私を陥れる様な婚約者はいりません!彼と幸せになりますから邪魔しないで下さい

Karamimi

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第49話:私がとやかく言う事ではないけれど…

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「それでは、話しは纏まりましたね。伯爵、夫人、あと1ヶ月、よろしくお願いします」

 ブラッド様が、お父様たちに頭を下げた。

「ブラッド殿、どうか頭を上げてくれ。私達は君にはとても感謝しているのだよ。ブラッド殿のお陰で、アントアーネは救われたからね。どうかアントアーネの事、よろしくお願いします」

 お父様とお母様が、ブラッド様に頭を下げた。

「もちろんです。この命に代えても、アントアーネを幸せにします」

 両親の目を見て、真っすぐ気持ちを伝えてくれたブラッド様。そんな彼を見た両親も、嬉しそうだ。きっとこれから私は、もっともっと幸せになれる。その為にも、後1ヶ月、なんとか乗り切らないと。

「それでは俺たちは、これで失礼します」

「お父様、お母様、おやすみなさい」

「「おやすみ」」

 2人に挨拶をして、部屋を後にした。

「アントアーネ、今日は色々とあって疲れただろう。ゆっくり休んでくれ。俺は明日、伯爵と一緒に貴族学院に行ってくるよ」

「ええ、分かりましたわ。ブラッド様もゆっくり休んでください。明日、私も行けたらよいのですが。生憎当事者ではありませんので…ブラッド様だけに負担を強いてしまって、申し訳ございません」

「君がそんな事を、気にする事はないよ。悪いのはアイーナ嬢だ…いいや、その後ろにいるラドル殿かな…とにかく、このまま有耶無耶にはしないから。それじゃあ、お休み。今日はゆっくりと休んでくれ」

「はい、おやすみなさい」

 ブラッド様が私のおでこに口づけをして、部屋に戻っていく。まさかブラッド様と心が通じ合い、こんな関係になれるだなんて。

 部屋に戻ると、湯あみを済ませ、ベッドに入った。今日は嫌な事もあったけれど、嬉しかったことも沢山あった。ブラッド様にエスコートしてもらい、夜会に参加で来た事、ダンスを踊れた事、それから、2人の気持ちが通じ合った事。

 まさかブラッド様も、私の事が好きだっただなんて…

 急に顔が熱くなってきた。私ったら、何を照れているのかしら。とにかく、私はリューズ王国に行って、ブラッド様のお嫁さんになるのだ。次期侯爵になる予定のブラッド様を支えられる様に、頑張らないと!

 でも…

 私は皆から嫌われている。リューズ王国に行ったとき、きちんと他の貴族たちと仲良くできるかしら。また一方的に嫌われたら…て、何を弱気になっているのよ。とにかく、私にできる事をやろう。

 早速明日から、リューズ王国の事を調べないと!

 翌日
 ブラッド様とお父様を見送った後、早速リューズ王国に関するお勉強を開始した。なんだかんだ言って、もう1ヶ月もない。その間に、身に着けられる知識は全て身に付けておきたいのだ。

 そんな思いで勉強をしていると、ブラッド様たちが帰ってきたのだ。

「ブラッド様、お父様、おかえりなさい。それで、どうだったのですか?話し合いは」

「ああ、うまくまとまったよ。アイーナ嬢は卒業式まで、謹慎処分になったよ」

「えっ…それだけですか?ブラッド様に得体のしれない薬を飲ませて、襲おうとしたのに?ブラッド様、少し優しすぎませんか?」

「そうだね、でも、彼女にはきちんと卒業してほしいからね」

 きちんと卒業してほしい?優しいブラッド様の事だから、彼女に情けをかけたのかしら?

「アントアーネ、ブラッド殿が決めたことだ。君がとやかく言う事ではないよ。とにかくアントアーネは、ブラッド殿を信じてついていけばいいから」

 お父様もどうやら、ブラッド様の意見に賛成の様だ。昨日あんなに怒っていたお父様が、こうもあっさり引き下がるだなんて、一体どうなっているのだろう。

 とはいえ、被害者でもあるブラッド様が決めたことだ、確かに私がとやかく言うべきではない。ここはブラッド様の判断を、受け入れよう。

 頭では分かっているのだが、心が付いていかない。なんだか胸の奥が、モヤモヤしたのだった。
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