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96話
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李玲峰 は、炎の中にいた。
トクン……トクン……トクン……トクン……
どこかで、心臓の鼓動が聞こえた。
トクン……トクン……トクン……トクン……
その心臓の音は、李玲峰 には自分の心臓の音であるような気もした。
死ぬのかな、と 李玲峰 は思った。それでも、後悔はしない。
いつか、いつか、また新らしい 炎の御子 が生まれて、きっとあいつを倒してくれる!
炎の宝剣 が手の中にある。
太古の炎の精霊たちが、李玲峰 の周囲で荒れ狂っている。
火焔槍を持つ巨人兵たちが動く影が見える。
魔都は破壊される。
しかし、それは世界に新たなる混乱の時代をもたらす。
浮遊大陸は炎に包まれるだろう。
トクン……トクン……
トクン……トクン……
心臓の音がする。
(亜苦施渡瑠 をやっつけると誓ったのに!)
李玲峰 は歯を食いしばった。
苦痛が波のように寄せてくる。
彼はまた、血ふいた。
くそっ、嫌だ。
諦められるもんか!
人々は彼を信じてくれて、彼の前に剣を置いた。
それなのに!
「そうだよ、イレー」
不意に耳元で 於呂禹 が囁きかける声が聞こえた。
(於呂禹 ?)
変だ、於呂禹 は死んだのに、李玲峰 は思った。
於呂禹 の体は無くなってしまった。
もう、於呂禹 には帰るとところがない。
もう二度と、おれは 於呂禹 をこの腕の中に抱くことは出来ないのに……。
「違うよ、イレー」
於呂禹 の声は優しくささやきかける。
「言っただろう。いつも、ぼくはきみとともにいるよ。ぼくは死なない。たとえ体が滅びたって、きみの心の中にいるんだ」
うん、そうだね。
李玲峰 は応じた。
きみは、ここにいる。
おれの心の中に。
「そうだ、イレー。そして、きみは決して諦めないんだ。だって、きみは 炎の御子 だから」
うん、於呂禹。
李玲峰 はうなずいた。諦めるもんか……
トクン……トクン……
トクン……トクン……
その時、李玲峰 は悟った。
この心臓の音は彼の心臓の音ではない。
於呂禹 の心臓の音だ。
李玲峰 は、目を開こうとした。
視界は、ぼんやりとしか開けない。
もう、目が見えなくな っているのかもしれない。
於呂禹 の心臓が見えた。
それは柱の中に炎とともに封じられていて、まだ動いている。
麗羅符露 には手が出せなかった、心臓。
トクン……トクン……
トクン……トクン……
李玲峰 は呻いた。
せめて、あの心臓を取り戻せたら!
そうしたら、 大地の精霊王 に語りかけよう。
大地の御子 である 於呂禹 だけでも助けてくれるように。
(炎の精霊王 よ、ごめんなさい)
李玲峰 は、自分に 宝剣 を託してくれた精霊王へと謝った。
おれは、あなたに託された剣をあまり有効には使えなかったのかもしれない。
(それでも、炎たちよ。おれの生命がある限り)
李玲峰 は 炎の宝剣 に働きかけた。
(炎たちよ、おれの願いを叶えてくれ!)
李玲峰 は手を伸ばした。
炎の中に、心臓が見えた。
於呂禹 の心臓だ。
彼が炎に念じると、パリン、と心臓を封じた柱の外壁のガラスが割れた。
炎の中で、その心臓は燃えることなく、息づき続けている。
(ここへ)
すると、それは 李玲峰 の腕の中にあった。
炎の少年は、その心臓を愛しげに腕に抱いた。
(すでにおれの生命は尽きかけている)
李玲峰 は思った。
麗羅符露。
レイラ!
彼は、愛する少女に心の中で呼びかけた。
(きみは生き延びてくれ! 九大陸の人々を守ってくれ)
次に、彼は呼びかけた。
無駄かもしれない、と思ったが。
大地の精霊王 に。
(精霊王 よ、 大地の御子 である 於呂禹 をあなたの許へ!
そして、もし叶うことならば、おれの願いに耳を傾けて下さい!
おれはおれの生命に替えても 永久の獄炎 の力を 亜苦施渡瑠 から奪います。あの力を解放します。でも、その後、解放された炎を制御する力まではおれに残っていないかもしれない、だから。
永久の獄炎 の力を、地底の奥深くへ封じ込めて下さい。二度と炎の精霊たちの力があの男に悪用されないように。お願いです!)
李玲峰 は、炎の宝剣 を手元へと引き寄せた。
炎の宝剣 は、まだ確かな手応えを彼に返してくる。
諦めない、絶対、亜苦施渡瑠 の好きなようにはさせない!
炎で、大地を焼かせたりはしない!
