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「ねぇ、見てよ、あの子!きっと私たちを馬鹿にしてるんでしょうねー」
してないよ…
「ウザイよね!ホント!」
ごめんなさい…
「いいわよね、将来が幸せで決まっている人は、お気楽人生最高じゃん!」
幸せなんかじゃ…ない…
周りから聞こえてくる私への悪口…幸せって何なの?私が生きている意味って…いったい…何なのよ…
もう…嫌だ!!私を…殺してぇぇぇぇ!!!
「はっ…」
「シャルロット!!シャルロット!!!」
いきなり目が覚め、私の目には私の名前を必死に呼ぶ、リオンの姿がうつった
「リ…オン…?」
「シャルロット!シャルロット!!良かった…良かった…」
リオンは今にも泣きそうな顔で強く強く抱きしめた、とても苦しいのにこの苦しさが心地よいと感じてしまう…さっきの頭を突き刺すような悪夢…恐怖が薄まっていくような感覚…ただ今はリオンの腕の中に少しでも長く居たかった…
どれくらい時間が経ったんだろうか、リオンは抱き締めたまま動かない
「リ、リオン?大丈夫?」
話しかけても全く返事がない…
「リオン??リオン!!」
激しく揺さぶると固く私を抱きしめていた手がだらりと垂れ、リオンが私から手を離して、体がグランと後ろに傾く
ベッドに倒れるリオンは安心したかのように、ぐっすりと眠っていた
リオンの目の下にはくまが目立ち、体も細くなっている気がする
いったい何があったのかしら…私は確か…お父様の部屋に行って…そして…お茶を飲んで…はぁ!
私はお父様達に殺されそうになったんだわ!蘇ってくるあの痛みと苦しさ…コレット達の高笑いにお父様の冷たい声…全てがいっきに流れ込んできて、呼吸が出来なくなる…まさか、殺されかけるなんて…でもどうして助かったの??あのとき、もう死んだんだと思ったのに…意味が分からない、なんで?!なんで!なんでなの?!
「シャルロット!」
「…リオン??」
いつの間にか起きているリオンが私の手を取り、泣き出してしまった…
「良かった良かった!本当に良かった…」
「リオン?!どうして泣いて…」
「泣くなんて当たり前だろ!どれだけ心配したと思っているんだ!!」
「?!」
いつもとは違うリオンの男らしい口調に驚いた
「なんであいつらは…シャルロットを殺そうと!」
「リオン、落ち着いて!」
「…シャルロット様…」
いつも通りの姿に戻り、少し安心した
「リオン…私は助かったのね…」
「はい、本当に良かったです…」
「私…死んだんだって思ったのだけど…」
「シャルロット様の悲鳴を聞き、すぐに向かいました…ドアを蹴破るとそこに…倒れたシャルロット様と…あいつらが居たんです…私はすぐにあなたを連れていき、お茶を吐かせたのですが…シャルロット様は全く動かず…ただただ浅い息をしているだけでした…一ヶ月間…眠り続けていたのです…」
リオンは固く手を握りしめながらそう呟いた
「一ヶ月も?!」
「はい、もうあいつらは死んだと思っています」
「今、あの人達は…」
「寝ておられます…」
「……」
「私が…なんで殺されそうになったか教えてくれる?」
「はい…畏まりました…」
リオンは苦しそうな顔でゆっくりと喋りだした
「コレット様はどうしてもヴェルデ様と婚約をしたいと…旦那様と奥様に言い、シャルロット様を殺そうと思い立ったようです…」
「予想はしてたけど…やっぱりそれだけの理由よね…」
なんでそれだけの理由で簡単に殺せるのかしら…
「…そして遠くの国から確実に…そして苦しんで死ぬ毒を入手したそうです…」
「?!苦しんでって…そんな…」
私が苦しんで死ぬ様子まで…笑うために…
「…旦那様達が行かれていたところは演劇ではなく、コレット様の花嫁衣装を見に行かれていたようです…」
「娘が城に行っている時にそんなことをするなんて…でもどうして嘘をついたのかしら…」
