、カレンだ·····でも、もっと陰気なかんじだったと思うんだけど·····目の前にいる彼女は明るくて元気いっぱい!というかんじだ
物語が変わっている·····!!
「やっぱりエルサ・アルナート公爵令嬢様は本当に美しいですね!」
「あ、ありがとうございます」
「ラルク・ミドラー王子も本当に整った顔立ちをされてます!」
「あ、ありがとうございます」
「·····お嬢様、そんな話はもういいですから理由を説明してください」
「あっ!ゴメン!セル!えっと·····このようなことをしてしまったことをお詫び申し上げます
エルサ・アルナート公爵令嬢様とラルク・ミドラー王子が仲が良いという噂を聞き、どうしてもその様子を見たいと思ったのですが·····私はこの身分ですのでお近付きになれません。なので遠くから眺めていたのです·····本当に申し訳ございませんでした!」
「カレン嬢、あなたはいい方です!!私とエルサ嬢が仲が良いのを知り、見たいと思うとは!!もっとその噂を流していただきたい!婚約者ではないか·····などもどんどん流して·····」
「ラ、ラルク様?!いったい何を話してるの?!」
「もちろん、流させていただきます!おまかせを!」
2人がニコニコと笑っているけど絶対ろくな事考えてない!!
「お嬢様、近すぎますよ」
「あっ、すみません!」
「かまいません、しかしエルサにはあまり近づかないでいただきたい、嫉妬してしまいます」
「その言葉キュンときます!!ありがとうございます!!やっぱりこの世界は最高ですわ!」
「ちょっと2人とも!!何話してるの!!」
「カレン様、カレン様もこの学園に入学されたのですか??」
「い、いえ。私はセルに着いてきたのです!お二人を見てみたかったので·····無理を承知に·····」
「この件はお詫び申し上げます、お嬢様が行かないと死ぬなどと言いだしてしまい·····」
「セルフォルド様、あなたが学園の結界を誰にも知られずにカレン様を通り抜けさせたのですね」
「·····その通りでございます」
「この件は私の我儘のせいです、どうか罰を与えるのなら私にお願いします」
「大丈夫ですよ、罰などありませんから!だってここに何度もそのようなことをした方がいますので
ね?ラルク様!」
「·····すまない·····本当にすまない·····エルサに会いたかったから」
「理由は嬉しいですがダメですよ!」
「·····可愛い·····エルサ」
「お二人は本当に仲が良いのですね、憧れますわ」
「さっきの使い魔は·····??」
「拾ったのですわ、家の近くの林で!名前はココですわ!可愛いと思いませんか!!」
「とっても可愛いわ!!·····触らせて貰えないかしら?」
「どうぞどうぞ!!ココ、おいで!!」
ぱっと目の前に姿を現したココちゃんはやっぱりとっても可愛い!!背中の方を触ってみた。とってもフワフワ!!いつまでも触っていたい!!私も可愛い動物が欲しい·····
「カレン様は婚約者の方などはいらっしゃるのですか?」
「残念ながら全くそのような話がないのです·····私はこのようにおてんばですので誰も·····」
「えっ?こんなにも可愛らしいのに?!」
カレンは本当に可愛いのだ、サラサラとした美しい金色の髪に真っ赤な瞳、身長は私より少し低いくらい、肌も真っ白で、触ったら折れてしまいそうでもある
婚約話なんかいっぱい舞い込んできそうだけど·····
「ふふふ、ありがとうございます!やはりエルサ・アルナート公爵令嬢様は噂どおりの方ですわ」
「噂??そういえばさっき私とラルク様の噂が流れているとお伺いしましたけど、どのようなものなのですか?」
「そうですね~美しく、優しい令嬢だとかラルク様の婚約者ではないかとか·····」
「それはありませんわ!私はラルク様の婚約者では
ありませんわ!」
物語通りになるなんて絶対に嫌よ!!
「そんなに嫌がらなくてもよくない?エルサ?」
「べ、別に嫌がっているわけじゃないわよ!!」
「お嬢様、そろそろお時間だと·····」
「あっ!そうね!エルサ・アルナート公爵令嬢様、ラルク・ミドラー王子!今日はありがとうございました」
「言いたかったのだけどエルサでいいわよ」
「ラルクでいいよ、私も」
「そんな·····」
「「お願い」」
「エルサ様、ラルク様、ありがとうございました
どうかまた、お話しましょう!」
「もちろん、楽しみにしてるわ」
「まぁ、噂の件、頼んだよ」
「お嬢様、参りますよ!」
「では!」
そういってカレン様は風に包まれてそこから消えた
カレン様は物語のような方ではなかったし、セルフォルド様もカレン様のことを嫌っていなさそうだった。
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