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3章3部 アマネとハクア
結果発表
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上空から降り注いだ灼熱の光線は、ハクアへ直撃し多大な破壊をまき散らす。
周囲を襲う衝撃波はすさまじく、危うく吹き飛ばされてしまいそうになるほど。破壊による粉塵が舞い上がり、ハクアの安否はまだ確認がとれないまま。牧場内は静まり返っていた。
そんな中、この惨状を引き起こしたであろう翼の生えた人型の兵器は、役目を終えたと飛び去っていったという。
「シンヤ、ハクアさん大丈夫かな?」
「もろにくらってたし、あれはいくらハクアでもタダで済まないんじゃないか?」
「ふふふふ、手ごたえあり! さすがにこれは狙い通り、消し炭にできたのではないでしょうか!」
シンヤたちが心配していると、アマネが両腰に手を当て高笑いを。
「おっと、いけない。まさかこんなことになるなんて! てっきりこの程度の攻撃、ハクアさんならうまく対処なさると思っていたんですが。あわよくばここで仕留めるなんて、微塵も考えていませんでしたからね! そう、これは事故、ワタシはなにも悪くありませんから!」
そして彼女は少しわざとらしく、いいわけをし始める。
「アマネさま、今さら言い直してもおそいと思うぞ」
「てへ♪」
レインのツッコミに、おちゃめに舌を出すアマネ。その表情は狙い通りハクアを倒せたことで、とてもすがすがしかったといっていい。
しかしだんだん舞い上がった粉塵が晴れていき、そこには普通に立っている人影が。
「今のはさすがに意表を突かれたね。うわー、服がちょっとコゲちゃった」
ハクアは上着の袖が少し焦げ付いていることに、ショックをうける。
ここで驚くのは、服の一部以外まったく被害を受けていないことだろう。彼女自身はピンピンしており、あの必殺の一撃をもろに受けたとは到底思えなかった。
「おいおい、あの攻撃をくらって服だけって、やばすぎだろ……」
「ちょっと!? 強さの次元、ケタ違いすぎませんか!?」
「アマネさん的には、あわよくばワタシの寝首をかこうとしてたみたいだけど、残念だったね」
「ななな、なにをおっしゃいますか! ハクアさんならこの程度でやられるはずないと、信じていましたよ! こんなゲームみたいなもので、まさか本気でやろうなんて思ってるはずないじゃないですかー」
にっこり意味ありげに笑いかけてくるハクアに、アマネは必死にゴマをすりだす。
「ほんとかなー? でもまあ、防ぐのに少し本気だしちゃったし、これは追い詰められたっていっていいかもねー」
「ということは?」
「アマネさんの勝ちでいいよ。おもしろいものも見れて収穫もあったし、今回は特別ね!」
ハクアはやれやれと肩をすくめながら、ウィンクを。
「では!」
「力を示せたから、少しはアナタのこと認めてあげるよ」
「そうですかー。ふぅ、よかったです」
アマネは脱力しながら、胸をなでおろす。
「シンヤくん、トワちゃんもよくがんばったね!」
「ハクアさん、本当に強すぎるよー」
「ははは、手も足も出ないとは、こういうことをいうんだな」
「ワタシは自分でいうのもなんだけど、規格外だからね。ラスボスというか、裏ボスレベルにね。二人はまだまだ力を使いこなせていないし、これからだよ!」
「――そうだといいんだがな……」
「――あはは……、だね……」
ハクアのはげましの言葉だが、あまりの力の差にはたして追いつけるのだろうかと不安になるしかないシンヤたち。
「でももし次戦う機会があるなら、ワタシの得物である心象武器を抜くところまでがんばってくれたらうれしいかな!」
「え? じゃあ、あの剣は?」
「あれはただみんなの攻撃をさばくために、適当に生成したやつだよ。剣で戦うの初めてだったから、うまく扱えてたかな?」
「あれで初めてとか、ますますハクアとの距離が遠のいた気が……」
ハクアの爆弾発言に頭を抱える。
彼女の神がかった剣さばきは、シンヤたちだけでなくあのレインをも圧倒していた。しかしそれがハクアの得物でなく、しかも初めて振るった武器だったとは。その次元違いの強さに、旋律を覚えてしまう。
「ふふふふ、みなさん今の戦闘でお疲れでしょう。汗もかいてるはずですし、そんな方々にぴったりのおもてなしがありますよ! ではアマネ商会がひそかに進めている、とっておきの娯楽施設へ向かうとしましょうか!」
そこへアマネが手をパンっと合わせ、自信満々に提案を。
