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第二章 排除装置の破壊と闘気の存在
20話 原因と調査
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「急激な人口増加……それが原因と考えて間違いないでしょう」
フーチェは深刻な表情を浮かべながら言った。
「つまり……俺たちの救助が原因か……」
俺は悔しそうに言った。
「でもマグ達は間違ったことをしていない」
マグがすぐにフォローしてくれた。
だが事実、俺達の救助活動によって急に人口が増えた結果、
人口を減らすための何か大きな力が動き始めたと考えるのが妥当だろう。
毎年、子供たちの殆どが帰還できない洗礼の試練……それが二年で一気に帰還者が200名以上に増えてしまった。
単純に何百年分に近い帰還者の数だ。
俺たちの行いが、この世界の神の逆鱗にでも触れてしまったのだろうか……。
「座標0.0……ここに秘密があるのでしょうか」
フーチェの言葉に俺は間違いないと賛同した。
とにかくそこへ向かってみなければ何も分からない。
俺は準備を行い座標0.0へと向かう為、一度神輪の祭壇に戻る事を伝えた。
するとフーチェが一人で行くの?
と聞いてきたので、そのつもりだと回答した。
すると……
「私も一緒に行きます!」
とフーチェは少し大きめの声で言った。
俺はその言葉に対し、返答しようとしたが、
重ねるようにマグが、
「マグとアミナは二人で平気だけど、ロフル一人で行かせるのは心配」
と言ってきた。
俺がマグたちと一緒に居た方が……と言おうとしていた為、
言葉が詰まってしまった。
そしてその隙にフーチェが
「区画移動の時、純粋な神徒の下位掌握にしか反応しないかもしれませんよ?」
と鼻高々に言った。
下位掌握……本来なら一番下の階級である一般人には使用できない魔法だが、俺は左目が赤くなった時に使えるようになっていたようだ。
フーチェとお互いに下位掌握を唱えた事があったが、共に効果は無かった。
貴族と一般には試せていないが多分効果はあるだろう。
神徒同士も効果が無い事から力の序列的には、神徒に並べたという事だろうか。
「区画移動の事は深く考えていなかった……確かにそうかもしれない」
ならやはち私もついて行ってあげます! と元気よく返事をし、荷造りを始めた。
そのフーチェに聞こえない様にマグは俺に
「フーチェ、マグたちの前ではずっと遠慮しがちで素を出せない。あんなに自分の意思を出すのは初めて見る」
フーチェはマグとアミナ、そして俺よりも年齢は上だ。(精神年齢は俺のが遥かに重ねているが……)
マグと二人の時は血が繋がっていないのに、まるで本当のお姉ちゃんの様にマグの面倒を見てくれたそうだ。
それはもちろんアミナに対してもそうだった。
俺はてっきり血の繋がった三姉妹とばかり思っていた。
フーチェだけは他人だったのか……。
「だから連れて行ってあげて欲しい。無邪気なフーチェをみるのは嬉しい」
マグは微笑みながらそう続けた。
「俺には断る理由もないし、マグたちが大丈夫なら是非一緒に行きたい。何かあっても守るしな」
俺はマグに自信をもって伝えた。
マグはその言葉に笑顔で返してくれた。
「準備出来ましたよ! 何の話をしてたのですか?」
フーチェは準備が出来たようで俺達の元へやってきた。
「何でもない。フーチェの事を末永く宜しくと言っただけ」
