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第53話:私たちの婚約の話でもちきりです
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「大体話はまとまったわね。それじゃあ、婚約届を記載していきましょう」
どうやら婚約届と言う物があるらしい。欄を見ると、それぞれの両親もサインをする様だ。
「やはりサインをしないといけないだろうか…」
急にお父様がそんな事を言いだした。さすがに往生際が悪い…
「あなた、いい加減にしてください。あなたがサインをしないと、話しが進まないでしょう。それに、公爵家に嫁がせればずっとこの国にいるのですし」
お母様がお父様を説得している。
「そうだな…わかってはいるのだが、どうしてもオリビアを離したくなくて…」
渋りながらもお父様がサインをした。続いてお母様、ミシュラーノ公爵夫妻、そしてレオナルド様がサインをする。
「さあ、最後はオリビアだよ」
レオナルド様が私に紙を渡してくれた。これにサインをすれば、私たちは正式に婚約を結ぶことになる。
ゆっくりと自分の名前を書いた。
「後はこれを提出すれば、2人は晴れて婚約者同士だ」
「そうだな…レオナルド、絶対にオリビアを泣かすなよ!それからオリビア、もしレオナルドと結婚するのが嫌になったら、いつでもお父様に相談しなさい。何とかしてやるから!」
「陛下、たとえオリビアが嫌になったとしても、そう簡単には婚約は覆りませんから!」
すかさずレオナルド様が反論をしている。
「早速各貴族に、2人が婚約をした報告と、2ヶ月後の婚約披露パーティーの招待状を準備しないと。また忙しくなりそうだ!」
ミシュラーノ公爵様が書類を執事に渡している。どうやらすぐに貴族たちに報告する様だ。
「オリビア、明日には僕たちが婚約したことが、貴族学院にも広まっているはずだ。これでオリビアをいやらしい目で見る男どもはいなくなるね」
「あら、それを言うなら、レオナルド様を狙う令嬢たちがいなくなると言った方がよろしいのではなくって?レオナルド様、すぐに令嬢たちに囲まれるでしょう?」
「もしかして、オリビアは令嬢たちに嫉妬してくれていたのかい?それは嬉しいな。でも、安心して欲しい。僕が心から愛しているのは、オリビアただ1人だ。いいかい?その事は何があっても変わらない。だから、必ず覚えておいて欲しい」
「もちろんですわ!私もレオナルド様がずっと好きです!」
ギューッとレオナルド様に抱き着いた。
「あらあら、既に2人ともかなり仲睦まじいじゃない。この分だと、近い将来孫が出来るかもしんれないわね」
「おい!レオナルド!いいか、結婚するまでは絶対にオリビアに手を出すなよ!」
お母様が変な事を言うから、またお父様が反応してしまった。レオナルド様との子供か…考えた事もなかったわ。でも…いつかそんな日が来るといいな。
「さあ、せっかく6人で集まっているのですもの。一緒に食事をしましょう。シャルルも呼んでこないとね」
「そうね、これから私達、家族になるのですもの。さあ、オリビアちゃん、食堂に行きましょう」
お義母様に連れられ、一足先に食堂へと向かう。
「母上、勝手にオリビアを連れて行かないで下さい!」
後ろでレオナルド様が怒っている。なんだかお父様みたいね。そう思ったら、笑いがこみ上げてきた。
その後、シャルルも加わり、7人で楽しく食事をしたのだった。
翌日、久しぶりの貴族学院だ。いつもの様に制服に身を通し、レオナルド様の家の馬車に乗り込む。
「オリビア、今日はきっと学院中大騒ぎになっているよ。でも、動揺する必要は無い。いつも通り過ごせばいいのだからね」
「ええ、分かっておりますわ。でも、そんなに騒ぎになるかしら?」
そう思っていたのだが…
