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2.gift
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「……ね、ずみ」
自分のことを鼠だと言い切ったスジェルクを、呆然として見つめる。
「もしかして……本気で頭のおかしい人ですか?」
「え? ここは「変身できちゃうの? スジェルク君カッコイイ☆」 でしょ?」
いまいち、というか全力で会話が噛み合っていなかった。
「ええと、私今、掃除しようとしてたところなので……どいてもらえます?」
「シカト!! でもボクは動じない。なぜならそれはキミのツンデレだと分かっているから☆」
これは道化師以上に面倒な奴だぞと頭の中でサイレンが鳴っていた。
「キミ覚えてない? ほら。白雪姫がキミのことを見つけそうになった時、何か鼠が白雪姫の方に飛び出していかなかった?」
「……」
そういえばそうだったかもしれないが。
「じゃあまかり間違えてあなたが鼠だったとして」
「疑り深いね☆」
「どうしてあの場にいたのかと、なんで私を助けてくれたのかと、そもそも何でここにいるのか聞いてもいいですか?」
「あぁ、それはもちろん君たちの後をつけたからだヨ」
スジェルクは平然とそうのたまった。
「何でキミを助けたのかって言われてもね。気分かな」
「適当だ……」
「適当に人生生きるって楽しいよ☆」
「結構です」
「え、なに? ボクと人生歩みたいって? あぁ、気持ちは嬉しいんだけどね……」
「言ってない!!!!」
脳内変換の凄まじさにドン引きする私に、スジェルクは「あと最後の質問だけど」と言う。
「それは当然、ボクがここの住人だからだよ☆」
……。
…………。
「……はい?」
「だから、そのままの意味。ボクはこの家の住人なんだヨ?」
てへぺろ☆と無意味にポーズまでとってくれるスジェルクはとりあえず無視するとして、彼の言葉の意味を考えてみる。
「精霊……ってそういえば、リリツァスが私の……」
「下着泥棒疑惑? あれはかなり可哀想だったねぇ……でも面白かったからボクとしてはかなり楽しませてもらったけど」
「な、なに? じゃああなたが私の下着を作っ」
「あ、違うから安心して☆ 作って欲しいなら作ってあげてもいいけど☆」
これには全力で首を振っておいた。
「でも記憶力いいねぇ、キミ。そう、ボクもそれ、精霊」
「でも私、食事の時にも今まであなたの姿を見たことはありま……あ」
「ん?」
「さっきリリツァスの食事を華麗に盗っていった泥棒鼠って」
「そうあれボク。でも精霊は基本食事しなくてもいいから普段は食事なんてしないよー。あれはただ単に食べてみよっかな☆って盗んでみただけ」
「はた迷惑極まりない!?」
「そう言わないで☆ ボクはキミに協力してあげるんだから」
スジェルクは微笑んで、こう言う。
「ねぇ、異世界のお嬢さん? キミはこの世界について少しでも知識を増やしたいと思っているんでしょ?」
「え? あ、はい、そうですけど……」
「だけど、頼りの鏡の中の人を無くして困ってるんだよねぇ?」
「な、何でそれを」
「まぁこの姿なら目立たないしと思ってキミを尾行してたら目撃しちゃったっていうか☆」
ストーカーだ!!
赤髪以上に頭がとろけちゃってる上にまたしてもストーカーだなんて!! 私は前世で何をしたというのだろう!?
いやもしかしたら前世って私が前にいた世界のあの状態での私!? だとしたら私が何をしたと!? 少なくともストーカーに追い回されるような酷いことをした覚えは微塵もない!!
「まぁそこはいいじゃない? で、キミに興味が湧いたボクはこう言う訳です。「だったらこの世界について、教えてあげようか」ってネ☆」
「……え……」
この世界について?
