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第9話
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「今のはこの学校の魔法障壁です。私たちを守ってくれる素敵な盾と覚えていただければ結構です、さて寮に行きますよ」
説明が足りないと物申したい。魔法障壁ってあれかバリアみたいな奴か。なにそれかっこいい。
「寮に向かっている間は暇なので少しだけこの学校について説明しましょうか」
「お願いします」
「おねがいします……」
徐々に悲しみが抜けてきたのかクロエはルークに続いて涙声で続いた。
エイリヒはそれを微笑ましそうな目で見たあと説明し始める。
「では、イージス魔法学校は大きく三つの施設で構成されています。一つはこれから向かう学生達が九年間寝泊まりすることになる寮です。一学年約百二十名×九学年、総勢千八十名が住むことになるのでかなり大きい施設になっています。ああ、綺麗な造りをしているので気にいると思いますよ」
「えっ!? 一学年百二十名もいるんですか? 」
「ん? そうですが、なにか問題でも? 」
「あ、いやー 孤児院にいたものでそれ程の同年代に囲まれると思うと緊張しちゃって。あは、あははは」
あ、あぶねー! SランクからAランクが少ないと思っていたからつい声に出しちまった。でもよく考えたらSランクからAランクの学校は1つしかないのでこの人数は妥当なのかも知れない。
「そうか、ルークくんとクロエちゃんは孤児院育ちでしたね。緊張するのは当然です、なにかあったら私に気兼ねなく言ってください」
にこりと先ほどのおちゃらけぶりはなんだったんだと言いたい位いい人オーラを漂わせるエイリヒ。だが、それがメッキのように感じるのは奥から感じる危険な気配がそうさせているのだろう。
「それで2つ目は校舎です。ここには様々な施設が収容されています。あまりに多いので詳しくはオリエンテーションで聞いてください。説明するのがめんどくさいです」
言いやがったぞこの人。
「3つ目は部活棟。イージス魔法学校は全生徒に部活の入部が義務付けられていますので、必然的に寮以上の大きさになっています。ルークくんとクロエちゃんもなにか部活に入ることになりますが、私のオススメとしては戦闘魔術部ですかね。強くなるにはここが1番です。私も昔……」
エイリヒは遠いを目して語り始めたが、ルークはここでシャットアウトする事にした。
なんか話している時の顔がさっきまでのうすら笑いとは違って本当に心の底から笑っている気がして怖かったからだ。
まさか先生が戦闘狂だとは思わなかった。
でも戦闘魔術部か、力をつけるにはもってこいな部活みたいだ。
まだこれと決めた訳ではないが、入る部活の第一候補として頭の隅に置いておこう。
クロエも目を輝かせて話を聞いているみたいだし、うんそうしよう。
ていうか、クロエもそういう気質があったんだ……お兄ちゃん初めて知ったよ。
「……っと語りすぎましたね。いつの間にか寮についていたみたいです」
エイリヒの視線を辿ってみると、そこには大きな建物があった。白を基調とした四角い建物で夏は涼しそうだ。
その周りには学生服をきた子供達で溢れて、会話を楽しんでいる。
ネクタイの色が違うのはきっと学年別に違うのだろう。
「おおーっ! ルークくんおっきいね! 」
「ああ、それに随分と綺麗な建物だ」
「気に入っていただけたようでなによりです。さあ、行きますよ」
立ち止まって寮を眺めていたルーク達にエイリヒは振り返って苦笑いを浮かべた。こういうところは歳相応だなと思われているのを知らずか、ルークはクロエに手を引っ張られながらほぉーっと息を吐いていた。
ルーク達が寮の中に入ると、生徒達の目が一斉とはいわずともかなりの数が向いた。
それにはしゃいでいたクロエはルークに隠れてしまう。
孤児院育ちであまり大勢の人に慣れていないのが原因だろう。
しかし、同じ孤児院育ちでも前世持ちのルークはへっちゃらのようで背中にひっつくクロエを連れて歩いていた。顔は少し不機嫌ではあったが。
なんでこいつら一斉に見てきやがるんだ。なんだか品定めされているようで気分悪いな。それにクロエが怯えているじゃないか、後でぶっ飛ばしてやる。
ルークがシスコン全開なことを考えていると何やら受付の男性と話していたエイリヒが戻ってきた。
「これからルークくんとクロエちゃんの部屋に案内します。部屋は4階ですよ、最上階です。よかったですね」
「ん? ちょ、ちょっと待ってください! 」
ルークは再び背中を向けて歩き出したエイリヒを慌て気味に止めた。その視線はエイリヒの手のひらに向いている。
「なな、なんで鍵を1つしか持ってないんですか? 」
そうルークが止めた理由はそれである。2人の部屋に案内すると言いながら1つの鍵しか持っていないのはおかしい事ではないだろうか?
