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第32話:困った殿下です
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その後何とかパーティーを終え、屋敷に戻ってきた。
「殿下は一体何を考えているのだ。デイズの誕生日パーティーにあの様な問題行動を起こすだなんて。そもそも、お妃候補辞退は正式な手続きを踏んで、陛下にも承認を頂いているのに!」
「義父上、明日王宮に出向いて、陛下に正式に抗議をしましょう。殿下の行動は、我が公爵家に対する侮辱行為です。このまま黙っている訳にはいきません!フランソア、そのブローチ、ちょっと貸してもらえるかい?今日の殿下との会話を、録音してあるだろう?」
「ええ、もちろんですわ。それにしてもジェーン殿下は、一体何を考えているのでしょうか?どうして私にそこまで執着するのか、全く理解できませんわ」
お妃候補辞退は、候補者の権利なのだ。今までにもたくさんの令嬢が、辞退を申し出てきて承認されているのに、どうして…
もしかして、我が公爵家がラファエル殿下と接触していることが気に入らなくて、嫌がらせをして来たのかしら?
「フランソア…実は殿下は、君がお妃候補を辞退した時点で、“フランソアがお妃候補を辞退する訳がない。一度話をさせてくれ”と、しつこく詰め寄って来ていたのだよ。きっと殿下は、フランソアが好きだったのだろう。それならどうして一夫多妻制を進めたのか、全く理解できないがな…」
「そんな!でも殿下は、王宮にいた頃から、特に私を大切にはしてくれていませんでしたわ。それに一夫多妻制の件だって。どう考えても、私をお妃候補から外させたかったとしか思えない行動だと思うのですが…」
そう、殿下の行動を考えると、どう考えても愛されている要素は微塵もない。もしかして殿下は、私を虐める事で喜びを感じるタイプだったのかしら?それはそれで、気持ち悪い。
何だか怖くなって、デイズ様にギュッとしがみついた。
「どんな理由であれ、散々フランソアを傷つけておいて、今更何を言っているのだ!本当にふざけた男だ。義父上、やはり次期国王には、ラファエル殿下しかいません。あんなのが国王になったら、この国も終わりだ!」
「そうだな…自分で一夫多妻制を押し進めたのに、“フランソアがいないなら誰とも結婚しない”だなんて、駄々をこねる殿下では困る。さらにそんなふざけたことを言っている殿下を戒めるどころか、もう一度お妃候補として戻って来てもらえないかと言い出す王妃殿下にも呆れる…」
何と!そんな話になっていただなんて…
「お父様、私は嫌ですわ。もうお妃候補になんてなりたくはありません。たとえジェーン殿下が私だけを愛すると言っても、絶対に嫌です。私はデイズ様と共に生きていきたいです」
「分かっている、だから王妃殿下には断りを入れた。さらにデイズと結婚させ、公爵家を継がせるとはっきりと伝えてある。それにもう、2人は正式に婚約発表もしたのだ。今更殿下や王妃殿下がギャーギャー騒いだところで、どうにもならない」
「そうよ、フランソア。だから安心しなさい。それにしても、本当にふざけた男だ事。あれだけフランソアを傷つけておいて、まだフランソアに迷惑を掛けるだなんて!本当に腹ただしい」
「義母上の言う通りだ。本当に八つ裂きにしてやりたいくらいだ。とにかく、また我が家にあの男が乗り込んでくるかもしれないから、厳重警戒で行こう。それから義父上、今日のジェーン殿下の醜態を理由に、殿下の王太子廃嫡を要求しましょう」
