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第26話:帰国の日を迎えました
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楽しい時間は、あっと言う間に過ぎるもの。ついに今日、帰国する日を迎えたのだ。昨日は私の為に、クラスメイト達が盛大にお別れ会をやってくれた。
そして今、クラスを代表して、スカーレット様と王太子殿下、さらにダルク様がお見送りに来てくれているのだ。
「アンジュ様、やはり帰国されるのですね…寂しいですわ」
そう言って涙を流しながら私を抱きしめてくれるのは、スカーレット様だ。
「スカーレット様、私と仲良くしてくださり、ありがとうございました。あなた様がいらっしゃったから、私はミラージュ王国でも、楽しい時間を過ごすことが出来たのです。もしよろしければ、我がカリオス王国にも遊びに来てくださいね」
「ありがとうございます、私とイカロス様の結婚式も、ぜひ参加してくださいね。どうか…私の事を忘れないで下さい」
「スカーレット様は私の大切な親友です。忘れる訳ございませんわ。帰国したら、すぐに手紙を書きますね」
「ええ、待っていますわ」
泣きじゃくるスカーレット様の肩を、優しく抱く王太子殿下。
「アンジュ嬢、君には留学当初は、色々と嫌な思いをさせてしまい、すまなかった。この国の王族として、改めて謝罪するよ。それから、スカーレットと仲良くしてくれてありがとう。またいつでも、ミラージュ王国に遊びに来てくれ。ここを第二の故郷だと思ってくれると嬉しい」
「勿体ないお言葉、ありがとうございます。スカーレット様の事を、よろしくお願いしたします」
王太子殿下に向かって頭を下げた。
「アンジュ嬢、君のお陰で、私は少し考え方が変わったよ。ありがとう…その…もし君さえよかったら、またカリオス王国にお邪魔してもいいかな?」
「ええ、もちろんですわ。ダルク様がいらっしゃるのを、楽しみにしておりますね」
「ありがとう、アンジュ嬢」
そう呟くと、なんとダルク様がほほ笑んだのだ。
「最後の最後に、ダルク様の笑顔が見られてよかったですわ。ダルク様の笑顔、とても素敵です。どうかこれからも、笑顔で過ごしてくださいね」
いつも真顔で冷たい印象を受けるダルク様。実際令嬢の中には、ダルク様と距離を置いている子もいるくらいだ。でも、本当はとても優しい男性だという事を私は知っている。きっと今の様な笑顔を皆にも見せたら、もっと他の人たちとも仲良く出来ると思うのだ。
「アンジュ嬢がそう言うなら…」
そう言って少し恥ずかしそうに眼鏡を上げるダルク様。どうやら照れている様だ。最終日にして、ダルク様の意外な一面が見られたわ。
「お嬢様、そろそろお時間です」
「分かったわ、それではスカーレット様、王太子殿下、ダルク様、本当にお世話になりました。またいつか、お会いできるのを楽しみしておりますわ」
彼らに頭を下げ、馬車へと乗り込んだ。そして馬車がゆっくりと走り出す。
「アンジュ様、またいつか会える日を、楽しみにしておりますわ」
スカーレット様が必死に手を振ってくれている。ダルク様や王太子殿下も。私も3人に向かって、手を振り続けた。それこそ、3人の姿が見えなくなるまでずっと。
「お嬢様、ミラージュ王国に留学できて、よかったですわね。最初はどうなる事かと思いましたが」
「そうね、私、ミラージュ王国が大好きになったわ。またいつか、この地に来たいわ」
「ぜひまた、遊びに来ましょう。それにダルク様、本当に素敵な殿方ですね。もしかすると、ミラージュ王国にずっと住むことになるかもしれません。ああ、でも、もうダルク様には会えないのですね。せっかく素敵な殿方でしたのに…」
向かいで何やら訳の分からない事を、カリアが呟いている。どうやらカリアは、ダルク様が気に入った様だ。確かにダルク様は、素敵な男性よね。でも確か、結婚などは興味がないと言っていたし、それにもう会う事もないかもしれない…
ふと窓の外を見ると、ちょうど運河が目に飛び込んできた。この美しい運河も、しばらく見る事が出来ないのね…
そう思ったら、なんだか胸がチクリと痛んだ。
「お嬢様、王太子殿下とスカーレット様の結婚式には参加されるおつもりでしょう?またすぐに来られますよ。ですから、そんな悲しそうな顔をしないで下さい」
「そうよね、2人の結婚式の時には、また来られるのですものね。なんだか楽しみになって来たわ」
2人の結婚式、とても素敵なんだろうな。その頃には私にも素敵な殿方が…
ふと脳裏をよぎったのは、デイビッド様の姿だ。どうしてここで、デイビッド様の姿が出てくるのよ。私はデイビッド様とは、絶対に結婚しないのだから!
