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To Be Me -after THE day-
第7話
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「……おはよ」
目を開けた瞬間、窓から差し込む朝日と、朝日に負けず劣らず眩しい微笑みに射抜かれた国峰は一瞬言葉を失い、不自然な間を置いてようやく口にしたおはようございますには、大園のくすくす笑いが重なった。
「……寝ぼけてる?」
「……いや、なんか、」
「何?」
笑いの余韻を目元に残して大園が言い、もぞりと動いた彼の脚が、布団の中で国峰の脚に絡みつく。甘い視線に、ひそやかな熱に煽られて、ぞろりと、昨夜の名残の劣情が身のうちで蠢く。こくりと、喉が鳴る。こちらを見つめる涼やかな目が、触れると赤く甘く、蕩け出すのを知っている。この人の体がどんなに柔らかく自分を包み込むかを、普段はさらりとした彼の声が、どれだけ甘く上擦るかを、知っている。知って、しまった。身体の繋がりがなくてもいい、なんて。そんなの嘘だ。知ってしまえば欲が出る。もっと、もっと、全部欲しい。触れ合った皮膚がざわついて仕方ない。裸の肌が触れ合う感触を心地いいと感じるには、多分もう少し時間が必要で。体温を分け合う距離感に慣れない国峰は、そっと脚を引いてみたのだが。
「……ごめん」
はっとしたように目を見開いた大園が、直後寂しげに視線を落として呟き、その挙動に今度は胸が締め付けられて、国峰は慌てて身体を起こした。動きに合わせて布団が剥がれ、横たわる大園の上半身が陽光の下に晒される。
「っ、嫌とかじゃないんで、」
謝らないでと言いかけた言葉が止まる。無防備に横たわる肢体のあちこちに、赤く散る痕跡。
ー……痕つけて
昨日は、あれでタガが外れてしまった。そこら中を舐めて、吸って。もう嫌だという言葉もやっぱり、全然聞いてあげられなかった。どこに触ってもびくつく身体が、堪え切れずに溢れる声が、可愛くて、愛しくて、仕方がなかった。早く入れてとぐずられて、焦らし続けて泣かれるのが、欲しい欲しいと必死になるその姿が、嬉しくて愛しくて、止まらなかった。
赤い痕跡ひとつひとつは、いつかの朝と変わらないのに。彼が望んだのだという事実一つで、その意味は全く変わってしまう。全身を彩るそれを、誇らしくすら思う。こんな自分は現金だろうか。
見上げる大園と視線が絡み、瞬間、ぞわりとした感覚が背筋を上った。寂しさに彩られた目。多分、これは、彼なりの甘えだ。離さないでと、その目が告げる。本心を、鎧の中の弱い部分を、この人は今、俺の前に晒している。こんな顔をさせたいわけじゃない。でも、自分の前でだけ、この人はこんな風に素直になれるのだと思えば、この不安すら愛おしい。
「……慣れないだけ、です」
恥ずかしいくらい甘い声音が、自分の喉から溢れたことに国峰自身が驚く。煮詰めた砂糖のシロップのような、まといつく甘さが喉から溢れ、大園にそそぐ。見えない蜜が見える気がしたのは、それを受け取る彼が、声に呼応して、安心したように身体の力を抜いたからだ。ゆっくりと閉じるまぶたとは裏腹に、大園の薄い唇が緩く開き、ほうと小さなため息が漏れる。ゆるりとゆるむ雰囲気に惹かれ、思わず手を伸ばして柔らかな髪に触れると、長い睫毛がふるりと震え、そろりと開いた目がこちらを向いた。何を言うでもなく見上げるだけの視線はあどけなくすらあり、離さないと、そう思う。離したくない。もう、離してやれない。
「……優一さんとこんな風になれると思ってなかったから」
