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Ⅲ 偽装結婚どうでしょう? その①
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スパンっ! と良い音をさせ、何故かスリッパで突っ込みを入れたのは、女物の使用人服を着た、俺よりも少し年が上に見える奴だった。
確かメイド服? とかいうヤツだ。
仲間の一人がそういう服が好きで熱く語られた事があるので間違ってない筈だ。
そして美人だ、すごく。
女の俺から見ても綺麗だと思える、艶のある黒髪をまとめて結い上げ、髪と同じ色をした瞳には強い輝きがあった。
肌は離れていても分かるぐらいきめが細かくて透き通るような白い肌をしてる。
近寄りがたい美人じゃなくて、人好きのする、どこか親しみやすい雰囲気をした美人だった。
でもそれ以上に、入って来た奴には特徴がある。
なにしろ側頭部から、くるんとした巻角が生えていたからだ。
あまりにも自然で綺麗なので髪飾りか何かに見えるけど、あれは違う。
本物の角だ。
(魔霊……てことは、アイツは魔法使いってことか)
じわりと冷や汗が出るような感覚に襲われる。
思った以上に、いま目の前に居るのがマズイ相手だと分かって、薄れていた恐怖心が戻ってくる。
……なんだけど、目の前の2人は、そんな恐ろしさを投げ捨てるようなやり取りをしていた。
「アーシェ。なんで入ってくるんだよ。待っててって言ったじゃないか」
突っ込みを入れられた男が慌てたように言う。
(というかスリッパで、はたかれたのは良いのかよ)
そんな突っ込みを心の中で入れていると、
「ええ、ええ。そのつもりでしたよ、ウィル坊や。
けれど、一人だけ盛り上がって名前すら言わずに何もかも進めようだなんて、そんな野暮なことしでかすような無粋な子には、ツッコミが必要でしょう?
まったく、いつまでたっても子犬ですわね、貴方は」
アーシェと呼ばれた奴が、やれやれとでも言いたげに肩をすくめて返した。
なんというか、年の離れた姉と弟、という感じがする。
気の抜ける2人のやり取りを見ながら、俺は強張った体から力が抜けていく。
そのせいで気までゆるんじまった俺は、自然と思った事を口にしちまった。
「ウィルってんだな、お前」
びくりっと、俺のことを知っている男、ウィルが体を震わせ俺を見詰める。
その眼には怯えるような不安と、僅かばかりの期待が滲んでいるように俺には感じられた。
ずきりっと、心が痛む。
(なんでだよ……)
罪悪感が湧いて出る。名前を知ったのに、それでも目の前の相手が誰なのかが分からない自分が、どうしようもなく悪いと思っちまう。
いっそのこと、適当に話を合わせてやろうか? ちらりとそんな事を思ったりしたけど、すぐにそんな考えは消えちまう。
だって、こっちを見詰めるウィルのヤツを見ちまったからだ。
じっと不安と期待を滲ませながら、そのくせずっと待ち続けてる。
(おあずけされてる犬か、こいつは……)
さっきアーシェってヤツが子犬呼ばわりしてたけど、まんま犬っぽい、こいつは。
苦笑するような気持ちが湧いてきて、その気持ちのまま、俺はウィルに応えてやった。
「悪いけど、名前を聞いても、お前が誰か分かんねぇ。ごめんな」
「…………」
めっちゃへこんだぞ、おい。
「お前、ちょっと待て! また泣きそうになってんじゃねぇか!