それでは俺とクロエが同じ部屋という事になるではないか!
「ああこれですか? 我が校では同じ地区出身もしくは近い地区出身を同じ部屋にする決まりがあるのですが、残念ながらルークくんとクロエちゃんの近くの地区からは出ていないのです。1番近くてフェイ地区ですねかなり遠いです。しかもフェイ地区の子は既に入寮を済ませており、その部屋は満員です」
額に手を当てて首を横に振り「残念です」とつぶやくエイリヒを見て、ルークは絶対に嘘だと思っていた。
微妙に口元が動いているし、どう見ても笑うのをこらえているようにしか見えない。
そもそもなんだその謎ルールは。
「そこで! たまたま空いていた部屋に偶然同じ地区出身のルークくんとクロエちゃんを住まわせようという話になりまして、正式に職員会議で決定されました」
なんてくだらないことを職員会議で決定してんだ。アホなのか? アホなんだろ。
それに男女が1つの屋根の下、一緒に住むなんて世間的にまずいでしょうが。
孤児院の頃は子供だったから(今も子供だけど)よかったけど、学校は15歳までいるんだろ?
まずいってー にゃんにゃんが発生するって。もし俺が捕まったらどうしてくれるんだ。いやしないけども……ほらラッキースケベとラッキースケベがかけ合わさった時とかね?
「これがその書類です」
ルークがいかがわしいことを考えているとエイリヒ先生が胸元から紙を取り出して、見せてきた。
そこにはちゃんとルークとクロエが一緒の部屋に住むということが書かれており、職員らしき名前がズラーっと並べられていた。
というかこの数、先生全員のような気がしてならないんですが……。
「確かに……。ですが、男女が1つ屋根の下で暮らすのは如何なものかと。ほら風紀的なものが乱れるといいますか……」
「ほぅ? 風紀? つまりルークくんは体を駆け巡る熱いエクスタシーをクロエちゃんにぶちまけてしまうことを危惧しているんですね? 」
「なに言ってんのこの人!? 俺たちチャイルドお前アダルトOK!? 」
突然変なことを言われて焦って返してしまった。しかし、この先生なんつーことを人前で言ってやがるんだ。羞恥心ってもんがないのか。
まあ、俺もひとのことを言えないが。
「おおー うまいですね。1ポイントです」
「なんだかわからないけどルークくんすごーい」
憎らしい笑みを浮かべるエイリヒと素直に褒めてくるクロエにルークは悪魔と天使を見た。
もちろん悪魔がエイリヒで、天使がクロエである。
「……先生因みにポイントは貯めるとなにかあるんですか? 」
「え? 有りませんが? 」
ぶっ殺してやろうかこのクソ野郎。
「さて確かにルークくんの言うことは正しいです。ですがそれは大丈夫でしょう。報告書にはルークくんは思慮深く周りを見ることに優れているとありましたし、そんな君が可愛がっているクロエちゃんにその毒牙を向けることはないでしょう。それにこの学校は別に恋愛は禁止していません。節度を守れば不純異性交遊だって大丈夫です」
「いや……ですが」
「ふむ、これでも渋りますか……。では最終手段を使いましょう」
エイリヒはそう言うなり膝をおり、クロエに目線を合わせた。
それと同時に嫌な予感がルークの体を駆け巡るが、時既に遅しというらしい。
「クロエちゃん、ルークくんは君と一緒に暮らしたくないんだって。悲しいよね? 」
「うん……」
クロエはエイリヒの話を聞くなりしょんぼりとしてしまった。
ルークはそれを見て心を締め付けられる思いになると同時に、エイリヒに対してとてつもない殺意を芽生えさせた。
な、なんて卑怯な手を使うんだっ! クロエを利用して俺を落とそうというのかっ! ゲス野郎め!