「私に怪しまれたくなかったのではないでしょうか…」
「そういうことね…思ったのだけど…どうしてお父様達は私を殺してもバレないと思ったのかしら?」
聞きたくない…知りたくない…
「…シャルロット様の引き出しに遺書がありました…」
「………そうだったのね…」
まさか自殺に仕立てあげようとするなんて…だから毒殺を選んだのね…
父親に殺されようとするなんて…血が繋がっていると思いたくない…なんで、私は…産まれてきてしまったのだろうか…考えれば考えるほど涙が出てきてしまう
リオンが私の涙を手でぬぐった
「シャルロット様…本当に申し訳ございませんでした…」
「なんでリオンが謝るのよ!あなたは私を助けてくれたじゃない!」
「あなたを守れなかった…傷つけてしまった…」
下を向いて謝るリオンの姿を見るのが嫌で、リオンの顔を両手で持ち上げ、目を合わせた
「リオン…」
「シャルロット様??」
いきなりの私の行動に驚いているリオンの顔はとっても可愛くて、カッコイイ…私のためにずっと起きて、看病してくれたんだと思うと窶れた顔にしてしまったことが本当に申し訳ない…
「リオン…ありがとう…」
「シャルロット様?!」
リオンの額に軽く口付ける
リオンは私の好きな花の香りがする…
リオンは私の行動に驚き、顔を真っ赤に染めた
「お礼よ」
「あ、ありがとうございます」
私のキスがお礼になるかは分からないけれど、言葉で表せないこのもどかしい感情はこの方法でしか示せなかったの
「そろそろ朝ね、着替えて外に出ましょうか」
薄暗かった部屋のカーテンからもれる眩しいほどに明るく繊細な光が私たちを照らした
私はベッドから足を下ろそうとした
「シャルロット様!!」
するといきなりリオンが私の手を掴んだのだ
「どうしたの?リオン」
「シャルロット様!殺そうとしたヤツらとまた会うのですか!」
「……」
「逃げたいと思わないんですか?!」
必死にそう叫ぶリオン…そう、逃げたっていいのかもしれない…でも…
「リオン、逃げたらどうなるのかしら…」
「えっ?」
「私はこんなだけど一応王子の婚約者、死体がなければ死んだことになんてさせてくれないわ…」
「私があなたを…逃がします」
「ダメよ、そうしたらリオンが処罰されてしまうわ!私はね、リオンと一緒にいたい、それだけで充分よ」
「シャルロット様…」
逃げることなんて出来ない、私はそこまで強くないのよ
「行きましょう、リオン」
「どこまでもお供します、シャルロット様」
私たちは二人で屋敷の広間へと向かった
「お前、なぜ生きている!」
「嘘でしょ…」
「お姉様、最低よ!!死になさいよ!!」
「…私は死にません、絶対に!」
これが精一杯の反抗だった…絶対にこの人達の思いどおりにはさせないわ!
「少し、出かけてまいります」
「どこへ行く気だ!!」
「私を殺そうとした方に言う必要はありませんわ」
「答えろ、父の命令だぞ!!」
「…娘を殺そうとする方が父だとは思いたくないものです」
「?!」
絶対に許せない…そして今なお、父親だと名乗ろうとするなんて…
「リオン、行きましょう」
「畏まりました」
「おい、リオン!主人の命令だ!シャルロットを行かせるな!!」
「…私の主人はシャルロット様ただ一人です」
「?!お前まで裏切るのか!!」
「主人を殺そうとした方の命令を聞く筋合いはございませんので」
「ならば使用人共、あいつらを止めろ!どうせ城に告げ口にでもいくつもりだろう!!」
そう言うと使用人達が現れて私たちの周りを囲んでしまった
「…リオン…」
「大丈夫ですよ、シャルロット様、これくらいなんでもありませんので」
そう言ってくれるがやはり使用人、十人ほどに囲まれると殺されそうになったときのことを思い出してしまい、怖くなってしまう…
そんな不安を他所にリオンは余裕の表情である
「今まで言ったことがありませんでしたが…」
広間に響き渡る声でそう言うリオンを全員が凝視する
