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第34話:クレア様の様子が変です
「アメリナ、おはよう。今日のアメリナもとびっきり可愛いよ。そうだ、今日はね。君にプレゼントがあるのだよ」
そう言ってルドルフ様が私の制服にブローチを付けてくれた。
「先日もこちらのピアスを頂いたばかりですわ。それなのに、今度はブローチだなんて。さすがに申し訳ないですわ」
「俺が好きで贈っているのだから、気にしないでくれ。このブローチ、どうかずっと付けていて欲しい。家に帰って制服を脱いでも、その時に着てる服に必ず付けるのだよ。いいかい、分かったね。それから、このティーベアも家に飾って欲しい。俺とアメリナをイメージして、作らせたんだ」
可愛らしいペアのテディベアまで手渡してきたのだ。さすがに貰いすぎの様な気がする。ただ、何やら不敵な笑みを浮かべているルドルフ様に、これ以上何かを言える勇気はない。
「…ええ、分かりましたわ」
「それから、先日クレア嬢が君の家に押しかけて来たよね。伯爵とも相談して、新たに我が家から護衛をアメリナに付ける事にしたよ。またクレア嬢が、君に危害を加えるかもしれないだろう?」
「護衛だなんて。私は大丈夫…」
「君が大丈夫でも、俺が心配でたまらないのだよ。君に付けた護衛たちは、陰でこっそりと君の事を見守っているだけだから。そう…こっそりとね…」
こっそりと見守っているだけか…確かに先日、クレア様が我が家を訪ねて来て、あることない事話していった。挙句の果てには
“どう見ても私とルドルフ様の方がお似合いでしょう。どうかあなたからルドルフ様に、話してくださいませんか?私と婚約する様にと”
と言って来たのだ。ついカッとなって
“確かに私は伯爵令嬢であなた様より爵位が下です。でも、私もずっとルドルフ様をお慕いしておりました。一時は勘違いからすれ違ってしまった事もありましたが…それでも昔のルドルフ様に戻ってくれたのです。それにルドルフ様は、ずっと私を思っていて下さっていたのです。だから私も、彼の気持ちに応えたいと思っていますわ。どうかクレア様の方こそ、ルドルフ様を諦めて下さい”
そう叫んでしまったのだ。その結果、クレア様を激怒されてしまった。ただ、すぐにルドルフ様が助けてくれたが…
まさかあのタイミングで、ルドルフ様が助けに来てくださるだなんて、夢にも思わなかったわ。昔みたいに…いいえ、昔以上に私を大切にしてくれているのだ。
それがなんだか嬉しい。その上こんなに色々とプレゼントを贈ってくれる上、私の為に護衛を付けて下さるだなんて…
本当にルドルフ様は私の事を思ってくれているのだろう。ルドルフ様に冷たくされて、さらに嫌われていると思っていた時は、本当に辛かった。でも…あの日々があったから、今の幸せがあるのかもしれない。
私はやっぱり、ルドルフ様が好きなのだ。彼と過ごすうちに、その気持ちがどんどん大きくなっていく。やっぱり、一度大好きになった人を、そう簡単に忘れるだなんて事は出来ないのだ。
今回の件で、改めてそう思った。
「アメリナ、またボーっとして。さあ、学院に着いたよ。万が一あの女が君に襲い掛かって来るといけないから、気を付けるのだよ。いいかい、俺から絶対に離れてはいけないよ」
真剣な表情で訴えてくるルドルフ様。その姿がなんだかおかしくて、笑いが込みあげてきた。
「ルドルフ様、ここは貴族学院です。さすがのクレア様も、襲ってきませんわ」
「それはどうか分からないだろう?まあ…あれだけ恐怖を与えたから、もう二度と俺たちには近づいては来ないだろうけれどね…」
「ルドルフ様?何か言いましたか?」
最後の方、全く聞こえなかったが、またルドルフ様から黒いオーラの様な物が出ていた気がする。なぜだろう、誤解が解けてから、時折ルドルフ様から黒いオーラの様なものを感じるのだ。
「何でもないよ。さあ、教室に行こうか」
いつも通りの笑顔に戻ったルドルフ様が歩き出した。
気のせいだったのかしら?まあいいか。
2人仲良く教室を目指していると、ばったりとクレア様に会ってしまったのだ。一瞬体が強張った。でも…
「ひっ!あの…私は何もしておりませんわ…失礼いたします」
訳の分からない事を言って、どこかに行ってしまった。一体どうしたのかしら?
「クレア様、いつもの様にルドルフ様に絡んできませんでしたね。一体どうしたのでしょう?」
コテンと首をかしげていると。
「もしかしたら、俺の事を諦めたのかもしれないね。でも、あの女は性格が悪いから、絶対に近づいてはいけないよ。いいね、分かったね」
「ええ、分かりましたわ…」
正直先日の件で、私はクレア様が苦手になってしまった。だから、自分から彼女に近づく事なんて絶対ない。
それにしてもクレア様、ルドルフ様の顔を見て逃げ出すだなんて、一体何があったのかしら?
そう言ってルドルフ様が私の制服にブローチを付けてくれた。
「先日もこちらのピアスを頂いたばかりですわ。それなのに、今度はブローチだなんて。さすがに申し訳ないですわ」
「俺が好きで贈っているのだから、気にしないでくれ。このブローチ、どうかずっと付けていて欲しい。家に帰って制服を脱いでも、その時に着てる服に必ず付けるのだよ。いいかい、分かったね。それから、このティーベアも家に飾って欲しい。俺とアメリナをイメージして、作らせたんだ」
可愛らしいペアのテディベアまで手渡してきたのだ。さすがに貰いすぎの様な気がする。ただ、何やら不敵な笑みを浮かべているルドルフ様に、これ以上何かを言える勇気はない。
「…ええ、分かりましたわ」
「それから、先日クレア嬢が君の家に押しかけて来たよね。伯爵とも相談して、新たに我が家から護衛をアメリナに付ける事にしたよ。またクレア嬢が、君に危害を加えるかもしれないだろう?」
「護衛だなんて。私は大丈夫…」
「君が大丈夫でも、俺が心配でたまらないのだよ。君に付けた護衛たちは、陰でこっそりと君の事を見守っているだけだから。そう…こっそりとね…」
こっそりと見守っているだけか…確かに先日、クレア様が我が家を訪ねて来て、あることない事話していった。挙句の果てには
“どう見ても私とルドルフ様の方がお似合いでしょう。どうかあなたからルドルフ様に、話してくださいませんか?私と婚約する様にと”
と言って来たのだ。ついカッとなって
“確かに私は伯爵令嬢であなた様より爵位が下です。でも、私もずっとルドルフ様をお慕いしておりました。一時は勘違いからすれ違ってしまった事もありましたが…それでも昔のルドルフ様に戻ってくれたのです。それにルドルフ様は、ずっと私を思っていて下さっていたのです。だから私も、彼の気持ちに応えたいと思っていますわ。どうかクレア様の方こそ、ルドルフ様を諦めて下さい”
そう叫んでしまったのだ。その結果、クレア様を激怒されてしまった。ただ、すぐにルドルフ様が助けてくれたが…
まさかあのタイミングで、ルドルフ様が助けに来てくださるだなんて、夢にも思わなかったわ。昔みたいに…いいえ、昔以上に私を大切にしてくれているのだ。
それがなんだか嬉しい。その上こんなに色々とプレゼントを贈ってくれる上、私の為に護衛を付けて下さるだなんて…
本当にルドルフ様は私の事を思ってくれているのだろう。ルドルフ様に冷たくされて、さらに嫌われていると思っていた時は、本当に辛かった。でも…あの日々があったから、今の幸せがあるのかもしれない。
私はやっぱり、ルドルフ様が好きなのだ。彼と過ごすうちに、その気持ちがどんどん大きくなっていく。やっぱり、一度大好きになった人を、そう簡単に忘れるだなんて事は出来ないのだ。
今回の件で、改めてそう思った。
「アメリナ、またボーっとして。さあ、学院に着いたよ。万が一あの女が君に襲い掛かって来るといけないから、気を付けるのだよ。いいかい、俺から絶対に離れてはいけないよ」
真剣な表情で訴えてくるルドルフ様。その姿がなんだかおかしくて、笑いが込みあげてきた。
「ルドルフ様、ここは貴族学院です。さすがのクレア様も、襲ってきませんわ」
「それはどうか分からないだろう?まあ…あれだけ恐怖を与えたから、もう二度と俺たちには近づいては来ないだろうけれどね…」
「ルドルフ様?何か言いましたか?」
最後の方、全く聞こえなかったが、またルドルフ様から黒いオーラの様な物が出ていた気がする。なぜだろう、誤解が解けてから、時折ルドルフ様から黒いオーラの様なものを感じるのだ。
「何でもないよ。さあ、教室に行こうか」
いつも通りの笑顔に戻ったルドルフ様が歩き出した。
気のせいだったのかしら?まあいいか。
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「ひっ!あの…私は何もしておりませんわ…失礼いたします」
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「クレア様、いつもの様にルドルフ様に絡んできませんでしたね。一体どうしたのでしょう?」
コテンと首をかしげていると。
「もしかしたら、俺の事を諦めたのかもしれないね。でも、あの女は性格が悪いから、絶対に近づいてはいけないよ。いいね、分かったね」
「ええ、分かりましたわ…」
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それにしてもクレア様、ルドルフ様の顔を見て逃げ出すだなんて、一体何があったのかしら?
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