22 / 36
第22話:何が起こっているのか状況がのみ込めません
しおりを挟む
「皆さま、お待たせして申し訳ございません」
そう言って頭を下げたルーク様に合わせて私も頭を下げた。
「さあ、セリーナ、こっちにおいで」
ルーク様にエスコートされ、2人並んで席に着いた。
「ちょっと、王族や貴族を集めて何をするつもりなの?」
そう叫んだのはファミア王女だ。
「今日集まってもらったのは他でもない。実は、そこにいるセリーナ・ミルトン伯爵令嬢に、王宮治癒師に任命すると言う嘘の任命書を発行した人物がいるとこが判明してね。それで、皆に集まってもらったという訳だ」
そう言ったのは、シャディソン公爵だ。嘘の任命書?一体どういう事なの?さっぱりわからない。
周りの貴族も騒めきだした。
「シャディソン公爵殿、一体どういう事ですか?私達にも分かる様に説明してください」
1人の男性がシャディソン公爵に向かってそう叫んだ。きっと高貴な身分の貴族なのだろうが、何分貴族の顔が頭に入っていない私は、誰なのかさっぱり分からない。
「知っている者も多いとは思うが、先日ファーレソン公爵家のパーティーに参加した際、心臓発作を起こした私をセリーナ嬢が助けてくれたのだ。それで昨日、お礼に向かったのだが、その際ファミア王女がちょうど伯爵家を訪ねて来ていてね。セリーナ嬢に“王宮治癒師に決まった!これは王命で断れない。断ったら家族ともども命の保証はない”なんて物騒な話が聞こえて来たからびっくりしたんだよ。それで王女が置いて行った任命書を見たら、どう見ても偽造されたものだったから、さすがにこれはマズいと思って、皆に集まってもらったんだ」
そう言うと、シャディソン公爵が、私から預かった任命書を皆に見せた。
「確かにこの任命書は偽物だ!そもそも、王宮治癒師は王族と侯爵以上の貴族の2/3以上が賛成しないと任命できないはずだ。それに、生涯拘束される事から、本人の意志を聞く事になっているはずだが!」
そうなの?そんな事、全く知らなかったわ。お父様も知らなかった様で、目を丸くして固まっている。
「ファミア、一体これはどういう事だ!そもそも、任命書を偽造する事は重罪だぞ!最悪の場合、極刑だって有り得るんだ!」
そう叫んだのは王太子様だ。
「そんなの私知らないわ!そもそも、私は伯爵家になんて行っていないわ!変な言いがかりはよして頂戴!そう言えばビアンカ、あなた私の事を嫌っていたわよね。だから父親に頼んで、こんな言いがかりを付けているのではなくって?」
「おい、ビアンカをバカにする様な事は言うな!そもそもビアンカを嫌い、嫌がらせをしていたのはお前の方だろう!心優しいビアンカを悪く言うなら、私が許さないぞ!」
なぜか王太子様と王女様の兄妹喧嘩が始まった。王太子妃でもあるビアンカ様は、どうしていいのかわからず戸惑っている。ギャーギャー言い合いをする2人を止めたのは陛下だ。
「いい加減にしろ!2人共!とにかくその偽造された任命書と、お前の指紋を調べればすぐにわかる事だ。今すぐ王宮魔術師を呼んで調べさせろ!」
陛下の指示で急いで王宮魔術師を呼びに行く執事たち。
「陛下、その必要はありませんよ。昨日王宮魔術師と一緒に伯爵家に行き、魔法でセリーナ嬢とファミア王女のやり取りを復元してあります。どうぞこちらをご覧ください」
シャディソン公爵が魔法でスクリーンを出すと、昨日の私たちのやり取りが映像として流れ始めた。そこには私たちの様子がはっきりと映されていた。
「こんなの嘘よ!出鱈目だわ!」
そう叫ぶが、さすがにここまで鮮明な映像が残っていては、さすがに言い逃れは出来ないだろう。
「何が出鱈目なんだ!お前は一体何をやっているのだ。嘘の任命書を付きつけ、さらに嫌がるセリーナ嬢を脅迫するなど、さすがに私も庇いきれないぞ!」
そう言ってファミア王女を怒鳴りつける陛下。隣では王妃様が真っ青な顔をして口を押えている。