(亜苦施渡瑠!)
李玲峰 は、魔皇帝が破壊のために解放しようとしている 永久の獄炎 の精霊の力に、宝剣 の力を集中させた。
亜苦施渡瑠 だって、あの古代の炎の精霊たちの力を制御するには、相応の苦労をするに違いない、その時を狙えば。
そして、炎に愛されているのは彼ではなく、李玲峰 の方なのだ。
大地の精霊王 よ!
力強い力が、地の底の暗黒から押し上がってくるのが、李玲峰 には感じられた。
大地の精霊王 だ、精霊王 がやってくる!
「炎の御子 よ。そなたの心、受け取ったぞ!」
大地の精霊王 の重々しい声が 李玲峰 の心の中に響き渡った。
李玲峰 の手から 於呂禹 の心臓が取り上げられ、大きな力に掴み上げられるのがわかった。
そして、息づいたままの心臓は空中に浮かび、そこに黄金の光が集まると、その光の中に一人の少年の姿が浮かび上がった。
金の大地の髪、金の大地の瞳、白い痩せた肢体の少年。
於呂禹 だ!
少年は、その手に黄金色の輝く剣を持っていた。
その剣には、精霊の力が宿されている。
宝剣。
大地の宝剣 だ!
「炎の御子 よ、宝剣 を掲げよ!」
大地の精霊王 は叫んだ。
李玲峰 は、炎の宝剣 を掲げた。
炎の宝剣 と、於呂禹 の持つ 大地の宝剣 が交差した。
「水の御子 よ、宝剣 を掲げよ!」
大地の精霊王 は命じた。
「イレー!」
麗羅符露 の声が聞こえた。
彼女は 水の宝剣 を掲げ、それは 炎の宝剣、大地の宝剣 と交差した。
三つの精霊の力が一つとなった。
ゴゴォと、地鳴りのような音が地の底から聞こえてくる。
そして、大地の精霊王 の声は、精霊の御子 らの頭の中で重々しく宣した。
「精霊の三振りの剣、宝剣 が揃った。
時は到来した」
水の宝剣、炎の宝剣、大地の宝剣 は一振りの 宝剣 に姿を変えた。
世界は変容する。
古よりの契約に従い。
(亜苦施渡瑠!)
李玲峰 は、その 宝剣、水と炎と大地の剣 の力を手に、魔皇帝 亜苦施渡瑠 が操ろうとする 永久の獄炎 へと襲いかかる。
李玲峰 が最後に覚えているのは、亜苦施渡瑠 の驚愕した顔だ。
炎の髪と、炎の瞳。
一瞬にして、 亜苦施渡瑠 の体は燃え上がった。
彼が、於呂禹 の体を燃やしたように。
そして、永久の獄炎 に封じられた太古の精霊たちの力が解放された。
炎は歓喜の声とともに、呪われた過去の都市をこの世から消し去った。
(やった、の……か?)
李玲峰 は心の中でつぶやいた。
気が遠くなっていく。
もう死ぬのだと 李玲峰 は思った。
だとすればこれは死の前の幻想にすぎぬのか?
それとも……
夢うつつの中で、李玲峰 は 大地の精霊王 が自分を見下ろしているのを感じた。
その表情は優しく、無限の寛容が満ちていた。
「精霊の御子 らよ、いま一度、わたしは人間を信じよう」
大地の精霊王 は言った。
「この世界の変容をどのように生かすかは、そなたら次第だ。
そして、そなたらのその心に免じて、この世界の出発に先立ち、わしはそなたらと人々に浄化と再生の技を授けよう。
さらばだ。愛しき子供たち」
愛を込めて 大地の精霊王 はささやきかけた
大地の限りない、愛を込めて。
その時、精霊たちの神聖島、宇無土 で……。
那理恵渡玲 は、風が吹き渡る草野の中にいた。
彼は空気が変わるのを感じ、養い子である 精霊の御子 らがその使命を果たしたのを知った。
三振りの剣は、ついに一つの 宝剣 となったのだ。
那理恵渡玲 は空を見上げた。
青い空が、その日も神聖島 宇無土 の上に開けていた。
その日も 宇無土 の平穏には変わりなく、精霊たちの恵みが島を豊かに彩っていた。
不意に 那理恵渡玲 の目の前に、炎が現れた。
黒髪の青年は黒銀のマントを引き、身構えて後ずさった。
炎の中には赤い髪の青年が立っていた。
那理恵渡玲 は、刹那、眉をひそめた。
魔皇帝 亜苦施渡瑠 は、炎の中からにやり、と 那理恵渡玲 に笑いかけた。
壮絶な笑いだった。
それから、炎は消えた。
一瞬のことだった。
ふたたび風に草はさやぎ始め、神聖島 宇無土 にその平穏を乱すものは、もはや何ひとつ無かった。
トクン……トクン……トクン……トクン……
どこかで、心臓の鼓動が聞こえた。
トクン……トクン……トクン……トクン……
その心臓の音は、李玲峰 には自分の心臓の音であるような気もした。
死ぬのかな、と 李玲峰 は思った。それでも、後悔はしない。
いつか、いつか、また新らしい 炎の御子 が生まれて、きっとあいつを倒してくれる!
炎の宝剣 が手の中にある。
太古の炎の精霊たちが、李玲峰 の周囲で荒れ狂っている。
火焔槍を持つ巨人兵たちが動く影が見える。
魔都は破壊される。
しかし、それは世界に新たなる混乱の時代をもたらす。
浮遊大陸は炎に包まれるだろう。
トクン……トクン……
トクン……トクン……
心臓の音がする。
(亜苦施渡瑠 をやっつけると誓ったのに!)
李玲峰 は歯を食いしばった。
苦痛が波のように寄せてくる。
彼はまた、血ふいた。
くそっ、嫌だ。
諦められるもんか!
人々は彼を信じてくれて、彼の前に剣を置いた。
それなのに!
「そうだよ、イレー」
不意に耳元で 於呂禹 が囁きかける声が聞こえた。
(於呂禹 ?)
変だ、於呂禹 は死んだのに、李玲峰 は思った。
於呂禹 の体は無くなってしまった。
もう、於呂禹 には帰るとところがない。
もう二度と、おれは 於呂禹 をこの腕の中に抱くことは出来ないのに……。
「違うよ、イレー」
於呂禹 の声は優しくささやきかける。
「言っただろう。いつも、ぼくはきみとともにいるよ。ぼくは死なない。たとえ体が滅びたって、きみの心の中にいるんだ」
うん、そうだね。
李玲峰 は応じた。
きみは、ここにいる。
おれの心の中に。
「そうだ、イレー。そして、きみは決して諦めないんだ。だって、きみは 炎の御子 だから」
うん、於呂禹。
李玲峰 はうなずいた。諦めるもんか……
トクン……トクン……
トクン……トクン……
その時、李玲峰 は悟った。
この心臓の音は彼の心臓の音ではない。
於呂禹 の心臓の音だ。
李玲峰 は、目を開こうとした。
視界は、ぼんやりとしか開けない。
もう、目が見えなくな っているのかもしれない。
於呂禹 の心臓が見えた。
それは柱の中に炎とともに封じられていて、まだ動いている。
麗羅符露 には手が出せなかった、心臓。
トクン……トクン……
トクン……トクン……
李玲峰 は呻いた。
せめて、あの心臓を取り戻せたら!
そうしたら、 大地の精霊王 に語りかけよう。
大地の御子 である 於呂禹 だけでも助けてくれるように。
(炎の精霊王 よ、ごめんなさい)
李玲峰 は、自分に 宝剣 を託してくれた精霊王へと謝った。
おれは、あなたに託された剣をあまり有効には使えなかったのかもしれない。
(それでも、炎たちよ。おれの生命がある限り)
李玲峰 は 炎の宝剣 に働きかけた。
(炎たちよ、おれの願いを叶えてくれ!)
李玲峰 は手を伸ばした。
炎の中に、心臓が見えた。
於呂禹 の心臓だ。
彼が炎に念じると、パリン、と心臓を封じた柱の外壁のガラスが割れた。
炎の中で、その心臓は燃えることなく、息づき続けている。
(ここへ)
すると、それは 李玲峰 の腕の中にあった。
炎の少年は、その心臓を愛しげに腕に抱いた。
(すでにおれの生命は尽きかけている)
李玲峰 は思った。
麗羅符露。
レイラ!
彼は、愛する少女に心の中で呼びかけた。
(きみは生き延びてくれ! 九大陸の人々を守ってくれ)
次に、彼は呼びかけた。
無駄かもしれない、と思ったが。
大地の精霊王 に。
(精霊王 よ、 大地の御子 である 於呂禹 をあなたの許へ!
そして、もし叶うことならば、おれの願いに耳を傾けて下さい!
おれはおれの生命に替えても 永久の獄炎 の力を 亜苦施渡瑠 から奪います。あの力を解放します。でも、その後、解放された炎を制御する力まではおれに残っていないかもしれない、だから。
永久の獄炎 の力を、地底の奥深くへ封じ込めて下さい。二度と炎の精霊たちの力があの男に悪用されないように。お願いです!)
李玲峰 は、炎の宝剣 を手元へと引き寄せた。
炎の宝剣 は、まだ確かな手応えを彼に返してくる。
諦めない、絶対、亜苦施渡瑠 の好きなようにはさせない!
炎で、大地を焼かせたりはしない!
(亜苦施渡瑠!)
