異世界の美少女と入れ替わったらいきなり婚約破棄を突き付けられたんですけど‥‥。無問題!私、幸せになるんで!!

むぎてん

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24アーロン

「白い結婚とか愛妾ってなに?」

な、何で突然そんなことを聞くんだ!

さっきまで楽しそうにお喋りしながらワインを飲んで料理を食べていたのに。

お、俺がいきなり背中に触れたからか?
それが厭で冷静になったのか。

エリカがあまりにもてらいなく俺に触れるから‥‥
それにつられるように俺もエリカに触れてしまった。
自分から触れるのと勝手に触れられるのとでは全く違うのに。

そんなことにも気付かないほど、俺はエリカに惹かれて浮かれていた。


エリカは俺に触れられたくないから白い結婚をして愛妾を作って欲しいのだ。


ああ、何時だったかエリーゼにもそんなことを言われたことがある。
あの時は別に何とも思わなかったのに。

白い結婚をエリカから宣告されるのは、あまりにも辛い。


「やめる!結婚しない!アーロン様なんか嫌い!大っ嫌い!」

しっ白い結婚でいい!!
エリカが嫌がることはしないから、だから、結婚をやめるなんて、嫌いだなんて言わないでくれ!

「エ、エリカ‥‥俺はエリカには指一本触れないと誓うから‥‥」

「うう、グスッ‥こんな世界はもうやだ。帰りたい」

帰りたい‥‥‥?
エリカが違う世界に帰る?

駄目だ!
それだけは嫌だ!
どうすればいい?
俺はどうすればエリカを繋ぎ止められる!!



頭の中で悪魔が囁いた。


─穢してしまえ

そんなこと出来るわけがないだろう!!


─子が出来ればエリカは何処にも行けない

駄目だ!
エリカを傷つけるのは嫌だ!!


─ではどうする?エリカはエリーゼの魔力を持っている。エリカがその気になれば何処の世界へも逃げられる

「うわあああああ!!!!嫌だ嫌だ!!そんなのは嫌だ!!エリカ、エリカ!お願いだからここにいてくれ!白い結婚でもいい!絶対に傷つけないと誓うから!!」

好きになって貰えなくてもいい。
そんなことは初めから期待していない。
エリカにとって俺との結婚は、お互いが不幸にならないための消去法だということは解ってるんだ。
エリカに愛されなくてもいいんだ。
ただ側にいて笑ってくれたらそれでいいんだ。


「アーロン様は愛人をつくるんでしょ!白い結婚をするんでしょ!!私には指一本触れないんでしょ!!そんな結婚生活はやだ!自分ばっかり好きなのはやだ!」


な、なんて言った?
エリカは今、なんて‥‥


「入れ替わったと思ったらいきなり婚約破棄されかけて!今度は好きになった途端白い結婚とか愛妾とか!馬鹿!馬鹿!この世界の全部馬鹿ばっかり!」

「エ、エリカは‥‥俺のことが‥す、好きになった‥?」

「もう嫌い!アーロン様なんか嫌い!大っ嫌い!!優しい振りして純情そうな振りしてさ!とんだ女ったらしじゃん!!返してよ!私の初恋を返せっ!!」

「は、初恋?!!!」

「うるさい黙れ馬鹿!女ったらし!」

「ま、待て!待ってくれ!違う!エリカは何か勘違いをしている!俺は女たらしではない!」

「嘘つき!愛人作るのは女たらしじゃん!」

「嘘じゃない!俺は愛妾など作らない!!エリカが好きなんだ!エリカが嫌がると思って言えなかったんだ!!」
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