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1.正しさの過程
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車椅子で手のひらを強く握り締め、納得いかないといった様子の女生徒。それを困り顔の中年教師は、宥めるようにこう言った。
「君は、不満なんだね」
「だって、変じゃないですか」
「君は、正しかった。私もそう思う」
「なら、私が正しいと言ってください」
「人間は、間違え。そして成長する。これは必要な過程だ」
「意味がわかりません。何で転校生が、集金袋を盗んだわけじゃないのに、犯人扱いされて。みんな可笑しいよ」
「君はさ、多数派が正しいと思うかい?」
「場合によるんじゃないですか」
「毎回多数派が正しいのであれば、世界はもっと円滑に回るんだろうね。だから大人が、世界をよりよくするため、君たちの成長する過程で矯正してあげてるんだ」
「何を言って、それじゃあ…」
「洗脳だって言いたいんだよね」
「それと今回の件に何の関係が?」
「うんうんわかるよ。だって僕が盗ったんだもん」
「えっ!?」
「あー、君がこのことを、他の人に話しても意味はないよ。彼らはエリートだからね。大人の言葉を信じて疑わない。僕は、君もエリートだと思っていたんだけどな」
キッと教師を睨み付けるフランボ、しかし教師はどこ吹く風といった様子だ。
「明日、彼らをクラス昇級させるが、君は転校生と一緒に下落だ。下級章を付け忘れるなよ。あの転校生も、せっかくチャンスをやったというのに」
全部仕組まれたことだと思うと、馬鹿らしくなった。
「話しは終わりだ。さあ帰った帰った。下校時刻は過ぎているぞ」
下品な笑い声を響かせ、中年教師は去っていく。
「下衆っ」
怒りの感情は、ぶつける場所がわからず。己の無力さを知った。
帰り道、校門に可鈴ちゃんが立っていた。恐らく、私を待っていたのだろう。
どうしてあんなことをしているのか?私が問う前に、彼女に言われた。
貴女のせいだと。最後のチャンスだったのに、貴女が気づくから、私は下落したのだと。
「許さない」
何も言葉が出なくなり、怒りの感情は萎み、残ったのはどうしてっといった心の吐露だけ。
私は、人より時間がかかる。だから努力をした。生まれながらの落ちこぼれだから、どこで間違えたのだろう。みんなと同じように、可鈴ちゃんを虐めれば良かったのか?
でも可鈴ちゃん、心が泣いている気がしたんだ。それでも、結局嫌われちゃったし。
私が間違っていたのかな?そんなことを考えながら、駅前でボーッとしていると。
「お嬢さん、これ落としたよ」
「ありがとうございます。でも、これ私のじゃ」
突然に紙を手渡され、受け取った時には、誰もいない。
魔女の家?不思議なイラストの上にそう書かれている。怪しい誇大広告か何かだろうか?しかしそのイラストに触れたとき、私は何かに吸い込まれ、紙の絵とそっくりな家の前に立っていた。
「君は、不満なんだね」
「だって、変じゃないですか」
「君は、正しかった。私もそう思う」
「なら、私が正しいと言ってください」
「人間は、間違え。そして成長する。これは必要な過程だ」
「意味がわかりません。何で転校生が、集金袋を盗んだわけじゃないのに、犯人扱いされて。みんな可笑しいよ」
「君はさ、多数派が正しいと思うかい?」
「場合によるんじゃないですか」
「毎回多数派が正しいのであれば、世界はもっと円滑に回るんだろうね。だから大人が、世界をよりよくするため、君たちの成長する過程で矯正してあげてるんだ」
「何を言って、それじゃあ…」
「洗脳だって言いたいんだよね」
「それと今回の件に何の関係が?」
「うんうんわかるよ。だって僕が盗ったんだもん」
「えっ!?」
「あー、君がこのことを、他の人に話しても意味はないよ。彼らはエリートだからね。大人の言葉を信じて疑わない。僕は、君もエリートだと思っていたんだけどな」
キッと教師を睨み付けるフランボ、しかし教師はどこ吹く風といった様子だ。
「明日、彼らをクラス昇級させるが、君は転校生と一緒に下落だ。下級章を付け忘れるなよ。あの転校生も、せっかくチャンスをやったというのに」
全部仕組まれたことだと思うと、馬鹿らしくなった。
「話しは終わりだ。さあ帰った帰った。下校時刻は過ぎているぞ」
下品な笑い声を響かせ、中年教師は去っていく。
「下衆っ」
怒りの感情は、ぶつける場所がわからず。己の無力さを知った。
帰り道、校門に可鈴ちゃんが立っていた。恐らく、私を待っていたのだろう。
どうしてあんなことをしているのか?私が問う前に、彼女に言われた。
貴女のせいだと。最後のチャンスだったのに、貴女が気づくから、私は下落したのだと。
「許さない」
何も言葉が出なくなり、怒りの感情は萎み、残ったのはどうしてっといった心の吐露だけ。
私は、人より時間がかかる。だから努力をした。生まれながらの落ちこぼれだから、どこで間違えたのだろう。みんなと同じように、可鈴ちゃんを虐めれば良かったのか?
でも可鈴ちゃん、心が泣いている気がしたんだ。それでも、結局嫌われちゃったし。
私が間違っていたのかな?そんなことを考えながら、駅前でボーッとしていると。
「お嬢さん、これ落としたよ」
「ありがとうございます。でも、これ私のじゃ」
突然に紙を手渡され、受け取った時には、誰もいない。
魔女の家?不思議なイラストの上にそう書かれている。怪しい誇大広告か何かだろうか?しかしそのイラストに触れたとき、私は何かに吸い込まれ、紙の絵とそっくりな家の前に立っていた。
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