目が覚めたら隣にいる。それが不思議で、慣れない。髪を撫でた指で隠れていた耳に触れると、大園はくすぐったそうに目を細め、反射のように背を丸めた。ん、と漏れた吐息がセクシーで、知らず、手の動きが止まる。あどけなさと共存する色香に、目眩がする。
「……おしまい?」
ふわりと口角を上げた大園が流し目を遣す。煽るような言動とは裏腹に、止まった指に耳をすり寄せる大園は、そのくせどこか遠慮がちで。格好つけない生身が匂えば、触れたい気持ちは膨らむばかりだ。剥き出しの肌だけでも刺激が強すぎるくらいなのに、こんな風に煽られたら堪らない。平気なふりでびくつきながら距離を測るこの人を、これ以上不安にさせないように、こぼれそうになるため息を喉奥に封じ込めて口を開く。
「……ちょっとほんとに、みっともないんですけど」
擦り寄せられた耳の輪郭を指先でなぞる。今は冷たい耳の先まで、昨夜は真っ赤になっていた。真っ赤に染まった耳が可愛くて齧り付いたら、そこにも痕が欲しいと言うから、耳の後ろの皮膚に口付けて吸い付けた痕が、髪の間から覗いている。どこもかしこも。昨日はもう、大園の身体で触れない場所はないというくらい、そこら中に触ったのに。それなのに、まだ。まだ触りたい。暴きたてて、蕩かせて、泣かせたい。不安なら不安だと言って欲しい。俺が、あなたの前で、何も隠さないように。隠せないように。この人にも、俺の前では、まっさらでいて欲しい。まっさらの、大園優一でいて欲しい。もっともっと、見せて欲しい。
「……あんまり触ってると止まんなくなりそうで……我慢できる自信ないから」
柔らかな耳朶をきゅっと摘んで告げる。欲が出る。もっと、自分を知って欲しい。もっと、あなたを教えてほしい。時間は、沢山ある。焦る必要のないことも分かる。でも、焦れる。一分一秒でも長く、あなたに触っていたい。あなたの懐に抱かれていたい。それがどれだけ幸せか、一度知ってしまったらもう、ほんの少しの隙間すら惜しい。
「……別に、」
我慢する必要なんて、ないのに。
無意識に口をついて出た言葉は本心で、それを聞いた国峰の指先がまた、ぴたりと止まったのを悲しく思う。
我慢する必要なんてないのに。一つもないのに。だって、俺もだ。もっと触りたい。もっと、触ってほしい。我慢できない。我慢なんて、したくない。でも、拒まれたら引くしかない。だって、嫌われたくない。たとえ嫌われたって、国峰を諦められないことは分かっている。だから、嫌われたくない。好かれているのが分かってもまだ、証が欲しい。ほんの少しの隙もなく、好きだと教え続けて欲しい。欲しがって欲しい。満たして欲しい。
ー……苦しくない?
ゆっくりと中をかき混ぜながら、大丈夫?と問う国峰に、昨日は全然、答えられなかった。苦しくなんてない。苦しいわけがない。もういいと言っても解す指を止めてもらえず、開ききってとろとろになったそこはもう完全に性器で、国峰のモノもすんなりと飲み込んでしまった。痛みどころか圧迫感すらほとんど無いほどに解れたそこに与えられる、やわやわとした刺激はいつもならば多分、物足りないくらいなのに。熱っぽい身体が、汗でしっとりとした肌が、ひたりひたりと触れ合って、欲に濡れた視線がじりじりと灼きつけるような熱を放って自分を見下ろしているのがもう、堪らなかった。気持ち良すぎて声が出ない、なんて、そんなの。今まで一度も経験したことのない感覚で、怖いほどの快楽に溢れる涙が止まらなくて。その涙を“苦しいから”と勘違いした彼がかき混ぜるのを止めてしまわないように、大園は必死でかぶりを振って、その身体にしがみ付いた。もっと欲しい。もっと、奥まで。引っ掻き回してぐちゃぐちゃにして。お前で満たして、中を埋めて。独りではないと、分らせて欲しい。甘い温度で、満たして欲しい。薄ら寒い孤独を忘れるほどに、国峰の熱を注いで欲しい。
