彼を傷つける者は許さない!私が皆叩き潰して差し上げましょう

Karamimi

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第33話:王妃様とご対面です

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翌朝目を覚ますと、立派な天井が。そうか、昨日公爵家に帰って来たのだったわ。いつも通り目が覚めた私。今までならすぐに朝食の準備に取り掛かっていたのだが、それももう必要ない。

とにかく着替えて朝食を食べよう。そう思い、いつもの様に女性騎士の格好に着替えようとした時だった。

「お嬢様、おはようございます。もう起きていらしたのですね。それよりもお嬢様は何を着ようとされているのですか?」

「何って…」

「お嬢様は今日から公爵令嬢に戻られたのですよ。とにかく、ドレスに着替えて下さい」

そうメイドに怒られてしまった。

「そうだったわね、ごめんなさい。いつもの癖で。ほら、公爵家にいた頃は、午前中は訓練の為、ズボンを履いていたでしょう。その癖が抜けなくて…」

公爵家に戻って来てからの5年間は、午前中は魔力の訓練、午後はマナーレッスン、夜は再度魔力の訓練という超ハードスケジュールをこなしていた。その為、朝起きたらまずはズボンという習慣がつてしまっていたのだ。

早速メイドに手伝ってもらい、青いドレスに着替えた。もちろん、ルーカス様の色だ。そのまま食卓に行くと、なぜかお母様しかいなかった。

「あら?男性陣はまだ寝ているのですか?だらしないですわね」

昨日夜遅くまで騒いでいたから、きっとまだ寝ているのだろう。そう思ったのだが…

「男性陣は、今後の事を話し合う為に、一足先にルーカス殿下が泊っているホテルに行っているわ。アリシア、あなたも今日は午後から王宮に向かうから準備しなさい」

「えっ、ルーカス様の泊っているホテルに。どうして教えて下さらなかったのですか?私も参加したかったですわ」

きっと今後の事について話し合っているのだろう。

「あなたを連れていくと色々とうるさいから、置いていくのですって。とにかく、真剣な話し合いをしている様だから、邪魔しちゃだめよ」

そう言って優雅に紅茶を飲んでいる。もう、お母様ったら。私を何だと思っているのかしら?そもそも私はルーカス様の婚約者なのよ。そう、当事者なのだ!それなのにのけ者にするなんて…

ものすごく腑に落ちないが、置いて行かれたものは仕方ない。朝食を食べ、一旦部屋に戻る。確か午後から王宮に行くと言っていた。午前中はゆっくりするか、そう思っていたのだが…

なぜかお母様がマナーの先生を連れてきたため、午前中みっちりとマナーのレッスンをさせられた。もう、お母様ったら相変わらずスパルタなんだから。

昼食後、お母様とお義姉様と一緒に、馬車に乗り込む。

「お父様やお兄様たちはどうしたのかしら?」

「準備があるから、直接王宮に向かう様よ。あぁ、やっとあの女を王妃の座から引きずりおろせるのね…全て終わったら、皆でメリッサの墓前に手を合わしに行きましょう」

そう言って、寂しそうに笑ったお母様。きっとお母様なりにこの15年、親友でもある元王妃様の為に、必死に戦い続けてきたのだろう…もちろん、ルーカス様も…

しばらく走ると、王宮が見えてきた。私は王宮に来るのは初めてだ。もちろん、王妃様に会うのも…なんだか緊張してきたわ。

門の前で馬車が停まると、ゆっくりと降りる。そして、使用人に案内され、王宮内に入って行く。さすが王宮、かなり立派な造りだ。ルーカス様はずっとこの場所で、戦ってきたのね…

ついルーカス様の事を考えてしまう。使用人に連れられ向かった場所は、大広間だ。既にたくさんの貴族が集まっていた。その中には、討伐部隊のメンバーもいた。

でも…周りを見渡すが、ルーカス様の姿が見当たらない。一体どこにいるのかしら?不安の中、席に付く。

すると

「皆様、お待たせいたしました。王族の方々のご入場です」

アナウンスと同時に、ドアが開いた。陛下、王妃様と思われる女性、第二王子と思われる少年、最後にルーカス様だ。

初めて見る王妃様。金色の髪に紫色の瞳をした美しい女性だ。でも、どこか冷たい印象を受ける。

「皆の者、今日は急遽集まってもらったのは他でもない。先日、無事討伐を完了させることが出来た。さらに、魔術師の間で伝説だと言われていた、光の魔力を持つ者が現れた事により、魔王を倒すことも出来た。これで1000年は、安心して暮らせる」

陛下の言葉を聞き、周りが一気にざわめきだした。

「何だって…魔王を。それは素晴らしい。陛下、一体誰が魔王を」

「静粛に。魔王を倒したのは、カーラル公爵家のアリシア嬢だ。彼女は治癒師として、16歳になってすぐ討伐部隊に参加していたのだ」

「何だって…カーラル公爵家の令嬢が…」

皆がキョロキョロしている。そう、私は社交界にはほとんど顔を出していないため、皆私の顔を知らないのだ。

「アリシア嬢、こっちに出てきてもらえるかい?」

私に向かって声を掛ける陛下。一斉にこちらを見る貴族たち。ちょっと、変に注目されているじゃない。私はこういうのは慣れていないのよ。でも…私は次期王妃になる予定だ。こんなところで恥ずかしがっていてはダメよね。

ゆっくり立ち上がり、陛下の元…ではなくルーカス様の隣に並んだのだった。
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