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~プロローグ~ 犬とAI me
しおりを挟むガチャリと鍵を回し、ドアを開ける。
無機質な玄関に「ただいま~」っと
声が響いた。「( =^ω^)お帰りなさい、北斗」
相棒のAIロボット『コル』の応答が、
居間から返ってくる。
AIロボットの顔面ディスプレイには、
青色の表情エモーションが浮かんでいた。
「(T_T)昨日よりも、5分遅いです」
「ごめんね、電車混んでて」
私は靴を綺麗に並べ、
コルの頭を撫でると、
表情エモーションが
少しばかり和らぐ。
二人の間に割り込むように、
タッタッタと軽やかな音を立てる黒い影。
足元に駆け寄ってきたのは、
ブルドックのベルだ。
「バウッ!!『お帰り~』」
「ただいま~、ベル。
今日も暑いね」
ベルの顎を撫でると、
つぶらな瞳をキラキラさせながら、
じっとこちらを見つめてくる。
コルは、荷物を回収しながら、
どこか、羨ましそうな目つき。
「( ̄▽ ̄)北斗、
炭酸いちごミルクが冷えていますよ」
暑さに対する労いと、
構ってほしさが、どこか見え隠れする。
「やったー、ありがと。実はね、私も
充電缶、買っといたんだ」
炭酸ジュースにウキウキしながら、
洗濯物かごに服を突っ込む。
居間のテーブルには、コルお手製の
暑い夏にピッタリな、麻婆茄子と素麺が
並んでいる。
冷蔵庫から炭酸ジュースを取り出し、
表面の水滴に触れる。そのひんやりした冷たさが、
愛おしく感じる今日この頃。
「うん、冷えてる」
「(^ー^)では、乾杯しましょう」
今度はベルの視点が、
飲み物を捉える。物欲しげに
自分の分は?と、足元を彷徨く。
「忘れてた、ごめんね。
ベルには、よく冷えたミルクを」
ミルクを並々に注ぎ、
容器をベルの前に差し出す。
「かんぱーい」
「(^_^)/□☆□\(^_^)乾杯」
「ワオーンッ(カンパイッ)」
ちびちび充電缶を飲むコル、
容器をペロペロと舐めてるベル、
ごくごくっ、ジュースを飲む私。
「しみるーわぁ」
「( ̄ー ̄)ききますね、これ」
「ワンワォーン(これは、
高級ミルク!)」
ベルは、ミルクを舐めながら、
チラチラとこちらの様子を伺う。
「ワンワン(舐めるから、もっと見て)」
美味しそうに飲んでるね、
私もそろそろ「いただきます」。
「( ̄ー ̄)おあがりなさい、北斗」
網戸からは、緩やかな風が入ってくる。
風鈴が微かな音を立て、涼しさを感じる。
コルも、心地良さそうに、充電缶をあおっていた。
箸を握り、ミョウガ入りの素麺に
つゆをつけ、一気に啜る。
つゆの甘しょっぱさ、
氷で冷えた麺の相乗効果で、
やはり素麺は、うまい。
コルにグッドサインを送ると、
してやったりな、表情エモーションが
返ってきた。
今年の夏も暑い。
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