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復讐開幕篇
第1話 復讐の始まり
しおりを挟む※第2部は暗黒大陸をメインにした いわばサタン篇です
※新主人公 新キャラ登場しますが 第1部のキャラも出る予定です お楽しみに・・・
魔王の息子は勇者に そして勇者の息子は魔王へ目指す物語です
グラン大陸から離れた極東の島国『大和(ヤマト)』
ここは大陸とはまったく違う文化 風習のある国で
大陸でいう魔物 こっちでは妖怪(ようかい)と呼ばれるものを一部では神様として崇めたり 交友的で一緒に暮らすものもいるいわゆる人魔共生がなっている数少ない異例の国家
だが それもごく一部で人間が妖怪を騙したり
妖怪が人に仇なす者もいる
そんな人に仇なす妖怪を専門に斬り伏せるサムライが存在する
異邦の地 グラン大陸出身だが 師範に拾われ 剣の道を極め
一殺多生の活人剣を信条にあらゆる魔を斬り裂く日本刀状の魔剣【斬鬼丸(ざんきまる)】を手に戦う少年剣士
彼の名は『ベルクス』・・・
妖怪退治専門の変わったサムライとして育てられた
彼の物語は幼い時の家族との決別の日から始まった・・・
ある日 自分の家に暗殺者が現れ 親戚一同皆殺しにあう
父は自分を抱き 大和(ヤマト)行きの荷物に隠れるように生き延びるように言われ 父と別れた・・・
数日後 船を渡り大和(ヤマト) を着くベルクス
異邦人であり 異国の地で暮らすにはまだ幼い男の子である
そんな時 1人の老人と出会う
「可哀想な子じゃ どうじゃ? 行く宛てがないならうちに来んか? 儂も引退して独り身で寂しくてな 良かったら来るかい?」
行くところがない彼は老人の手を取り そして小さな民家に連れて行かれる
「残り少ない余生 最後の弟子をとるのも有りか思ってな
異邦の地から来た若者よ お前に生きていく方法と自分を護る術 そして儂の剣術を受け継いでもらいたい」
その日から謎の老人に鍛えてもらう修行の日々が始まる
修行の日々はツラいが毎晩 師範の爺さんと食事をする内に自分の祖父のように感じ始めるベルクス
家族を一度失うが 新しい家族と出会い 日々 順風満帆に強く逞しく生きていき ついには妖怪退治専門のサムライへと成長する・・・
それの強さはとある城を居城にしていた大妖怪 九尾の妖狐の退治依頼を受け 九尾の魔力を9割斬り裂き 一尾の子供の妖狐にしてしまう程の実力者へとなっていた
師範と共に生きていく そんな日がずっと続くかに見えたが
妖怪退治の帰り道 いつも通り帰っていると何か違和感を感じた焼けている匂い
すぐさま走り出すと 家である民家が燃えていたのだった
走り 扉を開けると師範が知らない男と剣と剣で戦い合いをしていた
ベルクス「師範! 俺も助太刀します!」
家に入ろうとするベルクスを・・・
師範「来るな!ベルクス!コイツにはまだ勝てん!」
と言われ止まってしまう
?「ほう・・・また弟子を取ったのか?」
師範「貴様は破門にしたはずじゃ シンクロウ!」
シンクロウ「そうだな・・・お前は活人剣ではなく人斬りに堕ちたと言ってたな」
師範「今さら何をしに来た? 儂への復讐か?」
シンクロウ「ちっと違うな なあ『ぬらりひょん』?」
師範「儂の正体まで知っておるのか?」
『ぬらりひょん』とはかつて大和(ヤマト)に実在した妖怪の総大将 百鬼夜行を率いていた伝説の妖怪
それが自分の師範だったことにベルクスは驚愕する
キン!キン!キン!と刀と刀がぶつかり合う
師範は杖に仕込んである 鍔(つば)の無い仕込み刀を持ち
対するシンクロウは普通の日本刀を使っている
老人とは思えない剣術を扱う師範
それに対抗するのは元 弟子の男
2人は燃える家の中で戦いを繰り広げていた
シンクロウ「そろそろ 仕舞いにしようか」
バッと家から外に移動する
師範も跡を追って外に出る
