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チュート殿下 77 実力一部解放後
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学力試験だけでなく、実技試験を見たものは俺の噂について事実ではないことに気が付いた者たちもある一定数居るみたいだ。
その中の多くの者が、俺に対して良い感情を持っている者たちではないことは、今回実力の一部を解放する時に覚悟をしたことだ。
俺と同年代、すなわち子供については実力を見せつければ、反発する気持ちすら潰せる自信があるが、こと大人たちに対しては、実力を見せることが、命にかかわってくることも覚悟のうえで行ったことだ。
いくら俺の実力がそれなりにあったとしても、まだ10歳の子供であることはどうすることもできない事実であるし、一対一であるならば、今現在の力を持ってある程度対処することはできても、大人数でこられれば、プチリと潰されてしまうこともまた事実である。
これからより一層身辺には気を付けなければいけなくなった。
生徒会に所属するお子様たちも、親の意見で行動する者と、ある程度自分で考えて行動する者が居て、後者は俺とそれなりに関係を持とうと努力している様子が見られるが、前者に関しては、粗探しをすることに余念がない嫌な視線で俺を見るだけではなく、何かにつけて陰で文句や因縁をつけるそんな子供の時から腐ってる小さい奴らの集まりだ。
中途半端な身分の子供がそれだ。侯爵の中でも領地がパッとしない借金を抱えていると言われている家の子供や、伯爵以下の家の子供にそんな奴らが多い。
公爵家やきちんとした侯爵家のように教育をされずに学校に入ったからか、親の言うことは正しいと思っている素直さがそうさせるのか。
その子供を見れば親がどのような考え方をしている貴族かすぐにわかるから、マーシュの持つ情報とすり合わせると面白い。
俺は今回の試験が終わっても元々の態度を変えるつもりはさらさらないので、近づきたくても近づけない状況なのは変わりがないだろうが……。
それにすぐに長期休暇に入ったから、こちらとしては何か訴えるような求めるような視線にさらされなくなってほっとした。
特に生徒会長のクリフ・マークィス・ゲイル侯爵子息のあの助けを求めるような視線は、俺にはどうもしてやることができないものなのだから、自分の家のことは自分でというか父親にどうにかしてもらうしかないだろうに……。
長期休暇に入る前日、つまり前期の最後の日、校長たちの悪事が一部の国の上部の者たちに知られていることが、校長たちもわかったあの日。
一応登校した俺に、何とか接触をしようとした校長たち。
何かと理由をつけて校長室に呼び出そうとしていたが、担任は校長の思惑がわかっていたし、表立って俺を呼ぶことは流石にできなかったので、なんだかんだ気付かなかったことにして、校長たちのことは全く無視をして、最後まで居ることはせず、副担任の許可を得て早い時間に学校から離宮に帰ってきた。
少し副担任のことが心配であったが、マーシュも副担任のことは心配しなくても大丈夫だと言っていたので帰ってきた。ただ、今回の問題が表に出るまでは、副担任は若干事なかれ主義であったことからか、俺のことを見て見ぬふりをしていることもあったことをマーシュはしっかりと把握している。しかし彼も立場が副担任であったし、俺が試験について告白した後は、積極的にこちらに協力してくれたことも把握しているので、悪いことにはならないだろう。
初級学校に通い始めて初めての長期休暇は、前期で親交を深めた同級生とより一層繋がりを強くする機会でもあるし、また前期の授業のおさらいや、足りなかった部分を補ったり、後期に入るとより一層本格的になる魔力操作の授業を先取りして実力をつけておく機会でもある。
俺は全く親睦を深めた同級生はいないし、前期の授業のおさらいも必要ない。魔力操作については、学校で習ったことは一つもなく、後期についてはこのままではないと思いたいが、といってあの程度の教師たちに学ぶこともまたなさそうだ。
学校行く意味あるのかな……。
社交が必要なことは十分わかっているが、まだまだ子供すぎる同級生たちに何を求めればいいのだろうか。
幼少の頃からつながりを持つ側近が必要なこともわかっているが、はっきり言ってこの王室を継ぐことを全く望んでいない俺としては、国内の貴族につながりを持ちたくないというのが本音。
ゲームの中では留学とかそういう話が全くなかったが、この国だけがこの世界にあるわけでもないし、この国が鎖国している様子もないから、他国に行くことが全く不可能ではないと思いたい。
ただこの国のことを一番に考えているだろうマーシュたちにこのことを相談することは……。