「待て、デイズ。君の気持ちは分かるが、これだけではジェーン殿下の廃嫡は厳しい。とにかく陛下に殿下の廃嫡を迫るのは、もう少し準備が整ってからにしよう。もしかしたら今回の殿下の醜態を見て、ラファエル殿下派の貴族が増えるかもしれない。今はラファエル殿下派を増やすことに重点を置こう。とにかく明日陛下には正式に抗議はするから」
そう言ってお父様が、デイズ様やお母様をなだめている。
「とにかくこのままジェーン殿下が諦めるとは思えない。フランソア、悪いがしばらくは公爵家から出ない様にしてくれ。いいな、分かったな」
「分かりましたわ。まさかジェーン殿下が私に執着しているだなんて、知りませんでした。もしかして領地に行ったのも、私に屋敷から出るなと言ったのも、ジェーン殿下から私を守るためだったのですか?」
「ああ…そうだよ。それから、既にフランソアも知っている様だが、我がシャレティヌ公爵家は、第一王子のラファエル殿下につく事にした。フランソアにも色々と迷惑を掛けるかもしれないが、これは公爵家のためでもあるんだ。どうか理解してくれ」
「分かっております。もとはといえば、私がお妃候補に立候補したことがそもそもの原因です。私のせいでお父様やお母様、デイズ様に多大なご迷惑を掛けて申し訳ございません。私にできる事があれば、何でも言ってください。私も何か役に立ちたいのです」
「フランソア…やっぱりシャーレス侯爵夫人に要らぬことを吹き込まれたのだね…本当にあの女は!フランソアが気にする事ではない。とにかく君は、僕の傍にいて笑ってくれていたらいいから。それから、あの場ではっきりと、僕の事が好きだと殿下に言ってくれてありがとう。とても嬉しかったよ」
「そんなの、当たり前ですわ。私が好きなのは、デイズ様ですもの。何があっても、もうデイズ様から離れません」
「フランソア!愛しているよ」
デイズ様が私をギュッと抱きしめてくれる。私もデイズ様に必死にしがみついた。そしてどちらともなく顔が近づき…
「コホン、2人とも盛り上がっているところ悪いが、私たちの存在も少しは気にしてくれ。とにかく明日、デイズと一緒に王家に抗議に行く。そしてフランソアは、この問題が解決するまでは、屋敷で大人しくしている事。いいな」
「…分かりました」
「私も分かりましたわ」
なんだか大事になって来たが、今の私には何もできない。正直これからどうなるか不安だが、デイズ様やお父様を信じよう。そう心に決めたのだった。
「殿下は一体何を考えているのだ。デイズの誕生日パーティーにあの様な問題行動を起こすだなんて。そもそも、お妃候補辞退は正式な手続きを踏んで、陛下にも承認を頂いているのに!」
「義父上、明日王宮に出向いて、陛下に正式に抗議をしましょう。殿下の行動は、我が公爵家に対する侮辱行為です。このまま黙っている訳にはいきません!フランソア、そのブローチ、ちょっと貸してもらえるかい?今日の殿下との会話を、録音してあるだろう?」
「ええ、もちろんですわ。それにしてもジェーン殿下は、一体何を考えているのでしょうか?どうして私にそこまで執着するのか、全く理解できませんわ」
お妃候補辞退は、候補者の権利なのだ。今までにもたくさんの令嬢が、辞退を申し出てきて承認されているのに、どうして…
もしかして、我が公爵家がラファエル殿下と接触していることが気に入らなくて、嫌がらせをして来たのかしら?