シンクロウ「いいのかよ 俺を追って 家が無くなるぞ」
師範「家ならかまわん それよりもお前を野放しするのが危険じゃ!」
シンクロウ「まあ そうくると思ったさ・・・じゃあ」
刀を鞘にスーーと納めシャキン!と鳴るまで納刀する
そして 抜刀術の構えをする
師範「破門したバカ弟子は儂の手で屠る!」
同じく刀を納刀して 抜刀術の構えをする
静かに風が揺れ 2人の間に木の葉が舞い落ちた瞬間
両者 飛び出し 刀を抜く・・・
しかし シンクロウが抜刀する前に風の斬撃が師範の身体を4ヶ所斬り刻み 師範は「!?」驚き 動きを止められる
その隙にシンクロウが抜刀して師範は深く斬られる
ズシャーー!!と
師範「ごふっ!」口から吐血し 膝を地につける
「師範!!」斬られたことに驚き 大声を上げるベルクス
師範「お、お前・・・もう人の身を捨てておったか」
シンクロウ「さすがは妖怪の総大将と呼ばれたアンタだな」
そう言うと右腕と右半身が黒く染まり魔族化していき
銀色だった刀の刀身の色が紅くなり まるで鮮血のような色に染まっていく・・・
師範「お前は・・・魔に堕ちたか・・・」
シンクロウ「力を求める修羅さ 俺は だから悪鬼羅刹にもなるぜ 力を手に入れるためなら なっ!」
紅い刀身で師範の腹を突き刺す ザシュッ!と
ベルクス「なっ!?」あまりの衝撃で声を出せなくなる
すると ドクン!ドクン!と師範の魔力が刀に吸収されていく
師範「ぐふ!・・・これは儂の魔力を吸い尽くすのが目的か?」
シンクロウ「正解だ アンタ程の大妖怪の魔力を頂くぜ!」
師範「ふふふふふふ・・・愚か者め!儂の全盛期は100年以上前に終わっておる その頃の魔力など とうに無いわ!」
シンクロウ「ちぃ! 残りカスかよ!」
魔力を吸収し終えた刀を引き抜く
師範「ぐほっ!」
そのまま倒れる ぬらりひょん
ベルクス「師範!!」
【斬鬼丸】を引き抜き シンクロウに刃を振り下ろす
ガキーン! チリチリ!と火花が散る
ベルクス「なぜ!師範を!」
怒りに身を任せて刀を振るう
シンクロウ「ほう・・・お前が新しい弟子か
太刀筋はいいが 活人剣では俺には勝てん!」
ガーン!と刀を弾き返す
再び 納刀して抜刀術の構えをするシンクロウ
怒りの感情に溺れているベルクスは構わず 突撃して斬りかかろうとする
シンクロウの抜刀術 まず身体の四肢に小さな風の斬撃を与え 怯んだところを抜刀して斬る技
ベルクスが射程に入ったことで4つの風の斬撃がベルクスにズバ!と入る
「終わりだ!」頭の中で喋り シンクロウは抜刀する
しかし ベルクスは怯まず 刀を振り下ろす
「ぬあああああああああああああああああ!!」
ガキーン!とまたぶつかり合う
シンクロウ「!? 止めた!? 俺の抜刀術を!」
四肢から血が出るが 構わず 攻撃を続けるベルクス
「うおおおおおおおおおおおお!!」
怒りの斬撃はシンクロウの抜刀術を押し返した
キーン! ズザザザザ!と後ずさりするシンクロウ
シンクロウ「はは・・・まさか怒りに身を任せた剣に退くとはな・・・」
ベルクス「うおおおおおおおおお!!」
さらに追撃をかける
キーン! キーン! ガキーン! ガキーン!
シンクロウ「なるほど じじいが見込んだだけのある男だ
へへへ・・・面白くなってきたな」
ベルクス「ふざけるなー!!」
キン! キン! キン!キン!
シンクロウ「まあ そう怒るなよ
仕方ない・・・兄弟子としての威厳を見せるか」
そう言うと師範や自分と同じ剣の構えをする
ベルクス「!?」
驚いた隙に
シンクロウ「峰(みね)打ちの太刀」
ザンッ!とベルクスを通り抜けて 刃の逆側で峰打ちを喰らい 倒れてしまう ドサッ!と・・・
シンクロウ「今回 用があるのは じじいだけだ
じじいの最後の弟子として生かしてやるよ!
もし 仇を取りたいなら暗黒大陸に来い!
その時は俺も殺すつもりで全力で相手になってやるよ!
