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五聖共鳴篇
第35話 必ず殺す技と書くから必殺技
しおりを挟むチカ!チカ!チカ!チカ!と明かりが点き 広々とした空間が現れる そうここは【イグニス】を作ってくれたリグレット博士の地下トレーニングルームである
必殺技とは言わずとも とにかく技を習得したい気持ちからトレーニングルームをお借りすることに
リグレット「ちなみに今回 私が考案した新しいゴーレムを作ってみたよ」
ゼオン「新しい?」
リグレット「そうその名もバルーンゴーレム!」
ドラ◯もんの秘密道具出すみたいにチャチャカチャンチャチャーン!の音がする
ゼオン「バルーンゴーレム?」
リグレット「技の練習なのに硬いと言う不評を受けて、開発部門は柔らかいなのにしぶといをモチーフに作り上げたそれがバルーンゴーレム
強度の高い特殊な成分を配合した風船と衝撃を吸収する緩衝材かんしょうざいで人サイズから中型サイズまでのタイプを作り、ご用意したトレーニング用ゴーレムだよ!
ちなみに君はどのサイズとトレーニングしたい?」
ゼオン「う~ん・・・」少し考え
「やっぱり初めは人サイズで 対人戦にも技は必要だし」
リグレット「了解したよ では・・・」
遠隔操作のボタンを押す
すると 一部の地面がウイーンと上がり
人サイズのバルーンゴーレムが出現する
リグレット「ところでゼオン君 どんな技を練習したいのかな?」
ゼオン「えーと まず対空技を・・・発火(イグニッション)無しの状態でも出せる技を考えました」
バルーンゴーレムに向かって走り バク転してその勢いでバルーンゴーレムの顎を蹴り上げ、空中に浮かす
リグレット「なるほど サマーソルトキックか」と頷く
ゼオン「はい! これなら空中にいる敵にも当たるかと」
リグレット「確かに君の運動能力なら跳躍力もあるし、対空技になる それに・・・」
サマーソルトと繰り返し練習すると【ヒートアップ】して発火イグニッション状態になりそのままサマーソルトをすると威力も上がるが、蹴った後にキレイな三日月のアーチがかかる
練習を繰り返す度に技の精度が上がる それだけでなくゼオンは気付く
「炎を足裏に集中させるともっと高く跳べる!」
試しに跳んでみると届かなかった天井にタッチできる
そこでピーン!と ひらめく!
サマーソルトより威力のある技を・・・
もう一度 高く跳び今度は身体をひねり 天井に足裏がつくようにしてダッ!と天井を蹴り 急降下する
その勢いを利用して 片足を直角くらいに上げて
脳天直撃のかかと落としをゴーレムに当てる
ドガーン!と鈍い音をたて地面に叩きつけられるゴーレム
ゼオン「よしっ! 出来た! じゃあ 次は天井を使わずに」
さっきより軽くジャンプし、身体をくるくると前方回転させ その勢いでかかと落としを放つ
リグレット「人間離れした技だなぁ・・・」と感心する
「さっきは三日月だったが、かかと落としは円月状に見えた・・・ならば通常時には円月脚(えんげつきゃく)
炎を纏っている時なら文字を変えて炎月脚(えんげつきゃく)とはどうだろうか・・・ブツブツ」
リグレットはゼオンの技名まで考え始めた
時間は過ぎ 試行錯誤するが、必殺技はまだ完成していなかった・・・
「う~~ん・・・・・・」考えこむゼオン
シリウス ガルベド ミウ ヴァイスハルトの光景を思い出す
ヴァイスハルトさんは指をさす動作が必要
シリウスさんは槍に力を込めて突撃する
ガルベドさんは地面の1ヶ所に集中して繰り出す
ミウはほとんどの魔力を消費して放つ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
指をさす動作なら俺は拳か脚・・・
力を込める・・・1ヶ所に集中・・・魔力を消費・・・
!!!