「私…魔法が使えるんですよね」
あたり全てが凍りついた
「な、なんだと?!魔法が使えるやつなど王族以外いないぞ!!」
「私もなぜ自分が使えるのかは分かりません、しかし使えるものは使えるのですから良いではないですか?」
「そんなの嘘に決まっている!!使用人共!捕らえろ!!」
「逃げた方が良かったのに…」
リオンはそう呟いて片手を私の肩に、もう一つの片手を高くあげた、その手から見たことのないほど紅く綺麗な炎が出てきた…それはとても大きく、とてつもないほどの熱を持っているように思えた。使用人達は熱さのあまり後ろに下がった。しかし私は全く熱さを感じない
私たちは使用人達が怯んだ隙に玄関の前まで走った
「あなたは…本当に愚かですよね、旦那様」
「お前…何を…」
リオンの顔はいつになく険しく、その目はあの男への憎しみで染まっていた
「まぁ、これを投げるわけではありませんのでご安心を」
そう言ってリオンはぱっと炎を消し去った
使用人達は安心したようだった
「とにかくこれで私が魔法を使えることが分かったと思います、これ以上、手を出さない方がよろしいかと」
「…使用人、あいつらを捕らえろ!!」
「?!?!」
リオンの脅しを見ていなかったの?!リオンは手を出さないでいてくれたのに…つくづく馬鹿な男だと思う…
「だ、旦那様!私共では勝てそうに…」
「文句を言うな!!どうせ、俺たちを襲う勇気などないのだろう!」
使用人達は納得したようにもう一度私たちを囲んだ
「…シャルロット様、この方達は…」
「本当に馬鹿ね…」
「そうよそうよ!!お父様!やっちゃってよ!!」 「あなた、こいつらを捕まえて!!」
二人も本当に馬鹿だと思う、私もハイデンロール家の一人だと思うと本当に恥ずかしい…
「リオン、この人たちに構う必要はないわ、行きましょう!」
ここから早く出たい、いなくなりたい!
「畏まりました、屋敷の前に馬車を用意しております、お先に行ってください」
「リオン、大丈夫?」
「はい、すぐに行きます」
リオンはいつも通り微笑んだ
「…分かったわ、待ってる」
「ありがとうございます」
私はリオンを置いて、馬車へと向かった
してないよ…
「ウザイよね!ホント!」
ごめんなさい…
「いいわよね、将来が幸せで決まっている人は、お気楽人生最高じゃん!」
幸せなんかじゃ…ない…
周りから聞こえてくる私への悪口…幸せって何なの?私が生きている意味って…いったい…何なのよ…
もう…嫌だ!!私を…殺してぇぇぇぇ!!!
「はっ…」
「シャルロット!!シャルロット!!!」
いきなり目が覚め、私の目には私の名前を必死に呼ぶ、リオンの姿がうつった
「リ…オン…?」
「シャルロット!シャルロット!!良かった…良かった…」
リオンは今にも泣きそうな顔で強く強く抱きしめた、とても苦しいのにこの苦しさが心地よいと感じてしまう…さっきの頭を突き刺すような悪夢…恐怖が薄まっていくような感覚…ただ今はリオンの腕の中に少しでも長く居たかった…
どれくらい時間が経ったんだろうか、リオンは抱き締めたまま動かない
「リ、リオン?大丈夫?」
話しかけても全く返事がない…
「リオン??リオン!!」
激しく揺さぶると固く私を抱きしめていた手がだらりと垂れ、リオンが私から手を離して、体がグランと後ろに傾く
ベッドに倒れるリオンは安心したかのように、ぐっすりと眠っていた
リオンの目の下にはくまが目立ち、体も細くなっている気がする
いったい何があったのかしら…私は確か…お父様の部屋に行って…そして…お茶を飲んで…はぁ!
私はお父様達に殺されそうになったんだわ!蘇ってくるあの痛みと苦しさ…コレット達の高笑いにお父様の冷たい声…全てがいっきに流れ込んできて、呼吸が出来なくなる…まさか、殺されかけるなんて…でもどうして助かったの??あのとき、もう死んだんだと思ったのに…意味が分からない、なんで?!なんで!なんでなの?!
