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町に出たアリシアは、魔術店に来た人間の履歴を調べて、目を見開いていた。
町外れの古びた、老舗の魔術店。依頼に来る人間は貴族階級が多いが、店主は比較的気さくで一般人の出入りも許している商売上手な店だ。
それにしては内装は古びていて、乱立する本棚や棚は埃を被ってはいるが……。
その店の中で、アリシアは入り口にある来店履歴を捲っていた。
「……、これって……」
特殊な魔術針を注文した履歴がある。これは、大切な兄のような王子を殺した毒針と恐らく類似、あるいはそのものだろう。それはいい。いや、よくないけれど……それはいい。
それを受け取りに来た履歴がある。それもいい。
だが、受け取りに来た履歴は『昨日』であった。
そして。
注文しにやってきた人間。針を取りに来た人間。品物が届くまでに何度か確認に来ていた複数の人。その全てが『違う人間』だったのである。
「あのっ、おじいさん!」
アリシアの心臓が逸る。嫌な予感が、的中しそうな。振り返ったときに鏡の中の自分がまだ後ろを向いているのを予感してしまうような、嫌な感覚があった。
白ひげの老人が此方を向く。人の良さそうな笑顔でちょっとあごひげを撫でて、首を傾けてみせる。
「顔色が悪いねえ、お嬢ちゃん。どうしたんだい?」
「あのっ、この、針の注文に関わった人たちって、どんな風貌の人たちだったかわかるかしら?」
「……えぇ?変なことを聞くんじゃなあ。いやあ、そうだねえ、妙にぼうっとしていたけれど、普通の人だったよ。誰も彼も、普通の人さ」
……クローディアお姉さまは、図書館の本を借りていった人も"普通の人"ばかりだったと言っていなかっただろうか?
けれど、おかしなことがある。決定的におかしなことが2つある。
一つは、城の中にそんなに簡単に入れる"一般人"はそういないということ。食料の運び人、生活用品の運び人。そうでなければ……城の中に併設された教会の……信者。
(ぼうっとしていた……何らかの魔術で操られていた可能性が高いわ。複数の人間に魔術をかけられる立場で、可能性としては……)
教会の関係者。
最も可能性が高いのは、その教会の……責任者。
信者たちと最も二人きりで接触しても怪しまれない人物。長時間二人で話し込んでも咎められない、誰かに邪魔をされる可能性も低く、術が失敗する可能性も低くなる、唯一の人物。
「……お姉さまは、分かっていらしたの?それとも……」
アリシアは呟いた。
それから、もう一つ妙なことがある。
針の注文を受け取りに来た履歴は、昨日なのだ。
レオンハルトが殺されたのは、昨日ではない。……この相違は、一体どういうことだろう?
この針が暗殺に使われたものではない可能性はある。だがクローディアが、他ならぬ彼女が示唆をしたということは、何らかの関係性があると考えるのが自然だろう。
「……どういうこと……?」
太陽の姫君は、夕日の差し込む魔術店の中で微かに眉を潜めた。
目の前で。
愛おしい人の腕が溶けるように中空に消えた。
実の父親の手に寄って。
それを、クローディアはただ見つめているしかできなかった。
「レオンハルト様!」
『クローディア……!』
スローモーションのように溶けていく体。伸ばされた手。触れ合ったはずの指先に感覚はなく。薄暗い部屋の中、薄紫の菫のドレスの裾が儚く揺れる。
瞳を見開いて、愛おしい人の名を叫んでも、何も変わらない。何もできない。ああ、なんて無力。
「霊となってもまだこの世に留まり続けるとは、殿下の執念は大したものだ。関心致しましたよ?」
にこにこと微笑んでゲオルグが言う。先程娘に見せていた親としての顔とはまるで違う、冷徹な表情。この国を牛耳る権力者、場合によっては政治を司る宰相とも拮抗する力の持ち主としての顔が、そこにあった。
「ああ、いや……違うかなぁ。途中で気づいたんだよ、可愛いクローディア。どちらかというと、君の術の見事さを称えるべきなのかなぁ?実は未だに『見つからない』のさ、どこへ隠したのかな?」
「言うとでも?お父様……何をお考えなのです」
「君が幸せになること、それだけだよ!」
ふわ、とゲオルグの手が動く。それだけで片足が消し飛んだ。レオンハルトに痛みはないだろうが、自らの体が消えていく恐怖はどんなものだろう。
レオンハルトの表情は驚愕で歪んでいる。けれど、嗚呼、私に、私に何か、今できることは。
「……ああ、そうだ。完全に消し去る前に教えてあげましょう、殿下。……あなたに毒針を突き刺したのは、そこにいるあなたの愛おしい婚約者ですよ!!」
ーー瞳が。
王子の瞳が、見開かれる。違う、違う、違うのです。あなたを殺そうとしたわけじゃない。そうじゃない。私は。
ゲオルグの片手が、再び空を切ろうと動く。あの一撃で、あの魔術の一撃で、儚いレオンハルトの魂はあっさり消し飛ばされてしまうだろう。それならば。
霊体の前に立つ。魔力を帯びた神官の娘であるこの体なら、多少の衝撃は、受け止められる……!