じゃあな! 弟弟子・・・」
そう言うと シンクロウはその場から立ち去る
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ベルクス「し、師範・・・」
ゆっくり立ち上がり 師の下へ近づく
師範「すまぬな・・・かつてのバカ弟子に負けてしもうたわ・・・」
衰弱していっている師範
ベルクス「もう 喋らないで 傷を治すから」
ポケットから回復薬(ポーション)を取り出す
師範「それはお前が飲め・・・儂はもう助からぬ・・・自分のことは自分がよーく分かっておる」
ベルクス「そんな・・・1人にしないでよ・・・
じいちゃん・・・」
また家族を失う気持ちになり 涙を流す
師範「じいちゃんか・・・ほほほ・・・嬉しいのお
儂も孫のように思っておったよ
じゃがー 妖怪のじいちゃんで悪かったの・・・」
ベルクス「いいよ! ぬらりひょんの孫になれて嬉しかったよ・・・ぐす・・・」
師範「ほほほ・・・儂も・・・勇者の・・・祖父になれて・・・嬉しかったぞ・・・」
師範「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ベルクス「・・・し、師範・・・ぅ・・・じいちゃん」
大妖怪ぬらりひょんの師範は静かに息を引き取る
その後 遺体は家の近くに埋葬され 使っていた仕込み刀を墓標にして お墓を作ってあげたベルクス
お線香を焚き 両手を揃えて目を閉じ お辞儀をする
すると トットットッと足音が近づく・・・
?「逝ってしもうたか・・・」
子供で一尾の狐娘が訪ねる
ベルクス「ああ・・・」
?「これからおぬしはどうする?」
ベルクス「師範は望まないかもしれない
けど ヤツはまた師範と同じように誰かを殺し続ける
ならば 一殺多生の活人剣の教えの通りヤツに復讐(リベンジ)をさせてもらう」
?「矛盾しておるのお 人を活かす剣になるために復讐をする いやはや 男は面倒くさいのおー」
ベルクス「それで? アマネは何をしに? 墓参りだけか? 」
アマネ「たわけ! 妾(わらわ)がそのためだけに来るか!
さっさと妾(わらわ)から奪った魔力を返すのじゃ!」
ベルクス「前にも話したが【斬鬼丸】で斬った魔力は霧散するだけだ・・・【斬鬼丸】には残っていない」
プクーと頬っぺたを膨らませる
アマネ「なんでじゃ!なんでじゃ! 100年かけてようやく九尾になれたのにー!!」
地面に転がり ジタバタ ジタバタと暴れ 駄々をこねる
「これも全部おぬしのせいじゃ! お・ぬ・し の!
ダーー!妾(わらわ)はこの先どう生きていけばいいのじゃ!?」
チラ!チラチラ!とチラ見を繰り返す
ベルクス「本当に何をしに来た?」
アマネ「察しろ! 妾(わらわ)を助けろ!
おぬしの魔力を奪って こき使ってやろうと思えば
爺を殺したやつに復讐しに行くじゃと!
ふざけるじゃないのじゃ! 妾(わらわ)を置いていくつもりか!
ついていくぞ! おぬしの復讐の前に妾(わらわ)もおぬしに復讐(リベンジ)したいのじゃ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
ベルクス「本当についてくるのか?」
アマネ「そうじゃ 妾(わらわ)の今の楽しみはおぬしに仕返しすること以外ないのじゃ」
ベルクス「・・・ふん 好きにしろ」
アマネ「好きにさせてもらうのじゃ」
ここに奇妙な関係の2人組がいた
1人は師範を殺した男への復讐を誓い
もう1人はとなりの復讐を誓った少年への復讐を考えている
元 九尾の妖狐
2人は 大妖怪ぬらりひょんであり 師範のお墓から歩き出す
復讐の旅の始まりだった・・・
登場人物紹介
『師範』
正体は妖怪の総大将と言われた ぬらりひょん
しかし 老いて全盛期より弱くなってしまったことから現役を引退して隠居生活をしている
引退してすぐにベルクスと同じく 1人で生きていたシンクロウを弟子にして生きる術や剣術を教えていた
だが シンクロウが血に飢えた狼のように人斬りへの快楽に目覚め 危険と判断した師範は彼を破門にして追放することにした
数年後にベルクスと出会い シンクロウとは違う道を歩ませようと活人剣の教えを叩きこむ
共に過ごすうちに本当の孫のように思っていた
武器は杖の中に仕込んだ 鍔の無い仕込み刀
ヤクザのドスのような刀
全盛期だったら剣術で右に出るものはいないくらい大和(ヤマト)で1番強い存在だった大妖怪
だが 彼の死によってベルクスの旅が始まる
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