マグがそう言うと、フーチェが顔を赤らめ、
「いや、マグさんそれは意味が変わってくると思いますが……!」
と恥ずかしそうに言った。
「どちらにしてもいつ戻れるかは分からないぞ? 長い旅になるかもしれない」
俺は真剣な表情で言った。
「そうですね……」
フーチェはマグ、そしてアミナと抱き合い行ってきますと伝えた。
そして俺達は、座標0.0と思われる方向へ向かい進み始めた。
・・・
・・
・
30分程走ると、早速この区画の端までやってきた。
そして、自分たちが写る鏡になっている場所を探した。
「ありました。ロフルさん、下位掌握試してみますか?」
フーチェの問いに俺は試してみると頷き、鏡に映る自分の目を見て、下位掌握を行った。
――ゴゴゴ……
「やった、普通に開いたぞ!」
そう言いながらフーチェも見ると頬を膨らまし少し不貞腐れた表情になっていた。
「自分で開けられるからって、置いて行ったりしないって!」
そう言って、フーチェの手を引き、次の区画へと移動した。
「同じような森だな……」
この区画も、いつもいる森と何ら変わりない場所だった。
俺達はとにかく真っ直ぐに進むことにした。
「あ、そうでした!」
フーチェが走っている途中何かを思い出すように声を出した。
「こっちに来てください」
フーチェはそのまま少し道を外れて走った。
「おい、どこに行くんだ?」
俺がそう質問すると、フーチェは突然足を止めた。
そして、目の前の景色を指差し見せてきた。
「ふわふわの花です! ここで見つけたんですよ」
目の前にはふわふわの綿毛が生えた花がテニスコート位の広さ分一面に生えていた。
「うわ……凄いな!」
「折角なので採集していきましょう!」
フーチェはそう言って、ナイフで採集を始めた。
俺も後を追い、一緒に手伝う事にした。
そして、気が済むまで採集した後、再び走り始め、次の区画の壁に到達した。
端から端まで大体30km程だろうか。
正方形だとすれば300ヘクタールくらい。
全ての区画がそのサイズなのだろうか。
「次は私が下位掌握しますね!」
そういってフーチェは下位掌握を行い次の区画へ移動した。
「だいぶ雰囲気が変わったな」
また森が続くと思っていたのだが、急に景色が変わり、少し草木が生えた山岳地帯の山頂のような場所に出てきた。
今いる場所はかなり高い標高で、今立っている高い山に囲まれるように中央部に大きな湖がある。
一言で言うと、大きな盆地に一本の木と湖があると言った地形だ。
「一度、湖まで降りて休憩しよう」
「そうですね」
そう言って俺達は、一旦湖の方まで移動する事にした。
フーチェは深刻な表情を浮かべながら言った。
「つまり……俺たちの救助が原因か……」
俺は悔しそうに言った。
「でもマグ達は間違ったことをしていない」
マグがすぐにフォローしてくれた。
だが事実、俺達の救助活動によって急に人口が増えた結果、
人口を減らすための何か大きな力が動き始めたと考えるのが妥当だろう。
毎年、子供たちの殆どが帰還できない洗礼の試練……それが二年で一気に帰還者が200名以上に増えてしまった。
単純に何百年分に近い帰還者の数だ。
俺たちの行いが、この世界の神の逆鱗にでも触れてしまったのだろうか……。
「座標0.0……ここに秘密があるのでしょうか」
フーチェの言葉に俺は間違いないと賛同した。
とにかくそこへ向かってみなければ何も分からない。
俺は準備を行い座標0.0へと向かう為、一度神輪の祭壇に戻る事を伝えた。
するとフーチェが一人で行くの?
