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チュート殿下 125 タリスマン帝国の旅 1
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タリスマン帝国での旅は心持ちの違いがこんなにも大きいのか、と言うくらい楽しいものだ。
この旅の目的は、大目標はこの世界の真理を知ると言う事。そして知るだけではなくできればと言うか、しないといけないのだが、俺がこの物語の中で排除される前に、生き残れる流れに持っていく事。
自分だけが生き残ることは最悪今でもできそうな気はバリバリする。
力技だったら、俺ではなく俺のスキルが何とでもしてくれそうなのだが、直接的に俺の周りの人々、それは離宮にいる者達に限りだが、に危害が加わらないような話にしなければならないと思っている。
だからと言って、アミュレット王国に住む一般の国民たちに被害が及んでいいとも考えていない。
自称ヒロインのあの電波だったら、周りの人間は全てNPCと考えてそうだが、俺はこの世界の中で生きていて、都合が悪くなればゲームの様にリセットできるなんて考えてはいない。
リセットボタンでリセットできるなら、今の様に足掻こうなんてことしないだろう。
キールの様な超裏技を持っているから、少し罪悪感の様なものと、若干すでにこの世界の理から浮き上がっている感がなきにしもあらずだが……。
サウスエンドを出てから暫くはタリスマン帝国の国境沿いを周ってみた。
つまり、例の結界を辿ってみたのだ。
キールには目視できる結界も、まだ俺には何となく感じるくらいだ。
「結界と私は造られているものの根本が同じ様なモノの為に見る事が出来るのかもしれませんね」
キールは俺のスキル、つまりこの世界を創り出している根本である、魔法とか魔力とか精霊とか、それぞれの国で適応されているものが違ったり、使い方考え方が異なった所はあっても、その基本は変わらないモノの様な気がしている。
『神』が創った世界。
どこの国にも神がいて、その存在は架空の存在ではなく、確かにこの世界に存在している。という事もキールは感じている様だ。
『神』イコール『ゲームマスター』という考え方が、地球に居た俺には一番しっくりくるのだが……。
この世界がプログラムされたもので、その中でプログラムに従って動くだけのキャラクターであるとは認めたくないものだ。
ただ、確かに神たる創造主たるゲームマスターがいて、画面越しにこちらを見ていて、意に染まない動きをしたらコントローラーで強制的に動かされたり、バグであると判断されたらプログラムを変えられるとか、それは最悪のシナリオだが、全くそんな事がないとは言えないのではないか。
この世界の理に近づけば近づくほど、何もしないでドキ恋のストーリー通りに振舞って、最後だけ力技で逃げても良いのかもしれない、という考えも浮かんだりはする。
きっと出来るだろう、今の状態でいれば。
もしも、キールが居なくなってしまったとしても、俺自身の力がそのまま継承できていれば、辺境に送られる状況になっても瞬間移動で何とかなりそうだ。
魔力封じの何たらをつけられていても、精霊封じとかされても、そもそもがアミュレットの魔法と俺の魔法は違っているから、あの国の人間に俺を何とかする力は無いだろう。
その時にも『神』様が介入してこない事が前提なんだよな。
だから、キールはこの『神』様が何にもできない様に力をつけて、その真理に迫り『神』の方をピチュんする気でいるみたいだ。
「だ女神な」
キールはどうにもあの国の神様は女であると決めつけている。
「時々背中に感じる、あのゾワっとした感じは、ピンクに似た者に違い無い」
確かに、あのピンクの電波をヒロインにする神様は『だ女神様』なんだろう。
キールに教えてもらった結界の膜に触れる事で感じ取りながら、感知能力を研ぎ澄ます。
「こんな大きな結界を四六時中維持している。神とはそういう存在ですよ」
神本人?が直接張っているとかでは無いと思うが、それぞれの国でそれを覆う様な結界を張っていることは事実で、そのシステムを創り維持しているのは神に他ならないのだ。
「私が張っている結界は、確かにこの結界より余程優れていますが、範囲に関しては月とスッポン程違いますからね」
そう威張れるモノでは無いということです。
と言って、この結界を見るたびに何事かを考えているキールが居たりする。
あのアミュレット王国の離宮に張り巡らせた結界は、今のところ神も治外法権の造りだそうだ。
神にもレベルがあって物語の進み具合で上がっていくのだったら、今のところは俺の前世のアドバンテージもあって、神様もしのいでいるのかもしれない。
