心臓が動き出した

七星北斗

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 刀と刀が交差する。

 男の格好をした侍、名を柳生無花果。

 女の格好をした侍、沖田村崎。

 二人の火花を散らす剣技。

 互いに剣の道を歩み、同じ学校に通い、やがて敵となる。

 君と刀を交えているときだけが、僕の幸福だった。

 僕の心臓は鉛でできている。脳ミソはモルタル。

 人間であるがゆえに重い体。


 天叢雲剣学園
 剣術や軍略を学び、戦争の兵隊や指揮官を育成するための学校である。

 沖田村崎(おきたむらさき)
 相手を油断させるために女装をしている。
 流派、天然理心流。

 柳生無花果(やぎゅういちじく)
 家のしきたりのために男装している。
 流派、柳生新陰流。
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