ー……平気、なら、良いんですけど、
小さく喘ぎ続ける大園を宥めるように、国峰の唇が頬に触れた。欲望で満ち満ちて膨らんだ彼の限界が近いことは、その息遣いからも伝わるのに、言葉や仕草はただひたすらに優しくて。それが、嬉しい。……嬉しいのに、寂しい。そんな事を考えた瞬間にはもう、緩みきった涙腺からはまた、さらさらと涙が流れ出して止まらなくなる。寂しい。自分は、こんななのに。触れ合うだけで、こんなに乱されるのに。国峰に触られているというのその事実だけで、こんなになるのに。国峰は、違うのだろうか。なにもかもが制御不能になるような、怖いくらいの幸せを、そこに付随する快楽を、彼は感じないのだろうか。気遣う余裕が恨めしい。声も出せないほどの激情に狂わされているのは、自分だけなのか。愛し、愛されることを知っている彼にとっては、この感情も、激情も、我慢できてしまう程度のものなのか。それとも、自分が彼を想うほどには、彼は自分を欲しがってはいないのか。
国峰の余裕が、消えて無くなれば良いのに。
国峰になら、何をされてもいいと思う。何でもされてみたいと思うし、なんでもしてやりたいと思う。甘く、甘く、甘い。ほらやっぱり。一度飲み込んでしまったら最後、もう手放せない。それどころか、もっと欲張りになる。昨日までの“全部”ではもう、満足できない。際限なく、“全部”が欲しい。
「……嫌じゃないなら触ってよ」
ほらと、ベッドを弛ませる手に触れる。指の先まで色白の国峰の手の下に、するりと指先を滑り込ませて指を絡める。
こんなこと、今までならなんとも思わなかった。感情の伴わない触れ合いはゲームで、触れるのも触れられるのも、優位を取り合う遊びでしかなく、そこにはなんら意味などありはしない。ただ、煽り合って高め合って果てる。どうせ食うなら美味いものを。どうせ寝るなら柔らかな寝具を。満たさねばいられない欲ならば、より良いものが欲しい。欲望のスパイスでしかない前戯にお遊び以上の意味はない。
なかったのだけれど。
つい先ほど逃げていった身体の記憶は鮮明で、指先一つの触れ合いにすら身が強張る。目を合わせながらそれをする度胸はなく、逸らした視線の先に彼の指先をとらえてふと、国峰の爪の形がひどく綺麗だということに気づき、拒まれはしないかという不安の向こうから、薄桃に色付いた発見の歓びがこぽりと胸に湧く。
愛しいのだ。こんなにも。
身体が溶ける。それ以上に、心が濡れる。触れ合うだけで幸せを感じる。そういう愛情を多分、初めて知った。触りたくて、知りたくて、仕方がなくなる欲望を、初めて知った。
「……ゆういちさん」
きゅっと、綺麗な爪が握り込まれる。大園の指もその指に巻き込まれて、二人分の指先が布団に沈む。国峰の指の節の骨のでっぱりがごりと擦れて、小さな痛みを生む。甘ったるく呼びかける声に、胸がつきんと鳴った。
「……嫌なわけないでしょ」
手を結んだままの国峰が、半端に起き上がった体をそっと横たえた。抜かりなく引き上げられた布団がふんわりと大園の肩を覆い、隠すように被せられた布一枚をまた、悲しく思う。逸らしたはずの視線の中に、蕩けた三白眼が入り込む。困ったように寄せられた眉の下で、目尻が落ちたその表情はなんとも言えない悩ましさで大園を射止め、その視線の強さにどきりとする。
「……てか、意味分かって言ってます?」
至近距離で視線を合わせたまま国峰が囁き、熱い手のひらが、ひたりと腹に触れた。見つめ合った目の奥の獰猛さに当てられて、無意識に逃げかけた身体はしかし、すぐに背中に回った手に引き寄せられて逃げ場を失い、国峰の腕の中に簡単に抱き込まれる。
「……俺、もうこんなですけど」
我慢、しなくていいの?
ぴたりと張り付いた二人の腹の間で、緩く芯を持った若い雄がとくんとくんと脈打ち、その熱さに驚いて目を見開くと、国峰は罰が悪そうに口元を歪めた。
「……ほんと、格好悪いでしょ?余裕なくて」
すみません、と告げた国峰はしかし、もう身を引くことはなく、ぴたりと身体を寄せたまま、背に回した手のひらで、そっと大園の身体を撫でた。さらさらとした感触は、心地よいのにくすぐったくて、もぞりと動いた拍子に、腹の熱源をぐりと刺激してしまい、国峰が喉を鳴らした。その唇から密やかに溢れ出た吐息が肌に触れ、ひりひりと熱いその温度に灼かれるような心地がして、それが嬉しくて知らず口角が上がる。
こんなことが、嬉しい。こんなことで、喜べる自分が、嬉しい。誰かを欲しいと思うことも、その誰かに欲しがられることも、誰かと朝を迎えることも、特別な誰かと睦み合うことも、自分にはきっと一生、縁なきことと思っていた。許されないことだと思っていた。それなのに。
国峰の表情豊かな三白眼が、笑う自分を映して揺らめいている。この目を冷たいと感じた数ヶ月前の自分が不思議でたまらない。これほど慈しみに満ちた目を、大園は他に知らない。
馬鹿みたいなことで寂しくなったり怒ったり、つまらないことで喜んだり。そういう、どこにでもあるありふれた日常を、共有できる相手がいる。共有したいと思う人がいる。そうして、それを赦してくれる人がいる。国峰なら、赦してくれる。多分、きっと。だから。
「……嫌じゃないなら、じゃ、なくて」
自分でも知らなかった自分が、ここにいる。国峰に、暴かれていく。それが、嬉しい。嬉しくて、苦しくて、息が詰まる。でも、伝えたいと思うのだ。だって、もしも。もしも国峰が我慢を捨ててくれたら、目の前で全部曝け出してくれたら、それはすごく、嬉しいと思うから。俺もお前を喜ばせたいと、そう思うから。
ドキドキと鼓動がうるさい。触れ合う肌の温度はリアルで、腰の奥はどんよりと重い。すでに身体は限界で、チェックアウトまではあと僅か。明日は月曜日で、仕事の予定は詰まっていて……でも。でも、だから、なんだ。
「優一さん?」
意を決して顔をあげると、こちらを覗き込む優しい目があり、その甘い視線に励まされて、大園はそろりと口を開いた。
「……俺が、お前に、触って欲しいの」
だから、触って。
誰でもない、自分自身が。今、お前に触れて欲しい。触れられたい。格好悪かろうがなんだろうが、伝えたい。知って欲しい。誤魔化さずに伝える努力を怠らない彼に、相応しい自分でいたいから。
国峰がふにゃりと相貌を崩す。劣情よりも華やかに、歓喜が弾けて絡み合う。朝日を受けるまばゆい笑顔を眺めながらふと、やっぱり、と思う。やっぱり、国峰には朝日が似合う。始まりと、希望の白。空虚を満たす、銀白の煌めき。
お前に見合う自分でいたい。そうやって、一つ一つ、変えられてゆく。変わりたいと思う自分を、嬉しく思う。変わりゆく日常を、愛しく思う。誰かの“普通”に振り回されるのはもう辞めよう。変化も不変も、違いも類似も、笑って受け入れる自分でいたい。そういう“普通”を、俺は生きたい。
あなたがいいと笑う君の隣で、俺は俺になる。揺らぎも恐怖も分け合って、君は君になる。
目を開けた瞬間、窓から差し込む朝日と、朝日に負けず劣らず眩しい微笑みに射抜かれた国峰は一瞬言葉を失い、不自然な間を置いてようやく口にしたおはようございますには、大園のくすくす笑いが重なった。
「……寝ぼけてる?」
「……いや、なんか、」
「何?」
笑いの余韻を目元に残して大園が言い、もぞりと動いた彼の脚が、布団の中で国峰の脚に絡みつく。甘い視線に、ひそやかな熱に煽られて、ぞろりと、昨夜の名残の劣情が身のうちで蠢く。こくりと、喉が鳴る。こちらを見つめる涼やかな目が、触れると赤く甘く、蕩け出すのを知っている。この人の体がどんなに柔らかく自分を包み込むかを、普段はさらりとした彼の声が、どれだけ甘く上擦るかを、知っている。知って、しまった。身体の繋がりがなくてもいい、なんて。そんなの嘘だ。知ってしまえば欲が出る。もっと、もっと、全部欲しい。触れ合った皮膚がざわついて仕方ない。裸の肌が触れ合う感触を心地いいと感じるには、多分もう少し時間が必要で。体温を分け合う距離感に慣れない国峰は、そっと脚を引いてみたのだが。
「……ごめん」
はっとしたように目を見開いた大園が、直後寂しげに視線を落として呟き、その挙動に今度は胸が締め付けられて、国峰は慌てて身体を起こした。動きに合わせて布団が剥がれ、横たわる大園の上半身が陽光の下に晒される。
