9 / 115
第一章 街を作る前準備編
4 いちゃらぶ終わり名残惜しんで仕事モードになるよ
しおりを挟む
「また、しようね」
「うん、絶対しよう。今度はちゃんと時間作って、一日中ずっと一緒に居ようね」
匂い付けをするように抱き着き、身体をすり寄せるリリスをぎゅっと抱きしめながら、俺は力一杯返す。
久しぶりにリリスといちゃらぶ出来て嬉しいけど、全然足らない。絶対、自由になれる時間作ってやる。
なんて、心の中で誓っていると、リリスがくすくすと笑う。なんだか、小さな子供を微笑ましげに見て笑うみたいな感じだ。
ちょっと気になる。するとリリスは、
「陽色は、かわいいね~」
小さな子供にするみたいに、俺の頭を撫でてくる。……うん、これは、恥ずい。思わず言葉を返せずにいると、
「言葉使い、変わっちゃってるよ。甘えてくれてる?」
楽しそうに指摘される。思わず俺は視線を逸らしながら返す。
「……甘えてますよ~。だからリリスも甘えてくれて良いですからね」
「うん! へへ~、大好き~、陽色~」
ぎゅむぎゅむ抱き着いてくれるリリス。
「うあっ、もうかわいいーっ! このまま押し倒したいーっ!」
「本当?」
期待感一杯の眼差しで、俺を上目づかいで見つめるリリスに思いっきり流されそうになるが、そこは必死に堪える。
俺一人分の理性だと無理だったけど、色々諸々の責任が背中に乗っている今の状態が重しになってくれたお蔭で何とかセーフ。
「押し倒したいのは本気ですけど、やらなきゃいけない事があるので我慢します。リリスに街をプレゼントする為にも、頑張らないとダメですからね」
「うん……そうだね。陽色は頑張らなきゃ、ダメなんだもんね。頑張ってね、陽色。でも――」
リリスは俺と手を繋ぎ、優しい眼差しを向けてくれながら言ってくれる。
「――苦しくなったら、絶対に教えてね。私が出来ることなら、何でもしてあげる。それが、私の嬉しいことなんだから。忘れないでね、陽色」
自分の全てを捧げてくれるようなリリスの言葉に、俺は泣きそうになる。でも、そんな無様な真似は見せたくなくて、
「忘れる訳ないでしょう? 貴女を連れ出した時から、貴女は私の者なんですから」
俺はリリスにキスをする。そして、
「だから俺も、貴女の者です。貴女も、頼ってくれなきゃダメですよ、リリス」
見栄を張るように格好つける。それぐらい、好きな女の前なんだから、やってやるってなもんである。するとリリスは、泣き出しそうな表情になると、
「ありがとう。嬉しい」
ぎゅっと、強く強く抱きしめてくれた。
あぁ、本当に、このままぐちゃぐちゃになるぐらい、リリスと一緒にお互いを貪りたい。
でも、そんな訳にはいかないので、無理矢理に意識を切り替えリリスに言った。
「それじゃ、そろそろ話し合いに行く準備をします。また、しばらく忙しくなるかもしれませんけど、待ってて下さい。絶対に、リリスのために時間を作ります」
「うん……嬉しい。そう言ってくれるだけで、心が一杯になるよ」
リリスは穏やかな声で言うと、そっと俺から離れ、続けて言った。
「陽色達ばかりを大変な目に遭わせる訳にはいかないから、私たち神々も、出来る事が無いか話し合って来るね」
「……神座に行かれるのですか?」
「うん。話し合って来るね。向こうのみんなも、それを望んでいると思うから」
この世界の、神々と呼ばれる存在が、本来存在できる位相空間である神座。神と神の力以外の何物も、本来なら存在しない寒々しい場所。
俺が自分のチートを選ぶ代償に、リリスをこの世界に連れ出した場所でもある。
「お願いします、リリス。きっと、それも必要なことだと思いますから」
「うん、分かってる。それじゃ、行って来るね」
「行ってらっしゃい、リリス。またあとで」
安心するようにリリスは笑顔を浮かべ小さく手を振ると、次の瞬間、この世界から完全に消失した。
神座に転移し、名残のように残るリリスの気配に、俺はほんの少しだけ浸ると、
「さて、頑張りますか」
俺は俺のするべき事を成すために、身だしなみを整える。手も洗い準備を整えた所で、
「陽色さん、そろそろ良いですか?」
執務室のドアをノックして、俺の秘書をやってくれている、菊野さんが呼び掛けてくれる。
「ええ。もう準備は出来てます。行くとしましょう」
俺は菊野さんの呼び掛けに応え、転生者の調整役としての意識に切り替えると、皆に会うために部屋を後にした。
「うん、絶対しよう。今度はちゃんと時間作って、一日中ずっと一緒に居ようね」
匂い付けをするように抱き着き、身体をすり寄せるリリスをぎゅっと抱きしめながら、俺は力一杯返す。
久しぶりにリリスといちゃらぶ出来て嬉しいけど、全然足らない。絶対、自由になれる時間作ってやる。
なんて、心の中で誓っていると、リリスがくすくすと笑う。なんだか、小さな子供を微笑ましげに見て笑うみたいな感じだ。
ちょっと気になる。するとリリスは、
「陽色は、かわいいね~」
小さな子供にするみたいに、俺の頭を撫でてくる。……うん、これは、恥ずい。思わず言葉を返せずにいると、
「言葉使い、変わっちゃってるよ。甘えてくれてる?」
楽しそうに指摘される。思わず俺は視線を逸らしながら返す。
「……甘えてますよ~。だからリリスも甘えてくれて良いですからね」
「うん! へへ~、大好き~、陽色~」
ぎゅむぎゅむ抱き着いてくれるリリス。
「うあっ、もうかわいいーっ! このまま押し倒したいーっ!」
「本当?」
期待感一杯の眼差しで、俺を上目づかいで見つめるリリスに思いっきり流されそうになるが、そこは必死に堪える。
俺一人分の理性だと無理だったけど、色々諸々の責任が背中に乗っている今の状態が重しになってくれたお蔭で何とかセーフ。
「押し倒したいのは本気ですけど、やらなきゃいけない事があるので我慢します。リリスに街をプレゼントする為にも、頑張らないとダメですからね」
