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すれ違い
しおりを挟む「今日は、ありがとうございます。」
ドクン。
「それよりも、本題に入る。」
「-はい。」
探るような目線。
「君は、何故売れたいのか、はっきりと述べてみせてくれないか?」
真剣な目つきになる小雪。
「私、両親を亡くしていて、生活保護で暮らしております。その中で思ったのです、皆、此の星で生きるこころよき人々は苦しんでおります。ですが、皆、一生懸命自分の道を歩き、日々懸命に生きております。」
じっと誠一が黙って少女の意見を聞く。
「私は、そんな尊敬する皆様に励ましの、エールを送れるような歌姫になりたいと、望んでおります!」
ドクン。
(いい子だな。)
「・・・協力する。我が自由真輪党はスローガンはどんなものかわかるか?」
探るようで鋭い目線。それが小雪に当てられる。
「少し勉強をさせて頂きました。私が思うに、一言で言うのならー」
誠一の胸が高鳴る。
「一言で言うのなら?」
「真の平等なる争いがない共生世界を-!!・・・ですよね?」
トクン。鼓動が求めていた答えを聞けた瞬間だった。
「・・・君はそういう風にとらえたが少し違う。」
「え・・・。」
少女に曇りが差す。
「僕の父が立ち上げた党だからね。本当の意味をもう一度当ててくれないか?」
「あの・・・」
少女に迷いが出来る。
「君の思い違いに賛同する、だが、自由真輪党はそういう理念じゃない。」
「・・・・」
沈黙が続く。
「あの、どういう理念なのですか?生活保護まで制度を作ってくださり、私はご恩を感じているのですが・・・」
胸に父である自由真輪党に嫉妬という激情が走る。
「・・・君は確かにそれで生活が楽になったかもしれない。」
「はい、だから・・」
「だが、本当に幸せなのかー!?楽と幸せは違う。」
「・・・・それは・・・・」
二つの孤独な魂、 その瞬間から一瞬で惹かれあったー
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