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第一章 神の遊戯 序盤
第一話 神と文字
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神様はいないと思っていた。
どの魂で生まれるかによって、幸福しかない人生から不幸でしかない人生まで、全く変わってくるからだ。
だが、なるほど。
人間的思考からして、神様が残忍で愉しむことしか考えていないようであれば、人生なんてそんなものなのだろう。
神様からすれば、所詮人生なんて成り行きで終わらせてしまう、そんな儚いどうでもいいようなものなのだろう。
実際、神様は本当に残忍で無邪気で最悪の存在だった。なぜ分かるかって?
目の前にその神様がいるからだ。
俺が自室でくつろいでいる時、神様は突然目の前に現れた。
どんな姿かと聞かれても、はっきり目に映らないからなんとも言えない。
ただ、目の前のこれは神様だと本能が訴えかけてくる。
未知の存在だから逃げようかと考えたが、その必要が無いと感じたし、たとえ逃げても相手は神様だ、どうせ捕まる。
そう結論付けた俺は、神様にどう接すればいいかわからないため、黙って座り込んでいた。
お互い動かずどれだけの時間が過ぎただろうか。
時計を見る限りたったの1分しか経っていないようだが、もう10分は経った感覚だった。
更に1分経過しようとした頃、神様が話しかけてきた。
「汝は、我等神の遊戯の参加者として我に選ばれた。汝の他にも選ばれた人間はいる。これから汝等には、我等から漢字と、それに関する異能力を与える。それを用いて戦いあえ。いや、殺しあえ」
急であり、なおかつ殺しあうという殺伐とした発言に俺の思考能力は停止した。
「殺しあうという言葉の為に頭の整理がますますつかなくなっているようだが、安心しろ。神の遊戯で人が死んでいっては人の世が荒れる。そのため、神の遊戯により死んだ者は、記憶操作された状態で、今までの日常通りの生活に戻るようになっている。周りの者達の記憶も書き換えられるため、少し違和感はあるかも知れんが、特に気にもならずに生活に戻るだろう。我等の力により、どれだけ暴れても特に何も起こっていないように一般人は感じるようにする」
俺の考えを読んでか読まずしてか、神は俺が一番注目した点について話した。
神の遊戯のことを忘れて普通の日常に戻ることは分かったが、それでも結局一度は死ぬし、死にたくなくても俺は他の人を殺さなくてはならなくなる。
「質問……いいですか?」
相手は神だ。俺達下等種族、人間ごときが馴れ馴れしく話すのは如何なものかと思い、敬語で尋ねる。
「なんだ」
「神の遊戯というものは一体なんなのですか? さらにもう一つ聞かせていただきたいのですが、参加に対する拒否権はありますか?」
次に気になったことを俺は尋ねた。
すると神は親切に丁寧に応えてくれた。
「神の遊戯とは、我等神々が各々汝等人間を選び、文字を与え、その字の能力により戦わせ、誰が勝つか賭けるという遊戯だ。汝等人間は欲が深い故、勝者には何でも願いを一つ叶えてやるという、俗にいう賞品を提示すると、拒否権はあるが大抵のものは参加する。加えていうと、今回の試合では勝ち残れるのは2名だ」
何でも願いが叶う、か。
確かに叶えてもらいたい願いはある。
参加する価値はあるようだ。
というより今何か気がかりなことを言っていたような……
今回の試合と言っていたが、今回の試合が指す意味はなんだろうか……
あと、勝者が、2名だったか……
「つまりは……チーム戦……?」
俺は呟いていた。
「チーム戦、という訳では無い。だが、チームを組むのが優勝への近道だな」
と神は俺のつぶやきに応答する。
チーム戦か……他の人たちはどんな人たちなのだろうか……
なんて思っていると、
「因みに、先程から他の者達は文字を選んでおる。これがその文字たちだ」
と神が言い、それと同時に神の背後に文字が4つ出てきた。
"殺" "透" "止" "映"
そして神が続ける。
「同じ文字は使えん。早い者勝ちだ。文字の能力に関しては、制限が設けられているが、その能力を選択してからでないと制限が分からぬ。さぁ汝の文字を選べ」
制限が分からない状態でより勝てそうな文字を選ぶ、か。
そして他の参加者よりも早く選択して行がなければならない、と。
考えろ。
そうこうしているうちに、"知"の文字が先ほどの4つの文字に加わった。
急がなければ選択肢が消えていく。
おっと。いいことを考えた。
「文字を決めました」
「さぁ言うが良い」
「"消"でお願いします」
「承知した」
神の発言と同時、俺の右手の甲に不思議な感覚がした。見ると、"消"が書かれている。
「今から制限を言おう。汝の選びし文字、"消"は無生物を物理的に消す、もしくはその消したものを元の場所に再生することが可能だ。また、概念的要素を1つのみ消すことが可能である。生物の消去、また、己の死という事象に関する概念の消去、他の能力者の文字乃ち能力の消去は不可能だ。だが、己の死の概念は、一度の死という制限を付けさえすれば消去は可能だ」
神が言った。
なるほど、思っていたほど便利じゃなかったようだ。だがこれならいけるはずだ。
確信を得る為俺はある質問をした。
すると、
「その場合、今回の試合が終わるまで継続可能だ。中止したくばそれも可能である。ただし、中止した場合今回の試合が終わるまでどの概念的要素も消せない」
と言った。
「了解です」
俺は1つの概念的要素を消した。
「追加の情報だが、今回の試合中、能力者同士は惹かれ合うように用事が発生する。誰が能力者かは分かるようになっている。存分に殺しあえ」
仕方ない。ここまで来たなら暴れようじゃねーか!!!
