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計略陰謀篇
第48話 束の間の休息
しおりを挟む魔に堕ちたダークエルフの族長 彼はエルフ族との対立という長い歴史が生み出した化け物だった
憎しみや恨みが積み重なり 心が闇に染まってしまった彼をゾンダルがさらに深い闇に堕としてしまう
それでも同族ため働いていた彼を皆は思い 葬儀を行うことに・・・
遺体は無いが どうか魂が浄化しますように
安らかにお眠りくださいなどの言葉を口にする
一族をまとめる者がいなくなり 混乱すると思われていたが、3人のダークエルフの男性が代表となり セシリアに近づく
「この度は誠に申し訳ありませんでした!」
深々と礼をする
「我々の長が起こした暴挙をお許しください!」
「今の我々は対立ではなく和平を望みます!」
「セシリア様の願い それは我々も同じです!
多くの血が流れ過ぎました! もうこれ以上は不毛です!」
セシリア「あなた方の申し出を心良く受け入れましょう
エルフとダークエルフお互いに生きていきましょう!」
セシリアは3人とそれぞれ握手を交わす
それはまさに歴史的和平が結ばれた瞬間だった・・・
ゼオン「とりあえず、一件落着ですね」
リエナ「ああ だが 我らはここから本番だぞ!」
ゼオン「そうですね! 早く帝国に行かなくては・・・!?
い、痛ぇ!!」
身体に激痛が走る
リエナ「だから 言ったであろう まだ傷は癒えていないと・・・それに攻撃も喰らったのだ
回復するまで安静にするのだ!」
ゼオン「わ 分かりました・・・」
ふと グラディスを見るとユウマに近づき ハグをしていた
グラディス「むふふ・・・ご褒美!ご褒美!」
ユウマに抱きつき 頬擦りをする スリスリ
ユウマ「グラディスさん 身体は大丈夫なんですか?」
質問すると
グラディス「・・・見たいの? 裸?」
ユウマ「ち 違います! そういう意味じゃなくて!
怪我は平気なんですか?」
グラディス「・・・」少し考え 横に寝て
「カラダイタイ・・・ユウマガ ナメテクレタラ・・・ナオル」片言で変な要求してくる
ユウマ「な 舐めるって!?」
グラディス「ベロデ・・・ペロペロシテ♪」
ユウマ「絶対 平気じゃないですか! もう!」
2人は夫婦漫才みたいなことをしていた
その日のうちに ダークエルフたち数十人はイルフィシア王国の宮殿に移動して今後について話し合いが行われた
その間 ゼオンたちはひたすら安静して回復するまで身体を休めることに・・・
次の日 セシリアはダークエルフとの和平の成立が出来たことを報告してくれる
これもあなた方のおかげですとお辞儀をして
怪我していても戦ってくれたゼオンにエルフの森でしか取れない濃密な成分の薬草 それを回復薬(ポーション)にしたハイポーションを頂くことに
さっそく 飲んでみたが
「うげーーーー!! 超!苦ぇーー!!」
回復薬(ポーション)の数倍の濃度でとんでもない苦味のあるものとなっていた
苦味で変顔になるゼオンを見て リエナ ユウマ グラディス セシリアは「くす」と笑いをこらえることが出来なかった
しかし、身体が緑色の光りに包まれ 背中の傷と左脇腹の火傷の痕が前よりも治りが良くなっていた
「うおー! 普通の回復薬(ポーション)より回復が早い!」驚くゼオンだったが、
「これを毎日 飲めば 火傷も完治しますわ」
笑顔でセシリアは答えるが
「ま 毎日!?」ゼオンは汗を流し始める
「はい! 毎日です!」笑顔のままのセシリア
「くふふ・・・そうだぞ! ゼオン早く帝都に行かねばならん! お前が全快の状態で挑むぞ!」
リエナが笑いながら後押しをする
「くっ・・う・・・・飲みます」
飲みたくないが 状況が大変なため飲むことを決める
また エルフ特製の塗り薬も頂き 使わせてもらうことに
上半身 裸となったゼオンの背中に塗り薬を手につけて傷口に塗るリエナ
ゼオン「なにもユウマにやってもらって良かったんですよ?」
リエナ「これは我を守って 受けた傷だ 我が癒す必要がある」そう言って 丁寧に傷口に塗る
リエナ「それにしても 男の背中はこんなにゴツゴツしているものなのか それともゼオンが魔族だからか」
心の中で初めて男の身体を触り 興味が出る皇帝
「次は脇腹だ!」
左脇腹 氷柱が貫通して即座に砕き 炎の火傷で塞ぐという危険な応急措置をした場所
背中より痛々しい傷跡
エルフの塗り薬を大量に指につけ 火傷部分に塗る
「・・・う・・・ひゃあ!」
身体をプルプル震えながら 笑い声を止めようとするゼオン
リエナ「ん? どうした?」
ゼオン「い いや く、くすぐたかったんで・・・」
