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部隊奔走篇
第19話 テスト
しおりを挟むデミナスで様々な任務をこなし 仲間との連携も良く ようやく部隊にも馴染みが出てきた頃
俺はイングリット隊長に呼ばれ 隊長室に居る
イ「急に呼び出して すまんな!」
ゼ「いえ 問題ありません! 大丈夫です!」
イ「今日 呼んだのは他でもないお前の力についてだ」
ゼ「俺の・・・力ですか」
イ「ああ まずお前をスカウトしたのは身体能力の高さとその力だ! これまでの報告書を見たが お前が倒した相手に火傷があることが分かった さらに戦闘後にはお前自身が高熱を出してフラついているのを全隊員が目撃している報告もある つまり・・・」
ヤバい!ここにきて魔族だってことがバレたか?
どうしよう! 汗がドバドバと止まらない ゴクリ
イ「お前は自分を傷つきながら戦っているな!」
「?」予想外の答えに驚く
イ「お前は身に余る力を授かったのかもしれない 強力な故にリスクが伴う力をな」
確かにそうだけど よかったー! バレなくて!
イ「そのままでは早死にする! 一刻も改善しなければならない! そこで今から帝国が誇る武器 兵器開発部門へ行く!」
帝都の一角にある 武器 兵器開発部門
兵士 騎士の武器や防具 大砲やボウガン 対魔物兵器ゴーレムの開発 修理 改良など様々な物資の中心と言える部門
その中の一室に入る俺と隊長
?「ああ 来たね その子が例の件の子かい?」
イングリット隊長にタメ口で喋る白衣を着たメガネの女性
ヤバいんじゃないの? そう思ったが
イ「ああ そうだ 頼めるか?」
あれ?普通に話してる?
ゼ「あのーお二人はどうゆう関係でしょうか?」
「「姉妹だ!」」二人してハモる 確かに姉妹だな
イ「私が姉で 妹のリグレットだ!」
リグレット「どうも リグレットよ・・・」
姉妹でも性格に違いがあった イングリットさんはハキハキと強気で喋る社交的な感じ
対するリグレットさんはなんか気だるそうに喋り 内向的な感じだった
リグレット「それじゃあ 今からあなたにはテストをしてもらいます」
テスト?なんだろう?
「こちらへ」リグレットはエレベーターみたいな乗り物へゼオンを案内する
乗ると ガチャンと扉が閉まり 地下へ降りていく・・・
地下に降り 扉がまたガチャンと開く
すると チカっ チカっ チカっと明かりが付いていく
そこは何もない広い空間が広がっていた
ゼ「あのー ここって一体?」気になって質問してみる
「ここは実戦用のトレーニングルームよ」と答えるリグレット
トレーニングルーム? そう思っていると
奥からガチャン ガチャンと何かの足音が聞こえる・・・
足音の方を見ると 自分と同じくらいの背がある全身機械のメタリックな姿をした人形が歩いてきた
ゼ「なんかカッコいい!」
リグレット「そう・・そう言ってもらうのはありがたいけど、これと戦ってもらうは」
ゼ「え?戦う?」
リグレット「そう これは自立人型ひとがた無人ゴーレムよ 言ってしまえば人のサイズにまで軽量化したゴーレムだと思って・・・」
な なんか難しいなぁ ゴーレムってレティシアが乗る人の倍はあるデカいイメージだが それとは違い人並みサイズで誰も乗っていない無人のゴーレム?
ゼオンは理解できずにいた
「それでは 準備して」リグレットさんは遠隔用の機械を持ち ボタンを押す
すると 無人ゴーレムが「起動シマス モード トレーニングヲ確認」とカタコトだが 喋り出し 拳を握り戦闘態勢の構えをする
よしっ!と自分も同じく構える
ゼオンは小手調べにサッと近づき 胴体を殴ろうとするが、それに反応した機械人形はカウンターの左拳を放つ
反射神経の鋭いゼオンが身体をひねり ギリギリ避ける
普通のゴーレムより速い!まるで人間のような動きに驚く
今度は人形が近づき 拳と蹴りのコンボを繰り出してくる
それを避け 捌き 反撃に出るが、同じように避けられ 捌かれる「くっ!」と声が漏れるが 諦めず追撃をかける
ドガッ! バキッ! ドン! バン!