「っ、嫌とかじゃないんで、」
謝らないでと言いかけた言葉が止まる。無防備に横たわる肢体のあちこちに、赤く散る痕跡。
ー……痕つけて
昨日は、あれでタガが外れてしまった。そこら中を舐めて、吸って。もう嫌だという言葉もやっぱり、全然聞いてあげられなかった。どこに触ってもびくつく身体が、堪え切れずに溢れる声が、可愛くて、愛しくて、仕方がなかった。早く入れてとぐずられて、焦らし続けて泣かれるのが、欲しい欲しいと必死になるその姿が、嬉しくて愛しくて、止まらなかった。
赤い痕跡ひとつひとつは、いつかの朝と変わらないのに。彼が望んだのだという事実一つで、その意味は全く変わってしまう。全身を彩るそれを、誇らしくすら思う。こんな自分は現金だろうか。
見上げる大園と視線が絡み、瞬間、ぞわりとした感覚が背筋を上った。寂しさに彩られた目。多分、これは、彼なりの甘えだ。離さないでと、その目が告げる。本心を、鎧の中の弱い部分を、この人は今、俺の前に晒している。こんな顔をさせたいわけじゃない。でも、自分の前でだけ、この人はこんな風に素直になれるのだと思えば、この不安すら愛おしい。
「……慣れないだけ、です」
恥ずかしいくらい甘い声音が、自分の喉から溢れたことに国峰自身が驚く。煮詰めた砂糖のシロップのような、まといつく甘さが喉から溢れ、大園にそそぐ。見えない蜜が見える気がしたのは、それを受け取る彼が、声に呼応して、安心したように身体の力を抜いたからだ。ゆっくりと閉じるまぶたとは裏腹に、大園の薄い唇が緩く開き、ほうと小さなため息が漏れる。ゆるりとゆるむ雰囲気に惹かれ、思わず手を伸ばして柔らかな髪に触れると、長い睫毛がふるりと震え、そろりと開いた目がこちらを向いた。何を言うでもなく見上げるだけの視線はあどけなくすらあり、離さないと、そう思う。離したくない。もう、離してやれない。
「……優一さんとこんな風になれると思ってなかったから」
目が覚めたら隣にいる。それが不思議で、慣れない。髪を撫でた指で隠れていた耳に触れると、大園はくすぐったそうに目を細め、反射のように背を丸めた。ん、と漏れた吐息がセクシーで、知らず、手の動きが止まる。あどけなさと共存する色香に、目眩がする。
「……おしまい?」
ふわりと口角を上げた大園が流し目を遣す。煽るような言動とは裏腹に、止まった指に耳をすり寄せる大園は、そのくせどこか遠慮がちで。格好つけない生身が匂えば、触れたい気持ちは膨らむばかりだ。剥き出しの肌だけでも刺激が強すぎるくらいなのに、こんな風に煽られたら堪らない。平気なふりでびくつきながら距離を測るこの人を、これ以上不安にさせないように、こぼれそうになるため息を喉奥に封じ込めて口を開く。
「……ちょっとほんとに、みっともないんですけど」
擦り寄せられた耳の輪郭を指先でなぞる。今は冷たい耳の先まで、昨夜は真っ赤になっていた。真っ赤に染まった耳が可愛くて齧り付いたら、そこにも痕が欲しいと言うから、耳の後ろの皮膚に口付けて吸い付けた痕が、髪の間から覗いている。どこもかしこも。昨日はもう、大園の身体で触れない場所はないというくらい、そこら中に触ったのに。それなのに、まだ。まだ触りたい。暴きたてて、蕩かせて、泣かせたい。不安なら不安だと言って欲しい。俺が、あなたの前で、何も隠さないように。隠せないように。この人にも、俺の前では、まっさらでいて欲しい。まっさらの、大園優一でいて欲しい。もっともっと、見せて欲しい。
「……あんまり触ってると止まんなくなりそうで……我慢できる自信ないから」
柔らかな耳朶をきゅっと摘んで告げる。欲が出る。もっと、自分を知って欲しい。もっと、あなたを教えてほしい。時間は、沢山ある。焦る必要のないことも分かる。でも、焦れる。一分一秒でも長く、あなたに触っていたい。あなたの懐に抱かれていたい。それがどれだけ幸せか、一度知ってしまったらもう、ほんの少しの隙間すら惜しい。
「……別に、」
我慢する必要なんて、ないのに。
無意識に口をついて出た言葉は本心で、それを聞いた国峰の指先がまた、ぴたりと止まったのを悲しく思う。
我慢する必要なんてないのに。一つもないのに。だって、俺もだ。もっと触りたい。もっと、触ってほしい。我慢できない。我慢なんて、したくない。でも、拒まれたら引くしかない。だって、嫌われたくない。たとえ嫌われたって、国峰を諦められないことは分かっている。だから、嫌われたくない。好かれているのが分かってもまだ、証が欲しい。ほんの少しの隙もなく、好きだと教え続けて欲しい。欲しがって欲しい。満たして欲しい。
ー……苦しくない?