「ファミア王女、あなたのやった事は重罪です。このような事がまかり通ってしまえば、陛下への忠誠心が揺らぐ原因にもなります。それが何を意味するかくらい、あなたでもわかるでしょう?」
「確かにこれは酷い、王族の権力を使い、家族を人質に伯爵令嬢にいう事を聞かせるだなんて!王族としてあるまじき行為だ!」
「「「「そうだ!そうだ」」」」
貴族たちが一気にファミア王女を責め始めた。これは一体どうなっているのだろう。何が何だかわからず完全に動揺してしまい、周りをキョロキョロと見る事しか出来ない。
その時、ルーク様が私の肩を抱き、にっこり微笑んだ。そして、ファミア王女をまっすぐ見つめた。
「ファミア王女、先ほどの映像を見ると、僕があなたと結婚するみたいな話になっているが、はっきり言ってあり得ない。なぜなら、僕はこれっぽっちもあなたを愛していないからだ!そして、僕が心から愛しているのはセリーナただ1人!セリーナと結婚出来ないなら、僕は一生独身でいるよ!」
そう言い切ったルーク様。
「ルーク、一体何を言っているの?私の方があんな女よりずっと魅力的よ。大体ちょっと治癒力が高いだけで、何の取り得もない普通の令嬢じゃない!」
そう言い放ったファミア王女。と、次の瞬間!
「黙って聞いていれば、好き勝手言ってくれるじゃない!セリーナちゃんが何の取り得も無いですって!!!セリーナちゃんはね!緑の湿疹に覆われていたルークを、最初から1人の人間として接してくれたの!移るかもしれないのに、素手でお世話をしていたのよ!それに比べてあなたはルークになんて言った?“気持ち悪い!緑の怪物みたいですわ”そう言ったわよね!その上7年間一度も見舞にも来なかった分際で、今更ルークと結婚しようだなんて、図々しすぎるのよ!!!!」
顔を真っ赤にして怒鳴るお義母様。いつも穏やかなお義母様が鬼の様な形相で怒鳴りつける姿を見て、皆固まっている。さらにお義母様に怒りは収まらない様で…
「セリーナちゃんは、あんたなんかより何億倍も魅力的な女性よ!これ以上セリーナちゃんをバカにしたら、いくら姪でも許さないわよ!お兄様、一体どんな教育をしたら、こんなバカ娘に育つのかしら?一度修道院にでも入れて、根性を叩き直してもらった方がよろしいのではなくって?」
そう言い切ったのだ。チラリとファミア王女を見ると、唇を噛んで悔しそうな顔をしていた。
「母上の言う通りだ。君はちょっと図々しすぎる!一度世間の荒波に揉まれた方が良いのかもしれないね」
ファミア王女に向かって、満面の笑みでそう言い放ったルーク様。それにしてもこの親子、どさくさに紛れてバカ娘やら図々しいやら、好き勝手言って大丈夫かしら?この後が心配だわ。
そう言って頭を下げたルーク様に合わせて私も頭を下げた。
「さあ、セリーナ、こっちにおいで」
ルーク様にエスコートされ、2人並んで席に着いた。
「ちょっと、王族や貴族を集めて何をするつもりなの?」
そう叫んだのはファミア王女だ。
「今日集まってもらったのは他でもない。実は、そこにいるセリーナ・ミルトン伯爵令嬢に、王宮治癒師に任命すると言う嘘の任命書を発行した人物がいるとこが判明してね。それで、皆に集まってもらったという訳だ」
そう言ったのは、シャディソン公爵だ。嘘の任命書?一体どういう事なの?さっぱりわからない。
周りの貴族も騒めきだした。
「シャディソン公爵殿、一体どういう事ですか?私達にも分かる様に説明してください」
1人の男性がシャディソン公爵に向かってそう叫んだ。きっと高貴な身分の貴族なのだろうが、何分貴族の顔が頭に入っていない私は、誰なのかさっぱり分からない。
「知っている者も多いとは思うが、先日ファーレソン公爵家のパーティーに参加した際、心臓発作を起こした私をセリーナ嬢が助けてくれたのだ。それで昨日、お礼に向かったのだが、その際ファミア王女がちょうど伯爵家を訪ねて来ていてね。セリーナ嬢に“王宮治癒師に決まった!これは王命で断れない。断ったら家族ともども命の保証はない”なんて物騒な話が聞こえて来たからびっくりしたんだよ。それで王女が置いて行った任命書を見たら、どう見ても偽造されたものだったから、さすがにこれはマズいと思って、皆に集まってもらったんだ」
そう言うと、シャディソン公爵が、私から預かった任命書を皆に見せた。
「確かにこの任命書は偽物だ!そもそも、王宮治癒師は王族と侯爵以上の貴族の2/3以上が賛成しないと任命できないはずだ。それに、生涯拘束される事から、本人の意志を聞く事になっているはずだが!」
そうなの?そんな事、全く知らなかったわ。お父様も知らなかった様で、目を丸くして固まっている。
「ファミア、一体これはどういう事だ!そもそも、任命書を偽造する事は重罪だぞ!最悪の場合、極刑だって有り得るんだ!」
そう叫んだのは王太子様だ。
「そんなの私知らないわ!そもそも、私は伯爵家になんて行っていないわ!変な言いがかりはよして頂戴!そう言えばビアンカ、あなた私の事を嫌っていたわよね。だから父親に頼んで、こんな言いがかりを付けているのではなくって?」
「おい、ビアンカをバカにする様な事は言うな!そもそもビアンカを嫌い、嫌がらせをしていたのはお前の方だろう!心優しいビアンカを悪く言うなら、私が許さないぞ!」
なぜか王太子様と王女様の兄妹喧嘩が始まった。王太子妃でもあるビアンカ様は、どうしていいのかわからず戸惑っている。ギャーギャー言い合いをする2人を止めたのは陛下だ。
「いい加減にしろ!2人共!とにかくその偽造された任命書と、お前の指紋を調べればすぐにわかる事だ。今すぐ王宮魔術師を呼んで調べさせろ!」
陛下の指示で急いで王宮魔術師を呼びに行く執事たち。
「陛下、その必要はありませんよ。昨日王宮魔術師と一緒に伯爵家に行き、魔法でセリーナ嬢とファミア王女のやり取りを復元してあります。どうぞこちらをご覧ください」
シャディソン公爵が魔法でスクリーンを出すと、昨日の私たちのやり取りが映像として流れ始めた。そこには私たちの様子がはっきりと映されていた。
「こんなの嘘よ!出鱈目だわ!」
そう叫ぶが、さすがにここまで鮮明な映像が残っていては、さすがに言い逃れは出来ないだろう。
「何が出鱈目なんだ!お前は一体何をやっているのだ。嘘の任命書を付きつけ、さらに嫌がるセリーナ嬢を脅迫するなど、さすがに私も庇いきれないぞ!」
そう言ってファミア王女を怒鳴りつける陛下。隣では王妃様が真っ青な顔をして口を押えている。
「ファミア王女、あなたのやった事は重罪です。このような事がまかり通ってしまえば、陛下への忠誠心が揺らぐ原因にもなります。それが何を意味するかくらい、あなたでもわかるでしょう?」
「確かにこれは酷い、王族の権力を使い、家族を人質に伯爵令嬢にいう事を聞かせるだなんて!王族としてあるまじき行為だ!」
「「「「そうだ!そうだ」」」」
貴族たちが一気にファミア王女を責め始めた。これは一体どうなっているのだろう。何が何だかわからず完全に動揺してしまい、周りをキョロキョロと見る事しか出来ない。
その時、ルーク様が私の肩を抱き、にっこり微笑んだ。そして、ファミア王女をまっすぐ見つめた。
「ファミア王女、先ほどの映像を見ると、僕があなたと結婚するみたいな話になっているが、はっきり言ってあり得ない。なぜなら、僕はこれっぽっちもあなたを愛していないからだ!そして、僕が心から愛しているのはセリーナただ1人!セリーナと結婚出来ないなら、僕は一生独身でいるよ!」
そう言い切ったルーク様。
「ルーク、一体何を言っているの?私の方があんな女よりずっと魅力的よ。大体ちょっと治癒力が高いだけで、何の取り得もない普通の令嬢じゃない!」
そう言い放ったファミア王女。と、次の瞬間!
