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第15話:私の事なんて誰も信じてくれないのですね
「何なんだよ、この女。本当に感じが悪いな!」
「本当よね。もう放っておきましょう。こんな女に構っているだけ、腹が立つわ」
周りの怒りがさらにアップするが、私は間違った事は言っていない。怒りたいなら勝手に怒ればいい。
そうよ、どうせ私は1人なのだ。今更この人たちと仲良くなるつもりなんてない。私の言う事など一切耳を貸さず、悪口ばかり言うこの人たちになんて、こっちこそ願い下げだ。
とにかくこの人たちには、関わらない様にしよう。
そう思っているのに
「アントアーネ、一緒に昼食を食べよう。今日はアントアーネが大好きな料理を、沢山持ってきたよ」
なぜかお昼休み、私の元にやって来たのはラドル様だ。
「申し訳ございませんが、私はあなたと一緒に食事をするつもりはありません。それから、私たちは婚約を解消したのです。どうか名前で呼ばないで下さい。それでは失礼します」
「待って、アントアーネ…」
なぜか私に絡んでくるのだ。そのたびに、クラスメートからは私の悪口が飛び交う。あの男、どうやらとことん私を追い詰めたい様だ。あの男が私に絡めば、クラスメートたちが過敏に反応する。
そしてまた、私を悪者にするのだ。どこまで性格が腐っているのだろう。
さらに放課後
「待って、アントアーネ。せっかくだからお茶でもしようよ。君が好きなお菓子とお茶を持ってきたよ」
「いい加減にしてくださいませ。私はもう、あなたの婚約者でも何でもないのです。これ以上私に関わらないで下さい」
私の手を掴んできたラドル様を振りはらい、馬車の方へと歩き出す。
「待ってよ、アントアーネ。僕は君の事を、愛しているのだよ。それに僕に冷たくすればするほど、周りは君にマイナスのイメージを持つよ。もしまた僕を受け入れてくれたら、今度こそ僕が…」
「いい加減にしてください!あなたが私に何をしたか、もう忘れたのですか?この映像、皆様の前で流しましょうか?」
いい加減頭に来て、ラドル様が令息たちを使い、私の悪い噂を流すように指示している映像を見せた。
「これ以上私に絡んでくるのでしたら、この映像を皆様にお見せいたしますわ。そうすれば、あなたの評判のだだ下がりでしょうね。もしもう私に絡んでこないのであれば、この映像は皆に見せる事はしないわ」
そうはっきりと告げた。
「アントアーネ、どうしてそんな酷い事を」
「酷いのはあなたでしょう。とにかく、この映像がある限り、あなたの好き勝手にはさせないわ」
もうこんな男に情けをかける必要はない。そんな思いで叫んだのだが…
「やっぱりお前、ラドルを脅していたのだな」
「おかしいと思ったのよ。心からあなたとの婚約解消を望んでいたラドル様が、どうしてまだあなたに気を使うのかを」
「本当にどこまで性格が腐っているんだ。こんな嘘の映像まで準備して!ラドルがわざとお前の悪い噂を流しただって。こいつがそんな事をする訳がないだろう!」
「そうよ、こんな映像まで作って。ラドル様、この女を、名誉棄損で訴えましょう」
「そうだ、裁判にかけてやれ!」
次々とそう叫ぶクラスメートたち。
「待って、皆。アントアーネも悪気があってやったわけではないと思うんだ。ちょっと魔がさしてやっただけだから。どうか僕に免じて、許してやって欲しい」
何を思ったのか、急にこの男が皆に頭を下げたのだ。
「まあ、なんてお優しいのでしょう。こんな女を庇うだなんて」
「お前はどこまでも優しい男だな。でも、俺はこの女を絶対に許す事なんてできないよ。せめて謝罪はさせようぜ」
「そうだ、ラドルに謝れ!」
「「「謝れ!」」」
一斉に皆が叫び出したのだ。
「どうして私が謝らないといけないのですか?今ここではっきり言います。私に関する悪い噂を流したのは、彼ですわ。令息たちをお金で雇って。だから私たちは昨日、婚約を解消したのです。
これがその映像なのです!まあ、あなた達に言っても、信じてはくれませんでしょうけれどね」
きっとこの人たちに、何を言っても無駄だろう。それでも、どうしても黙っていることが出来なかったのだ。
