自分の脳

梶崎 みのる

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一日

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 朝、起きたとき。
 その時は割と調子がいい。それはなぜ調子がいいのかはわからない。多分まだ頭が起きていないのだろう。
 いつも通り顔を洗って、スキンケアをして、サプリを飲んで、朝食を食べる。
 今日は何しようか、どんな昼食を食べようか、楽しいことしよう、最初はそんな明るい感情ばかり、だがネガティブ思考は不意にやってくる。この世から消えたい。死にたい。そのような感情が襲い掛かってくる。
 私が何かしたのだろうか、そのような思考になってしまう原因はなんなのか。それと同時に漠然とした不安も襲ってくる、今後はどう生きていくのか、私はまともな人間になれるのだろうか。きっとなれない気がする、その理由はわからないがそう思ってしまう。きっとどうにかなる、そんな風に思っているはずなのに不安がなくならない。非常に不愉快だ。
 もし今の努力が報われずにただの時間の無駄だったらどうする。それを考えただけで今やっていることを投げ出しそうになる。でもそこでもまた、この努力していることをやめることも不安になるのだ。本当に抜け出し方がわからない。正解もわからない。大人は皆、「正解なんてない」「やれることをやればいい」だの言う。確かにその通りだなとは思う、けれど正解がなくてこんなにも困っていて、どうすればいいのかわからずにいるのに「正解なんてない」なんて言われたら私はどうすればいいのか。また分からなくなってしまう。
 世の中の皆様はどのように生きているのか、そのような気持ちで生きているのかわからない。もしかしたら私と同じような思考の方がいるのかもしれない。
 夜、寝る前。
 ベッドに入ると、朝とは比にならない程ネガティブになる。実際に行動に移そうともしてしまう。だめだとは分かっている。だが、その時はそれが正しいと思っているのだ。
 私が消えても世の中は困らない、誰を悲しまない、私がいなくなったら周りの人は喜ぶ。だの思考ばかりになる。実際もし私の周りの人がなくなったら悲しいし、喜ぶはずがない。そんなのわかっている。
 しかし、「世の中は困らない」に対しては、その通りだと思う。すごいポジティブな方を省いてはの話だが、たった一人いなくなったところで代わりはたくさんいるだろう、いなくなったところで社会の歯車は回っていける。それを考えたとき、私は困らないのはその通りだと思った。
 こんな風にポジティブ思考、ネガティブ思考を繰り返しているとすごい疲れるし、何故このような感情になってしまうのか。今でもわかっていない。
 よく「疲れているから」という意見があるが、休めない人の場合はどうするのか。また、疲れているという自覚がない人、休み方・息抜きの仕方がわからない人の場合はどうするのか。この問題に関しては私自身もどのようにすればいいのか分からずにいる。
 生きていくのは難しいと日に日に思う。
 今日も明日も生きなくてはいけない。
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