「先生が一生懸命説得したんだけど、ルークくんはうんって言ってくれないんだ」
「そんなぁー ルークくんはクロエと一緒に住むのが嫌なの? 」
クロエはウルウルとした目を中指を立てて般若のような顔をしていたルークに向けた。ルークは慌てて中指を引っ込める。
「さっきまでの話を聞いていたでしょうがっ! 」と言いたかったが、クロエには難しい単語を使っていたので目にはただ渋っているように映ったのだろう。
やられた。エイリヒはかなりの策士と見える。
その策士は止めとなる言葉を発した。
「ううん、それは違うと思うな。ルークくんはお茶目さんだから恥ずかしがっているだけだよ。ここはお姉ちゃんがビシッと言えば素直になってくれると思う。だからお願いしてみてくれないかな? 」
「うんわかったっ! クロエお姉ちゃんだからっ! 」
なにそのお姉ちゃん効果。お願いしただけでいいなりにするとか……欲しい。
ルークが現実逃避していると満面の笑みを浮かべたクロエが振り返った。何故だか後光が見えるのは気のせいだろうか。いや、もしかしたらこれがお姉ちゃん効果というやつかも知れない。
くっここまでか!
「ルークくん、一緒に住も? 」
「はい、かしこまりましたっ! 一緒に住まわせていただきます! 」
こうしてルークはなんの抵抗もできずにお姉ちゃん効果に屈したのだった。
説明が足りないと物申したい。魔法障壁ってあれかバリアみたいな奴か。なにそれかっこいい。
「寮に向かっている間は暇なので少しだけこの学校について説明しましょうか」
「お願いします」
「おねがいします……」
徐々に悲しみが抜けてきたのかクロエはルークに続いて涙声で続いた。
エイリヒはそれを微笑ましそうな目で見たあと説明し始める。
「では、イージス魔法学校は大きく三つの施設で構成されています。一つはこれから向かう学生達が九年間寝泊まりすることになる寮です。一学年約百二十名×九学年、総勢千八十名が住むことになるのでかなり大きい施設になっています。ああ、綺麗な造りをしているので気にいると思いますよ」
「えっ!? 一学年百二十名もいるんですか? 」
「ん? そうですが、なにか問題でも? 」
「あ、いやー 孤児院にいたものでそれ程の同年代に囲まれると思うと緊張しちゃって。あは、あははは」
あ、あぶねー! SランクからAランクが少ないと思っていたからつい声に出しちまった。でもよく考えたらSランクからAランクの学校は1つしかないのでこの人数は妥当なのかも知れない。
「そうか、ルークくんとクロエちゃんは孤児院育ちでしたね。緊張するのは当然です、なにかあったら私に気兼ねなく言ってください」
にこりと先ほどのおちゃらけぶりはなんだったんだと言いたい位いい人オーラを漂わせるエイリヒ。だが、それがメッキのように感じるのは奥から感じる危険な気配がそうさせているのだろう。
「それで2つ目は校舎です。ここには様々な施設が収容されています。あまりに多いので詳しくはオリエンテーションで聞いてください。説明するのがめんどくさいです」
言いやがったぞこの人。
「3つ目は部活棟。イージス魔法学校は全生徒に部活の入部が義務付けられていますので、必然的に寮以上の大きさになっています。ルークくんとクロエちゃんもなにか部活に入ることになりますが、私のオススメとしては戦闘魔術部ですかね。強くなるにはここが1番です。私も昔……」
エイリヒは遠いを目して語り始めたが、ルークはここでシャットアウトする事にした。