「うん……そうだね。陽色は頑張らなきゃ、ダメなんだもんね。頑張ってね、陽色。でも――」
リリスは俺と手を繋ぎ、優しい眼差しを向けてくれながら言ってくれる。
「――苦しくなったら、絶対に教えてね。私が出来ることなら、何でもしてあげる。それが、私の嬉しいことなんだから。忘れないでね、陽色」
自分の全てを捧げてくれるようなリリスの言葉に、俺は泣きそうになる。でも、そんな無様な真似は見せたくなくて、
「忘れる訳ないでしょう? 貴女を連れ出した時から、貴女は私の者なんですから」
俺はリリスにキスをする。そして、
「だから俺も、貴女の者です。貴女も、頼ってくれなきゃダメですよ、リリス」
見栄を張るように格好つける。それぐらい、好きな女の前なんだから、やってやるってなもんである。するとリリスは、泣き出しそうな表情になると、
「ありがとう。嬉しい」
ぎゅっと、強く強く抱きしめてくれた。
あぁ、本当に、このままぐちゃぐちゃになるぐらい、リリスと一緒にお互いを貪りたい。
でも、そんな訳にはいかないので、無理矢理に意識を切り替えリリスに言った。
「それじゃ、そろそろ話し合いに行く準備をします。また、しばらく忙しくなるかもしれませんけど、待ってて下さい。絶対に、リリスのために時間を作ります」
「うん……嬉しい。そう言ってくれるだけで、心が一杯になるよ」
リリスは穏やかな声で言うと、そっと俺から離れ、続けて言った。
「陽色達ばかりを大変な目に遭わせる訳にはいかないから、私たち神々も、出来る事が無いか話し合って来るね」
「……神座に行かれるのですか?」
「うん。話し合って来るね。向こうのみんなも、それを望んでいると思うから」
この世界の、神々と呼ばれる存在が、本来存在できる位相空間である神座。神と神の力以外の何物も、本来なら存在しない寒々しい場所。
俺が自分のチートを選ぶ代償に、リリスをこの世界に連れ出した場所でもある。
「お願いします、リリス。きっと、それも必要なことだと思いますから」
「うん、分かってる。それじゃ、行って来るね」
「行ってらっしゃい、リリス。またあとで」
安心するようにリリスは笑顔を浮かべ小さく手を振ると、次の瞬間、この世界から完全に消失した。
神座に転移し、名残のように残るリリスの気配に、俺はほんの少しだけ浸ると、
「さて、頑張りますか」
俺は俺のするべき事を成すために、身だしなみを整える。手も洗い準備を整えた所で、
「陽色さん、そろそろ良いですか?」
執務室のドアをノックして、俺の秘書をやってくれている、菊野さんが呼び掛けてくれる。
「ええ。もう準備は出来てます。行くとしましょう」
俺は菊野さんの呼び掛けに応え、転生者の調整役としての意識に切り替えると、皆に会うために部屋を後にした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
【完結】平凡な魔法使いですが、国一番の騎士に溺愛されています
空月
ファンタジー
この世界には『善い魔法使い』と『悪い魔法使い』がいる。
『悪い魔法使い』の根絶を掲げるシュターメイア王国の魔法使いフィオラ・クローチェは、ある日魔法の暴発で幼少時の姿になってしまう。こんな姿では仕事もできない――というわけで有給休暇を得たフィオラだったが、一番の友人を自称するルカ=セト騎士団長に、何故かなにくれとなく世話をされることに。
「……おまえがこんなに子ども好きだとは思わなかった」
「いや、俺は子どもが好きなんじゃないよ。君が好きだから、子どもの君もかわいく思うし好きなだけだ」
そんなことを大真面目に言う国一番の騎士に溺愛される、平々凡々な魔法使いのフィオラが、元の姿に戻るまでと、それから。
◆三部完結しました。お付き合いありがとうございました。(2024/4/4)
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する
namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。
転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。
しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。
凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。
詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。
それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。
「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」
前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。
痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。
そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。
これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】
きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
【毎週火木土更新】
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。
なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる