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第25話:やっぱり俺にはマリアンヌしかいない~ダニエル視点~
俺の名前はダニエル・クラッセロ。クラッセロ侯爵家の嫡男として、何不自由ない生活を送っていた。そんな俺には、幼馴染がいる。名前はマリアンヌで、伯爵家の娘だ。物心ついた時から、一緒にいるマリアンヌは、赤い髪にオレンジの瞳をしている為、一見気が強そうに見えるが、実は優しくて思いやりのある女性だ。
親同士も仲が良く、いずれ俺たちは婚約するのだろうと、子供の頃から思っていた。そして、俺たちが8歳の時、予想通り婚約した。マリアンヌはいい子だし、特に不満もなかった。
婚約してからも、相変わらずマリアンヌは俺の側にいた。俺にとってもマリアンヌがそばにいる事が当たり前で、特に何とも思っていなかった。
でも、俺が14歳になった時だった。
「ダニエル、お前ずっとマリアンヌ嬢と一緒にいるよな。なあ、お前、他の令嬢とか興味がないのか?」
急に友人にそんな事を聞かれたのだ。そういえば俺は、子供の頃からずっとマリアンヌと一緒だった。夜会でも、マリアンヌとしか踊った事がない。でも、それが当たり前だと思っていた。
「お前、このままマリアンヌ嬢だけしか知らないなんて、いいのかよ。後2年もすれば、正式に結婚するんだろ?結婚したら、それこそずっとマリアンヌ嬢と一緒に過ごすんだから、今くらいは羽目を外してもいいんじゃないのか?」
そう友人に言われたのだ。確かに俺は、マリアンヌしか知らない。どうせマリアンヌと結婚するのだから、少しくらい羽目を外してもいいか。
それからというもの、俺は色々な令嬢と話をしたり、ダンスをしたりして過ごした。最初は寂しそうにしているマリアンヌが気になったが、次第に気にならなくなった。それどころか、文句を言ってくるマリアンヌが、鬱陶しくさえ感じるようになったのだ。
そして俺は次第に、このままマリアンヌと結婚してもいいのだろうか?俺にはもっと素敵な令嬢がいるのではないか?そんな思いを抱くようになった。その思いは、日に日に強くなっていく。
そんな俺の気持ちとは裏腹に、マリアンヌは
“私たちは婚約者なのですよ。もっと私を見て下さい!”
と、さらに口うるさく言う様になってきた。本当に煩わしい女だな。俺はもうマリアンヌと結婚なんてしたくない、もう婚約破棄をしてしまおう。
そんな思いから、父上にマリアンヌと婚約破棄をしたい旨を伝えた。でも…
「落ち着け、ダニエル。お前は今、一時的な感情で動いているのではないのか?もう少し冷静になれ。マリアンヌ嬢は、とてもいい子じゃないか?彼女と結婚すれば、きっと幸せになれる。そうだ、2人でどこかに出かけてみてはどうだ?最近、2人で出かけていなかっただろう?」
と、全く取り合ってくれなかった。そうか、父上は伯爵家との関係を壊したくはないから、俺にマリアンヌを押し付けているのだな。こうなったら、自分で行動を起こすしかない。
そして迎えた15歳の誕生日。俺は単独で、マリアンヌに婚約破棄を申し出た。泣いて抵抗されたらどうしよう、そう思ったが、マリアンヌはあっさりと受け入れ、去って行った。
その後ろ姿を見た時、なんだか胸がチクリと痛んだが、気のせいだろう。その後もいつもの様に、令嬢たちと一緒に過ごす。
「ダニエル様が、あの様に婚約破棄をなさるだなんて、よほどマリアンヌ様の事がお嫌いだったのですね。お可哀そうに。でも、無事婚約破棄が出来てよかったですね」
そう令嬢たちに言われた。どうやら俺が婚約破棄を行った事を、皆擁護してくれている様だ。これで自由になれるんだ。その後もいつもの様に、令嬢や友人たちと楽しく過ごした。
でもパーティーが終わってすぐ、両親に呼び出された。
「ダニエル、お前はなんて事をしたんだ!あんな公衆の面前で婚約破棄をするなんて。マリアンヌ嬢の事を少しは考えろ!」
「父上が俺たちの婚約破棄を認めてくれなかったから、こうするしかなかったのです。これで婚約破棄できますよね」
「出来るもなにも、さっき伯爵から正式に婚約破棄の連絡が来た。お前のしたことで、もう二度とマリアンヌ嬢は嫁にいけないかもしれないんだぞ。わかっているのか?」
「マリアンヌはああ見えて美しいので、大丈夫でしょう。とにかく俺は疲れていますので、これで」
そう言って部屋から出た。とにかく、無事マリアンヌと婚約破棄出来たんだ。これで自由だ、そう思っていた。
でも、マリアンヌと婚約を破棄してから、なぜだかマリアンヌの事が気になって仕方がない。そして俺に婚約破棄されたマリアンヌは、社交界でも好奇な目で見られるようになっていた。
社交界でも親切で通っている俺に婚約破棄をされたことで、相当いわくつきの令嬢なのだろうと認識されてしまったらしい。そのせいで、もうマリアンヌは嫁の貰い手はないとまで言われている。
貴族界で完全にいわくつき令嬢と認定されたマリアンヌ。それでも夜会に参加し、気丈に振舞っているマリアンヌ。いつしかマリアンヌを目で追う様になってきた。
そもそも、俺はなんでマリアンヌと婚約破棄をしたのだろう。離れてみて、改めてマリアンヌの魅力に気が付いたのだ。やっぱり俺にはマリアンヌしかいない。とにかくマリアンヌに謝らないと。そう思い、伯爵家に出向いたが、門前払いをされてしまった。
その後も何度も伯爵家に出向くが、マリアンヌに会う事は出来なかった。それでも諦めきれず、父上に泣きついたのだ。
「だから言っただろう。お前が勝手な事をしたからだ。でも、お前がそこまで後悔しているのなら、私から伯爵に話しをしてみる」
そう言ってくれたのだ。父上はなんだかんだ言って、俺に甘い。でも、やっぱりやんわりと断られた様だ。
「ダニエル、大丈夫だ。マリアンヌ嬢はもう嫁の貰い手がない。今は伯爵も頑なに拒んでいるが、きっといつか折れる。その時まで待とう」
確かに今はまだいいが、年齢を重ねるにつれ、きっと伯爵も焦り出すだろう。その時まで待てばいいか。
そう思っていたのに…
なんと、ディファーソン侯爵がマリアンヌに婚約を申し込み、あっさりと結婚してしまったのだ。
「ダニエル、マリアンヌ嬢の事は諦めなさい。ディファーソン侯爵家に嫁いだ以上、もうどうする事も出来ない」
「相手はあの恐ろしいと言われている、ディファーソン侯爵です。目が合っただけで令嬢が逃げ出すと言われている男ですよ。そんな男にマリアンヌを嫁がせるなんて、伯爵は何を考えているんですか?」
「それはお前が公衆の面前で、婚約破棄をしたからだろう。そのせいでマリアンヌ嬢は、社交界から好奇な目で見られたことは、お前も知っているだろう」
まさかあの男の元に嫁がせるなんて…
可哀そうなマリアンヌ。きっと毎日怯えて生活をしているのだろう。
そうだ、俺が彼女を助け出してあげよう。だってマリアンヌは、俺のものなのだから…
待っていてね、マリアンヌ。必ず助け出してあげるから…
親同士も仲が良く、いずれ俺たちは婚約するのだろうと、子供の頃から思っていた。そして、俺たちが8歳の時、予想通り婚約した。マリアンヌはいい子だし、特に不満もなかった。
婚約してからも、相変わらずマリアンヌは俺の側にいた。俺にとってもマリアンヌがそばにいる事が当たり前で、特に何とも思っていなかった。
でも、俺が14歳になった時だった。
「ダニエル、お前ずっとマリアンヌ嬢と一緒にいるよな。なあ、お前、他の令嬢とか興味がないのか?」
急に友人にそんな事を聞かれたのだ。そういえば俺は、子供の頃からずっとマリアンヌと一緒だった。夜会でも、マリアンヌとしか踊った事がない。でも、それが当たり前だと思っていた。
「お前、このままマリアンヌ嬢だけしか知らないなんて、いいのかよ。後2年もすれば、正式に結婚するんだろ?結婚したら、それこそずっとマリアンヌ嬢と一緒に過ごすんだから、今くらいは羽目を外してもいいんじゃないのか?」
そう友人に言われたのだ。確かに俺は、マリアンヌしか知らない。どうせマリアンヌと結婚するのだから、少しくらい羽目を外してもいいか。
それからというもの、俺は色々な令嬢と話をしたり、ダンスをしたりして過ごした。最初は寂しそうにしているマリアンヌが気になったが、次第に気にならなくなった。それどころか、文句を言ってくるマリアンヌが、鬱陶しくさえ感じるようになったのだ。
そして俺は次第に、このままマリアンヌと結婚してもいいのだろうか?俺にはもっと素敵な令嬢がいるのではないか?そんな思いを抱くようになった。その思いは、日に日に強くなっていく。
そんな俺の気持ちとは裏腹に、マリアンヌは
“私たちは婚約者なのですよ。もっと私を見て下さい!”
と、さらに口うるさく言う様になってきた。本当に煩わしい女だな。俺はもうマリアンヌと結婚なんてしたくない、もう婚約破棄をしてしまおう。
そんな思いから、父上にマリアンヌと婚約破棄をしたい旨を伝えた。でも…
「落ち着け、ダニエル。お前は今、一時的な感情で動いているのではないのか?もう少し冷静になれ。マリアンヌ嬢は、とてもいい子じゃないか?彼女と結婚すれば、きっと幸せになれる。そうだ、2人でどこかに出かけてみてはどうだ?最近、2人で出かけていなかっただろう?」
と、全く取り合ってくれなかった。そうか、父上は伯爵家との関係を壊したくはないから、俺にマリアンヌを押し付けているのだな。こうなったら、自分で行動を起こすしかない。
そして迎えた15歳の誕生日。俺は単独で、マリアンヌに婚約破棄を申し出た。泣いて抵抗されたらどうしよう、そう思ったが、マリアンヌはあっさりと受け入れ、去って行った。
その後ろ姿を見た時、なんだか胸がチクリと痛んだが、気のせいだろう。その後もいつもの様に、令嬢たちと一緒に過ごす。
「ダニエル様が、あの様に婚約破棄をなさるだなんて、よほどマリアンヌ様の事がお嫌いだったのですね。お可哀そうに。でも、無事婚約破棄が出来てよかったですね」
そう令嬢たちに言われた。どうやら俺が婚約破棄を行った事を、皆擁護してくれている様だ。これで自由になれるんだ。その後もいつもの様に、令嬢や友人たちと楽しく過ごした。
でもパーティーが終わってすぐ、両親に呼び出された。
「ダニエル、お前はなんて事をしたんだ!あんな公衆の面前で婚約破棄をするなんて。マリアンヌ嬢の事を少しは考えろ!」
「父上が俺たちの婚約破棄を認めてくれなかったから、こうするしかなかったのです。これで婚約破棄できますよね」
「出来るもなにも、さっき伯爵から正式に婚約破棄の連絡が来た。お前のしたことで、もう二度とマリアンヌ嬢は嫁にいけないかもしれないんだぞ。わかっているのか?」
「マリアンヌはああ見えて美しいので、大丈夫でしょう。とにかく俺は疲れていますので、これで」
そう言って部屋から出た。とにかく、無事マリアンヌと婚約破棄出来たんだ。これで自由だ、そう思っていた。
でも、マリアンヌと婚約を破棄してから、なぜだかマリアンヌの事が気になって仕方がない。そして俺に婚約破棄されたマリアンヌは、社交界でも好奇な目で見られるようになっていた。
社交界でも親切で通っている俺に婚約破棄をされたことで、相当いわくつきの令嬢なのだろうと認識されてしまったらしい。そのせいで、もうマリアンヌは嫁の貰い手はないとまで言われている。
貴族界で完全にいわくつき令嬢と認定されたマリアンヌ。それでも夜会に参加し、気丈に振舞っているマリアンヌ。いつしかマリアンヌを目で追う様になってきた。
そもそも、俺はなんでマリアンヌと婚約破棄をしたのだろう。離れてみて、改めてマリアンヌの魅力に気が付いたのだ。やっぱり俺にはマリアンヌしかいない。とにかくマリアンヌに謝らないと。そう思い、伯爵家に出向いたが、門前払いをされてしまった。
その後も何度も伯爵家に出向くが、マリアンヌに会う事は出来なかった。それでも諦めきれず、父上に泣きついたのだ。
「だから言っただろう。お前が勝手な事をしたからだ。でも、お前がそこまで後悔しているのなら、私から伯爵に話しをしてみる」
そう言ってくれたのだ。父上はなんだかんだ言って、俺に甘い。でも、やっぱりやんわりと断られた様だ。
「ダニエル、大丈夫だ。マリアンヌ嬢はもう嫁の貰い手がない。今は伯爵も頑なに拒んでいるが、きっといつか折れる。その時まで待とう」
確かに今はまだいいが、年齢を重ねるにつれ、きっと伯爵も焦り出すだろう。その時まで待てばいいか。
そう思っていたのに…
なんと、ディファーソン侯爵がマリアンヌに婚約を申し込み、あっさりと結婚してしまったのだ。
「ダニエル、マリアンヌ嬢の事は諦めなさい。ディファーソン侯爵家に嫁いだ以上、もうどうする事も出来ない」
「相手はあの恐ろしいと言われている、ディファーソン侯爵です。目が合っただけで令嬢が逃げ出すと言われている男ですよ。そんな男にマリアンヌを嫁がせるなんて、伯爵は何を考えているんですか?」
「それはお前が公衆の面前で、婚約破棄をしたからだろう。そのせいでマリアンヌ嬢は、社交界から好奇な目で見られたことは、お前も知っているだろう」
まさかあの男の元に嫁がせるなんて…
可哀そうなマリアンヌ。きっと毎日怯えて生活をしているのだろう。
そうだ、俺が彼女を助け出してあげよう。だってマリアンヌは、俺のものなのだから…
待っていてね、マリアンヌ。必ず助け出してあげるから…
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