と聞いてきたので、そのつもりだと回答した。
すると……
「私も一緒に行きます!」
とフーチェは少し大きめの声で言った。
俺はその言葉に対し、返答しようとしたが、
重ねるようにマグが、
「マグとアミナは二人で平気だけど、ロフル一人で行かせるのは心配」
と言ってきた。
俺がマグたちと一緒に居た方が……と言おうとしていた為、
言葉が詰まってしまった。
そしてその隙にフーチェが
「区画移動の時、純粋な神徒の下位掌握にしか反応しないかもしれませんよ?」
と鼻高々に言った。
下位掌握……本来なら一番下の階級である一般人には使用できない魔法だが、俺は左目が赤くなった時に使えるようになっていたようだ。
フーチェとお互いに下位掌握を唱えた事があったが、共に効果は無かった。
貴族と一般には試せていないが多分効果はあるだろう。
神徒同士も効果が無い事から力の序列的には、神徒に並べたという事だろうか。
「区画移動の事は深く考えていなかった……確かにそうかもしれない」
ならやはち私もついて行ってあげます! と元気よく返事をし、荷造りを始めた。
そのフーチェに聞こえない様にマグは俺に
「フーチェ、マグたちの前ではずっと遠慮しがちで素を出せない。あんなに自分の意思を出すのは初めて見る」
フーチェはマグとアミナ、そして俺よりも年齢は上だ。(精神年齢は俺のが遥かに重ねているが……)
マグと二人の時は血が繋がっていないのに、まるで本当のお姉ちゃんの様にマグの面倒を見てくれたそうだ。
それはもちろんアミナに対してもそうだった。
俺はてっきり血の繋がった三姉妹とばかり思っていた。
フーチェだけは他人だったのか……。
「だから連れて行ってあげて欲しい。無邪気なフーチェをみるのは嬉しい」
マグは微笑みながらそう続けた。
「俺には断る理由もないし、マグたちが大丈夫なら是非一緒に行きたい。何かあっても守るしな」
俺はマグに自信をもって伝えた。
マグはその言葉に笑顔で返してくれた。
「準備出来ましたよ! 何の話をしてたのですか?」
フーチェは準備が出来たようで俺達の元へやってきた。
「何でもない。フーチェの事を末永く宜しくと言っただけ」
マグがそう言うと、フーチェが顔を赤らめ、
「いや、マグさんそれは意味が変わってくると思いますが……!」
と恥ずかしそうに言った。
「どちらにしてもいつ戻れるかは分からないぞ? 長い旅になるかもしれない」
俺は真剣な表情で言った。
「そうですね……」
フーチェはマグ、そしてアミナと抱き合い行ってきますと伝えた。
そして俺達は、座標0.0と思われる方向へ向かい進み始めた。
・・・
・・
・
30分程走ると、早速この区画の端までやってきた。
そして、自分たちが写る鏡になっている場所を探した。
「ありました。ロフルさん、下位掌握試してみますか?」
フーチェの問いに俺は試してみると頷き、鏡に映る自分の目を見て、下位掌握を行った。
――ゴゴゴ……
「やった、普通に開いたぞ!」
そう言いながらフーチェも見ると頬を膨らまし少し不貞腐れた表情になっていた。
「自分で開けられるからって、置いて行ったりしないって!」
そう言って、フーチェの手を引き、次の区画へと移動した。
「同じような森だな……」
この区画も、いつもいる森と何ら変わりない場所だった。
俺達はとにかく真っ直ぐに進むことにした。
「あ、そうでした!」
フーチェが走っている途中何かを思い出すように声を出した。
「こっちに来てください」
フーチェはそのまま少し道を外れて走った。
「おい、どこに行くんだ?」
俺がそう質問すると、フーチェは突然足を止めた。
そして、目の前の景色を指差し見せてきた。
「ふわふわの花です! ここで見つけたんですよ」
目の前にはふわふわの綿毛が生えた花がテニスコート位の広さ分一面に生えていた。
「うわ……凄いな!」
「折角なので採集していきましょう!」
フーチェはそう言って、ナイフで採集を始めた。
俺も後を追い、一緒に手伝う事にした。
そして、気が済むまで採集した後、再び走り始め、次の区画の壁に到達した。
端から端まで大体30km程だろうか。
正方形だとすれば300ヘクタールくらい。
全ての区画がそのサイズなのだろうか。
「次は私が下位掌握しますね!」
そういってフーチェは下位掌握を行い次の区画へ移動した。
「だいぶ雰囲気が変わったな」
また森が続くと思っていたのだが、急に景色が変わり、少し草木が生えた山岳地帯の山頂のような場所に出てきた。
今いる場所はかなり高い標高で、今立っている高い山に囲まれるように中央部に大きな湖がある。
一言で言うと、大きな盆地に一本の木と湖があると言った地形だ。
「一度、湖まで降りて休憩しよう」
「そうですね」
そう言って俺達は、一旦湖の方まで移動する事にした。
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