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第95話:グレイソン様の事をつい考えてしまいます
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翌日、今日も美しい海を眺める。今日は一体、どんな生き物が見られるのかしら?そう思い、デッキにやって来た。
有難い事に、公爵家の船は非常に大きくて、ほとんど揺れる事もなく快適だ。
「お嬢様、またデッキに出られて。毎日遊んでいてはいけません。お勉強をいたしましょう」
「アリー、こんなにも美しい海が広がっているのに、私にお勉強をしろというの?それはちょっと酷じゃない?見て、アリー。イルカの群れよ。私、イルカを生で見たのは初めてだわ」
「本当ですわ。私も図鑑でしか見たことがありません。イルカは意外と大きいのですね。すごいジャンプ力ですわね」
「本当ね。あんな風に自由に海を泳げるだなんて。私もイルカになりたいわ。イルカになったら、お勉強をしろ!だなんて、言われなくても済むものね。アリー、私、これでもとても傷ついているのよ。あなただって知っているでしょう?私がグレイソン様に嫌われてしまったという事を…」
切なそうに空を見上げた。大好きなグレイソン様に“大嫌いだ、もう君の顔なんて見たくない”とまで言われたのだ。そこまで嫌われていただなんて…
思い出したら涙が込みあげてきた。
「お嬢様、申し訳ございません。お嬢様があまりにもはしゃいでいらしたので、もうすっかり元気になられたのかと思いまして…そうですよね、お嬢様は今、非常に傷ついていらっしゃるのですよね。どうかしばらくは、心の療養に力を入れて下さいませ。そうですわ、冷たいお飲み物を準備いたしますね」
そう言うと、足早に去っていくアリー。確かに私は昨日から、初めて見る海に興奮しっぱなしで、はしゃいでいたわね。このままグレイソン様への気持ちも、少しずつ落ち着いていくといいのだが…
午前中海を満喫し、部屋に戻ってきた。
「お嬢様、少し日焼けをしていらっしゃいますね。すぐにケアをいたします」
どうやら日差しの強い中、ずっと外にいたため、日焼けをしてしまった様だ。我が国では色白が美人とされている為、日焼けにはみんな気を使っている。私もすぐにケアをしてもらった。
ちょっとはしゃぎすぎたわね。少し落ち着かないと。
午後はお部屋で読書をしながら過ごす。こうやって何もしないで過ごすだなんて、贅沢ね。ふと鞄の中を見ると、グレイソン様から貰ったオルゴールが目に留まった。
私ったら、未練たらしくこのオルゴールを持ってきてしまった。
ゆっくりねじを回すと、綺麗な音色と共に、私に似た女の子がクルクルと回り出した。間違いなく、この頃は幸せだったのに。一体どこで何を間違えたのかしら?
グレイソン様の優しい笑顔が脳裏に浮かぶ。その瞬間、涙が溢れだした。
やっぱりまだダメね。
涙をそっとぬぐい、再びオルゴールをカバンの中にしまった。
「お嬢様、夕食の時間です」
「ええ、分かったわ」
船で旅をすることが決まった時、あまり豪華な食事は期待できない、そう思っていた。でも、新鮮なお肉やお魚が沢山出てきて、どれも美味しいのだ。
「お嬢様、燃料と食料の補充のため、明日は一度近くの国に立ち寄りたいと考えておりますので、よろしくお願いします」
「まあ、それなら少し、立ち寄る国をみてもいいかしら?」
「ええ、構いませんが、2時間程度で出発しますので、ゆっくりはできませんよ」
「構わないわ。久しぶりに陸を歩けるのね。楽しみだわ」
食後、デッキに出た。
「なんて綺麗な星空なのかしら?王都では絶対に見られないわよね」
グレイソン様が言っていた、星を見ていると、亡くなったご両親を思い出すと。グレイソン様のご両親、私のせいでグレイソン様を傷つけてしまい、ごめんなさい。どうかこれからも、グレイソン様を見守ってあげていてください。
そっとお星さまに向かってお願いした。
すると
「流れ星だわ!アリー、見て、流れ星よ。凄いわ。私、流れ星なんて初めて見たわ」
「よかったですね、お嬢様。流れ星に願いを込めると、叶うと言われているのですよ」
「それは本当?」
早速流れ星に向かって願いを込める。もちろん私の願いは、“グレイソン様がいつも笑顔でいられますように”だ。私ったら、ここにきてまでグレイソン様の事を祈るだなんて、筋金入りのグレイソン様好きね。
もう二度と会う事はないかもしれない、それでも彼の幸せを祈るくらいしても、罰は当たらないだろう。
「そろそろお部屋に戻りましょう」
「そうね、さすがに冷えて来たものね」
明日は初めて異国の地に足を踏み入れるのだ。今日は早く寝ないと。そう思い部屋に戻ろうとした時だった。
「お嬢様、旦那様から通信が入っております」
「またお父様からなの?申し訳ないのだけれど、私は元気だと伝え、通信を切ってもらえる?」
お父様ったら、今日も何回も通信を入れてきて。私が通信に出ないと、使用人の方に通信をして来るのだ。皆忙しいのに、一体何を考えているのかしら?