「本当よね。もう放っておきましょう。こんな女に構っているだけ、腹が立つわ」
周りの怒りがさらにアップするが、私は間違った事は言っていない。怒りたいなら勝手に怒ればいい。
そうよ、どうせ私は1人なのだ。今更この人たちと仲良くなるつもりなんてない。私の言う事など一切耳を貸さず、悪口ばかり言うこの人たちになんて、こっちこそ願い下げだ。
とにかくこの人たちには、関わらない様にしよう。
そう思っているのに
「アントアーネ、一緒に昼食を食べよう。今日はアントアーネが大好きな料理を、沢山持ってきたよ」
なぜかお昼休み、私の元にやって来たのはラドル様だ。
「申し訳ございませんが、私はあなたと一緒に食事をするつもりはありません。それから、私たちは婚約を解消したのです。どうか名前で呼ばないで下さい。それでは失礼します」
「待って、アントアーネ…」
なぜか私に絡んでくるのだ。そのたびに、クラスメートからは私の悪口が飛び交う。あの男、どうやらとことん私を追い詰めたい様だ。あの男が私に絡めば、クラスメートたちが過敏に反応する。
そしてまた、私を悪者にするのだ。どこまで性格が腐っているのだろう。
さらに放課後
「待って、アントアーネ。せっかくだからお茶でもしようよ。君が好きなお菓子とお茶を持ってきたよ」
「いい加減にしてくださいませ。私はもう、あなたの婚約者でも何でもないのです。これ以上私に関わらないで下さい」
私の手を掴んできたラドル様を振りはらい、馬車の方へと歩き出す。
「待ってよ、アントアーネ。僕は君の事を、愛しているのだよ。それに僕に冷たくすればするほど、周りは君にマイナスのイメージを持つよ。もしまた僕を受け入れてくれたら、今度こそ僕が…」
「いい加減にしてください!あなたが私に何をしたか、もう忘れたのですか?この映像、皆様の前で流しましょうか?」
いい加減頭に来て、ラドル様が令息たちを使い、私の悪い噂を流すように指示している映像を見せた。
「これ以上私に絡んでくるのでしたら、この映像を皆様にお見せいたしますわ。そうすれば、あなたの評判のだだ下がりでしょうね。もしもう私に絡んでこないのであれば、この映像は皆に見せる事はしないわ」
そうはっきりと告げた。
「アントアーネ、どうしてそんな酷い事を」
「酷いのはあなたでしょう。とにかく、この映像がある限り、あなたの好き勝手にはさせないわ」
もうこんな男に情けをかける必要はない。そんな思いで叫んだのだが…
「やっぱりお前、ラドルを脅していたのだな」
「おかしいと思ったのよ。心からあなたとの婚約解消を望んでいたラドル様が、どうしてまだあなたに気を使うのかを」
「本当にどこまで性格が腐っているんだ。こんな嘘の映像まで準備して!ラドルがわざとお前の悪い噂を流しただって。こいつがそんな事をする訳がないだろう!」
「そうよ、こんな映像まで作って。ラドル様、この女を、名誉棄損で訴えましょう」
「そうだ、裁判にかけてやれ!」
次々とそう叫ぶクラスメートたち。
「待って、皆。アントアーネも悪気があってやったわけではないと思うんだ。ちょっと魔がさしてやっただけだから。どうか僕に免じて、許してやって欲しい」
何を思ったのか、急にこの男が皆に頭を下げたのだ。
「まあ、なんてお優しいのでしょう。こんな女を庇うだなんて」
「お前はどこまでも優しい男だな。でも、俺はこの女を絶対に許す事なんてできないよ。せめて謝罪はさせようぜ」
「そうだ、ラドルに謝れ!」
「「「謝れ!」」」
一斉に皆が叫び出したのだ。
「どうして私が謝らないといけないのですか?今ここではっきり言います。私に関する悪い噂を流したのは、彼ですわ。令息たちをお金で雇って。だから私たちは昨日、婚約を解消したのです。
これがその映像なのです!まあ、あなた達に言っても、信じてはくれませんでしょうけれどね」
きっとこの人たちに、何を言っても無駄だろう。それでも、どうしても黙っていることが出来なかったのだ。
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