学院に着き、馬車から降りると
「オリビア殿下、レオナルド様、ご婚約おめでとうございます」
と、次々と声を掛けられた。もちろん教室でも、皆が祝福してくれる。まさかこれほどまでに、皆がお祝いしてくれるなんて…
「オリビア、おはよう。それから、おめでとう。それにしても、急に2人が婚約したと聞かされてびっくりしたわ。ここ数日、学院もお休みしていたし。一体何があったの?」
私の元にやって来たのは、メアリーだ。
「おはよう、メアリー。実は色々とあって。後でゆっくりと話を聞いてくれる?」
「ええ、もちろんよ。それじゃあ、昼食の時にでも話を聞くわ」
そう言ってほほ笑んでくれたメアリー。やっぱり彼女を見ると、安心するわ。
そしてお昼休み、メアリーにエレフセリア王国の王太子殿下に誘拐されそうになった事、レオナルド様が助けてくれた事、さらに王太子殿下を諦めさせるために、私たちが婚約する話になっていた事、そして昨日正式に婚約を結んだことを説明した。
「エレフセリア王国の王太子殿下は、頭がおかしいのではないの?他国の王女を誘拐しようだなんて…それにしても、慰謝料と入国禁止だなんて、少し甘すぎない?」
メアリーが珍しく怒っている。
「慰謝料の額も相当高かったみたいだし、貿易に関しても優位にしてもらえるみたいだし、何よりあまり大事にはしたくなかったから、これでいいのよ」
「あなたがいいならそれでいいけれど…でも、よく陛下とレオナルド様がそんな甘い罰で許したわね」
「2人とも随分不服そうだったけれど、そこはレオナルド様のお父様が上手く取り繕ってくれて」
「ミシュラーノ公爵ね。あの人、かなりやり手らしいものね。まあでも、その馬鹿王太子のお陰で、レオナルド様と婚約が出来たのだから、よかったじゃない」
「そうね、その点は感謝しているわ…」
「改めておめでとう、オリビア。あなた、レオナルド様の事が好きだったものね。必ず幸せにしてもらうのよ」
そう言ってほほ笑んでくれたメアリー。やっぱり彼女と友達になれてよかった。自分の事の様に喜んでくれる彼女を見て、改めてそう思ったのであった。
どうやら婚約届と言う物があるらしい。欄を見ると、それぞれの両親もサインをする様だ。
「やはりサインをしないといけないだろうか…」
急にお父様がそんな事を言いだした。さすがに往生際が悪い…
「あなた、いい加減にしてください。あなたがサインをしないと、話しが進まないでしょう。それに、公爵家に嫁がせればずっとこの国にいるのですし」
お母様がお父様を説得している。
「そうだな…わかってはいるのだが、どうしてもオリビアを離したくなくて…」
渋りながらもお父様がサインをした。続いてお母様、ミシュラーノ公爵夫妻、そしてレオナルド様がサインをする。
「さあ、最後はオリビアだよ」
レオナルド様が私に紙を渡してくれた。これにサインをすれば、私たちは正式に婚約を結ぶことになる。
ゆっくりと自分の名前を書いた。
「後はこれを提出すれば、2人は晴れて婚約者同士だ」
「そうだな…レオナルド、絶対にオリビアを泣かすなよ!それからオリビア、もしレオナルドと結婚するのが嫌になったら、いつでもお父様に相談しなさい。何とかしてやるから!」
「陛下、たとえオリビアが嫌になったとしても、そう簡単には婚約は覆りませんから!」
すかさずレオナルド様が反論をしている。
「早速各貴族に、2人が婚約をした報告と、2ヶ月後の婚約披露パーティーの招待状を準備しないと。また忙しくなりそうだ!」
ミシュラーノ公爵様が書類を執事に渡している。どうやらすぐに貴族たちに報告する様だ。
「オリビア、明日には僕たちが婚約したことが、貴族学院にも広まっているはずだ。これでオリビアをいやらしい目で見る男どもはいなくなるね」