どの魂で生まれるかによって、幸福しかない人生から不幸でしかない人生まで、全く変わってくるからだ。
だが、なるほど。
人間的思考からして、神様が残忍で愉しむことしか考えていないようであれば、人生なんてそんなものなのだろう。
神様からすれば、所詮人生なんて成り行きで終わらせてしまう、そんな儚いどうでもいいようなものなのだろう。
実際、神様は本当に残忍で無邪気で最悪の存在だった。なぜ分かるかって?
目の前にその神様がいるからだ。
俺が自室でくつろいでいる時、神様は突然目の前に現れた。
どんな姿かと聞かれても、はっきり目に映らないからなんとも言えない。
ただ、目の前のこれは神様だと本能が訴えかけてくる。
未知の存在だから逃げようかと考えたが、その必要が無いと感じたし、たとえ逃げても相手は神様だ、どうせ捕まる。
そう結論付けた俺は、神様にどう接すればいいかわからないため、黙って座り込んでいた。
お互い動かずどれだけの時間が過ぎただろうか。
時計を見る限りたったの1分しか経っていないようだが、もう10分は経った感覚だった。
更に1分経過しようとした頃、神様が話しかけてきた。
「汝は、我等神の遊戯の参加者として我に選ばれた。汝の他にも選ばれた人間はいる。これから汝等には、我等から漢字と、それに関する異能力を与える。それを用いて戦いあえ。いや、殺しあえ」
急であり、なおかつ殺しあうという殺伐とした発言に俺の思考能力は停止した。
「殺しあうという言葉の為に頭の整理がますますつかなくなっているようだが、安心しろ。神の遊戯で人が死んでいっては人の世が荒れる。そのため、神の遊戯により死んだ者は、記憶操作された状態で、今までの日常通りの生活に戻るようになっている。周りの者達の記憶も書き換えられるため、少し違和感はあるかも知れんが、特に気にもならずに生活に戻るだろう。我等の力により、どれだけ暴れても特に何も起こっていないように一般人は感じるようにする」
俺の考えを読んでか読まずしてか、神は俺が一番注目した点について話した。
神の遊戯のことを忘れて普通の日常に戻ることは分かったが、それでも結局一度は死ぬし、死にたくなくても俺は他の人を殺さなくてはならなくなる。
「質問……いいですか?」
相手は神だ。俺達下等種族、人間ごときが馴れ馴れしく話すのは如何なものかと思い、敬語で尋ねる。
「なんだ」
「神の遊戯というものは一体なんなのですか? さらにもう一つ聞かせていただきたいのですが、参加に対する拒否権はありますか?」
次に気になったことを俺は尋ねた。
すると神は親切に丁寧に応えてくれた。
「神の遊戯とは、我等神々が各々汝等人間を選び、文字を与え、その字の能力により戦わせ、誰が勝つか賭けるという遊戯だ。汝等人間は欲が深い故、勝者には何でも願いを一つ叶えてやるという、俗にいう賞品を提示すると、拒否権はあるが大抵のものは参加する。加えていうと、今回の試合では勝ち残れるのは2名だ」
何でも願いが叶う、か。
確かに叶えてもらいたい願いはある。
参加する価値はあるようだ。
というより今何か気がかりなことを言っていたような……
今回の試合と言っていたが、今回の試合が指す意味はなんだろうか……
あと、勝者が、2名だったか……
「つまりは……チーム戦……?」
俺は呟いていた。
「チーム戦、という訳では無い。だが、チームを組むのが優勝への近道だな」
と神は俺のつぶやきに応答する。
チーム戦か……他の人たちはどんな人たちなのだろうか……
なんて思っていると、
「因みに、先程から他の者達は文字を選んでおる。これがその文字たちだ」
と神が言い、それと同時に神の背後に文字が4つ出てきた。
"殺" "透" "止" "映"
そして神が続ける。
「同じ文字は使えん。早い者勝ちだ。文字の能力に関しては、制限が設けられているが、その能力を選択してからでないと制限が分からぬ。さぁ汝の文字を選べ」
制限が分からない状態でより勝てそうな文字を選ぶ、か。
そして他の参加者よりも早く選択して行がなければならない、と。
考えろ。
そうこうしているうちに、"知"の文字が先ほどの4つの文字に加わった。
急がなければ選択肢が消えていく。
おっと。いいことを考えた。
「文字を決めました」
「さぁ言うが良い」
「"消"でお願いします」
「承知した」
神の発言と同時、俺の右手の甲に不思議な感覚がした。見ると、"消"が書かれている。
「今から制限を言おう。汝の選びし文字、"消"は無生物を物理的に消す、もしくはその消したものを元の場所に再生することが可能だ。また、概念的要素を1つのみ消すことが可能である。生物の消去、また、己の死という事象に関する概念の消去、他の能力者の文字乃ち能力の消去は不可能だ。だが、己の死の概念は、一度の死という制限を付けさえすれば消去は可能だ」
神が言った。
なるほど、思っていたほど便利じゃなかったようだ。だがこれならいけるはずだ。
確信を得る為俺はある質問をした。
すると、
「その場合、今回の試合が終わるまで継続可能だ。中止したくばそれも可能である。ただし、中止した場合今回の試合が終わるまでどの概念的要素も消せない」
と言った。
「了解です」
俺は1つの概念的要素を消した。
「追加の情報だが、今回の試合中、能力者同士は惹かれ合うように用事が発生する。誰が能力者かは分かるようになっている。存分に殺しあえ」
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