それは、そう、願ってもいない話だ。
この世界について理解を深めたいと、ついさきほど思ったばかりだから。
「……どうして?」
「んー?」
「どうしてそんなことを教えてくれるの。それに、私のこと、知ってるんですよね。どうして?」
私が問うと、スジェルクは愉快そうに笑った。
「疑り深いなぁ。まぁこの世界ではとても大切なことだけど……。どうして教えてあげるのか、ね。それはさっきも言ったように「興味深いから」。簡単な理由でショ☆」
それから、とスジェルクは続ける。
「どうしてキミのこと――つまり転生者であることを知っているのか。これは、ちょっと、なんというか……偶然耳にしてしまったと、言うべき?」
「どこでですか?」
「路地裏。白雪姫が色々してくれたから後をつけてたところでたまたま聞いちゃったっていう感じ?」
全然わからない。
「ええと、白雪姫と一応は関わりがあるんですよね?」
「うん。っていうかさっき頑張ってはぐらかしてみたのにもう論破されてる……まぁいいかー。白雪姫?とボク自身に直接的な繋がりはないんだけどね。ちょっと面倒なことに巻き込まれて色々ね。変なこと口走ってるし、薬やってる子かな?とか思って後をつけてみたら、よく判んないけど誰かとの会話を聞いちゃった☆」
「変なこと?」
「私が一番可愛いとか世界は私のために回ってるとか、あと、この世界の男はみんな私を愛する運命にあるとか、かなりアブナイ発言だよねー」
……あぁ、まぁ、否定しない。
「……まぁ、あの子に対する印象が散々だっていうのは何となくわかりました」
「理解が速くて助かるよ☆」
「でも、それと私を助けることに何の関係が?」
「え、だから興味深」
「それだと理由が薄いと思うんですけど。一応相手は一国の姫で、私を追ってる人間ですよ。私が女王とは言え、逃亡中の身なのに、庇うリスクを背負うに足る理由とは思えないんですが」
私が食い下がると、スジェルクは面白い、とでもいうかのように片眉を釣り上げた。
「確かに、よくよく考えたらそうかも?」
「は?」
「あんまりきちんと考えてなかった」
「はぁああああ?」
「いやだってさー、精霊はほぼ人と関わりがないし、その存在すら知らない人の方が多いワケ。つまり何が言いたいのかというと、まぁあんまり人と関わらないから危険性とか理解してなかった☆ みたいな☆」
とりあえず、もう、意味がわからなかった。
「まぁそこは置いておいて。どう? ボクの提案。この世界について、聞いてみたい?」
スジェルクの問いに、私は考え込む。
彼の提案は、願ってもいないこと。
けれど突然、こんな、本当に突然、そして大変都合よく、そんなうまい話が目の前に転がってくるものなのだろうか――?
大体、彼は一体なんなのだろうか?
精霊、というのが確か妖精に使えるものであるということはリリツァスから聞いている。つまり、彼は――
「スジェルクってリリツァスの奴隷です?」
「奴隷!? いや、違うけド」
「つまり下僕」
「や、違うナ」
「とりあえず、配下?」
「何でサ」
「じゃあ、一体」
「そこは置いておいてって。提案についてだけ考えてヨ。クールビューティーで素敵すぎるボクのことが知りたくて知りたくて仕方ないのはわかるけど。わかりすぎるくらいわかっちゃうけど☆」
気持ち悪い。
「ボクのことは、きっといずれわかるから。もしかしたら――そう、キミが生き残ったのなら、あるいは――キミを頼る日が来るのかもしれない。そのためにも、そう、キミには生き残って欲しい。だからボクはキミに協力する」
「さっきと言っていること違いますけど?」
「じゃないとキミ、ボクの提案ばっさり断りそうじゃない。正直に下心を伝えたんだから、この提案を受けてよ☆」
下心、とそんな素敵な笑顔で言われても。正直すぎる。
「……具体的には、どんなことを?」
「お、受けてくれるノ?」
「はぁ……まぁ。信じる信じないは、この際脇に置いておくことにします。とりあえず情報が多くて困ることはないかと思うので」
「うん賢明☆ じゃあとりあえず、部屋、入れてくれる?」
「は?」
