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第49話:真実を教えてあげましょう【後編】
翌日、シャーロン様の元に向かった彼らから、映像が届けられた。
「なるほど、ファビレスにジャンヌをアジトに連れてきて、悪党に襲われそうになったところを、シャーロンが助けるという訳か。さらにジャンヌには、体の動きが鈍くなる薬を、事前に飲ませて動きを封じる作戦だな」
はぁっと、お父様がため息をついている。
「そんな事をして、ジャンヌが自分の事を見直してくれると考えているのか。シャーロンは…ジャンヌ、お前はどうしたい?ここまでバカにされて、黙っているなんて出来ないだろう?」
「もちろんよ!私の事を何だと思っているのかしら?私を馬鹿にするのも、大概にして欲しいわ。4年半前、グラディオンが必死に手に入れた証拠を横取りした事も許せないのに。今度は茶番で私と婚約を結び直そうとするだなんて!この男を徹底的に潰しましょう。もう二度と、ファビレスたちを脅せない様に、徹底的にやりましょう」
「ジャンヌならそう言うと思ったよ。そうだな、このまま未遂で終わらせても、大した罪にはならないだろう。それにそれじゃあ、ジャンヌの気もおさまらないのだろう?わかったよ。それじゃあ、裏の組織の人間は、俺と副騎士団長で手配する。それから、アジトも俺たちに任せろ」
「お父様、裏の組織の人間と関係が?」
「ある訳ないだろう!シャーロンに顔がバレていない騎士団員に、悪役をお願いするつもりだ。とにかくジャンヌが極力危険に晒されないように、出来るだけ安全に…」
「お父様、そんな事では、シャーロン様に怪しまれますわ。あの人は、グラディオンにスパイを付けさせていた様な人です。もしかしたら私やグラディオンの動きを把握するため、スパイを付けるかもしれません。それに、ファビレス達にも。やるなら徹底的にやりましょう」
「…分かった。さすがに俺や副騎士団長にスパイは付かないだろうから、俺たちが裏で動く。グラディオンやジャンヌは、何も知らない風を装って、いつも通り過ごしてくれ」
「ええ、分かりましたわ。皆様、もうしばらく私たちに協力願えますか?」
「もちろんです。騎士団長、副騎士団長、グラディオン殿、ジャンヌ嬢、俺たちの為にありがとうございます。俺も今日シャーロンと話をして、あいつを野放しにしておいてはいけないと確信しました。確実に潰しましょう」
こうして私たちは、シャーロン様の作戦に乗るふりをして、陰で密かに動いた。
そして3週間後。
「ジャンヌ、明日ついに、決行の時だ。いいか、くれぐれも無理をするな。俺たちはすぐ近くに控えているから」
「ありがとう、グラディオン。それから、私が合図を出すまで、決して私たちの元にはやってこないで欲しいの。私、あの人には言いたい事が沢山あるから。これだけは約束して」
必死にグラディオンに訴えた。
「…分かったよ。でも、無理は絶対にするなよ。わかったな」
「ええ、分かっているわ。大丈夫、私を信じて。私もグラディオンを信じているわ」
***
「こうして俺たちは、今日を迎えた訳だ。最初からシャーロンの作戦は、俺たちに筒抜けだったんだよ。どうだい?俺たちの演技力は」
ニヤリとグラディオンが笑ったのだ。
「それじゃあ、この場所は…」
「俺が準備したんだ。どうだい?結構いい感じの家だろう。急遽建てたんだぞ。シャーロン殿、あなたの為にな」
今度はお父様が、ニヤリと笑ったのだ。
「そんな…君たち、僕を裏切ったのだね。許さないよ!4年半前の事、全部ばらしてやるからな!」
「誰に何をばらすというのだい?俺たちはもう、彼らの行った事を、不問にすると決めたんだよ。それよりもシャーロン、自分の心配をした方がいいのではないのかい?」
「僕の心配?」
「そうだよ。彼らはシャーロンから呼び出されたあの日から、ずっとシャーロンとの会話を録画していたのだよ。それから、さっきのやり取りもね。ジャンヌの胸にも付いているだろう?小型録音機能型ブローチが。映像が残っている以上、もう言い逃れは出来ないぞ!シャーロン」
「待ってくれ、グラディオン。僕はただ、ジャンヌを愛していただけなんだ。そもそもグラディオンは、そこまでジャンヌを愛していないのだろう?だって4年半前、僕たちの事を祝福してくれたじゃないか?」
シャーロン様は何を言っているの?
「グラディオンは…」
すっとグラディオンに口を押えられた。そして…
「俺がジャンヌを愛していない?それ以上口を慎んでくれるかい?俺はあの時、シャーロンならジャンヌを幸せにしてくれると思ったから、身を引いただけだ!まさかジャンヌを傷つけ、苦しめるだなんてな!俺は今でも、あの日の事を後悔している!もう二度と、ジャンヌを傷つけるお前なんかに、ジャンヌを渡さない。今度こそ俺の手で、ジャンヌを幸せにする。いいや…2人で協力しながら、幸せになっていきたい。そう思っている」
グラディオン…
「ありがとう、グラディオン…2人で、幸せになりましょうね…」
グラディオンの言葉に、つい反応してしまう。
「そんな…どうして…ジャンヌ、僕は本当に君さえいたらそれだけでいいんだ…他に何もいらない。頼む、僕を捨てないでくれ。君に捨てられたら、僕は…」
フラフラとこちらにやって来るシャーロン様。ただ…
「シャーロン、ジャンヌには近づけさせないぞ。俺と一緒に来なさい!グラディオン、もうそろそろジャンヌの薬の効き目が切れる頃だろうが、念のため医者に見せてくれ。後処理は俺たちでやっておくから」
お父様がそう叫ぶと、シャーロン様を連れて部屋から出て行った。
「なるほど、ファビレスにジャンヌをアジトに連れてきて、悪党に襲われそうになったところを、シャーロンが助けるという訳か。さらにジャンヌには、体の動きが鈍くなる薬を、事前に飲ませて動きを封じる作戦だな」
はぁっと、お父様がため息をついている。
「そんな事をして、ジャンヌが自分の事を見直してくれると考えているのか。シャーロンは…ジャンヌ、お前はどうしたい?ここまでバカにされて、黙っているなんて出来ないだろう?」
「もちろんよ!私の事を何だと思っているのかしら?私を馬鹿にするのも、大概にして欲しいわ。4年半前、グラディオンが必死に手に入れた証拠を横取りした事も許せないのに。今度は茶番で私と婚約を結び直そうとするだなんて!この男を徹底的に潰しましょう。もう二度と、ファビレスたちを脅せない様に、徹底的にやりましょう」
「ジャンヌならそう言うと思ったよ。そうだな、このまま未遂で終わらせても、大した罪にはならないだろう。それにそれじゃあ、ジャンヌの気もおさまらないのだろう?わかったよ。それじゃあ、裏の組織の人間は、俺と副騎士団長で手配する。それから、アジトも俺たちに任せろ」
「お父様、裏の組織の人間と関係が?」
「ある訳ないだろう!シャーロンに顔がバレていない騎士団員に、悪役をお願いするつもりだ。とにかくジャンヌが極力危険に晒されないように、出来るだけ安全に…」
「お父様、そんな事では、シャーロン様に怪しまれますわ。あの人は、グラディオンにスパイを付けさせていた様な人です。もしかしたら私やグラディオンの動きを把握するため、スパイを付けるかもしれません。それに、ファビレス達にも。やるなら徹底的にやりましょう」
「…分かった。さすがに俺や副騎士団長にスパイは付かないだろうから、俺たちが裏で動く。グラディオンやジャンヌは、何も知らない風を装って、いつも通り過ごしてくれ」
「ええ、分かりましたわ。皆様、もうしばらく私たちに協力願えますか?」
「もちろんです。騎士団長、副騎士団長、グラディオン殿、ジャンヌ嬢、俺たちの為にありがとうございます。俺も今日シャーロンと話をして、あいつを野放しにしておいてはいけないと確信しました。確実に潰しましょう」
こうして私たちは、シャーロン様の作戦に乗るふりをして、陰で密かに動いた。
そして3週間後。
「ジャンヌ、明日ついに、決行の時だ。いいか、くれぐれも無理をするな。俺たちはすぐ近くに控えているから」
「ありがとう、グラディオン。それから、私が合図を出すまで、決して私たちの元にはやってこないで欲しいの。私、あの人には言いたい事が沢山あるから。これだけは約束して」
必死にグラディオンに訴えた。
「…分かったよ。でも、無理は絶対にするなよ。わかったな」
「ええ、分かっているわ。大丈夫、私を信じて。私もグラディオンを信じているわ」
***
「こうして俺たちは、今日を迎えた訳だ。最初からシャーロンの作戦は、俺たちに筒抜けだったんだよ。どうだい?俺たちの演技力は」
ニヤリとグラディオンが笑ったのだ。
「それじゃあ、この場所は…」
「俺が準備したんだ。どうだい?結構いい感じの家だろう。急遽建てたんだぞ。シャーロン殿、あなたの為にな」
今度はお父様が、ニヤリと笑ったのだ。
「そんな…君たち、僕を裏切ったのだね。許さないよ!4年半前の事、全部ばらしてやるからな!」
「誰に何をばらすというのだい?俺たちはもう、彼らの行った事を、不問にすると決めたんだよ。それよりもシャーロン、自分の心配をした方がいいのではないのかい?」
「僕の心配?」
「そうだよ。彼らはシャーロンから呼び出されたあの日から、ずっとシャーロンとの会話を録画していたのだよ。それから、さっきのやり取りもね。ジャンヌの胸にも付いているだろう?小型録音機能型ブローチが。映像が残っている以上、もう言い逃れは出来ないぞ!シャーロン」
「待ってくれ、グラディオン。僕はただ、ジャンヌを愛していただけなんだ。そもそもグラディオンは、そこまでジャンヌを愛していないのだろう?だって4年半前、僕たちの事を祝福してくれたじゃないか?」
シャーロン様は何を言っているの?
「グラディオンは…」
すっとグラディオンに口を押えられた。そして…
「俺がジャンヌを愛していない?それ以上口を慎んでくれるかい?俺はあの時、シャーロンならジャンヌを幸せにしてくれると思ったから、身を引いただけだ!まさかジャンヌを傷つけ、苦しめるだなんてな!俺は今でも、あの日の事を後悔している!もう二度と、ジャンヌを傷つけるお前なんかに、ジャンヌを渡さない。今度こそ俺の手で、ジャンヌを幸せにする。いいや…2人で協力しながら、幸せになっていきたい。そう思っている」
グラディオン…
「ありがとう、グラディオン…2人で、幸せになりましょうね…」
グラディオンの言葉に、つい反応してしまう。
「そんな…どうして…ジャンヌ、僕は本当に君さえいたらそれだけでいいんだ…他に何もいらない。頼む、僕を捨てないでくれ。君に捨てられたら、僕は…」
フラフラとこちらにやって来るシャーロン様。ただ…
「シャーロン、ジャンヌには近づけさせないぞ。俺と一緒に来なさい!グラディオン、もうそろそろジャンヌの薬の効き目が切れる頃だろうが、念のため医者に見せてくれ。後処理は俺たちでやっておくから」
お父様がそう叫ぶと、シャーロン様を連れて部屋から出て行った。
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