お互いの攻撃が当たり 避け 捌き 喰らい本格的な戦闘をする トレーニングが続く
だが、機械の身体を持つ人形の方が攻撃が重くて防御しても生身の肉体に響き劣勢となる
身体は暖まり 動けるはずなのに無人のゴーレムは自分動きに対応してくる もっと強く!速く!想いを糧にさらに攻撃を繰り出すゼオン すると身体から蒸気が発生してパワー スピードが上がる 今度はゴーレムが劣勢になり彼の動きに対応出来なくなってくる
そしてゼオンの拳が今度こそゴーレムの胴体にドガッ!と突き刺すように当たる
当たった場所がジューと音が鳴り メタリックな身体に黒い焦げた痕が残る まさに高熱の炎で炙られたような痕ができていた 胴体を殴りその勢いでゴーレムをぶっ飛ばす
それを見ていたリグレットはなるほどと頷き
遠隔機で電源offのボタンを押す
しかし ゴーレムは立ち上がり 「・・ターゲットヲ確認・・・マゾクヲ確認・・・殲滅シマス・・」
ギュイン!今まで緑色だった目の部分が赤く染まる
ドガガガガガガガガガガガ!!
リグレットは目を疑った 電源をoffしたはず無人ゴーレムがゼオンにフルスピード状態で拳のラッシュを喰らわせていた ゼオンは額から血を流し 意識が飛んでしまっていた まずい!彼が死んでしまう!そう思い 再び電源offのボタンを連打するが 止まらない! まさか暴走!?
それ以上考えられなかった・・・
リグレットが立ち尽くしていると
意識を失ってボコボコにされているゼオンが白目を剥き 無人ゴーレムに同じようにドガガガガガガガガガガガ!!と拳のラッシュが入る
「え?」と驚くリグレットをよそに一人と一体 生物と機械の互いに暴走しながら激闘が繰り広げられていた
「殲滅・・・殲滅・・・殲滅」と機械は言い
「オララララララララララ!」と怒号をあげて
両者のラッシュが続く
続いていくとゼオンの両腕から火がつき始める やがて拳にまで火が広がって火力も上がり 炎の拳を纏って乱打をするようになる
それはゴーレムの身体に連発し ダメージを負いすぎたのか動きが乱れてくるその隙に火力が高まった炎と渾身アッパーが炸裂して ブチッ!!とゴーレムの頭を胴体から吹っ飛ばす!
それと同時にゴーレムは電源が切れたようにガクンと崩れ倒れる
凄まじい光景を見た リグレットは倒れたゴーレムの隣に立つゼオンを見つめる「この子は本当に人間?」そんな思いが込み上げる 気絶した後に別人のように荒々しく変わり しかもあの無人ゴーレムの頭を吹き飛ばし機能停止までさせる
「人間族と聞いていたけど なにか特別な能力のある子なのかもしれない」そう考えていると
ゼオンの炎が全身に移り 火だるま状態となっていた さらに意識が覚醒して自分が燃えていることに気づく
「えっえっ!? なんで燃えてんの? なんで? つうか熱いんですけどー!! アチチチ!!」
必死に火を叩くが消えず 地面にゴロゴロ転がる
そんな彼を見てリグレットはトレーニングルームの天井に付けられたスプリンクラーを作動させ、消火器も出し 彼の炎を消火させることに成功する
ゼ「た 助かりました!」
すっとんきょんな声をあげる彼を見るリグレットだが
「ぐすっ!」と笑ってしまう
そこには炎で服まで燃えてパンツ一丁 姿のゼオンがいたからだ
パンツまで燃えなくて良かったが 恥ずかしい姿をリグレットに晒し 顔が真っ赤になる それはもう顔から火が吹き出しそうなくらい赤く染まっていた・・・
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