体に魔術が叩きつけられる感覚。
通り抜ける感覚。クローディアは微かに目を細めた。体の中を通り抜ける赤い風のような魔術術式に、必死で一筋の魔法を組み込んだ。
心臓を握りつぶされるような痛み。膝から崩れ落ちる。汗が滴り、菫色のドレスが床に広がる。
「っ、はあっ、はあっ、はあっ……」
『クロー………!』
かちり。
時計が、夜を指し示す。
次の瞬間には、幽霊王子は教会の薄暗い小部屋から、消え去っていた。
クローディアは、ゲオルグを睨みつける。自らの父を睨みつける。
「……お父様……」
「ごめんねえ、クローディア。でもね、君を幸せにするためにはこうするのが一番いいと思ったんだよ。ああ、でも君が大好きな王子様と引き裂いてしまったのはちょっと、パパ胸が痛むなあ」
「…………幸せ……?」
「ああ、そうさ!アリシア姫に王子様を取られそうになって辛かったんだろう?王宮の皆に魔女だなんて呼ばれて、君のような可愛い娘が、大事な娘が。だったら、誰もを跪かせてしまえばいいのさ!幸い君は、王家の遠縁。根回しなんてパパがやってあげるからね、今まで君をいじめた王宮の奴らに復讐するんだ、ね?」
「…………お父様。私の幸せは、私が決めます」
私の幸せは、レオンハルト様の、側にあります。
「…………でもね、王子は君の事を、暗殺者だと思っているよ?ああ、君は王子様を守ろうとしたのにね、可哀想に」
「誤解なんて解いてみせます、戦います、あの方が大切だから」
「お姫様に戦わせるなんて、ひどい王子様だ」
「あら、好きな人のために戦う事に、男女が関係あって?……お父様。たった今から、クローディアはお父様の敵になりました。」
「それは……困るな」
赤く、瞳が光った。
視線が合わさる。魔術が、注ぎ込まれる。
「君を従わせるなんて簡単なことだよ、可愛いクローディア。さあ、パーティに出よう。君の王位継承のためのパーティだよ。君を虐めた奴らを、全て踏み潰すのさ」
かわいいかわいい、いとおしいお前を、殿下の代わりに次の王位継承者にするために、手段は選ばないよ。
クローディア、君の幸せのためにね。
俺が幽霊になって、残り……。
いや、……。
「……っ、は、ぁ……っ!」
息を、する、感覚が、あった。心臓が打つ感覚があった。
ここは、どこだ?
今は、いつだ?
俺は、俺は一体………。
俺は、消えたはずではなかったか。死んだはずではなかったか。
辺りには、強力な魔力。これは、なんだ?
鐘が鳴り響く音がする。
音楽が聞こえる。ワルツの音楽が。さざめく笑い声は、この城の大広間で何らかの宴が開かれていることを明確に指し示している。
立ち上がる。足がふらつく。壁に手をつく。すり抜けることはない。
一体、何が起こった?
確かなのは、一つだけ。
クローディアが、俺を殺したと。奴が断言した事。その事実だ。
それを、確かめなければ。彼女に。
状況は全く分からないけれど、もう一度、話をしなければ。
何も言わずに突き放し、側を離れることは、もうしない。あの婚約破棄の時のように。
何を思って、泣いていた?何を思って、……俺に毒針を突き刺したとするなら、そうしたんだ。
ーーーー君の心が、知りたいんだ。
町外れの古びた、老舗の魔術店。依頼に来る人間は貴族階級が多いが、店主は比較的気さくで一般人の出入りも許している商売上手な店だ。
それにしては内装は古びていて、乱立する本棚や棚は埃を被ってはいるが……。
その店の中で、アリシアは入り口にある来店履歴を捲っていた。
「……、これって……」
特殊な魔術針を注文した履歴がある。これは、大切な兄のような王子を殺した毒針と恐らく類似、あるいはそのものだろう。それはいい。いや、よくないけれど……それはいい。
それを受け取りに来た履歴がある。それもいい。
だが、受け取りに来た履歴は『昨日』であった。
そして。
注文しにやってきた人間。針を取りに来た人間。品物が届くまでに何度か確認に来ていた複数の人。その全てが『違う人間』だったのである。
「あのっ、おじいさん!」
アリシアの心臓が逸る。嫌な予感が、的中しそうな。振り返ったときに鏡の中の自分がまだ後ろを向いているのを予感してしまうような、嫌な感覚があった。
白ひげの老人が此方を向く。人の良さそうな笑顔でちょっとあごひげを撫でて、首を傾けてみせる。
「顔色が悪いねえ、お嬢ちゃん。どうしたんだい?」
「あのっ、この、針の注文に関わった人たちって、どんな風貌の人たちだったかわかるかしら?」
「……えぇ?変なことを聞くんじゃなあ。いやあ、そうだねえ、妙にぼうっとしていたけれど、普通の人だったよ。誰も彼も、普通の人さ」
……クローディアお姉さまは、図書館の本を借りていった人も"普通の人"ばかりだったと言っていなかっただろうか?
けれど、おかしなことがある。決定的におかしなことが2つある。
一つは、城の中にそんなに簡単に入れる"一般人"はそういないということ。食料の運び人、生活用品の運び人。そうでなければ……城の中に併設された教会の……信者。
(ぼうっとしていた……何らかの魔術で操られていた可能性が高いわ。複数の人間に魔術をかけられる立場で、可能性としては……)
教会の関係者。
最も可能性が高いのは、その教会の……責任者。
信者たちと最も二人きりで接触しても怪しまれない人物。長時間二人で話し込んでも咎められない、誰かに邪魔をされる可能性も低く、術が失敗する可能性も低くなる、唯一の人物。
「……お姉さまは、分かっていらしたの?それとも……」
アリシアは呟いた。
それから、もう一つ妙なことがある。
針の注文を受け取りに来た履歴は、昨日なのだ。
レオンハルトが殺されたのは、昨日ではない。……この相違は、一体どういうことだろう?
この針が暗殺に使われたものではない可能性はある。だがクローディアが、他ならぬ彼女が示唆をしたということは、何らかの関係性があると考えるのが自然だろう。
「……どういうこと……?」
太陽の姫君は、夕日の差し込む魔術店の中で微かに眉を潜めた。
目の前で。
愛おしい人の腕が溶けるように中空に消えた。
実の父親の手に寄って。
それを、クローディアはただ見つめているしかできなかった。
「レオンハルト様!」
『クローディア……!』
スローモーションのように溶けていく体。伸ばされた手。触れ合ったはずの指先に感覚はなく。薄暗い部屋の中、薄紫の菫のドレスの裾が儚く揺れる。
瞳を見開いて、愛おしい人の名を叫んでも、何も変わらない。何もできない。ああ、なんて無力。
「霊となってもまだこの世に留まり続けるとは、殿下の執念は大したものだ。関心致しましたよ?」
にこにこと微笑んでゲオルグが言う。先程娘に見せていた親としての顔とはまるで違う、冷徹な表情。この国を牛耳る権力者、場合によっては政治を司る宰相とも拮抗する力の持ち主としての顔が、そこにあった。
「ああ、いや……違うかなぁ。途中で気づいたんだよ、可愛いクローディア。どちらかというと、君の術の見事さを称えるべきなのかなぁ?実は未だに『見つからない』のさ、どこへ隠したのかな?」
「言うとでも?お父様……何をお考えなのです」
「君が幸せになること、それだけだよ!」
ふわ、とゲオルグの手が動く。それだけで片足が消し飛んだ。レオンハルトに痛みはないだろうが、自らの体が消えていく恐怖はどんなものだろう。
レオンハルトの表情は驚愕で歪んでいる。けれど、嗚呼、私に、私に何か、今できることは。
「……ああ、そうだ。完全に消し去る前に教えてあげましょう、殿下。……あなたに毒針を突き刺したのは、そこにいるあなたの愛おしい婚約者ですよ!!」
ーー瞳が。
王子の瞳が、見開かれる。違う、違う、違うのです。あなたを殺そうとしたわけじゃない。そうじゃない。私は。
ゲオルグの片手が、再び空を切ろうと動く。あの一撃で、あの魔術の一撃で、儚いレオンハルトの魂はあっさり消し飛ばされてしまうだろう。それならば。
霊体の前に立つ。魔力を帯びた神官の娘であるこの体なら、多少の衝撃は、受け止められる……!
体に魔術が叩きつけられる感覚。
通り抜ける感覚。クローディアは微かに目を細めた。体の中を通り抜ける赤い風のような魔術術式に、必死で一筋の魔法を組み込んだ。
心臓を握りつぶされるような痛み。膝から崩れ落ちる。汗が滴り、菫色のドレスが床に広がる。
「っ、はあっ、はあっ、はあっ……」
『クロー………!』
かちり。
時計が、夜を指し示す。
次の瞬間には、幽霊王子は教会の薄暗い小部屋から、消え去っていた。
クローディアは、ゲオルグを睨みつける。自らの父を睨みつける。
「……お父様……」
「ごめんねえ、クローディア。でもね、君を幸せにするためにはこうするのが一番いいと思ったんだよ。ああ、でも君が大好きな王子様と引き裂いてしまったのはちょっと、パパ胸が痛むなあ」
「…………幸せ……?」
「ああ、そうさ!アリシア姫に王子様を取られそうになって辛かったんだろう?王宮の皆に魔女だなんて呼ばれて、君のような可愛い娘が、大事な娘が。だったら、誰もを跪かせてしまえばいいのさ!幸い君は、王家の遠縁。根回しなんてパパがやってあげるからね、今まで君をいじめた王宮の奴らに復讐するんだ、ね?」
「…………お父様。私の幸せは、私が決めます」
私の幸せは、レオンハルト様の、側にあります。
「…………でもね、王子は君の事を、暗殺者だと思っているよ?ああ、君は王子様を守ろうとしたのにね、可哀想に」
「誤解なんて解いてみせます、戦います、あの方が大切だから」
「お姫様に戦わせるなんて、ひどい王子様だ」
「あら、好きな人のために戦う事に、男女が関係あって?……お父様。たった今から、クローディアはお父様の敵になりました。」
「それは……困るな」
赤く、瞳が光った。
視線が合わさる。魔術が、注ぎ込まれる。
「君を従わせるなんて簡単なことだよ、可愛いクローディア。さあ、パーティに出よう。君の王位継承のためのパーティだよ。君を虐めた奴らを、全て踏み潰すのさ」
かわいいかわいい、いとおしいお前を、殿下の代わりに次の王位継承者にするために、手段は選ばないよ。
クローディア、君の幸せのためにね。
俺が幽霊になって、残り……。
いや、……。
「……っ、は、ぁ……っ!」
息を、する、感覚が、あった。心臓が打つ感覚があった。
ここは、どこだ?
今は、いつだ?
俺は、俺は一体………。
俺は、消えたはずではなかったか。死んだはずではなかったか。
辺りには、強力な魔力。これは、なんだ?
鐘が鳴り響く音がする。
音楽が聞こえる。ワルツの音楽が。さざめく笑い声は、この城の大広間で何らかの宴が開かれていることを明確に指し示している。
立ち上がる。足がふらつく。壁に手をつく。すり抜けることはない。
一体、何が起こった?
確かなのは、一つだけ。
クローディアが、俺を殺したと。奴が断言した事。その事実だ。
それを、確かめなければ。彼女に。
状況は全く分からないけれど、もう一度、話をしなければ。
何も言わずに突き放し、側を離れることは、もうしない。あの婚約破棄の時のように。
何を思って、泣いていた?何を思って、……俺に毒針を突き刺したとするなら、そうしたんだ。
ーーーー君の心が、知りたいんだ。
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URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464
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