「黙って聞いていれば、好き勝手言ってくれるじゃない!セリーナちゃんが何の取り得も無いですって!!!セリーナちゃんはね!緑の湿疹に覆われていたルークを、最初から1人の人間として接してくれたの!移るかもしれないのに、素手でお世話をしていたのよ!それに比べてあなたはルークになんて言った?“気持ち悪い!緑の怪物みたいですわ”そう言ったわよね!その上7年間一度も見舞にも来なかった分際で、今更ルークと結婚しようだなんて、図々しすぎるのよ!!!!」
顔を真っ赤にして怒鳴るお義母様。いつも穏やかなお義母様が鬼の様な形相で怒鳴りつける姿を見て、皆固まっている。さらにお義母様に怒りは収まらない様で…
「セリーナちゃんは、あんたなんかより何億倍も魅力的な女性よ!これ以上セリーナちゃんをバカにしたら、いくら姪でも許さないわよ!お兄様、一体どんな教育をしたら、こんなバカ娘に育つのかしら?一度修道院にでも入れて、根性を叩き直してもらった方がよろしいのではなくって?」
そう言い切ったのだ。チラリとファミア王女を見ると、唇を噛んで悔しそうな顔をしていた。
「母上の言う通りだ。君はちょっと図々しすぎる!一度世間の荒波に揉まれた方が良いのかもしれないね」
ファミア王女に向かって、満面の笑みでそう言い放ったルーク様。それにしてもこの親子、どさくさに紛れてバカ娘やら図々しいやら、好き勝手言って大丈夫かしら?この後が心配だわ。
336
あなたにおすすめの小説
P.S. 推し活に夢中ですので、返信は不要ですわ
汐瀬うに
恋愛
アルカナ学院に通う伯爵令嬢クラリスは、幼い頃から婚約者である第一王子アルベルトと共に過ごしてきた。しかし彼は言葉を尽くさず、想いはすれ違っていく。噂、距離、役割に心を閉ざしながらも、クラリスは自分の居場所を見つけて前へ進む。迎えたプロムの夜、ようやく言葉を選び、追いかけてきたアルベルトが告げたのは――遅すぎる本心だった。
※こちらの作品はカクヨム・アルファポリス・小説家になろうに並行掲載しています。
「地味で無能」と捨てられた令嬢は、冷酷な【年上イケオジ公爵】に嫁ぎました〜今更私の価値に気づいた元王太子が後悔で顔面蒼白になっても今更遅い
腐ったバナナ
恋愛
伯爵令嬢クラウディアは、婚約者のアルバート王太子と妹リリアンに「地味で無能」と断罪され、公衆の面前で婚約破棄される。
お飾りの厄介払いとして押し付けられた嫁ぎ先は、「氷壁公爵」と恐れられる年上の冷酷な辺境伯アレクシス・グレイヴナー公爵だった。
当初は冷徹だった公爵は、クラウディアの才能と、過去の傷を癒やす温もりに触れ、その愛を「二度と失わない」と固く誓う。
彼の愛は、包容力と同時に、狂気的な独占欲を伴った「大人の愛」へと昇華していく。
【完結】公爵令嬢の育て方~平民の私が殿下から溺愛されるいわれはないので、ポーション開発に励みます。
buchi
恋愛
ポーシャは、平民の特待生として貴族の学園に入学したが、容貌もパッとしなければ魔力もなさそうと蔑視の対象に。それなのに、入学早々、第二王子のルーカス殿下はポーシャのことを婚約者と呼んで付きまとう。デロ甘・辛辣・溺愛・鈍感コメディ(?)。殿下の一方通行がかわいそう。ポジティブで金儲けに熱心なポーシャは、殿下を無視して自分の道を突き進む。がんばれ、殿下! がんばれ、ポーシャ?