「シャルロット!」
「…リオン??」
いつの間にか起きているリオンが私の手を取り、泣き出してしまった…
「良かった良かった!本当に良かった…」
「リオン?!どうして泣いて…」
「泣くなんて当たり前だろ!どれだけ心配したと思っているんだ!!」
「?!」
いつもとは違うリオンの男らしい口調に驚いた
「なんであいつらは…シャルロットを殺そうと!」
「リオン、落ち着いて!」
「…シャルロット様…」
いつも通りの姿に戻り、少し安心した
「リオン…私は助かったのね…」
「はい、本当に良かったです…」
「私…死んだんだって思ったのだけど…」
「シャルロット様の悲鳴を聞き、すぐに向かいました…ドアを蹴破るとそこに…倒れたシャルロット様と…あいつらが居たんです…私はすぐにあなたを連れていき、お茶を吐かせたのですが…シャルロット様は全く動かず…ただただ浅い息をしているだけでした…一ヶ月間…眠り続けていたのです…」
リオンは固く手を握りしめながらそう呟いた
「一ヶ月も?!」
「はい、もうあいつらは死んだと思っています」
「今、あの人達は…」
「寝ておられます…」
「……」
「私が…なんで殺されそうになったか教えてくれる?」
「はい…畏まりました…」
リオンは苦しそうな顔でゆっくりと喋りだした
「コレット様はどうしてもヴェルデ様と婚約をしたいと…旦那様と奥様に言い、シャルロット様を殺そうと思い立ったようです…」
「予想はしてたけど…やっぱりそれだけの理由よね…」
なんでそれだけの理由で簡単に殺せるのかしら…
「…そして遠くの国から確実に…そして苦しんで死ぬ毒を入手したそうです…」
「?!苦しんでって…そんな…」
私が苦しんで死ぬ様子まで…笑うために…
「…旦那様達が行かれていたところは演劇ではなく、コレット様の花嫁衣装を見に行かれていたようです…」
「娘が城に行っている時にそんなことをするなんて…でもどうして嘘をついたのかしら…」
「私に怪しまれたくなかったのではないでしょうか…」
「そういうことね…思ったのだけど…どうしてお父様達は私を殺してもバレないと思ったのかしら?」
聞きたくない…知りたくない…
「…シャルロット様の引き出しに遺書がありました…」
「………そうだったのね…」
まさか自殺に仕立てあげようとするなんて…だから毒殺を選んだのね…
父親に殺されようとするなんて…血が繋がっていると思いたくない…なんで、私は…産まれてきてしまったのだろうか…考えれば考えるほど涙が出てきてしまう
リオンが私の涙を手でぬぐった
「シャルロット様…本当に申し訳ございませんでした…」
「なんでリオンが謝るのよ!あなたは私を助けてくれたじゃない!」
「あなたを守れなかった…傷つけてしまった…」
下を向いて謝るリオンの姿を見るのが嫌で、リオンの顔を両手で持ち上げ、目を合わせた
「リオン…」
「シャルロット様??」
いきなりの私の行動に驚いているリオンの顔はとっても可愛くて、カッコイイ…私のためにずっと起きて、看病してくれたんだと思うと窶れた顔にしてしまったことが本当に申し訳ない…
「リオン…ありがとう…」
「シャルロット様?!」
リオンの額に軽く口付ける
リオンは私の好きな花の香りがする…
リオンは私の行動に驚き、顔を真っ赤に染めた
「お礼よ」
「あ、ありがとうございます」
私のキスがお礼になるかは分からないけれど、言葉で表せないこのもどかしい感情はこの方法でしか示せなかったの
「そろそろ朝ね、着替えて外に出ましょうか」
薄暗かった部屋のカーテンからもれる眩しいほどに明るく繊細な光が私たちを照らした
私はベッドから足を下ろそうとした
「シャルロット様!!」
するといきなりリオンが私の手を掴んだのだ
「どうしたの?リオン」
「シャルロット様!殺そうとしたヤツらとまた会うのですか!」
「……」
「逃げたいと思わないんですか?!」
必死にそう叫ぶリオン…そう、逃げたっていいのかもしれない…でも…
「リオン、逃げたらどうなるのかしら…」
「えっ?」
「私はこんなだけど一応王子の婚約者、死体がなければ死んだことになんてさせてくれないわ…」
「私があなたを…逃がします」
「ダメよ、そうしたらリオンが処罰されてしまうわ!私はね、リオンと一緒にいたい、それだけで充分よ」
「シャルロット様…」
逃げることなんて出来ない、私はそこまで強くないのよ
「行きましょう、リオン」
「どこまでもお供します、シャルロット様」
私たちは二人で屋敷の広間へと向かった
「お前、なぜ生きている!」
「嘘でしょ…」
「お姉様、最低よ!!死になさいよ!!」
「…私は死にません、絶対に!」
これが精一杯の反抗だった…絶対にこの人達の思いどおりにはさせないわ!