リエナ「我慢しろ!治すためだ!」
ゼオン「そうだけど・・・うひぃ! くふ!」
リエナ「・・・・・・」
クチュクチュ サッサッ
塗り薬を指で絡めて 優しく撫でるように触れる
ゼオン「くっ それ止めて!・・・うふ!」
リエナ「んふふ・・・」口元が緩み 怪しい顔になる
リエナ「どうだ! 傷に効くか?」
ゼオン「ちょ、ちょっと待って!・・・くす・・・くすぐったいって・・・あひゃひゃひゃ・・・」
リエナ「暴れるな! これも治療だ! ふふふふ・・・」
治療と言いつつ、ゼオンの反応を楽しんでいるだけのリエナだった・・・
夜 エルフの森の中で1人考え事をしている少年がいた
自分はなにも出来なかった・・・
ゴーレムがあれば少しは役に立てたかもしれない
けれど、生身の自分は武器も武術もできない
ただ見ているしかできなかった・・・
拳をぎゅっと握りしめ なにもできない自分に腹が立つ
もし、ゼオンさんように動けるなら リエナ様のように剣術が使えたなら・・・
非力な自分を悔やみ 嘆いていると
後ろから誰かが スッと腕を回し 抱きしめる・・・
ユウマ「グ グラディスさん?」
グラディス「・・・大丈夫 ユウマは私が守る」
ユウマ「ありがとうございます・・・けど 守られてばかりの自分が嫌なんです! なにもできないのが嫌です」
グラディス「強くなりたいの?」
ユウマ「はい!・・・ゼオンさんのようになりたいです」
グラディス「剣・・・教えようか?」
ユウマ「え?・・・本当ですか?」
グラディス「うん・・・いいよ・・・でも」
ユウマ「でも?・・・ま、まさか・・・」
グラディス「ご褒美が欲しい!」ニヤリと笑う
ユウマ「え、え~と・・・」
グラディス「キスマーク!」
ユウマ「へ?」
グラディス「ユウマの首筋にキスマークいっぱいつけるがご褒美!・・・」
ユウマ「いや で でも・・・」
グラディス「じゃあ、教えない・・・」
イジワルをし始める
これも悪い血のせいとして主導権を握る考えに至る
グラディス「弱いままでいいの?」耳元で囁き 追い討ちをかける
ユウマ「わ、わかったよ! ご褒美はそれでいいよ!
だから 僕に剣を教えて」
グラディス「むふふ・・・いいよ!」
こうして ユウマは強くなるためにグラディスから剣を教えてもらうことに・・・
その後はご褒美に首筋にいっぱいキスマークがつけられていた
それから1週間後 ついにゼオンの背中と火傷の傷跡が完治し いよいよ帝都に戻る時が迫る
帝国に行く際の馬車や馬 エルフの兵士と弓兵 さらにダークエルフも数名 今回の和平が成立したおかげとして参加してくれることに
グラディスはユウマにどこまでもついていく考えで当然 帝都にも一緒に来てくれることに
セシリアもリエナが本物の皇帝だと証言してくれる証人として行くことに
帝国の皇帝がアレクセイとなり 他の国に徴兵を申し出ている以前の帝国とは違う雰囲気の現状
なにが起こるか 分からないため
ゼオンたちは準備を万全に整える
エルフの国で手に入れたハイポーション
魔力を回復させる果実を飲み薬にした魔力回復薬(マジックポーション)
【イグニス】をガチャーン!とはめて 装備する
「ゆくぞ」リエナの一言
「ああ!」その返事は覚悟が決まっているものだった
皆が準備を済ませ 待機していた・・・
リエナは馬に乗り 皆に伝える
「今回は我ら帝国の問題にご助力してくださり 感謝申し上げる! エルフとダークエルフが共に生きると結束した束の間に我らと協力してくれること本当に嬉しく思う!
だが、帝国の問題は恐らく両種族の和平の時とは違い 大きな戦となろう!我を暗殺しようとした者が待ち構えている! そなたらは後方の援護を頼む そして我らの勝利の見届け人となってほしい!」
『クラウンキャリバー』を掲げて 「我 エイルラント帝国 皇帝 リエナ・エイルラント これより帝都に帰還する!」
力強く宣言し 馬を走らせる
皆もそれに続き 移動を開始する
目指すはエイルラント帝国の帝都
ゼオンは遠くを眺めて 拳を握りしめる
敵は間違えなく帝国最強 五聖筆頭 ヴァイスハルト
帝国の命運を賭けた決戦がまもなく始まろうとしていた・・・
『クラウンキャリバー』
エイルラント帝国の皇帝が王冠の代わりに代々手にする宝剣
歴代の皇帝が手にするが 戦いで使われたことはほとんどない 皇族の剣技「玉座剣(ぎょくざけん)」と合わせると凄まじい威力を発揮する
神聖なる魔力を宿しており ほとんどの魔族に効く聖剣に近い両刃の剣
剣帝と詠われるリエナだからこそ扱える代物
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