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47.王太子side
しおりを挟むソニアは何年経っても懐妊しない。
流石におかしい。
私は至って健康な体だ。
それなのに子供が出来ない。毎年の健康診断の結果は『異状なし』だ。私に原因がない以上は別のところにあると考えるのが普通だろう。現にソニアは健康診断を嫌って受ける事すらしない有り様だ。
子が出来ない原因はソニアにあると考えるべきだ。
けれど、直接ソニアに問い詰めることははばかられる。だからこそ、別の女性で試す必要があるんだ。それをどうして理解しないのか。理解しないからこその癇癪だと思えばいいのか。それとも始めからそういう性格だったのか。今となってはもう分からない。
その点、カレン・スワニール伯爵夫人はソニアと反対だ。
優雅で美しい。
私の全てを受け入れ、一歩引きつつ、私を立てる行動。完璧なマナーと教養は隣にいて安心する。彼女の前だとつい、我儘を言ってしまう。それも全て受け止めてくれるおおらかさ。ソニアにも他の女性にもないものだ。例え他の女性との間に子供が出来てもカレンと別れるつもりはない。とはいえ、彼女は人妻だ。私が国王に即位すれば公式愛妾の地位が与えられる。本当は側妃として傍にいて欲しかったのだが、当の本人に断られてしまった。
『私は今のままで十分ですわ』
『夫である伯爵と離縁はできません。子供達の事もありますし……。私が殿下の後宮に上がればそれだけ殿下の醜聞になってしまいますもの……』
そう言われてしまっては引き下がるしかなかった。
私を優先して考えてくれるカレンに私は頭が上がらない。
「カレンに会いたいな……」
後宮内にいては決して会えない彼女を求めて、私は思わず呟いた。
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