「どうしても旦那様が、お嬢様とお話をしたいとおっしゃられておりまして…」
申し訳なさそうな顔の使用人。
「そうだったのね。ごめんなさい、すぐに出るわ」
使用人から通信機を受け取り、お父様の相手をする事にしたのだった。
有難い事に、公爵家の船は非常に大きくて、ほとんど揺れる事もなく快適だ。
「お嬢様、またデッキに出られて。毎日遊んでいてはいけません。お勉強をいたしましょう」
「アリー、こんなにも美しい海が広がっているのに、私にお勉強をしろというの?それはちょっと酷じゃない?見て、アリー。イルカの群れよ。私、イルカを生で見たのは初めてだわ」
「本当ですわ。私も図鑑でしか見たことがありません。イルカは意外と大きいのですね。すごいジャンプ力ですわね」
「本当ね。あんな風に自由に海を泳げるだなんて。私もイルカになりたいわ。イルカになったら、お勉強をしろ!だなんて、言われなくても済むものね。アリー、私、これでもとても傷ついているのよ。あなただって知っているでしょう?私がグレイソン様に嫌われてしまったという事を…」
切なそうに空を見上げた。大好きなグレイソン様に“大嫌いだ、もう君の顔なんて見たくない”とまで言われたのだ。そこまで嫌われていただなんて…
思い出したら涙が込みあげてきた。
「お嬢様、申し訳ございません。お嬢様があまりにもはしゃいでいらしたので、もうすっかり元気になられたのかと思いまして…そうですよね、お嬢様は今、非常に傷ついていらっしゃるのですよね。どうかしばらくは、心の療養に力を入れて下さいませ。そうですわ、冷たいお飲み物を準備いたしますね」
そう言うと、足早に去っていくアリー。確かに私は昨日から、初めて見る海に興奮しっぱなしで、はしゃいでいたわね。このままグレイソン様への気持ちも、少しずつ落ち着いていくといいのだが…
午前中海を満喫し、部屋に戻ってきた。
「お嬢様、少し日焼けをしていらっしゃいますね。すぐにケアをいたします」
どうやら日差しの強い中、ずっと外にいたため、日焼けをしてしまった様だ。我が国では色白が美人とされている為、日焼けにはみんな気を使っている。私もすぐにケアをしてもらった。
ちょっとはしゃぎすぎたわね。少し落ち着かないと。
午後はお部屋で読書をしながら過ごす。こうやって何もしないで過ごすだなんて、贅沢ね。ふと鞄の中を見ると、グレイソン様から貰ったオルゴールが目に留まった。
私ったら、未練たらしくこのオルゴールを持ってきてしまった。
ゆっくりねじを回すと、綺麗な音色と共に、私に似た女の子がクルクルと回り出した。間違いなく、この頃は幸せだったのに。一体どこで何を間違えたのかしら?
グレイソン様の優しい笑顔が脳裏に浮かぶ。その瞬間、涙が溢れだした。
やっぱりまだダメね。
涙をそっとぬぐい、再びオルゴールをカバンの中にしまった。
「お嬢様、夕食の時間です」
「ええ、分かったわ」
船で旅をすることが決まった時、あまり豪華な食事は期待できない、そう思っていた。でも、新鮮なお肉やお魚が沢山出てきて、どれも美味しいのだ。
「お嬢様、燃料と食料の補充のため、明日は一度近くの国に立ち寄りたいと考えておりますので、よろしくお願いします」
「まあ、それなら少し、立ち寄る国をみてもいいかしら?」
「ええ、構いませんが、2時間程度で出発しますので、ゆっくりはできませんよ」
「構わないわ。久しぶりに陸を歩けるのね。楽しみだわ」
食後、デッキに出た。
「なんて綺麗な星空なのかしら?王都では絶対に見られないわよね」
グレイソン様が言っていた、星を見ていると、亡くなったご両親を思い出すと。グレイソン様のご両親、私のせいでグレイソン様を傷つけてしまい、ごめんなさい。どうかこれからも、グレイソン様を見守ってあげていてください。
そっとお星さまに向かってお願いした。
すると
「流れ星だわ!アリー、見て、流れ星よ。凄いわ。私、流れ星なんて初めて見たわ」
「よかったですね、お嬢様。流れ星に願いを込めると、叶うと言われているのですよ」
「それは本当?」
早速流れ星に向かって願いを込める。もちろん私の願いは、“グレイソン様がいつも笑顔でいられますように”だ。私ったら、ここにきてまでグレイソン様の事を祈るだなんて、筋金入りのグレイソン様好きね。
もう二度と会う事はないかもしれない、それでも彼の幸せを祈るくらいしても、罰は当たらないだろう。
「そろそろお部屋に戻りましょう」
「そうね、さすがに冷えて来たものね」
明日は初めて異国の地に足を踏み入れるのだ。今日は早く寝ないと。そう思い部屋に戻ろうとした時だった。
「お嬢様、旦那様から通信が入っております」
「またお父様からなの?申し訳ないのだけれど、私は元気だと伝え、通信を切ってもらえる?」
お父様ったら、今日も何回も通信を入れてきて。私が通信に出ないと、使用人の方に通信をして来るのだ。皆忙しいのに、一体何を考えているのかしら?
「どうしても旦那様が、お嬢様とお話をしたいとおっしゃられておりまして…」
申し訳なさそうな顔の使用人。
「そうだったのね。ごめんなさい、すぐに出るわ」
使用人から通信機を受け取り、お父様の相手をする事にしたのだった。
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