泣くなよ! 泣いたら怒るかんな!」
「……うん」
今度は嬉しそうに笑いやがる。その笑顔を見て、なんだか胸の奥がもやもやする。すると、
「あらあら、顔が赤いわよ、照れてるのかしら」
アーシェのヤツが、からかいやがる。
「誰がだよ!」
思わず言い返したけど、アーシェはクスクスと笑いながら楽しそうに言った。
「ふふ、かわいいわねぇ。ウィル坊やが夜中に貴女を拾ってきた時は、どんな相手かと思ったけれど、良い拾い者だったみたいね」
「野良猫か何かみたいに言うな!」
「同じようなものでしょう? 子猫ちゃん」
変わらず楽しそうな笑顔を浮かべながら、アーシェは手にしていたスリッパを軽く上に投げる。
するとその途端、スリッパは無数の光り輝く文字に変わったかと思うと、その全てがアーシェの掌に吸い込まれた。
「魔法……」
思わず俺が呟くと、
「初めて? 魔法を見るのは」
アーシェが興味深げに聞いてくる。
「別に……壁の外にだって、魔霊を使える奴は居るんだ。壁の中よりも、ずっと少ないだろうけどさ」
用心深く、言葉を選びながら俺は返す。
するとアーシェは、軽くため息をつくと、
「魔霊だなんて、よしてちょうだいな。それ、人間に向かって猿呼ばわりするようなものよ。私は魔霊なんかじゃなくて魔人なんですからね」
たしなめるように言って来る。
「知らねぇよ。壁の中の奴らと違って、こっちには魔法使いなんて早々いねぇんだ。細かい事なんか分かるかよ」
「あらあら、ふくれた顔も可愛いわね、子猫ちゃん」
「誰が子猫だ。俺にはソフィアって名前があるんだからな」
「ふふ、威勢が良いわねぇ。私の事を魔霊だと思ったってことは、ウィルが魔法使いだってことも気づいてるんでしょう? それとも、そういった事は知らないのかしら?」
「知ってるよ」
どこか俺のことを探るように訊いてくるアーシェに、俺は平然と返す。
値踏みしてるのかもしれないけど、こういう時は舐められたら終わりなんだ。
「魔法使いの使い魔なんだろ、魔霊、じゃないアーシェは魔人だっけ? そういうもんなら。んでもって、アーシェが魔人なら、ウィルは魔法使いってこったろ?」
「あら、そうかしら? 私の契約者は、ウィルじゃないかもしれないわよ」
「そんな訳ねぇよ」
「どうして?」
「だって、ウィルのこと気遣ってるじゃんか」
俺の言葉にアーシェもウィルもポカンとした表情になったけど、すぐに変わる。
アーシェはクスクスと楽しそうに笑い、ウィルのヤツは恥ずかしそうに顔を赤くしてた。
「ふふ、良いわよ。好いわね、子猫ちゃん。見ただけで分かるんだ」
「だから子猫とか言うな!」
俺が噛み付くように言っても、アーシェは機嫌よさげに笑いながら、
「気に入ったわ。ねぇ、一つ取り引きしない、ソフィア」
イタズラっぽい笑みを向けながら、提案を口にした。
「内容による」
俺は、すぐに返す。何だか分からない、どんな物かも分からない。でもアーシェの奴は、取り引きって言ったんだ。
その気になれば、どうにでもされちまう俺に、巡ってきた折角のチャンス。
どんな思惑があるのか知らないけど、逃してたまるもんか。
まっすぐに視線を合わせ待つ俺に、アーシェは満足そうな、そして優しい笑みを浮かべて返す。
(そんな目で見るなよな、こっちを)
なんか知らねぇけど、すっげー恥ずかしい。あとなんか、むずむずする。
そんな俺に気付いたのか、アーシェはクスクスと笑うと、
「取り引きってのはね、ソフィア。結婚して欲しいの、ウィルと。と言っても、偽装結婚なんだけれど」
全く予想もしてなかった事を言ってきた。
確かメイド服? とかいうヤツだ。
仲間の一人がそういう服が好きで熱く語られた事があるので間違ってない筈だ。
そして美人だ、すごく。
女の俺から見ても綺麗だと思える、艶のある黒髪をまとめて結い上げ、髪と同じ色をした瞳には強い輝きがあった。
肌は離れていても分かるぐらいきめが細かくて透き通るような白い肌をしてる。
近寄りがたい美人じゃなくて、人好きのする、どこか親しみやすい雰囲気をした美人だった。
でもそれ以上に、入って来た奴には特徴がある。
なにしろ側頭部から、くるんとした巻角が生えていたからだ。
あまりにも自然で綺麗なので髪飾りか何かに見えるけど、あれは違う。
本物の角だ。
(魔霊……てことは、アイツは魔法使いってことか)
じわりと冷や汗が出るような感覚に襲われる。
思った以上に、いま目の前に居るのがマズイ相手だと分かって、薄れていた恐怖心が戻ってくる。
……なんだけど、目の前の2人は、そんな恐ろしさを投げ捨てるようなやり取りをしていた。
「アーシェ。なんで入ってくるんだよ。待っててって言ったじゃないか」
突っ込みを入れられた男が慌てたように言う。
(というかスリッパで、はたかれたのは良いのかよ)
そんな突っ込みを心の中で入れていると、
「ええ、ええ。そのつもりでしたよ、ウィル坊や。
けれど、一人だけ盛り上がって名前すら言わずに何もかも進めようだなんて、そんな野暮なことしでかすような無粋な子には、ツッコミが必要でしょう?