「あら、それを言うなら、レオナルド様を狙う令嬢たちがいなくなると言った方がよろしいのではなくって?レオナルド様、すぐに令嬢たちに囲まれるでしょう?」
「もしかして、オリビアは令嬢たちに嫉妬してくれていたのかい?それは嬉しいな。でも、安心して欲しい。僕が心から愛しているのは、オリビアただ1人だ。いいかい?その事は何があっても変わらない。だから、必ず覚えておいて欲しい」
「もちろんですわ!私もレオナルド様がずっと好きです!」
ギューッとレオナルド様に抱き着いた。
「あらあら、既に2人ともかなり仲睦まじいじゃない。この分だと、近い将来孫が出来るかもしんれないわね」
「おい!レオナルド!いいか、結婚するまでは絶対にオリビアに手を出すなよ!」
お母様が変な事を言うから、またお父様が反応してしまった。レオナルド様との子供か…考えた事もなかったわ。でも…いつかそんな日が来るといいな。
「さあ、せっかく6人で集まっているのですもの。一緒に食事をしましょう。シャルルも呼んでこないとね」
「そうね、これから私達、家族になるのですもの。さあ、オリビアちゃん、食堂に行きましょう」
お義母様に連れられ、一足先に食堂へと向かう。
「母上、勝手にオリビアを連れて行かないで下さい!」
後ろでレオナルド様が怒っている。なんだかお父様みたいね。そう思ったら、笑いがこみ上げてきた。
その後、シャルルも加わり、7人で楽しく食事をしたのだった。
翌日、久しぶりの貴族学院だ。いつもの様に制服に身を通し、レオナルド様の家の馬車に乗り込む。
「オリビア、今日はきっと学院中大騒ぎになっているよ。でも、動揺する必要は無い。いつも通り過ごせばいいのだからね」
「ええ、分かっておりますわ。でも、そんなに騒ぎになるかしら?」
そう思っていたのだが…
学院に着き、馬車から降りると
「オリビア殿下、レオナルド様、ご婚約おめでとうございます」
と、次々と声を掛けられた。もちろん教室でも、皆が祝福してくれる。まさかこれほどまでに、皆がお祝いしてくれるなんて…
「オリビア、おはよう。それから、おめでとう。それにしても、急に2人が婚約したと聞かされてびっくりしたわ。ここ数日、学院もお休みしていたし。一体何があったの?」
私の元にやって来たのは、メアリーだ。
「おはよう、メアリー。実は色々とあって。後でゆっくりと話を聞いてくれる?」
「ええ、もちろんよ。それじゃあ、昼食の時にでも話を聞くわ」
そう言ってほほ笑んでくれたメアリー。やっぱり彼女を見ると、安心するわ。
そしてお昼休み、メアリーにエレフセリア王国の王太子殿下に誘拐されそうになった事、レオナルド様が助けてくれた事、さらに王太子殿下を諦めさせるために、私たちが婚約する話になっていた事、そして昨日正式に婚約を結んだことを説明した。
「エレフセリア王国の王太子殿下は、頭がおかしいのではないの?他国の王女を誘拐しようだなんて…それにしても、慰謝料と入国禁止だなんて、少し甘すぎない?」
メアリーが珍しく怒っている。
「慰謝料の額も相当高かったみたいだし、貿易に関しても優位にしてもらえるみたいだし、何よりあまり大事にはしたくなかったから、これでいいのよ」
「あなたがいいならそれでいいけれど…でも、よく陛下とレオナルド様がそんな甘い罰で許したわね」
「2人とも随分不服そうだったけれど、そこはレオナルド様のお父様が上手く取り繕ってくれて」
「ミシュラーノ公爵ね。あの人、かなりやり手らしいものね。まあでも、その馬鹿王太子のお陰で、レオナルド様と婚約が出来たのだから、よかったじゃない」
「そうね、その点は感謝しているわ…」
「改めておめでとう、オリビア。あなた、レオナルド様の事が好きだったものね。必ず幸せにしてもらうのよ」
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