この夜中に何を言い出すのだろうかと不審者を見るような目で全力で睨みつけてみると、スジェルクは困ったように笑った。
「流石に部屋の前に締め出されたまま話すのはボクもビミョーな気分だし☆」
言われてみれば確かに、私は彼を締め出したまま話しているのだった。
「……何もしませんか?」
「疑り深っ。うん、何もしないヨー☆」
「やっぱり明日にしましょう」
「何故に!?」
「怖い」
「何もしないって!!」
慌てる彼に仕方なく、私はギリギリ彼が通れるか通れないかくらいに扉を開いて、彼を部屋に招き入れたのだった。狭いよ☆とか聞こえないったら聞こえない。
自分のことを鼠だと言い切ったスジェルクを、呆然として見つめる。
「もしかして……本気で頭のおかしい人ですか?」
「え? ここは「変身できちゃうの? スジェルク君カッコイイ☆」 でしょ?」
いまいち、というか全力で会話が噛み合っていなかった。
「ええと、私今、掃除しようとしてたところなので……どいてもらえます?」
「シカト!! でもボクは動じない。なぜならそれはキミのツンデレだと分かっているから☆」
これは道化師以上に面倒な奴だぞと頭の中でサイレンが鳴っていた。
「キミ覚えてない? ほら。白雪姫がキミのことを見つけそうになった時、何か鼠が白雪姫の方に飛び出していかなかった?」
「……」
そういえばそうだったかもしれないが。
「じゃあまかり間違えてあなたが鼠だったとして」
「疑り深いね☆」
「どうしてあの場にいたのかと、なんで私を助けてくれたのかと、そもそも何でここにいるのか聞いてもいいですか?」
「あぁ、それはもちろん君たちの後をつけたからだヨ」
スジェルクは平然とそうのたまった。
「何でキミを助けたのかって言われてもね。気分かな」
「適当だ……」
「適当に人生生きるって楽しいよ☆」
「結構です」
「え、なに? ボクと人生歩みたいって? あぁ、気持ちは嬉しいんだけどね……」
「言ってない!!!!」
脳内変換の凄まじさにドン引きする私に、スジェルクは「あと最後の質問だけど」と言う。
「それは当然、ボクがここの住人だからだよ☆」
……。
…………。
「……はい?」
「だから、そのままの意味。ボクはこの家の住人なんだヨ?」
てへぺろ☆と無意味にポーズまでとってくれるスジェルクはとりあえず無視するとして、彼の言葉の意味を考えてみる。
「精霊……ってそういえば、リリツァスが私の……」
「下着泥棒疑惑? あれはかなり可哀想だったねぇ……でも面白かったからボクとしてはかなり楽しませてもらったけど」
「な、なに? じゃああなたが私の下着を作っ」
「あ、違うから安心して☆ 作って欲しいなら作ってあげてもいいけど☆」
これには全力で首を振っておいた。
「でも記憶力いいねぇ、キミ。そう、ボクもそれ、精霊」
「でも私、食事の時にも今まであなたの姿を見たことはありま……あ」
「ん?」
「さっきリリツァスの食事を華麗に盗っていった泥棒鼠って」
「そうあれボク。でも精霊は基本食事しなくてもいいから普段は食事なんてしないよー。あれはただ単に食べてみよっかな☆って盗んでみただけ」
「はた迷惑極まりない!?」
「そう言わないで☆ ボクはキミに協力してあげるんだから」
スジェルクは微笑んで、こう言う。
「ねぇ、異世界のお嬢さん? キミはこの世界について少しでも知識を増やしたいと思っているんでしょ?」
「え? あ、はい、そうですけど……」
「だけど、頼りの鏡の中の人を無くして困ってるんだよねぇ?」
「な、何でそれを」
「まぁこの姿なら目立たないしと思ってキミを尾行してたら目撃しちゃったっていうか☆」
ストーカーだ!!
赤髪以上に頭がとろけちゃってる上にまたしてもストーカーだなんて!! 私は前世で何をしたというのだろう!?
いやもしかしたら前世って私が前にいた世界のあの状態での私!? だとしたら私が何をしたと!? 少なくともストーカーに追い回されるような酷いことをした覚えは微塵もない!!
「まぁそこはいいじゃない? で、キミに興味が湧いたボクはこう言う訳です。「だったらこの世界について、教えてあげようか」ってネ☆」
「……え……」
この世界について?