ゆっくりと中をかき混ぜながら、大丈夫?と問う国峰に、昨日は全然、答えられなかった。苦しくなんてない。苦しいわけがない。もういいと言っても解す指を止めてもらえず、開ききってとろとろになったそこはもう完全に性器で、国峰のモノもすんなりと飲み込んでしまった。痛みどころか圧迫感すらほとんど無いほどに解れたそこに与えられる、やわやわとした刺激はいつもならば多分、物足りないくらいなのに。熱っぽい身体が、汗でしっとりとした肌が、ひたりひたりと触れ合って、欲に濡れた視線がじりじりと灼きつけるような熱を放って自分を見下ろしているのがもう、堪らなかった。気持ち良すぎて声が出ない、なんて、そんなの。今まで一度も経験したことのない感覚で、怖いほどの快楽に溢れる涙が止まらなくて。その涙を“苦しいから”と勘違いした彼がかき混ぜるのを止めてしまわないように、大園は必死でかぶりを振って、その身体にしがみ付いた。もっと欲しい。もっと、奥まで。引っ掻き回してぐちゃぐちゃにして。お前で満たして、中を埋めて。独りではないと、分らせて欲しい。甘い温度で、満たして欲しい。薄ら寒い孤独を忘れるほどに、国峰の熱を注いで欲しい。
ー……平気、なら、良いんですけど、
小さく喘ぎ続ける大園を宥めるように、国峰の唇が頬に触れた。欲望で満ち満ちて膨らんだ彼の限界が近いことは、その息遣いからも伝わるのに、言葉や仕草はただひたすらに優しくて。それが、嬉しい。……嬉しいのに、寂しい。そんな事を考えた瞬間にはもう、緩みきった涙腺からはまた、さらさらと涙が流れ出して止まらなくなる。寂しい。自分は、こんななのに。触れ合うだけで、こんなに乱されるのに。国峰に触られているというのその事実だけで、こんなになるのに。国峰は、違うのだろうか。なにもかもが制御不能になるような、怖いくらいの幸せを、そこに付随する快楽を、彼は感じないのだろうか。気遣う余裕が恨めしい。声も出せないほどの激情に狂わされているのは、自分だけなのか。愛し、愛されることを知っている彼にとっては、この感情も、激情も、我慢できてしまう程度のものなのか。それとも、自分が彼を想うほどには、彼は自分を欲しがってはいないのか。
国峰の余裕が、消えて無くなれば良いのに。
国峰になら、何をされてもいいと思う。何でもされてみたいと思うし、なんでもしてやりたいと思う。甘く、甘く、甘い。ほらやっぱり。一度飲み込んでしまったら最後、もう手放せない。それどころか、もっと欲張りになる。昨日までの“全部”ではもう、満足できない。際限なく、“全部”が欲しい。
「……嫌じゃないなら触ってよ」
ほらと、ベッドを弛ませる手に触れる。指の先まで色白の国峰の手の下に、するりと指先を滑り込ませて指を絡める。
こんなこと、今までならなんとも思わなかった。感情の伴わない触れ合いはゲームで、触れるのも触れられるのも、優位を取り合う遊びでしかなく、そこにはなんら意味などありはしない。ただ、煽り合って高め合って果てる。どうせ食うなら美味いものを。どうせ寝るなら柔らかな寝具を。満たさねばいられない欲ならば、より良いものが欲しい。欲望のスパイスでしかない前戯にお遊び以上の意味はない。
なかったのだけれど。
つい先ほど逃げていった身体の記憶は鮮明で、指先一つの触れ合いにすら身が強張る。目を合わせながらそれをする度胸はなく、逸らした視線の先に彼の指先をとらえてふと、国峰の爪の形がひどく綺麗だということに気づき、拒まれはしないかという不安の向こうから、薄桃に色付いた発見の歓びがこぽりと胸に湧く。
愛しいのだ。こんなにも。