俺の立場が今よりもっと悪くなって、命の危険があることが更にあからさまになったら……さすがに相談できるかもしれないが……。
その中の多くの者が、俺に対して良い感情を持っている者たちではないことは、今回実力の一部を解放する時に覚悟をしたことだ。
俺と同年代、すなわち子供については実力を見せつければ、反発する気持ちすら潰せる自信があるが、こと大人たちに対しては、実力を見せることが、命にかかわってくることも覚悟のうえで行ったことだ。
いくら俺の実力がそれなりにあったとしても、まだ10歳の子供であることはどうすることもできない事実であるし、一対一であるならば、今現在の力を持ってある程度対処することはできても、大人数でこられれば、プチリと潰されてしまうこともまた事実である。
これからより一層身辺には気を付けなければいけなくなった。
生徒会に所属するお子様たちも、親の意見で行動する者と、ある程度自分で考えて行動する者が居て、後者は俺とそれなりに関係を持とうと努力している様子が見られるが、前者に関しては、粗探しをすることに余念がない嫌な視線で俺を見るだけではなく、何かにつけて陰で文句や因縁をつけるそんな子供の時から腐ってる小さい奴らの集まりだ。
中途半端な身分の子供がそれだ。侯爵の中でも領地がパッとしない借金を抱えていると言われている家の子供や、伯爵以下の家の子供にそんな奴らが多い。
公爵家やきちんとした侯爵家のように教育をされずに学校に入ったからか、親の言うことは正しいと思っている素直さがそうさせるのか。
その子供を見れば親がどのような考え方をしている貴族かすぐにわかるから、マーシュの持つ情報とすり合わせると面白い。
俺は今回の試験が終わっても元々の態度を変えるつもりはさらさらないので、近づきたくても近づけない状況なのは変わりがないだろうが……。
それにすぐに長期休暇に入ったから、こちらとしては何か訴えるような求めるような視線にさらされなくなってほっとした。
特に生徒会長のクリフ・マークィス・ゲイル侯爵子息のあの助けを求めるような視線は、俺にはどうもしてやることができないものなのだから、自分の家のことは自分でというか父親にどうにかしてもらうしかないだろうに……。
長期休暇に入る前日、つまり前期の最後の日、校長たちの悪事が一部の国の上部の者たちに知られていることが、校長たちもわかったあの日。
一応登校した俺に、何とか接触をしようとした校長たち。
何かと理由をつけて校長室に呼び出そうとしていたが、担任は校長の思惑がわかっていたし、表立って俺を呼ぶことは流石にできなかったので、なんだかんだ気付かなかったことにして、校長たちのことは全く無視をして、最後まで居ることはせず、副担任の許可を得て早い時間に学校から離宮に帰ってきた。
少し副担任のことが心配であったが、マーシュも副担任のことは心配しなくても大丈夫だと言っていたので帰ってきた。ただ、今回の問題が表に出るまでは、副担任は若干事なかれ主義であったことからか、俺のことを見て見ぬふりをしていることもあったことをマーシュはしっかりと把握している。しかし彼も立場が副担任であったし、俺が試験について告白した後は、積極的にこちらに協力してくれたことも把握しているので、悪いことにはならないだろう。
初級学校に通い始めて初めての長期休暇は、前期で親交を深めた同級生とより一層繋がりを強くする機会でもあるし、また前期の授業のおさらいや、足りなかった部分を補ったり、後期に入るとより一層本格的になる魔力操作の授業を先取りして実力をつけておく機会でもある。
俺は全く親睦を深めた同級生はいないし、前期の授業のおさらいも必要ない。魔力操作については、学校で習ったことは一つもなく、後期についてはこのままではないと思いたいが、といってあの程度の教師たちに学ぶこともまたなさそうだ。
学校行く意味あるのかな……。
社交が必要なことは十分わかっているが、まだまだ子供すぎる同級生たちに何を求めればいいのだろうか。
幼少の頃からつながりを持つ側近が必要なこともわかっているが、はっきり言ってこの王室を継ぐことを全く望んでいない俺としては、国内の貴族につながりを持ちたくないというのが本音。
ゲームの中では留学とかそういう話が全くなかったが、この国だけがこの世界にあるわけでもないし、この国が鎖国している様子もないから、他国に行くことが全く不可能ではないと思いたい。
ただこの国のことを一番に考えているだろうマーシュたちにこのことを相談することは……。
俺の立場が今よりもっと悪くなって、命の危険があることが更にあからさまになったら……さすがに相談できるかもしれないが……。
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