それは、そう、願ってもいない話だ。
この世界について理解を深めたいと、ついさきほど思ったばかりだから。
「……どうして?」
「んー?」
「どうしてそんなことを教えてくれるの。それに、私のこと、知ってるんですよね。どうして?」
私が問うと、スジェルクは愉快そうに笑った。
「疑り深いなぁ。まぁこの世界ではとても大切なことだけど……。どうして教えてあげるのか、ね。それはさっきも言ったように「興味深いから」。簡単な理由でショ☆」
それから、とスジェルクは続ける。
「どうしてキミのこと――つまり転生者であることを知っているのか。これは、ちょっと、なんというか……偶然耳にしてしまったと、言うべき?」
「どこでですか?」
「路地裏。白雪姫が色々してくれたから後をつけてたところでたまたま聞いちゃったっていう感じ?」
全然わからない。
「ええと、白雪姫と一応は関わりがあるんですよね?」
「うん。っていうかさっき頑張ってはぐらかしてみたのにもう論破されてる……まぁいいかー。白雪姫?とボク自身に直接的な繋がりはないんだけどね。ちょっと面倒なことに巻き込まれて色々ね。変なこと口走ってるし、薬やってる子かな?とか思って後をつけてみたら、よく判んないけど誰かとの会話を聞いちゃった☆」
「変なこと?」
「私が一番可愛いとか世界は私のために回ってるとか、あと、この世界の男はみんな私を愛する運命にあるとか、かなりアブナイ発言だよねー」
……あぁ、まぁ、否定しない。
「……まぁ、あの子に対する印象が散々だっていうのは何となくわかりました」
「理解が速くて助かるよ☆」
「でも、それと私を助けることに何の関係が?」
「え、だから興味深」
「それだと理由が薄いと思うんですけど。一応相手は一国の姫で、私を追ってる人間ですよ。私が女王とは言え、逃亡中の身なのに、庇うリスクを背負うに足る理由とは思えないんですが」
私が食い下がると、スジェルクは面白い、とでもいうかのように片眉を釣り上げた。
「確かに、よくよく考えたらそうかも?」
「は?」
「あんまりきちんと考えてなかった」
「はぁああああ?」
「いやだってさー、精霊はほぼ人と関わりがないし、その存在すら知らない人の方が多いワケ。つまり何が言いたいのかというと、まぁあんまり人と関わらないから危険性とか理解してなかった☆ みたいな☆」
とりあえず、もう、意味がわからなかった。
「まぁそこは置いておいて。どう? ボクの提案。この世界について、聞いてみたい?」
スジェルクの問いに、私は考え込む。
彼の提案は、願ってもいないこと。
けれど突然、こんな、本当に突然、そして大変都合よく、そんなうまい話が目の前に転がってくるものなのだろうか――?
大体、彼は一体なんなのだろうか?
精霊、というのが確か妖精に使えるものであるということはリリツァスから聞いている。つまり、彼は――
「スジェルクってリリツァスの奴隷です?」
「奴隷!? いや、違うけド」
「つまり下僕」
「や、違うナ」
「とりあえず、配下?」
「何でサ」
「じゃあ、一体」
「そこは置いておいてって。提案についてだけ考えてヨ。クールビューティーで素敵すぎるボクのことが知りたくて知りたくて仕方ないのはわかるけど。わかりすぎるくらいわかっちゃうけど☆」
気持ち悪い。
「ボクのことは、きっといずれわかるから。もしかしたら――そう、キミが生き残ったのなら、あるいは――キミを頼る日が来るのかもしれない。そのためにも、そう、キミには生き残って欲しい。だからボクはキミに協力する」
「さっきと言っていること違いますけど?」
「じゃないとキミ、ボクの提案ばっさり断りそうじゃない。正直に下心を伝えたんだから、この提案を受けてよ☆」
下心、とそんな素敵な笑顔で言われても。正直すぎる。
「……具体的には、どんなことを?」
「お、受けてくれるノ?」
「はぁ……まぁ。信じる信じないは、この際脇に置いておくことにします。とりあえず情報が多くて困ることはないかと思うので」
「うん賢明☆ じゃあとりあえず、部屋、入れてくれる?」
「は?」
この夜中に何を言い出すのだろうかと不審者を見るような目で全力で睨みつけてみると、スジェルクは困ったように笑った。
「流石に部屋の前に締め出されたまま話すのはボクもビミョーな気分だし☆」
言われてみれば確かに、私は彼を締め出したまま話しているのだった。
「……何もしませんか?」
「疑り深っ。うん、何もしないヨー☆」
「やっぱり明日にしましょう」
「何故に!?」
「怖い」
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慌てる彼に仕方なく、私はギリギリ彼が通れるか通れないかくらいに扉を開いて、彼を部屋に招き入れたのだった。狭いよ☆とか聞こえないったら聞こえない。
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