とにかく、国に帰ってもデイビッド様にはなるべく近づかない様にしないと!
そして今、クラスを代表して、スカーレット様と王太子殿下、さらにダルク様がお見送りに来てくれているのだ。
「アンジュ様、やはり帰国されるのですね…寂しいですわ」
そう言って涙を流しながら私を抱きしめてくれるのは、スカーレット様だ。
「スカーレット様、私と仲良くしてくださり、ありがとうございました。あなた様がいらっしゃったから、私はミラージュ王国でも、楽しい時間を過ごすことが出来たのです。もしよろしければ、我がカリオス王国にも遊びに来てくださいね」
「ありがとうございます、私とイカロス様の結婚式も、ぜひ参加してくださいね。どうか…私の事を忘れないで下さい」
「スカーレット様は私の大切な親友です。忘れる訳ございませんわ。帰国したら、すぐに手紙を書きますね」
「ええ、待っていますわ」
泣きじゃくるスカーレット様の肩を、優しく抱く王太子殿下。
「アンジュ嬢、君には留学当初は、色々と嫌な思いをさせてしまい、すまなかった。この国の王族として、改めて謝罪するよ。それから、スカーレットと仲良くしてくれてありがとう。またいつでも、ミラージュ王国に遊びに来てくれ。ここを第二の故郷だと思ってくれると嬉しい」
「勿体ないお言葉、ありがとうございます。スカーレット様の事を、よろしくお願いしたします」
王太子殿下に向かって頭を下げた。
「アンジュ嬢、君のお陰で、私は少し考え方が変わったよ。ありがとう…その…もし君さえよかったら、またカリオス王国にお邪魔してもいいかな?」
「ええ、もちろんですわ。ダルク様がいらっしゃるのを、楽しみにしておりますね」
「ありがとう、アンジュ嬢」
そう呟くと、なんとダルク様がほほ笑んだのだ。
「最後の最後に、ダルク様の笑顔が見られてよかったですわ。ダルク様の笑顔、とても素敵です。どうかこれからも、笑顔で過ごしてくださいね」
いつも真顔で冷たい印象を受けるダルク様。実際令嬢の中には、ダルク様と距離を置いている子もいるくらいだ。でも、本当はとても優しい男性だという事を私は知っている。きっと今の様な笑顔を皆にも見せたら、もっと他の人たちとも仲良く出来ると思うのだ。
「アンジュ嬢がそう言うなら…」
そう言って少し恥ずかしそうに眼鏡を上げるダルク様。どうやら照れている様だ。最終日にして、ダルク様の意外な一面が見られたわ。
「お嬢様、そろそろお時間です」
「分かったわ、それではスカーレット様、王太子殿下、ダルク様、本当にお世話になりました。またいつか、お会いできるのを楽しみしておりますわ」
彼らに頭を下げ、馬車へと乗り込んだ。そして馬車がゆっくりと走り出す。
「アンジュ様、またいつか会える日を、楽しみにしておりますわ」
スカーレット様が必死に手を振ってくれている。ダルク様や王太子殿下も。私も3人に向かって、手を振り続けた。それこそ、3人の姿が見えなくなるまでずっと。
「お嬢様、ミラージュ王国に留学できて、よかったですわね。最初はどうなる事かと思いましたが」
「そうね、私、ミラージュ王国が大好きになったわ。またいつか、この地に来たいわ」
「ぜひまた、遊びに来ましょう。それにダルク様、本当に素敵な殿方ですね。もしかすると、ミラージュ王国にずっと住むことになるかもしれません。ああ、でも、もうダルク様には会えないのですね。せっかく素敵な殿方でしたのに…」
向かいで何やら訳の分からない事を、カリアが呟いている。どうやらカリアは、ダルク様が気に入った様だ。確かにダルク様は、素敵な男性よね。でも確か、結婚などは興味がないと言っていたし、それにもう会う事もないかもしれない…
ふと窓の外を見ると、ちょうど運河が目に飛び込んできた。この美しい運河も、しばらく見る事が出来ないのね…
そう思ったら、なんだか胸がチクリと痛んだ。
「お嬢様、王太子殿下とスカーレット様の結婚式には参加されるおつもりでしょう?またすぐに来られますよ。ですから、そんな悲しそうな顔をしないで下さい」
「そうよね、2人の結婚式の時には、また来られるのですものね。なんだか楽しみになって来たわ」
2人の結婚式、とても素敵なんだろうな。その頃には私にも素敵な殿方が…
ふと脳裏をよぎったのは、デイビッド様の姿だ。どうしてここで、デイビッド様の姿が出てくるのよ。私はデイビッド様とは、絶対に結婚しないのだから!
とにかく、国に帰ってもデイビッド様にはなるべく近づかない様にしないと!
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