こうしてハクアとのまさかの手合わせを、無事やりすごすことができたシンヤたちなのであった。
周囲を襲う衝撃波はすさまじく、危うく吹き飛ばされてしまいそうになるほど。破壊による粉塵が舞い上がり、ハクアの安否はまだ確認がとれないまま。牧場内は静まり返っていた。
そんな中、この惨状を引き起こしたであろう翼の生えた人型の兵器は、役目を終えたと飛び去っていったという。
「シンヤ、ハクアさん大丈夫かな?」
「もろにくらってたし、あれはいくらハクアでもタダで済まないんじゃないか?」
「ふふふふ、手ごたえあり! さすがにこれは狙い通り、消し炭にできたのではないでしょうか!」
シンヤたちが心配していると、アマネが両腰に手を当て高笑いを。
「おっと、いけない。まさかこんなことになるなんて! てっきりこの程度の攻撃、ハクアさんならうまく対処なさると思っていたんですが。あわよくばここで仕留めるなんて、微塵も考えていませんでしたからね! そう、これは事故、ワタシはなにも悪くありませんから!」
そして彼女は少しわざとらしく、いいわけをし始める。
「アマネさま、今さら言い直してもおそいと思うぞ」
「てへ♪」
レインのツッコミに、おちゃめに舌を出すアマネ。その表情は狙い通りハクアを倒せたことで、とてもすがすがしかったといっていい。
しかしだんだん舞い上がった粉塵が晴れていき、そこには普通に立っている人影が。
「今のはさすがに意表を突かれたね。うわー、服がちょっとコゲちゃった」
ハクアは上着の袖が少し焦げ付いていることに、ショックをうける。
ここで驚くのは、服の一部以外まったく被害を受けていないことだろう。彼女自身はピンピンしており、あの必殺の一撃をもろに受けたとは到底思えなかった。
「おいおい、あの攻撃をくらって服だけって、やばすぎだろ……」
「ちょっと!? 強さの次元、ケタ違いすぎませんか!?」
「アマネさん的には、あわよくばワタシの寝首をかこうとしてたみたいだけど、残念だったね」
「ななな、なにをおっしゃいますか! ハクアさんならこの程度でやられるはずないと、信じていましたよ! こんなゲームみたいなもので、まさか本気でやろうなんて思ってるはずないじゃないですかー」
にっこり意味ありげに笑いかけてくるハクアに、アマネは必死にゴマをすりだす。
「ほんとかなー? でもまあ、防ぐのに少し本気だしちゃったし、これは追い詰められたっていっていいかもねー」
「ということは?」
「アマネさんの勝ちでいいよ。おもしろいものも見れて収穫もあったし、今回は特別ね!」
ハクアはやれやれと肩をすくめながら、ウィンクを。
「では!」
「力を示せたから、少しはアナタのこと認めてあげるよ」
「そうですかー。ふぅ、よかったです」
アマネは脱力しながら、胸をなでおろす。
「シンヤくん、トワちゃんもよくがんばったね!」
「ハクアさん、本当に強すぎるよー」
「ははは、手も足も出ないとは、こういうことをいうんだな」
「ワタシは自分でいうのもなんだけど、規格外だからね。ラスボスというか、裏ボスレベルにね。二人はまだまだ力を使いこなせていないし、これからだよ!」
「――そうだといいんだがな……」
「――あはは……、だね……」
ハクアのはげましの言葉だが、あまりの力の差にはたして追いつけるのだろうかと不安になるしかないシンヤたち。
「でももし次戦う機会があるなら、ワタシの得物である心象武器を抜くところまでがんばってくれたらうれしいかな!」
「え? じゃあ、あの剣は?」
「あれはただみんなの攻撃をさばくために、適当に生成したやつだよ。剣で戦うの初めてだったから、うまく扱えてたかな?」
「あれで初めてとか、ますますハクアとの距離が遠のいた気が……」
ハクアの爆弾発言に頭を抱える。
彼女の神がかった剣さばきは、シンヤたちだけでなくあのレインをも圧倒していた。しかしそれがハクアの得物でなく、しかも初めて振るった武器だったとは。その次元違いの強さに、旋律を覚えてしまう。
「ふふふふ、みなさん今の戦闘でお疲れでしょう。汗もかいてるはずですし、そんな方々にぴったりのおもてなしがありますよ! ではアマネ商会がひそかに進めている、とっておきの娯楽施設へ向かうとしましょうか!」
そこへアマネが手をパンっと合わせ、自信満々に提案を。
こうしてハクアとのまさかの手合わせを、無事やりすごすことができたシンヤたちなのであった。
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