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18アーロン
『だったらさ、アーロン様と私、結婚すればよくない?』
『は?はああああぁぁ?!!!』
お、俺だって、俺たちが何事もなかったようにこのまま結婚するのが一番丸く収まることは分かっている!
でもこんな俺ではエリカが不幸になるだけだ。
俺の有責で婚約破棄すれば、エリカはもっといい男と結婚できるんだ。
『私、アーロン様と結婚したら結構楽しいと思うんだよね』
は?楽しい?
『楽しいのは幸せでしょ?』
幸せ?
じゃあ俺はエリカを楽しませればいいのか?
そしたら俺と結婚してもエリカは不幸にはならない?
『私もアーロン様が楽しくなれるように頑張るし』
エリカが頑張る?
何故エリカが頑張る必要がある?
『ねぇ、お祝いしよ』
お祝い?
お祝いとは喜ばしいことがあったと時に行う行事だ。
何を祝うんだ。
『アーロン様と私の婚約祝いだよ』
俺と結婚することを祝うのか?!!
楽しそうに酒と食べ物を催促するエリカの笑顔に、ぶっ倒れそうになる自分の巨体を何とか支えた。
✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳
「かんぱーい!」
エリカが嬉しそうにグラスに口を付ける。
「美味しい!さすが高級ワインだね。ねぇ、ローストビーフも食べていい?」
「ああ、好きなだけ食べろ。足りなければまたすぐに持ってくる」
「わーい」
大きな口を開けてローストビーフを頬張るエリカ。
ずっと見ていても飽きないほどに可愛らしい。
この可愛らしさははっきり言って異常だ。
俺は本当にこんなに可愛いエリカと結婚するのか?
まさか‥‥これは夢か?
これまでの全ては『逃げ出したい』という俺の現実逃避が生み出した白昼夢で、目が覚めればいつものように俺を蔑み睨めつけるエリーゼが隣にいる‥‥‥
想像しただけで恐ろしくて、俺の背中にブワリと冷え汗が吹きだした。
「あ、ちゃんと令嬢らしく食べることも出来るよ、見てて?」
エリカの背筋がスッと伸びて、美しい所作でサーモンマリネを切り分ける。
それを小さな口に入れてゆっくりと咀嚼をして飲み込むと、手元のナプキンをそっと口元に当てた。
その仕草や表情は幼少期から見てきたエリーゼそのものだ。
ああ、やはり‥‥俺は夢を見ていたのか!!
俺の体が緊張で強ばり、指先が小刻みに震えだして、なんとか止めようとするがどうしても止まらない。
「ね、上手でしょ?エリーゼの体が憶えてるみたい」
エリカの声に弾かれるように我に返った。
可愛らしいエリカの笑顔にホッとして、泣きそうになる。
ああ、エリカだ‥‥
これは、夢ではないんだ。
情けない顔で固まっている俺に
「アーロン様も食べなよ」
エリカがフォークに刺さったサーモンを差し出した。
何だ?
こ、これを俺に食べろと言うのか?
エリカの使うフォークから直接?!
戸惑う俺に
「あ、アーロン様はサーモン嫌い?じゃあ仕方ないね」
エリカがフォークを引っ込める。
「き、嫌いではない!サーモンは大好きなんだ!」
気がつくとそんなことを口走っていた。
エリカが再度フォークを差し出した。
「そうなの?じゃ、あーん」
俺はギュッと目をつぶってパクっと食べた。
恐る恐る目を開けると、笑顔で俺を見ているエリカがいて、また泣きそうになった。
『は?はああああぁぁ?!!!』
お、俺だって、俺たちが何事もなかったようにこのまま結婚するのが一番丸く収まることは分かっている!
でもこんな俺ではエリカが不幸になるだけだ。
俺の有責で婚約破棄すれば、エリカはもっといい男と結婚できるんだ。
『私、アーロン様と結婚したら結構楽しいと思うんだよね』
は?楽しい?
『楽しいのは幸せでしょ?』
幸せ?
じゃあ俺はエリカを楽しませればいいのか?
そしたら俺と結婚してもエリカは不幸にはならない?
『私もアーロン様が楽しくなれるように頑張るし』
エリカが頑張る?
何故エリカが頑張る必要がある?
『ねぇ、お祝いしよ』
お祝い?
お祝いとは喜ばしいことがあったと時に行う行事だ。
何を祝うんだ。
『アーロン様と私の婚約祝いだよ』
俺と結婚することを祝うのか?!!
楽しそうに酒と食べ物を催促するエリカの笑顔に、ぶっ倒れそうになる自分の巨体を何とか支えた。
✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳
「かんぱーい!」
エリカが嬉しそうにグラスに口を付ける。
「美味しい!さすが高級ワインだね。ねぇ、ローストビーフも食べていい?」
「ああ、好きなだけ食べろ。足りなければまたすぐに持ってくる」
「わーい」
大きな口を開けてローストビーフを頬張るエリカ。
ずっと見ていても飽きないほどに可愛らしい。
この可愛らしさははっきり言って異常だ。
俺は本当にこんなに可愛いエリカと結婚するのか?
まさか‥‥これは夢か?
これまでの全ては『逃げ出したい』という俺の現実逃避が生み出した白昼夢で、目が覚めればいつものように俺を蔑み睨めつけるエリーゼが隣にいる‥‥‥
想像しただけで恐ろしくて、俺の背中にブワリと冷え汗が吹きだした。
「あ、ちゃんと令嬢らしく食べることも出来るよ、見てて?」
エリカの背筋がスッと伸びて、美しい所作でサーモンマリネを切り分ける。
それを小さな口に入れてゆっくりと咀嚼をして飲み込むと、手元のナプキンをそっと口元に当てた。
その仕草や表情は幼少期から見てきたエリーゼそのものだ。
ああ、やはり‥‥俺は夢を見ていたのか!!
俺の体が緊張で強ばり、指先が小刻みに震えだして、なんとか止めようとするがどうしても止まらない。
「ね、上手でしょ?エリーゼの体が憶えてるみたい」
エリカの声に弾かれるように我に返った。
可愛らしいエリカの笑顔にホッとして、泣きそうになる。
ああ、エリカだ‥‥
これは、夢ではないんだ。
情けない顔で固まっている俺に
「アーロン様も食べなよ」
エリカがフォークに刺さったサーモンを差し出した。
何だ?
こ、これを俺に食べろと言うのか?
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「あ、アーロン様はサーモン嫌い?じゃあ仕方ないね」
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「き、嫌いではない!サーモンは大好きなんだ!」
気がつくとそんなことを口走っていた。
エリカが再度フォークを差し出した。
「そうなの?じゃ、あーん」
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恐る恐る目を開けると、笑顔で俺を見ているエリカがいて、また泣きそうになった。
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