「フランソア…実は殿下は、君がお妃候補を辞退した時点で、“フランソアがお妃候補を辞退する訳がない。一度話をさせてくれ”と、しつこく詰め寄って来ていたのだよ。きっと殿下は、フランソアが好きだったのだろう。それならどうして一夫多妻制を進めたのか、全く理解できないがな…」
「そんな!でも殿下は、王宮にいた頃から、特に私を大切にはしてくれていませんでしたわ。それに一夫多妻制の件だって。どう考えても、私をお妃候補から外させたかったとしか思えない行動だと思うのですが…」
そう、殿下の行動を考えると、どう考えても愛されている要素は微塵もない。もしかして殿下は、私を虐める事で喜びを感じるタイプだったのかしら?それはそれで、気持ち悪い。
何だか怖くなって、デイズ様にギュッとしがみついた。
「どんな理由であれ、散々フランソアを傷つけておいて、今更何を言っているのだ!本当にふざけた男だ。義父上、やはり次期国王には、ラファエル殿下しかいません。あんなのが国王になったら、この国も終わりだ!」
「そうだな…自分で一夫多妻制を押し進めたのに、“フランソアがいないなら誰とも結婚しない”だなんて、駄々をこねる殿下では困る。さらにそんなふざけたことを言っている殿下を戒めるどころか、もう一度お妃候補として戻って来てもらえないかと言い出す王妃殿下にも呆れる…」
何と!そんな話になっていただなんて…
「お父様、私は嫌ですわ。もうお妃候補になんてなりたくはありません。たとえジェーン殿下が私だけを愛すると言っても、絶対に嫌です。私はデイズ様と共に生きていきたいです」
「分かっている、だから王妃殿下には断りを入れた。さらにデイズと結婚させ、公爵家を継がせるとはっきりと伝えてある。それにもう、2人は正式に婚約発表もしたのだ。今更殿下や王妃殿下がギャーギャー騒いだところで、どうにもならない」
「そうよ、フランソア。だから安心しなさい。それにしても、本当にふざけた男だ事。あれだけフランソアを傷つけておいて、まだフランソアに迷惑を掛けるだなんて!本当に腹ただしい」
「義母上の言う通りだ。本当に八つ裂きにしてやりたいくらいだ。とにかく、また我が家にあの男が乗り込んでくるかもしれないから、厳重警戒で行こう。それから義父上、今日のジェーン殿下の醜態を理由に、殿下の王太子廃嫡を要求しましょう」
「待て、デイズ。君の気持ちは分かるが、これだけではジェーン殿下の廃嫡は厳しい。とにかく陛下に殿下の廃嫡を迫るのは、もう少し準備が整ってからにしよう。もしかしたら今回の殿下の醜態を見て、ラファエル殿下派の貴族が増えるかもしれない。今はラファエル殿下派を増やすことに重点を置こう。とにかく明日陛下には正式に抗議はするから」
そう言ってお父様が、デイズ様やお母様をなだめている。
「とにかくこのままジェーン殿下が諦めるとは思えない。フランソア、悪いがしばらくは公爵家から出ない様にしてくれ。いいな、分かったな」
「分かりましたわ。まさかジェーン殿下が私に執着しているだなんて、知りませんでした。もしかして領地に行ったのも、私に屋敷から出るなと言ったのも、ジェーン殿下から私を守るためだったのですか?」
「ああ…そうだよ。それから、既にフランソアも知っている様だが、我がシャレティヌ公爵家は、第一王子のラファエル殿下につく事にした。フランソアにも色々と迷惑を掛けるかもしれないが、これは公爵家のためでもあるんだ。どうか理解してくれ」
「分かっております。もとはといえば、私がお妃候補に立候補したことがそもそもの原因です。私のせいでお父様やお母様、デイズ様に多大なご迷惑を掛けて申し訳ございません。私にできる事があれば、何でも言ってください。私も何か役に立ちたいのです」
「フランソア…やっぱりシャーレス侯爵夫人に要らぬことを吹き込まれたのだね…本当にあの女は!フランソアが気にする事ではない。とにかく君は、僕の傍にいて笑ってくれていたらいいから。それから、あの場ではっきりと、僕の事が好きだと殿下に言ってくれてありがとう。とても嬉しかったよ」
「そんなの、当たり前ですわ。私が好きなのは、デイズ様ですもの。何があっても、もうデイズ様から離れません」
「フランソア!愛しているよ」
デイズ様が私をギュッと抱きしめてくれる。私もデイズ様に必死にしがみついた。そしてどちらともなく顔が近づき…
「コホン、2人とも盛り上がっているところ悪いが、私たちの存在も少しは気にしてくれ。とにかく明日、デイズと一緒に王家に抗議に行く。そしてフランソアは、この問題が解決するまでは、屋敷で大人しくしている事。いいな」
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