悪役令嬢なので最初から愛されないことはわかっていましたが、これはさすがに想定外でした。
ふまさ
恋愛
──こうなることがわかっていれば、はじめから好きになんてならなかったのに。
彩香だったときの思いが、ふと蘇り、フェリシアはくすりと笑ってしまった。
ありがとう、前世の記憶。おかげでわたしは、クライブ殿下を好きにならずにすんだわ。
だからあるのは、呆れと、怒りだけだった。
※『乙女ゲームのヒロインの顔が、わたしから好きな人を奪い続けた幼なじみとそっくりでした』の、ifストーリーです。重なる文章があるため、前作は非公開とさせていただきました。読んでくれたみなさま、ありがとうございました。
天才すぎて追放された薬師令嬢は、番のお薬を作っちゃったようです――運命、上書きしちゃいましょ!
灯息めてら
恋愛
令嬢ミーニェの趣味は魔法薬調合。しかし、その才能に嫉妬した妹に魔法薬が危険だと摘発され、国外追放されてしまう。行き場を失ったミーニェは隣国騎士団長シュレツと出会う。妹の運命の番になることを拒否したいと言う彼に、ミーニェは告げる。――『番』上書きのお薬ですか? 作れますよ?
天才薬師ミーニェは、騎士団長シュレツと番になる薬を用意し、妹との運命を上書きする。シュレツは彼女の才能に惚れ込み、薬師かつ番として、彼女を連れ帰るのだが――待っていたのは波乱万丈、破天荒な日々!?
幼馴染に夢中の夫を捨てた貴婦人は、王太子に熱愛される
Narian
恋愛
アイリスの夫ロイは、新婚の頃から金髪の愛らしい幼馴染・フローラに夢中で、妻には見向きもしなかった。
夫からは蔑ろにされ、夫の両親からは罵られ、フローラからは見下される日々。そしてアイリスは、ついに決意する。
「それほど幼馴染が大切なら、どうぞご自由に。私は出て行って差し上げます」
これは、虐げられた主人公が、過去を断ち切り幸せを掴む物語。
※19話完結。
毎日夜9時ごろに投稿予定です。朝に投稿することも。お気に入り登録していただけたら嬉しいです♪
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
家族から冷遇されていた過去を持つ家政ギルドの令嬢は、旦那様に人のぬくもりを教えたい~自分に自信のない旦那様は、とても素敵な男性でした~
チカフジ ユキ
恋愛
叔父から使用人のように扱われ、冷遇されていた子爵令嬢シルヴィアは、十五歳の頃家政ギルドのギルド長オリヴィアに助けられる。
そして家政ギルドで様々な事を教えてもらい、二年半で大きく成長した。
ある日、オリヴィアから破格の料金が提示してある依頼書を渡される。
なにやら裏がありそうな値段設定だったが、半年後の成人を迎えるまでにできるだけお金をためたかったシルヴィアは、その依頼を受けることに。
やってきた屋敷は気持ちが憂鬱になるような雰囲気の、古い建物。
シルヴィアが扉をノックすると、出てきたのは長い前髪で目が隠れた、横にも縦にも大きい貴族男性。
彼は肩や背を丸め全身で自分に自信が無いと語っている、引きこもり男性だった。
その姿をみて、自信がなくいつ叱られるかビクビクしていた過去を思い出したシルヴィアは、自分自身と重ねてしまった。
家政ギルドのギルド員として、余計なことは詮索しない、そう思っても気になってしまう。
そんなある日、ある人物から叱責され、酷く傷ついていた雇い主の旦那様に、シルヴィアは言った。
わたしはあなたの側にいます、と。
このお話はお互いの強さや弱さを知りながら、ちょっとずつ立ち直っていく旦那様と、シルヴィアの恋の話。
*** ***
※この話には第五章に少しだけ「ざまぁ」展開が入りますが、味付け程度です。
※設定などいろいろとご都合主義です。
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる