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小雨の予感
しおりを挟む誠一は迷いと嫉妬と怒りの中にいた。
「あの・・・少し考えさせて下さい・・・」
部屋の中、物に当り散らすこともなく、誠一は後悔していた。
(こんなつもりじゃなかった・・・・)
嫉妬した言葉で大魚を逃した誠一。
(このままでは君は、此の現実世界、あの祥院賢一、おれの父親の築いた世界でいつか羽を捥がれていろいろ失って・・・そして最後に利用されて終わってしまう、どう考えても・・・)
「自由真輪党の本当の理念は、正しい世界、そして文武相応の幸せ。君はそれでいいと思っているのか!?」
ぐっとコーヒーを飲み、空腹と理解されない苦しみを紛らわそうとする。
「美山・・・美山・・・」
(どんなに理解されなくても、俺はー!!)
誠一は決心した。
「真心平愛党・・・君のための党、今からかかげてみせる!君のためなら、そして此の世界のためにもー!!」
涙が一筋、誠一からつたった。
その涙には、誠一の小雪への苦しすぎる愛と、誠実さで小雪に秘めようとするが、こらえきれなくなり、それを受け入れた、悲しみの結晶そのものだったー
「なぁ、僕だけの愛おしい人、君に美山美羽という僕の全て、捧げよう。君がいつか、本当の笑顔で輝けるようー。」
俺はー!!
誠一は過去の自分と決別した。
小雪を想う誠一。
その眼差しは寂しさとむくわれないつらい恋になるだろう、それを予期していたー
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