なんか話している時の顔がさっきまでのうすら笑いとは違って本当に心の底から笑っている気がして怖かったからだ。
まさか先生が戦闘狂だとは思わなかった。
でも戦闘魔術部か、力をつけるにはもってこいな部活みたいだ。
まだこれと決めた訳ではないが、入る部活の第一候補として頭の隅に置いておこう。
クロエも目を輝かせて話を聞いているみたいだし、うんそうしよう。
ていうか、クロエもそういう気質があったんだ……お兄ちゃん初めて知ったよ。
「……っと語りすぎましたね。いつの間にか寮についていたみたいです」
エイリヒの視線を辿ってみると、そこには大きな建物があった。白を基調とした四角い建物で夏は涼しそうだ。
その周りには学生服をきた子供達で溢れて、会話を楽しんでいる。
ネクタイの色が違うのはきっと学年別に違うのだろう。
「おおーっ! ルークくんおっきいね! 」
「ああ、それに随分と綺麗な建物だ」
「気に入っていただけたようでなによりです。さあ、行きますよ」
立ち止まって寮を眺めていたルーク達にエイリヒは振り返って苦笑いを浮かべた。こういうところは歳相応だなと思われているのを知らずか、ルークはクロエに手を引っ張られながらほぉーっと息を吐いていた。
ルーク達が寮の中に入ると、生徒達の目が一斉とはいわずともかなりの数が向いた。
それにはしゃいでいたクロエはルークに隠れてしまう。
孤児院育ちであまり大勢の人に慣れていないのが原因だろう。
しかし、同じ孤児院育ちでも前世持ちのルークはへっちゃらのようで背中にひっつくクロエを連れて歩いていた。顔は少し不機嫌ではあったが。
なんでこいつら一斉に見てきやがるんだ。なんだか品定めされているようで気分悪いな。それにクロエが怯えているじゃないか、後でぶっ飛ばしてやる。
ルークがシスコン全開なことを考えていると何やら受付の男性と話していたエイリヒが戻ってきた。
「これからルークくんとクロエちゃんの部屋に案内します。部屋は4階ですよ、最上階です。よかったですね」
「ん? ちょ、ちょっと待ってください! 」
ルークは再び背中を向けて歩き出したエイリヒを慌て気味に止めた。その視線はエイリヒの手のひらに向いている。
「なな、なんで鍵を1つしか持ってないんですか? 」
そうルークが止めた理由はそれである。2人の部屋に案内すると言いながら1つの鍵しか持っていないのはおかしい事ではないだろうか?
それでは俺とクロエが同じ部屋という事になるではないか!
「ああこれですか? 我が校では同じ地区出身もしくは近い地区出身を同じ部屋にする決まりがあるのですが、残念ながらルークくんとクロエちゃんの近くの地区からは出ていないのです。1番近くてフェイ地区ですねかなり遠いです。しかもフェイ地区の子は既に入寮を済ませており、その部屋は満員です」
額に手を当てて首を横に振り「残念です」とつぶやくエイリヒを見て、ルークは絶対に嘘だと思っていた。
微妙に口元が動いているし、どう見ても笑うのをこらえているようにしか見えない。
そもそもなんだその謎ルールは。
「そこで! たまたま空いていた部屋に偶然同じ地区出身のルークくんとクロエちゃんを住まわせようという話になりまして、正式に職員会議で決定されました」
なんてくだらないことを職員会議で決定してんだ。アホなのか? アホなんだろ。
それに男女が1つの屋根の下、一緒に住むなんて世間的にまずいでしょうが。
孤児院の頃は子供だったから(今も子供だけど)よかったけど、学校は15歳までいるんだろ?