キールはアミュレット王国から離れた今でも、あの国の中心地、王都の中は手に取るようにその中の状況を見る事が出来るんだって。
この旅の目的は、大目標はこの世界の真理を知ると言う事。そして知るだけではなくできればと言うか、しないといけないのだが、俺がこの物語の中で排除される前に、生き残れる流れに持っていく事。
自分だけが生き残ることは最悪今でもできそうな気はバリバリする。
力技だったら、俺ではなく俺のスキルが何とでもしてくれそうなのだが、直接的に俺の周りの人々、それは離宮にいる者達に限りだが、に危害が加わらないような話にしなければならないと思っている。
だからと言って、アミュレット王国に住む一般の国民たちに被害が及んでいいとも考えていない。
自称ヒロインのあの電波だったら、周りの人間は全てNPCと考えてそうだが、俺はこの世界の中で生きていて、都合が悪くなればゲームの様にリセットできるなんて考えてはいない。
リセットボタンでリセットできるなら、今の様に足掻こうなんてことしないだろう。
キールの様な超裏技を持っているから、少し罪悪感の様なものと、若干すでにこの世界の理から浮き上がっている感がなきにしもあらずだが……。
サウスエンドを出てから暫くはタリスマン帝国の国境沿いを周ってみた。
つまり、例の結界を辿ってみたのだ。
キールには目視できる結界も、まだ俺には何となく感じるくらいだ。
「結界と私は造られているものの根本が同じ様なモノの為に見る事が出来るのかもしれませんね」
キールは俺のスキル、つまりこの世界を創り出している根本である、魔法とか魔力とか精霊とか、それぞれの国で適応されているものが違ったり、使い方考え方が異なった所はあっても、その基本は変わらないモノの様な気がしている。
『神』が創った世界。
どこの国にも神がいて、その存在は架空の存在ではなく、確かにこの世界に存在している。という事もキールは感じている様だ。
『神』イコール『ゲームマスター』という考え方が、地球に居た俺には一番しっくりくるのだが……。
この世界がプログラムされたもので、その中でプログラムに従って動くだけのキャラクターであるとは認めたくないものだ。
ただ、確かに神たる創造主たるゲームマスターがいて、画面越しにこちらを見ていて、意に染まない動きをしたらコントローラーで強制的に動かされたり、バグであると判断されたらプログラムを変えられるとか、それは最悪のシナリオだが、全くそんな事がないとは言えないのではないか。
この世界の理に近づけば近づくほど、何もしないでドキ恋のストーリー通りに振舞って、最後だけ力技で逃げても良いのかもしれない、という考えも浮かんだりはする。
きっと出来るだろう、今の状態でいれば。
もしも、キールが居なくなってしまったとしても、俺自身の力がそのまま継承できていれば、辺境に送られる状況になっても瞬間移動で何とかなりそうだ。
魔力封じの何たらをつけられていても、精霊封じとかされても、そもそもがアミュレットの魔法と俺の魔法は違っているから、あの国の人間に俺を何とかする力は無いだろう。
その時にも『神』様が介入してこない事が前提なんだよな。
だから、キールはこの『神』様が何にもできない様に力をつけて、その真理に迫り『神』の方をピチュんする気でいるみたいだ。
「だ女神な」
キールはどうにもあの国の神様は女であると決めつけている。
「時々背中に感じる、あのゾワっとした感じは、ピンクに似た者に違い無い」
確かに、あのピンクの電波をヒロインにする神様は『だ女神様』なんだろう。
キールに教えてもらった結界の膜に触れる事で感じ取りながら、感知能力を研ぎ澄ます。
「こんな大きな結界を四六時中維持している。神とはそういう存在ですよ」
神本人?が直接張っているとかでは無いと思うが、それぞれの国でそれを覆う様な結界を張っていることは事実で、そのシステムを創り維持しているのは神に他ならないのだ。
「私が張っている結界は、確かにこの結界より余程優れていますが、範囲に関しては月とスッポン程違いますからね」
そう威張れるモノでは無いということです。
と言って、この結界を見るたびに何事かを考えているキールが居たりする。
あのアミュレット王国の離宮に張り巡らせた結界は、今のところ神も治外法権の造りだそうだ。
神にもレベルがあって物語の進み具合で上がっていくのだったら、今のところは俺の前世のアドバンテージもあって、神様もしのいでいるのかもしれない。
キールはアミュレット王国から離れた今でも、あの国の中心地、王都の中は手に取るようにその中の状況を見る事が出来るんだって。
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