身体が溶ける。それ以上に、心が濡れる。触れ合うだけで幸せを感じる。そういう愛情を多分、初めて知った。触りたくて、知りたくて、仕方がなくなる欲望を、初めて知った。
「……ゆういちさん」
きゅっと、綺麗な爪が握り込まれる。大園の指もその指に巻き込まれて、二人分の指先が布団に沈む。国峰の指の節の骨のでっぱりがごりと擦れて、小さな痛みを生む。甘ったるく呼びかける声に、胸がつきんと鳴った。
「……嫌なわけないでしょ」
手を結んだままの国峰が、半端に起き上がった体をそっと横たえた。抜かりなく引き上げられた布団がふんわりと大園の肩を覆い、隠すように被せられた布一枚をまた、悲しく思う。逸らしたはずの視線の中に、蕩けた三白眼が入り込む。困ったように寄せられた眉の下で、目尻が落ちたその表情はなんとも言えない悩ましさで大園を射止め、その視線の強さにどきりとする。
「……てか、意味分かって言ってます?」
至近距離で視線を合わせたまま国峰が囁き、熱い手のひらが、ひたりと腹に触れた。見つめ合った目の奥の獰猛さに当てられて、無意識に逃げかけた身体はしかし、すぐに背中に回った手に引き寄せられて逃げ場を失い、国峰の腕の中に簡単に抱き込まれる。
「……俺、もうこんなですけど」
我慢、しなくていいの?
ぴたりと張り付いた二人の腹の間で、緩く芯を持った若い雄がとくんとくんと脈打ち、その熱さに驚いて目を見開くと、国峰は罰が悪そうに口元を歪めた。
「……ほんと、格好悪いでしょ?余裕なくて」
すみません、と告げた国峰はしかし、もう身を引くことはなく、ぴたりと身体を寄せたまま、背に回した手のひらで、そっと大園の身体を撫でた。さらさらとした感触は、心地よいのにくすぐったくて、もぞりと動いた拍子に、腹の熱源をぐりと刺激してしまい、国峰が喉を鳴らした。その唇から密やかに溢れ出た吐息が肌に触れ、ひりひりと熱いその温度に灼かれるような心地がして、それが嬉しくて知らず口角が上がる。
こんなことが、嬉しい。こんなことで、喜べる自分が、嬉しい。誰かを欲しいと思うことも、その誰かに欲しがられることも、誰かと朝を迎えることも、特別な誰かと睦み合うことも、自分にはきっと一生、縁なきことと思っていた。許されないことだと思っていた。それなのに。
国峰の表情豊かな三白眼が、笑う自分を映して揺らめいている。この目を冷たいと感じた数ヶ月前の自分が不思議でたまらない。これほど慈しみに満ちた目を、大園は他に知らない。
馬鹿みたいなことで寂しくなったり怒ったり、つまらないことで喜んだり。そういう、どこにでもあるありふれた日常を、共有できる相手がいる。共有したいと思う人がいる。そうして、それを赦してくれる人がいる。国峰なら、赦してくれる。多分、きっと。だから。
「……嫌じゃないなら、じゃ、なくて」
自分でも知らなかった自分が、ここにいる。国峰に、暴かれていく。それが、嬉しい。嬉しくて、苦しくて、息が詰まる。でも、伝えたいと思うのだ。だって、もしも。もしも国峰が我慢を捨ててくれたら、目の前で全部曝け出してくれたら、それはすごく、嬉しいと思うから。俺もお前を喜ばせたいと、そう思うから。
ドキドキと鼓動がうるさい。触れ合う肌の温度はリアルで、腰の奥はどんよりと重い。すでに身体は限界で、チェックアウトまではあと僅か。明日は月曜日で、仕事の予定は詰まっていて……でも。でも、だから、なんだ。
「優一さん?」
意を決して顔をあげると、こちらを覗き込む優しい目があり、その甘い視線に励まされて、大園はそろりと口を開いた。
「……俺が、お前に、触って欲しいの」
だから、触って。