そうか!! 俺は常時 魔力が放出されているんだ!
【ヒートアップ】は全身を燃焼させている!
力が四肢に分散している!
【イグニス】に収束されて4つに別れている!
みんなは魔力を練り上げて、集中させることで必殺と言うところまで昇華させたんだ!!
自分とみんなの違いを見つけるゼオン
「つまり・・・俺も1ヶ所に魔力を集中させて・・・」
自分の右手と左手を見る・・・
ニィと笑い 「どうせなら・・・」
地下のトレーニングルームへ行くエレベーターに2人の女性が乗り 地下へ降下する
?「まったく!我のところに来ないと思ったらこんな所で修行しているのかアイツは!!」
?「まあ・・・許してやってください 本人が自分で編み出したいと申していましたから・・・」
?「我と一緒に考えればいいものを・・・
それよりもお前の妹と 女と二人っきりだなんて許さん!」
?「安心してください。リグレットが好きなのは武器や兵器 それに自分が作った力作だけですから・・・」
?「・・・本当だろうな イングリット?」
イングリット「本当ですよ リエナ様」
リエナ「・・・この際 言うがゼオンはいずれデミナスを抜けてもらうからな! 我の下に来てもらう!」
イングリット「おや? なぜです? 彼はすでにデミナスに必要不可欠な大切な隊員です 他の隊員も黙っていませんよ!」
リエナ「ゼオンは我のものだ! 皇帝命令だ! よこせ!」
イングリット「残念ながら我らは特殊部隊! どんな命令にも下ると思わないでほしい! それに彼はすでに私の
いや私たちのものです!・・・いずれ亜人部隊の父になる存在ですから!・・・」
ブチッ!「父親だと!・・・」怒る皇帝
リエナ「貴様!? アイツを種馬にするつもりか~?」
怒りのこもった低いトーンで睨み付ける
イングリット「そんな呼び方は失礼ですよ・・・他の隊員にとって大切な『オス』ですから・・・私も含めて・・・」
ニヤリと微笑み 挑発する
リエナ「やはり 貴様らはケダモノの集まりだ!!
我の・・・我の・・・」
イングリット「なんでしょうか? ハッキリ言えばいいではありませんか ・・・ステラはすでに『つ・が・い』と宣言していますよ」
ブチッ!ブチッ!さらに怒りがこみ上げる
「あのドラゴンが!? おのれ!邪龍じゃりゅうめ! いや メストカゲがー!!」
魔力のオーラを全身から放つ
カチャ 銃を構え
「部下への侮辱は許せませんね 例えこの国の皇帝であっても・・・」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
両者 構えていた その時・・・・・・
ドゴーーーーーーーーーーン!!!
と大きな地響きが起き、エレベーターが揺れる
リエナ「なっ なんだこの揺れは・・・」
イングリット「ただの地震ではないようですね・・・」
その後 地下トレーニングルームに着く
ガチャと扉が開き 入ると・・・
近くにリグレットが立っていた
「リグレットさっきの地響きは大丈夫だっ・・・たか・・・」
イングリットは妹に話しかける途中に異変に気付く
妹が瞬きをせず一点を見つめる
リエナとイングリットもその方向を見る・・・
そこには 数体の人型サイズのバルーンゴーレムの頭や腕 脚が失くなり バラバラの状態で機能停止していた・・・
さらには頑丈なトレーニングルームの地面がひび割れを起こし 天井の照明まで破壊されて照明のガラスがキラキラしながら落ちる・・・
リエナ「い、一体なにが・・・!?」
リエナは気付く
地面のひび割れの中心にゼオンが立っていること
だが それよりも目を疑ったのは
その先 トレーニングルームの遥か先の壁に中型のバルーンゴーレム レティシアが乗るくらい 人の身長の倍はあるゴーレムの胴体に風穴が開き 吹っ飛ばされている光景だった・・・
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