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15.ソニアside
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きれい……。
輝くような金髪にエメラルドの目。
こんなキラキラした人、これまで見たことない!
仲の良い男友達の一人と参加したパーティー。
そこで一人の男の人を見てカミナリに打たれたような衝撃を受けた。
私達より年上だって分かった。
スラリとした長身で学校で仲の良い男友達の誰よりもキレイ。
カッコイイじゃなくてキレイが先に立つくらいに綺麗。
彼の姿に思わず目を奪われたのは私だけじゃなかった。
パーティーに来てる皆が彼に注目してる。女の人達は、うっとりと彼を見つめている。
「珍しいな、ティエリー様がこの会場にいるなんて」
「え?友達なの!?」
エスコート役の子が彼を見て呟いたのを聞き逃さなかった。ティエリーって彼の名前よね?もしかして友達かも。だったら紹介してもらえる!そう思って聞いてみた。
「いや、友人ではないよ。流石に畏れ多い。ただ貴族ならティエリー様を知らない人はいないってことさ。ティエリー様にお会い出来るなんて本当に珍しいよ」
そう言われてもう一度彼の姿を見た。あんなにたくさんの人達に囲まれているんだもの、滅多に姿を現さないということなのよね。私もご挨拶しなくちゃ!そう思った途端、彼が人だかりを離れ一人になったのを見逃さなかった。ラッキー!男友達に「少し風にあたってくる」と嘘をついて一人、彼の後について歩き出した。
あ!チャンス!
一人になった彼の所へ駆け寄って声をかけた。
「あの!私、ソニアって言います!貴男、ティエリーって言うんでしょ?仲良くしてね」
上目づかいでおねだりポーズ。
これもお母さんに教えてもらった。「これで堕ちない男はいない。ソニアはお母さんよりも愛嬌があるから別の意味でも可愛がられるわよ」って。
私は彼が「君、可愛いね」って言うのを待った。だってコレをすると男子は、み~~んな、「可愛い子だね。僕も仲良くなりたいよ」って言うから。そうやって友達は増えていくものだって学習したの!
でも変。
なかなか声がかからない。なんで?私が不思議に思っていると、彼は私を無視して歩き出した。え……どうして……?訳が分からないけど、もしかしたら「ついてこい」って意味かもしれない。
「ま、まって!待って!どこに行くの?」
叫ぶように話しかけるのに彼はどんどんと歩く。
慌ててついて行くけど追いつかない。
「そこの女を捕らえろ」
どうしてか彼から物騒な声が聞こえてきた。
それと同時に数人の男の人が私を捕まえて縛り上げる。
何!?なに?どういうこと!?
「離して!」
叫んだら今度は口に網みたいなものをはめられて声が出せないようにされた。
なになに!?なんでなんで!? 初めての経験でパニックになるけどどうにもならない! なんでこんな風に捕まっているんだろう?助けを呼ぼうにも声がだせない……どうしていいか分からず、私は只々パニックで泣くしかできなかった。
引っ張られるようにパーティー会場に連れて来られた。
「この娼婦を連れて来たのは誰だ」
彼の言葉に会場中が静まり返った。
「今すぐ出てこなければ然るべき処置を取らせてもらうぞ」
怖い!なに!?なんで彼は怒ってるの!?
彼の言葉に周囲がざわつくのが分かる。
「ぼ、僕です。彼女を連れて来たのは……」
男友達が真っ青になって答えた。その途端、私の体は誰かに蹴飛ばされ床に倒れた。
なに!?なにするの!!
「ここは夜会ではない。昼間から娼婦を連れ歩くな」
「も、申し訳ございません。あ……その、彼女は何か粗相を……したのでしょうか」
「私が一人になるのを見計らって接触してきた。家名を名乗る事もなくな。見た目からしてまだ見習いだろうが、躾がなっていない。君が彼女を身請けするのか?」
「え……それは……」
「身請けする予定はないのか?」
「……はい」
「この者が所属しているオーナーの許可を得て連れ出しているのか?」
「か、彼女の許可はとってあります」
「私は個人の許可を聞いているのではない」
「……そ、それは……」
「口約束ではなく書類契約は交わしていないのか?」
「……」
「その様子では交わしてないな。これは後学の為に言っておくが、それ相応の場所でその手の女性を選ばなければ大変な事になるぞ。所属の場所によっては客に詐欺まがいの行為をする者もいる。質の悪い者に引っかかって身ぐるみはがされないとも限らない。ましてや、この年齢で挨拶一つ出来ないとなれば中級クラスも怪しいな。下級クラスでその手の病が流行って社会問題になっているのは君も知っているだろう。君の連れもその類かもしれないのだ。私の言いたいことは分かるな」
「……はい」
「今日のところは初犯という事で大目に見よう。この場に相応しくないも者と共に速やかに退出しなさい」
「はいっ!申し訳ございませんでした!」
大急ぎで私を立たせ、連れて行こうとする男友達。
どうして!?なんで!?なんで私、連れてかれるの!!??
訳が分からないまま馬車に乗せられて家に帰らされた。
輝くような金髪にエメラルドの目。
こんなキラキラした人、これまで見たことない!
仲の良い男友達の一人と参加したパーティー。
そこで一人の男の人を見てカミナリに打たれたような衝撃を受けた。
私達より年上だって分かった。
スラリとした長身で学校で仲の良い男友達の誰よりもキレイ。
カッコイイじゃなくてキレイが先に立つくらいに綺麗。
彼の姿に思わず目を奪われたのは私だけじゃなかった。
パーティーに来てる皆が彼に注目してる。女の人達は、うっとりと彼を見つめている。
「珍しいな、ティエリー様がこの会場にいるなんて」
「え?友達なの!?」
エスコート役の子が彼を見て呟いたのを聞き逃さなかった。ティエリーって彼の名前よね?もしかして友達かも。だったら紹介してもらえる!そう思って聞いてみた。
「いや、友人ではないよ。流石に畏れ多い。ただ貴族ならティエリー様を知らない人はいないってことさ。ティエリー様にお会い出来るなんて本当に珍しいよ」
そう言われてもう一度彼の姿を見た。あんなにたくさんの人達に囲まれているんだもの、滅多に姿を現さないということなのよね。私もご挨拶しなくちゃ!そう思った途端、彼が人だかりを離れ一人になったのを見逃さなかった。ラッキー!男友達に「少し風にあたってくる」と嘘をついて一人、彼の後について歩き出した。
あ!チャンス!
一人になった彼の所へ駆け寄って声をかけた。
「あの!私、ソニアって言います!貴男、ティエリーって言うんでしょ?仲良くしてね」
上目づかいでおねだりポーズ。
これもお母さんに教えてもらった。「これで堕ちない男はいない。ソニアはお母さんよりも愛嬌があるから別の意味でも可愛がられるわよ」って。
私は彼が「君、可愛いね」って言うのを待った。だってコレをすると男子は、み~~んな、「可愛い子だね。僕も仲良くなりたいよ」って言うから。そうやって友達は増えていくものだって学習したの!
でも変。
なかなか声がかからない。なんで?私が不思議に思っていると、彼は私を無視して歩き出した。え……どうして……?訳が分からないけど、もしかしたら「ついてこい」って意味かもしれない。
「ま、まって!待って!どこに行くの?」
叫ぶように話しかけるのに彼はどんどんと歩く。
慌ててついて行くけど追いつかない。
「そこの女を捕らえろ」
どうしてか彼から物騒な声が聞こえてきた。
それと同時に数人の男の人が私を捕まえて縛り上げる。
何!?なに?どういうこと!?
「離して!」
叫んだら今度は口に網みたいなものをはめられて声が出せないようにされた。
なになに!?なんでなんで!? 初めての経験でパニックになるけどどうにもならない! なんでこんな風に捕まっているんだろう?助けを呼ぼうにも声がだせない……どうしていいか分からず、私は只々パニックで泣くしかできなかった。
引っ張られるようにパーティー会場に連れて来られた。
「この娼婦を連れて来たのは誰だ」
彼の言葉に会場中が静まり返った。
「今すぐ出てこなければ然るべき処置を取らせてもらうぞ」
怖い!なに!?なんで彼は怒ってるの!?
彼の言葉に周囲がざわつくのが分かる。
「ぼ、僕です。彼女を連れて来たのは……」
男友達が真っ青になって答えた。その途端、私の体は誰かに蹴飛ばされ床に倒れた。
なに!?なにするの!!
「ここは夜会ではない。昼間から娼婦を連れ歩くな」
「も、申し訳ございません。あ……その、彼女は何か粗相を……したのでしょうか」
「私が一人になるのを見計らって接触してきた。家名を名乗る事もなくな。見た目からしてまだ見習いだろうが、躾がなっていない。君が彼女を身請けするのか?」
「え……それは……」
「身請けする予定はないのか?」
「……はい」
「この者が所属しているオーナーの許可を得て連れ出しているのか?」
「か、彼女の許可はとってあります」
「私は個人の許可を聞いているのではない」
「……そ、それは……」
「口約束ではなく書類契約は交わしていないのか?」
「……」
「その様子では交わしてないな。これは後学の為に言っておくが、それ相応の場所でその手の女性を選ばなければ大変な事になるぞ。所属の場所によっては客に詐欺まがいの行為をする者もいる。質の悪い者に引っかかって身ぐるみはがされないとも限らない。ましてや、この年齢で挨拶一つ出来ないとなれば中級クラスも怪しいな。下級クラスでその手の病が流行って社会問題になっているのは君も知っているだろう。君の連れもその類かもしれないのだ。私の言いたいことは分かるな」
「……はい」
「今日のところは初犯という事で大目に見よう。この場に相応しくないも者と共に速やかに退出しなさい」
「はいっ!申し訳ございませんでした!」
大急ぎで私を立たせ、連れて行こうとする男友達。
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