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第2章
第7話:これから住む街に着きました
温かくて気持ちいい温もりに包まれている。これは一体…
ゆっくり目を開けると、目の前にはドアップのグレイ様の姿が。
「スカーレット、おはよう。昨日は少し無理をさせてしまったから、心配していたんだ。体の方は大丈夫かい?」
私の頭を撫でながら、そんな事を聞いてくるグレイ様。そう言えば昨日、私はグレイ様と…それに裸だわ。恥ずかしい!!
布団に潜り込み
「ええ、大丈夫ですわ。それよりも服を…」
小さな声でそう呟く。でも、なぜかそのまま引きずり出された。
「何をそんなに恥ずかしがっているんだ。昨日あれほど愛し合ったではないか。あぁ、俺の可愛いスカーレット、本当はもう一度愛し合いたいところだが、生憎今から食事を済ませ、出発しないといけないんだ。すまない」
私に頬ずりをしながらなぜか謝るグレイ様。“本当は今から愛し合いたい”と言う言葉が聞こえたが、気にしないことにしておこう。とにかく、食事を済ませ出発しないといけない様だ。
まだくっ付いているグレイ様からスルリと離れ、近くに準備しておいた洋服を取り、ベッドの中で器用に着替えた。昨日既にグレイ様には見られているとはいえ、やはり恥ずかしい。
「さあ、グレイ様もお着替えをどうぞ」
グレイ様の洋服を手渡すと、なぜかものすごく悲しそうな顔をした後、着替え始めた。私、何かグレイ様を悲しませるような事をしたかしら?
着替えを済ませた後、昨日の夜と同じお部屋で朝食を頂く。朝から魚料理が並んでいて、かなり豪華だ。昨日の大きなエビやカニも並んでいる。こんなに贅沢をさせてもらって大丈夫かしら?そうもう程、豪華な朝食だった。
ふと窓の外を見ると、真っ青な海が!
「グレイ様、見て下さい。なんて美しい海なのでしょう」
昨日の夜とは打って変わって、美しい海が広がっていた。初めて見る美しい海に、大興奮だ。
「今日は天気もいいから、海も綺麗に見えるな。さあ、馬車の中からも海は見える。そろそろ移動しよう」
グレイ様に連れられ、部屋を後にする。あぁ、あの素晴らしい部屋ともお別れなのね。名残惜しい気持ちを抑え、ホテルを出て馬車に乗り込んだ。どんどん遠ざかるホテルを、つい見つめてしまう。
そんな私を見たグレイ様が
「スカーレットは随分とこのホテルが気に入った様だな。また暮らしが落ち着いたら、この街に遊びに来よう」
そう言ってくれたのだ。
「本当ですか?嬉しいです。その時は、海でも遊べますか?」
「ああ、もちろんだ。好きなだけ遊ぶといい。それに街にはサンゴや真珠を使ったアクセサリーなども売っているみたいだから、ゆっくり買い物をするのもいいだろう」
「それは素敵ですわ。考えただけで、楽しくなってきました」
「それなら良かった。今から海岸沿いを通るから、存分に海を眺めるといい」
グレイ様が言った通り、目の前には海が!どこまでも続いている青い海。凄いわ、なんて広いのかしら?あの海の向こうにはきっと、私が知らない国があるのね。
つい美しい海を見つめてしまう。本当にいつまで見ていても飽きない海。でもしばらく走ると、海が見えなくなってしまった。残念ね。
それでも、窓から街並みや田園風景を見て過ごす。よく考えてみると、こんなに長い時間馬車に乗っていたのは初めてだ。途中昼食を食べた後、再び馬車に乗り込む。
「スカーレット、疲れただろう。俺たちが暮らす予定の街に入った。以前にも話したと思うが、残念ながらこの街は物凄く治安が悪い。君の故郷の様には自由に出歩けなくなるが、その点は覚悟しておいてほしい」
ふと窓の外から街の様子を見るが、特に変わった感じはない。それに、私が住んでいた街よりも大きな街の様で、かなりの人でにぎわっている。そんなに治安が悪そうには見えないが…
「ぱっと見はそこまで治安は悪そうには見えないが、実際は毎日窃盗や傷害事件などが起きていると聞いている。いいかい?くれぐれも気を付けるんだよ」
グレイ様は私の心が読めるのかしら?そう思うほど、私が思っている事をしっかり読み取っている。どうして私の考えている事が、こうもわかるのかしら?
「どうして私の考えている事がわかるの?そう言いたそうな顔をしているね。君はすぐに顔に出るから、分かるんだよ。それに嘘を付いた時もわかりやすいしね」
そう言って笑ったグレイ様。私ったらすぐに顔に出るのね。いろんな意味で気を付けないと!
ゆっくり目を開けると、目の前にはドアップのグレイ様の姿が。
「スカーレット、おはよう。昨日は少し無理をさせてしまったから、心配していたんだ。体の方は大丈夫かい?」
私の頭を撫でながら、そんな事を聞いてくるグレイ様。そう言えば昨日、私はグレイ様と…それに裸だわ。恥ずかしい!!
布団に潜り込み
「ええ、大丈夫ですわ。それよりも服を…」
小さな声でそう呟く。でも、なぜかそのまま引きずり出された。
「何をそんなに恥ずかしがっているんだ。昨日あれほど愛し合ったではないか。あぁ、俺の可愛いスカーレット、本当はもう一度愛し合いたいところだが、生憎今から食事を済ませ、出発しないといけないんだ。すまない」
私に頬ずりをしながらなぜか謝るグレイ様。“本当は今から愛し合いたい”と言う言葉が聞こえたが、気にしないことにしておこう。とにかく、食事を済ませ出発しないといけない様だ。
まだくっ付いているグレイ様からスルリと離れ、近くに準備しておいた洋服を取り、ベッドの中で器用に着替えた。昨日既にグレイ様には見られているとはいえ、やはり恥ずかしい。
「さあ、グレイ様もお着替えをどうぞ」
グレイ様の洋服を手渡すと、なぜかものすごく悲しそうな顔をした後、着替え始めた。私、何かグレイ様を悲しませるような事をしたかしら?
着替えを済ませた後、昨日の夜と同じお部屋で朝食を頂く。朝から魚料理が並んでいて、かなり豪華だ。昨日の大きなエビやカニも並んでいる。こんなに贅沢をさせてもらって大丈夫かしら?そうもう程、豪華な朝食だった。
ふと窓の外を見ると、真っ青な海が!
「グレイ様、見て下さい。なんて美しい海なのでしょう」
昨日の夜とは打って変わって、美しい海が広がっていた。初めて見る美しい海に、大興奮だ。
「今日は天気もいいから、海も綺麗に見えるな。さあ、馬車の中からも海は見える。そろそろ移動しよう」
グレイ様に連れられ、部屋を後にする。あぁ、あの素晴らしい部屋ともお別れなのね。名残惜しい気持ちを抑え、ホテルを出て馬車に乗り込んだ。どんどん遠ざかるホテルを、つい見つめてしまう。
そんな私を見たグレイ様が
「スカーレットは随分とこのホテルが気に入った様だな。また暮らしが落ち着いたら、この街に遊びに来よう」
そう言ってくれたのだ。
「本当ですか?嬉しいです。その時は、海でも遊べますか?」
「ああ、もちろんだ。好きなだけ遊ぶといい。それに街にはサンゴや真珠を使ったアクセサリーなども売っているみたいだから、ゆっくり買い物をするのもいいだろう」
「それは素敵ですわ。考えただけで、楽しくなってきました」
「それなら良かった。今から海岸沿いを通るから、存分に海を眺めるといい」
グレイ様が言った通り、目の前には海が!どこまでも続いている青い海。凄いわ、なんて広いのかしら?あの海の向こうにはきっと、私が知らない国があるのね。
つい美しい海を見つめてしまう。本当にいつまで見ていても飽きない海。でもしばらく走ると、海が見えなくなってしまった。残念ね。
それでも、窓から街並みや田園風景を見て過ごす。よく考えてみると、こんなに長い時間馬車に乗っていたのは初めてだ。途中昼食を食べた後、再び馬車に乗り込む。
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ふと窓の外から街の様子を見るが、特に変わった感じはない。それに、私が住んでいた街よりも大きな街の様で、かなりの人でにぎわっている。そんなに治安が悪そうには見えないが…
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「どうして私の考えている事がわかるの?そう言いたそうな顔をしているね。君はすぐに顔に出るから、分かるんだよ。それに嘘を付いた時もわかりやすいしね」
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