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第4話:ティーナ様は素敵な令嬢です
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「あの…ローズ様は先ほど、今日セントラル学院に入学したとおっしゃられましたが…1年生ですか?」
「はい、そうです。ティーナ様は私より1学年上の2年生ですよね」
「はい、そうですわ。それじゃあ、アデルと同じ学年なのね。あっ、アデルというのは私の幼馴染なのです。それから…」
頬を赤くして言葉に詰まってしまったティーナ様。これはきっと…
「ティーナ様は、アデル様のお兄様のグラス様と付き合っているのですよね。知っていますわ。有名な話ですから」
「そうなのですね。はい、グラスは小さい頃からずっと私の傍にいて支えてくれた、かけがえのない人なのです。もちろん、アデルも。2人ともずっと私を気に掛けてくれているから、きっと私にお友達が出来たと知ったら喜びますわ」
そう言うとティーナ様は、それはそれは嬉しそうに笑った。やっぱりこの人、綺麗ね。
「ティーナ様にとって、お2人はかけがえのない人なのですね」
「はい、もう家族の様な存在です」
家族か…
ティーナ様がアデル様のお兄様でもあるグラス様の恋人という事は知っていたけれど、まさかアデル様とも幼馴染だったなんて。
だとすると、ティーナ様ならアデル様があれほどまで悲しそうな瞳をしている理由を知っているのかもしれない…
でも、さすがにそんな事は聞けない。そもそも私とティーナ様は、今さっき仲良くなったばかりなのだから。
その後も2人で色々な話をした。最初はかなり緊張していたティーナ様だったが、だんだん慣れてきた様で、次第に笑顔を見せてくれる様になった。
その時だった。
“グゥ~”
と私のお腹が鳴ったのだ。
「ごめんなさい、私ったら初めて出来たお友達とお話しできるのが嬉しくて、つい話し込んでしまいましたわ。もうお昼の時間をとっくに過ぎておりますわね」
私のお腹の音を聞いたティーナ様が、声を掛けてくれた。
「いえ…私の方こそごめんなさい。令嬢がお腹を鳴らすだなんて…恥ずかしくて穴があったら入りたいですわ…」
本当に私のお腹ったら、一体何を考えているのかしら?空気と言うものを、読んで欲しいものだわ。
「お腹が鳴るのは自然現象なので、仕方がない事です。今日は楽しい時間をありがとうございました。あの…また私とこんな風にお話をして頂けますか?」
真剣な表情でティーナ様が話しかけてきた。その瞳からは、不安がにじみ出ている。
そう、私はなぜか相手の瞳を見ると、あの人が何を考えているのか何となくわかるのだ。
「ええ、もちろんですわ。あの…もしよろしければ、街に出て一緒にお昼ご飯を食べませんか?家は家に帰っても誰もいないので…」
「えっ」
私の問いかけに、ティーナ様は大きく目を見開き、固まっている。さすがに図々しかったかしら?
「お嫌でしたらいいのです。それにきっと、ティーナ様のお家ではお昼ご飯を準備しているでしょうし。ごめんなさい、気にしないで…」
「嫌だなんてとんでもない!私でよろしければ、是非お付き合いさせていただきますわ」
私の言葉を遮り、嬉しそうにティーナ様が迫って来る。この人、実はとても感情豊かで、分かりやすい性格なのね。
「それでは参りましょう。私がよく行くお店でもよろしいですか?」
「はい、もちろんですわ。私、こうやって令嬢の方とお外でお食事に行くのは初めてで…なんだか夢の様で」
どうやらティーナ様は、本当にお友達がいない様だ。こんなにも可愛らしくて素敵な令嬢なのに…この国の令嬢たちは、本当に見る目がないのね。
スッとティーナ様の手を取り、そのまま歩き出す。
「あ…あの、ローズ様…手…」
「あっ、ごめんなさい。手を繋ぐのはイヤだったでしょうか?」
カルミアやファリサと街に買い物や食事に行くとき、よくこうやって手を繋いでいくため、無意識にティーナ様の手も繋いでしまったのだが…
「嫌だなんて…ごめんなさい。私、お友達という存在が初めてで。そういえば他の令嬢たちも、こうやって手を繋いでいるのをよく見かけますわ。私、ずっと羨ましいと思っていたのです。だから、とても嬉しいですわ」
彼女にとって、私たちがごく当たり前にしている事が、どうやら嬉しいみたいだ。何だろう…この気持ち…
私より1つ年上なのだけれど、まるで妹が出来たみたいな感じだわ。何も知らない、可愛くて守ってあげたくなる大切な存在…こんな気持ちは初めてだ。
「それでしたらこれからお友達として、色々な事を経験していってくださいませ。それにしても、ティーナ様は本当にお可愛らしい方ですわね。私、今日ティーナ様とお友達になれて、本当に嬉しいですわ。これからもよろしくお願いしますね」
「こ…こちらこそ、私の様な者とお友達になって頂き、ありがとうございます…本当に私、嬉しくて…」
美しい瞳からポロポロと涙を流しながらも、ほほ笑んでくれたティーナ様。これはマズイわね。女の私でも、ティーナ様のお美しい笑顔にノックアウトされそうだ。こんな笑顔でほほ笑まれたら、そりゃ他の殿方も惚れてしまうわ。
再びハンカチを渡し、ティーナ様が落ち着いたタイミングで手を取った。