李玲峰 は、魔皇帝が破壊のために解放しようとしている 永久の獄炎 の精霊の力に、宝剣 の力を集中させた。
亜苦施渡瑠 だって、あの古代の炎の精霊たちの力を制御するには、相応の苦労をするに違いない、その時を狙えば。
そして、炎に愛されているのは彼ではなく、李玲峰 の方なのだ。
大地の精霊王 よ!
力強い力が、地の底の暗黒から押し上がってくるのが、李玲峰 には感じられた。
大地の精霊王 だ、精霊王 がやってくる!
「炎の御子 よ。そなたの心、受け取ったぞ!」
大地の精霊王 の重々しい声が 李玲峰 の心の中に響き渡った。
李玲峰 の手から 於呂禹 の心臓が取り上げられ、大きな力に掴み上げられるのがわかった。
そして、息づいたままの心臓は空中に浮かび、そこに黄金の光が集まると、その光の中に一人の少年の姿が浮かび上がった。
金の大地の髪、金の大地の瞳、白い痩せた肢体の少年。
於呂禹 だ!
少年は、その手に黄金色の輝く剣を持っていた。
その剣には、精霊の力が宿されている。
宝剣。
大地の宝剣 だ!
「炎の御子 よ、宝剣 を掲げよ!」
大地の精霊王 は叫んだ。
李玲峰 は、炎の宝剣 を掲げた。
炎の宝剣 と、於呂禹 の持つ 大地の宝剣 が交差した。
「水の御子 よ、宝剣 を掲げよ!」
大地の精霊王 は命じた。
「イレー!」
麗羅符露 の声が聞こえた。
彼女は 水の宝剣 を掲げ、それは 炎の宝剣、大地の宝剣 と交差した。
三つの精霊の力が一つとなった。
ゴゴォと、地鳴りのような音が地の底から聞こえてくる。
そして、大地の精霊王 の声は、精霊の御子 らの頭の中で重々しく宣した。
「精霊の三振りの剣、宝剣 が揃った。
時は到来した」
水の宝剣、炎の宝剣、大地の宝剣 は一振りの 宝剣 に姿を変えた。
世界は変容する。
古よりの契約に従い。
(亜苦施渡瑠!)
李玲峰 は、その 宝剣、水と炎と大地の剣 の力を手に、魔皇帝 亜苦施渡瑠 が操ろうとする 永久の獄炎 へと襲いかかる。
李玲峰 が最後に覚えているのは、亜苦施渡瑠 の驚愕した顔だ。
炎の髪と、炎の瞳。
一瞬にして、 亜苦施渡瑠 の体は燃え上がった。
彼が、於呂禹 の体を燃やしたように。
そして、永久の獄炎 に封じられた太古の精霊たちの力が解放された。
炎は歓喜の声とともに、呪われた過去の都市をこの世から消し去った。
(やった、の……か?)
李玲峰 は心の中でつぶやいた。
気が遠くなっていく。
もう死ぬのだと 李玲峰 は思った。
だとすればこれは死の前の幻想にすぎぬのか?
それとも……
夢うつつの中で、李玲峰 は 大地の精霊王 が自分を見下ろしているのを感じた。
その表情は優しく、無限の寛容が満ちていた。
「精霊の御子 らよ、いま一度、わたしは人間を信じよう」
大地の精霊王 は言った。
「この世界の変容をどのように生かすかは、そなたら次第だ。
そして、そなたらのその心に免じて、この世界の出発に先立ち、わしはそなたらと人々に浄化と再生の技を授けよう。
さらばだ。愛しき子供たち」
愛を込めて 大地の精霊王 はささやきかけた
大地の限りない、愛を込めて。
その時、精霊たちの神聖島、宇無土 で……。
那理恵渡玲 は、風が吹き渡る草野の中にいた。
彼は空気が変わるのを感じ、養い子である 精霊の御子 らがその使命を果たしたのを知った。
三振りの剣は、ついに一つの 宝剣 となったのだ。
那理恵渡玲 は空を見上げた。
青い空が、その日も神聖島 宇無土 の上に開けていた。
その日も 宇無土 の平穏には変わりなく、精霊たちの恵みが島を豊かに彩っていた。
不意に 那理恵渡玲 の目の前に、炎が現れた。
黒髪の青年は黒銀のマントを引き、身構えて後ずさった。
炎の中には赤い髪の青年が立っていた。
那理恵渡玲 は、刹那、眉をひそめた。
魔皇帝 亜苦施渡瑠 は、炎の中からにやり、と 那理恵渡玲 に笑いかけた。
壮絶な笑いだった。
それから、炎は消えた。
一瞬のことだった。
ふたたび風に草はさやぎ始め、神聖島 宇無土 にその平穏を乱すものは、もはや何ひとつ無かった。
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