「少し、出かけてまいります」
「どこへ行く気だ!!」
「私を殺そうとした方に言う必要はありませんわ」
「答えろ、父の命令だぞ!!」
「…娘を殺そうとする方が父だとは思いたくないものです」
「?!」
絶対に許せない…そして今なお、父親だと名乗ろうとするなんて…
「リオン、行きましょう」
「畏まりました」
「おい、リオン!主人の命令だ!シャルロットを行かせるな!!」
「…私の主人はシャルロット様ただ一人です」
「?!お前まで裏切るのか!!」
「主人を殺そうとした方の命令を聞く筋合いはございませんので」
「ならば使用人共、あいつらを止めろ!どうせ城に告げ口にでもいくつもりだろう!!」
そう言うと使用人達が現れて私たちの周りを囲んでしまった
「…リオン…」
「大丈夫ですよ、シャルロット様、これくらいなんでもありませんので」
そう言ってくれるがやはり使用人、十人ほどに囲まれると殺されそうになったときのことを思い出してしまい、怖くなってしまう…
そんな不安を他所にリオンは余裕の表情である
「今まで言ったことがありませんでしたが…」
広間に響き渡る声でそう言うリオンを全員が凝視する
「私…魔法が使えるんですよね」
あたり全てが凍りついた
「な、なんだと?!魔法が使えるやつなど王族以外いないぞ!!」
「私もなぜ自分が使えるのかは分かりません、しかし使えるものは使えるのですから良いではないですか?」
「そんなの嘘に決まっている!!使用人共!捕らえろ!!」
「逃げた方が良かったのに…」
リオンはそう呟いて片手を私の肩に、もう一つの片手を高くあげた、その手から見たことのないほど紅く綺麗な炎が出てきた…それはとても大きく、とてつもないほどの熱を持っているように思えた。使用人達は熱さのあまり後ろに下がった。しかし私は全く熱さを感じない
私たちは使用人達が怯んだ隙に玄関の前まで走った
「あなたは…本当に愚かですよね、旦那様」
「お前…何を…」
リオンの顔はいつになく険しく、その目はあの男への憎しみで染まっていた
「まぁ、これを投げるわけではありませんのでご安心を」
そう言ってリオンはぱっと炎を消し去った
使用人達は安心したようだった
「とにかくこれで私が魔法を使えることが分かったと思います、これ以上、手を出さない方がよろしいかと」
「…使用人、あいつらを捕らえろ!!」
「?!?!」
リオンの脅しを見ていなかったの?!リオンは手を出さないでいてくれたのに…つくづく馬鹿な男だと思う…
「だ、旦那様!私共では勝てそうに…」
「文句を言うな!!どうせ、俺たちを襲う勇気などないのだろう!」
使用人達は納得したようにもう一度私たちを囲んだ
「…シャルロット様、この方達は…」
「本当に馬鹿ね…」
「そうよそうよ!!お父様!やっちゃってよ!!」 「あなた、こいつらを捕まえて!!」
二人も本当に馬鹿だと思う、私もハイデンロール家の一人だと思うと本当に恥ずかしい…
「リオン、この人たちに構う必要はないわ、行きましょう!」
ここから早く出たい、いなくなりたい!
「畏まりました、屋敷の前に馬車を用意しております、お先に行ってください」
「リオン、大丈夫?」
「はい、すぐに行きます」
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