「さあ、参りましょう。私、お腹ペコペコですわ」
「はい」
嬉しそうに微笑むティーナ様と一緒に、校門を目指して歩き出したのだった。
「はい、そうです。ティーナ様は私より1学年上の2年生ですよね」
「はい、そうですわ。それじゃあ、アデルと同じ学年なのね。あっ、アデルというのは私の幼馴染なのです。それから…」
頬を赤くして言葉に詰まってしまったティーナ様。これはきっと…
「ティーナ様は、アデル様のお兄様のグラス様と付き合っているのですよね。知っていますわ。有名な話ですから」
「そうなのですね。はい、グラスは小さい頃からずっと私の傍にいて支えてくれた、かけがえのない人なのです。もちろん、アデルも。2人ともずっと私を気に掛けてくれているから、きっと私にお友達が出来たと知ったら喜びますわ」
そう言うとティーナ様は、それはそれは嬉しそうに笑った。やっぱりこの人、綺麗ね。
「ティーナ様にとって、お2人はかけがえのない人なのですね」
「はい、もう家族の様な存在です」
家族か…
ティーナ様がアデル様のお兄様でもあるグラス様の恋人という事は知っていたけれど、まさかアデル様とも幼馴染だったなんて。
だとすると、ティーナ様ならアデル様があれほどまで悲しそうな瞳をしている理由を知っているのかもしれない…
でも、さすがにそんな事は聞けない。そもそも私とティーナ様は、今さっき仲良くなったばかりなのだから。
その後も2人で色々な話をした。最初はかなり緊張していたティーナ様だったが、だんだん慣れてきた様で、次第に笑顔を見せてくれる様になった。
その時だった。
“グゥ~”
と私のお腹が鳴ったのだ。
「ごめんなさい、私ったら初めて出来たお友達とお話しできるのが嬉しくて、つい話し込んでしまいましたわ。もうお昼の時間をとっくに過ぎておりますわね」
私のお腹の音を聞いたティーナ様が、声を掛けてくれた。
「いえ…私の方こそごめんなさい。令嬢がお腹を鳴らすだなんて…恥ずかしくて穴があったら入りたいですわ…」
本当に私のお腹ったら、一体何を考えているのかしら?空気と言うものを、読んで欲しいものだわ。
「お腹が鳴るのは自然現象なので、仕方がない事です。今日は楽しい時間をありがとうございました。あの…また私とこんな風にお話をして頂けますか?」
真剣な表情でティーナ様が話しかけてきた。その瞳からは、不安がにじみ出ている。
そう、私はなぜか相手の瞳を見ると、あの人が何を考えているのか何となくわかるのだ。
「ええ、もちろんですわ。あの…もしよろしければ、街に出て一緒にお昼ご飯を食べませんか?家は家に帰っても誰もいないので…」
「えっ」
私の問いかけに、ティーナ様は大きく目を見開き、固まっている。さすがに図々しかったかしら?
「お嫌でしたらいいのです。それにきっと、ティーナ様のお家ではお昼ご飯を準備しているでしょうし。ごめんなさい、気にしないで…」
「嫌だなんてとんでもない!私でよろしければ、是非お付き合いさせていただきますわ」
私の言葉を遮り、嬉しそうにティーナ様が迫って来る。この人、実はとても感情豊かで、分かりやすい性格なのね。
「それでは参りましょう。私がよく行くお店でもよろしいですか?」
「はい、もちろんですわ。私、こうやって令嬢の方とお外でお食事に行くのは初めてで…なんだか夢の様で」
どうやらティーナ様は、本当にお友達がいない様だ。こんなにも可愛らしくて素敵な令嬢なのに…この国の令嬢たちは、本当に見る目がないのね。
スッとティーナ様の手を取り、そのまま歩き出す。
「あ…あの、ローズ様…手…」
「あっ、ごめんなさい。手を繋ぐのはイヤだったでしょうか?」
カルミアやファリサと街に買い物や食事に行くとき、よくこうやって手を繋いでいくため、無意識にティーナ様の手も繋いでしまったのだが…
「嫌だなんて…ごめんなさい。私、お友達という存在が初めてで。そういえば他の令嬢たちも、こうやって手を繋いでいるのをよく見かけますわ。私、ずっと羨ましいと思っていたのです。だから、とても嬉しいですわ」
彼女にとって、私たちがごく当たり前にしている事が、どうやら嬉しいみたいだ。何だろう…この気持ち…
私より1つ年上なのだけれど、まるで妹が出来たみたいな感じだわ。何も知らない、可愛くて守ってあげたくなる大切な存在…こんな気持ちは初めてだ。
「それでしたらこれからお友達として、色々な事を経験していってくださいませ。それにしても、ティーナ様は本当にお可愛らしい方ですわね。私、今日ティーナ様とお友達になれて、本当に嬉しいですわ。これからもよろしくお願いしますね」
「こ…こちらこそ、私の様な者とお友達になって頂き、ありがとうございます…本当に私、嬉しくて…」
美しい瞳からポロポロと涙を流しながらも、ほほ笑んでくれたティーナ様。これはマズイわね。女の私でも、ティーナ様のお美しい笑顔にノックアウトされそうだ。こんな笑顔でほほ笑まれたら、そりゃ他の殿方も惚れてしまうわ。
再びハンカチを渡し、ティーナ様が落ち着いたタイミングで手を取った。
「さあ、参りましょう。私、お腹ペコペコですわ」
「はい」
嬉しそうに微笑むティーナ様と一緒に、校門を目指して歩き出したのだった。
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