誰でもない、自分自身が。今、お前に触れて欲しい。触れられたい。格好悪かろうがなんだろうが、伝えたい。知って欲しい。誤魔化さずに伝える努力を怠らない彼に、相応しい自分でいたいから。
国峰がふにゃりと相貌を崩す。劣情よりも華やかに、歓喜が弾けて絡み合う。朝日を受けるまばゆい笑顔を眺めながらふと、やっぱり、と思う。やっぱり、国峰には朝日が似合う。始まりと、希望の白。空虚を満たす、銀白の煌めき。
お前に見合う自分でいたい。そうやって、一つ一つ、変えられてゆく。変わりたいと思う自分を、嬉しく思う。変わりゆく日常を、愛しく思う。誰かの“普通”に振り回されるのはもう辞めよう。変化も不変も、違いも類似も、笑って受け入れる自分でいたい。そういう“普通”を、俺は生きたい。
あなたがいいと笑う君の隣で、俺は俺になる。揺らぎも恐怖も分け合って、君は君になる。
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イケメン・人懐こい・書類はギリギリ不備、でも笑顔は無敵。
毎日のように経費精算の修正を理由に現れる彼は、
凛にだけ距離感がおかしい――そしてやたら甘い。
「また会えて嬉しいです。…書類ミスった甲斐ありました」
戸惑う凛をよそに、光の“攻略”は着実に進行中。
けれど凛は、自分だけに見せる光の視線に、
どこか“計算”を感じ始めていて……?
狙って懐くイケメン新人営業×こじらせツンデレ美人経理チーフ
業務上のやりとりから始まる、じわじわ甘くてときどき切ない“再計算不能”なオフィスラブ!
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
イケメンモデルと新人マネージャーが結ばれるまでの話
タタミ
BL
新坂真澄…27歳。トップモデル。端正な顔立ちと抜群のスタイルでブレイク中。瀬戸のことが好きだが、隠している。
瀬戸幸人…24歳。マネージャー。最近新坂の担当になった社会人2年目。新坂に仲良くしてもらって懐いているが、好意には気付いていない。
笹川尚也…27歳。チーフマネージャー。新坂とは学生時代からの友人関係。新坂のことは大抵なんでも分かる。
タトゥーの甘い檻
マリ・シンジュ
BL
執着系わんこ攻(大学生)× 高潔な美形教授受(30代)
どのお話も単体でお楽しみいただけます。
「先生、ここ……僕の瞳を入れるから。ずっと、僕だけを見てて」
真面目な大学教授・新城が、大学生の・羽生にだけ許した、あまりにも淫らな「わがまま」。
それは、誰にも見えない内腿の奥深くに、消えないタトゥーを刻むこと。
「下書き」と称して肌を赤く染めるペン先の冷たさ。
アトリエの無機質なライトの下、四つん這いで晒される大人の矜持。
ずっと年下の青年の、必死で、残酷で、純粋な独占欲。
愚かだと知りながら、新城はその熱に絆され、ゆっくりと「聖域」を明け渡していく――。
「……お前のわがままには、最後まで付き合う」
針が通るその時、二人の関係は一生消えない「共犯」へと変わる。
執着攻め×年上受け、密やかに刻まれる秘め事のお話。
有能課長のあり得ない秘密
みなみ ゆうき
BL
地方の支社から本社の有能課長のプロジェクトチームに配属された男は、ある日ミーティングルームで課長のとんでもない姿を目撃してしまう。
しかもそれを見てしまったことが課長にバレて、何故か男のほうが弱味を握られたかのようにいいなりになるはめに……。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
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