まずいってー にゃんにゃんが発生するって。もし俺が捕まったらどうしてくれるんだ。いやしないけども……ほらラッキースケベとラッキースケベがかけ合わさった時とかね?
「これがその書類です」
ルークがいかがわしいことを考えているとエイリヒ先生が胸元から紙を取り出して、見せてきた。
そこにはちゃんとルークとクロエが一緒の部屋に住むということが書かれており、職員らしき名前がズラーっと並べられていた。
というかこの数、先生全員のような気がしてならないんですが……。
「確かに……。ですが、男女が1つ屋根の下で暮らすのは如何なものかと。ほら風紀的なものが乱れるといいますか……」
「ほぅ? 風紀? つまりルークくんは体を駆け巡る熱いエクスタシーをクロエちゃんにぶちまけてしまうことを危惧しているんですね? 」
「なに言ってんのこの人!? 俺たちチャイルドお前アダルトOK!? 」
突然変なことを言われて焦って返してしまった。しかし、この先生なんつーことを人前で言ってやがるんだ。羞恥心ってもんがないのか。
まあ、俺もひとのことを言えないが。
「おおー うまいですね。1ポイントです」
「なんだかわからないけどルークくんすごーい」
憎らしい笑みを浮かべるエイリヒと素直に褒めてくるクロエにルークは悪魔と天使を見た。
もちろん悪魔がエイリヒで、天使がクロエである。
「……先生因みにポイントは貯めるとなにかあるんですか? 」
「え? 有りませんが? 」
ぶっ殺してやろうかこのクソ野郎。
「さて確かにルークくんの言うことは正しいです。ですがそれは大丈夫でしょう。報告書にはルークくんは思慮深く周りを見ることに優れているとありましたし、そんな君が可愛がっているクロエちゃんにその毒牙を向けることはないでしょう。それにこの学校は別に恋愛は禁止していません。節度を守れば不純異性交遊だって大丈夫です」
「いや……ですが」
「ふむ、これでも渋りますか……。では最終手段を使いましょう」
エイリヒはそう言うなり膝をおり、クロエに目線を合わせた。
それと同時に嫌な予感がルークの体を駆け巡るが、時既に遅しというらしい。
「クロエちゃん、ルークくんは君と一緒に暮らしたくないんだって。悲しいよね? 」
「うん……」
クロエはエイリヒの話を聞くなりしょんぼりとしてしまった。
ルークはそれを見て心を締め付けられる思いになると同時に、エイリヒに対してとてつもない殺意を芽生えさせた。
な、なんて卑怯な手を使うんだっ! クロエを利用して俺を落とそうというのかっ! ゲス野郎め!
「先生が一生懸命説得したんだけど、ルークくんはうんって言ってくれないんだ」
「そんなぁー ルークくんはクロエと一緒に住むのが嫌なの? 」
クロエはウルウルとした目を中指を立てて般若のような顔をしていたルークに向けた。ルークは慌てて中指を引っ込める。
「さっきまでの話を聞いていたでしょうがっ! 」と言いたかったが、クロエには難しい単語を使っていたので目にはただ渋っているように映ったのだろう。
やられた。エイリヒはかなりの策士と見える。
その策士は止めとなる言葉を発した。
「ううん、それは違うと思うな。ルークくんはお茶目さんだから恥ずかしがっているだけだよ。ここはお姉ちゃんがビシッと言えば素直になってくれると思う。だからお願いしてみてくれないかな? 」
「うんわかったっ! クロエお姉ちゃんだからっ! 」
なにそのお姉ちゃん効果。お願いしただけでいいなりにするとか……欲しい。
ルークが現実逃避していると満面の笑みを浮かべたクロエが振り返った。何故だか後光が見えるのは気のせいだろうか。いや、もしかしたらこれがお姉ちゃん効果というやつかも知れない。
くっここまでか!
「ルークくん、一緒に住も? 」
「はい、かしこまりましたっ! 一緒に住まわせていただきます! 」
こうしてルークはなんの抵抗もできずにお姉ちゃん効果に屈したのだった。
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