まったく、いつまでたっても子犬ですわね、貴方は」
アーシェと呼ばれた奴が、やれやれとでも言いたげに肩をすくめて返した。
なんというか、年の離れた姉と弟、という感じがする。
気の抜ける2人のやり取りを見ながら、俺は強張った体から力が抜けていく。
そのせいで気までゆるんじまった俺は、自然と思った事を口にしちまった。
「ウィルってんだな、お前」
びくりっと、俺のことを知っている男、ウィルが体を震わせ俺を見詰める。
その眼には怯えるような不安と、僅かばかりの期待が滲んでいるように俺には感じられた。
ずきりっと、心が痛む。
(なんでだよ……)
罪悪感が湧いて出る。名前を知ったのに、それでも目の前の相手が誰なのかが分からない自分が、どうしようもなく悪いと思っちまう。
いっそのこと、適当に話を合わせてやろうか? ちらりとそんな事を思ったりしたけど、すぐにそんな考えは消えちまう。
だって、こっちを見詰めるウィルのヤツを見ちまったからだ。
じっと不安と期待を滲ませながら、そのくせずっと待ち続けてる。
(おあずけされてる犬か、こいつは……)
さっきアーシェってヤツが子犬呼ばわりしてたけど、まんま犬っぽい、こいつは。
苦笑するような気持ちが湧いてきて、その気持ちのまま、俺はウィルに応えてやった。
「悪いけど、名前を聞いても、お前が誰か分かんねぇ。ごめんな」
「…………」
めっちゃへこんだぞ、おい。
「お前、ちょっと待て! また泣きそうになってんじゃねぇか!
泣くなよ! 泣いたら怒るかんな!」
「……うん」
今度は嬉しそうに笑いやがる。その笑顔を見て、なんだか胸の奥がもやもやする。すると、
「あらあら、顔が赤いわよ、照れてるのかしら」
アーシェのヤツが、からかいやがる。
「誰がだよ!」
思わず言い返したけど、アーシェはクスクスと笑いながら楽しそうに言った。
「ふふ、かわいいわねぇ。ウィル坊やが夜中に貴女を拾ってきた時は、どんな相手かと思ったけれど、良い拾い者だったみたいね」
「野良猫か何かみたいに言うな!」
「同じようなものでしょう? 子猫ちゃん」
変わらず楽しそうな笑顔を浮かべながら、アーシェは手にしていたスリッパを軽く上に投げる。
するとその途端、スリッパは無数の光り輝く文字に変わったかと思うと、その全てがアーシェの掌に吸い込まれた。
「魔法……」
思わず俺が呟くと、
「初めて? 魔法を見るのは」
アーシェが興味深げに聞いてくる。
「別に……壁の外にだって、魔霊を使える奴は居るんだ。壁の中よりも、ずっと少ないだろうけどさ」
用心深く、言葉を選びながら俺は返す。
するとアーシェは、軽くため息をつくと、
「魔霊だなんて、よしてちょうだいな。それ、人間に向かって猿呼ばわりするようなものよ。私は魔霊なんかじゃなくて魔人なんですからね」
たしなめるように言って来る。
「知らねぇよ。壁の中の奴らと違って、こっちには魔法使いなんて早々いねぇんだ。細かい事なんか分かるかよ」
「あらあら、ふくれた顔も可愛いわね、子猫ちゃん」
「誰が子猫だ。俺にはソフィアって名前があるんだからな」
「ふふ、威勢が良いわねぇ。私の事を魔霊だと思ったってことは、ウィルが魔法使いだってことも気づいてるんでしょう? それとも、そういった事は知らないのかしら?」
「知ってるよ」
どこか俺のことを探るように訊いてくるアーシェに、俺は平然と返す。
値踏みしてるのかもしれないけど、こういう時は舐められたら終わりなんだ。
「魔法使いの使い魔なんだろ、魔霊、じゃないアーシェは魔人だっけ? そういうもんなら。んでもって、アーシェが魔人なら、ウィルは魔法使いってこったろ?」
「あら、そうかしら? 私の契約者は、ウィルじゃないかもしれないわよ」
「そんな訳ねぇよ」
「どうして?」
「だって、ウィルのこと気遣ってるじゃんか」
俺の言葉にアーシェもウィルもポカンとした表情になったけど、すぐに変わる。
アーシェはクスクスと楽しそうに笑い、ウィルのヤツは恥ずかしそうに顔を赤くしてた。
「ふふ、良いわよ。好いわね、子猫ちゃん。見ただけで分かるんだ」
「だから子猫とか言うな!」
俺が噛み付くように言っても、アーシェは機嫌よさげに笑いながら、
「気に入ったわ。ねぇ、一つ取り引きしない、ソフィア」
イタズラっぽい笑みを向けながら、提案を口にした。
「内容による」
俺は、すぐに返す。何だか分からない、どんな物かも分からない。でもアーシェの奴は、取り引きって言ったんだ。
その気になれば、どうにでもされちまう俺に、巡ってきた折角のチャンス。
どんな思惑があるのか知らないけど、逃してたまるもんか。
まっすぐに視線を合わせ待つ俺に、アーシェは満足そうな、そして優しい笑みを浮かべて返す。
(そんな目で見るなよな、こっちを)
なんか知らねぇけど、すっげー恥ずかしい。あとなんか、むずむずする。
そんな俺に気付いたのか、アーシェはクスクスと笑うと、
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