い、異世界だと・・【あるオッサンの普通の転移物語】

オグリギャップ

文字の大きさ
65 / 123

第六十五話 報償金

しおりを挟む
 今日はこの街に来て3日目、つまり盗賊の賞金が貰える日だ。
昼までのんびりして、昼飯の後東門の詰所まで足を運んだ。

「こんちわー。盗賊の賞金貰いに来ましたー。」

「ん、何だ?賞金か?こっちでは渡せないぞ。領主様の御屋敷に行かないと貰えないぞ。」

うわぁ・・・・貴族と会うのかよ・・・面倒くせぇ。
大体、礼儀作法なんて知らんぞ。

「わかりました。俺はこの街に来て日が浅いので、御屋敷を知りません。地図を書いて貰えますか?」

門番に地図を書いて貰って詰所を出た。

「御屋敷にはレイラと俺で行く。シャロンの角がバレると厄介だからな。ハルカとシャロンは宿屋で待っててくれ。」

「はい。分かりました。」
「はーい」

ハルカ達と別れ、地図を頼りにレイラと貴族の御屋敷に向かった。ちょっと迷ったが、道を間違える事無くスムーズに着いた。


「あのーすみません。盗賊を捕まえた報償金を貰いに来たのですが。」

御屋敷にの門にいた私兵らしき人にきいてみる。

「む、怪しいヤツ。冒険者か。盗賊を捕まえただと?お前の様なヤツがか?」

失礼なヤツだな。ムカついて来た。

「それで何処に行けばいいんですか?」

「ちょっと待ってろ。確認してくる。」

暫くして門番が戻って来た。

「つ、月の狼を捕まえたヤツか?」

確かそんな名前だった気がする。

「はい。そうですが。」

「そ、それは失礼した。ど、どうぞ、領主様がお待ちです。」

あらかさまに態度が変わったな。そう言えば有名なヤツが1人混じってたな。

門の中から執事?見たいな人に案内されて御屋敷に入った。

「こちらの部屋でお待ち下さい。」

これが貴族の家か・・・床にはフカフカの絨毯が敷き詰められ豪華な調度品が置かれている。座ったソファーは柔らかくて体が沈みこむ。スゲーな。

ん?何か見たことがある壺が飾られているぞ?
あぁ、盗賊の寝ぐらで見たんだな。
と言う事は、あの若い門番が取りに行ったか。
利益を取るより出世を選んだんだな。賄賂に上手く使ったみたいだ。

「お待たせした。私が領主のデイブ・スペクターだ。」

・・・何かダシャレを言い出しそうな名前だな・・・・

「私は、王都で騎士団の副団長をしていたレイラ・シルバーと言います。こちらは今の主のユーノスケ様です。」

「おぉー、王都で騎士団を!なるほど・・・・あの盗賊達を潰したのは頷ける。その格好は・・・今は冒険者をしているのかな?」

「はっ!その通りでございます。」

レイラを連れて来て良かったぁ。騎士団出身という事で信用を得られたし、礼儀作法もしっかりしているからな。

「ユーノスケ殿も冒険者を?」

「はい。俺もレイラ達と冒険者をやってます。」

「ほう?まだ他にも仲間が居ると?」

「はい。あと2人います。」

「その者達は何処に居るのだ?」

「はい、1人が動けませんのでもう1人が面倒を見てます。」

「それはそれは。怪我をされたか。あれだけの盗賊達とやりおうたのだ仕方あるまい。」

勝手に勘違いをしてくれてる。ラッキー♪俺も嘘は言ってないもんね。

「セバスチャン、あれを此処へ。」

「はい。」 

領主は執事に報償金を持ってこさせた。
にしても執事がセバスチャンってベタだな。

「これが報償金だ。魔獣使いのカイザルは盗賊団の2番手の大物だ。それが金貨30枚、生きていた者は奴隷商に売り渡し、金貨それぞれ5枚、死んだ者は金貨1枚づつだ。しめて金貨44枚だ。確認してくれ。」

おお!思ったより凄いぞ!貰えても金貨10枚位だと思ってたからな。

「いえ、確認しなくてもそこまで言って下されば大丈夫でしょう。有り難く頂きます。」

「うむ、そうか。信用してくれて嬉しいぞ。」

「それでは我々はこれにて失礼します。」

「うむ。御苦労だった。」

俺達はスペクターの御屋敷を後にした。



「ご主人様凄い金額でしたね!」

「ああ!俺も驚いたよ。それだけ被害者が沢山いたんだんだろうな。」

この金で装備を整え直すか!今使ってるのは出来損ないを俺が直して使ってるからな。

「レイラ、道具屋に行くぞ。俺の装備を買い直す。レイラの鎖カタビラも買おう。」

「はい!」

もうビビる必要は無いから大通りの大きな道具屋に入った。

「いらっしゃいませ。何をお探しでしょうか。」

品が良さそうな店員?店主?が聞いて来た。

「俺の装備一式を新調しようと思ってね。軽いヤツがいいんだがな。」

「そうでいらっしゃいますか。見た所、革と金属の軽鎧ですね。それでしたら・・・・・・こちらの商品は如何でしょう?」

出された鎧は青い革に心臓と背中の部分に金属を張り合わせた物だ。持ってみるとかなり軽い。
こんな軽くて大丈夫か?

「この鎧凄く軽いが耐久力はあるのか?」

「はい。大丈夫でございます。この革はドラゴンの亜種の飛竜の革を使用しておりますので丈夫でごさいますよ。」

飛竜ですと!?飛ぶの?

「そ、そうか。この鎧に合わせて籠手と腰当、脛当、肩当が欲しい。全部でいくらになる?」

「畏まりました。鎧が金貨12枚、籠手が金貨6枚、腰当が金貨8枚、脛当が金貨6枚、肩当が金貨4枚です。」

た、高ぇー!?さすが飛竜ってか?金貨36枚って・・・

「ご主人様素敵です♪似合ってますよ!」

レイラ?こんな高いもんを買えと?

「そ、そうなのか?それじゃあこれを貰おうかな。」

「はい。ありがとうございます。古い鎧はどうされますか?下取り致しますが?」

何?こんな物を買ってくれるのか?それは是非買ってくれ!

「ああ、頼むよ。」

「鑑定させて頂きます。・・・・そうですね、全部で銀貨3枚で如何でしょう?」

安いが良いぞ!金になれば!

「ああ、構わない。それで頼む。それとこの娘に鎖カタビラをくれ。」

「畏まりました。少々お待ちを。サイズを測らせて頂きます。」

レイラの肩幅、胸囲、ウエストを測った後、奥から商品を持ってきた。

「こちらは金貨8枚でございます。」

これも高ぇぇよ!まぁ、仕方ない。命のほうが大事だ。

「それではお会計を。金貨43枚と銀貨7枚です。」

さっき貰った報償金をほぼ全て使い切りましたとさ。  はぁ・・・・・






しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

花鳥見聞録

木野もくば
ファンタジー
花の妖精のルイは、メジロのモクの背中に乗って旅をしています。ルイは記憶喪失でした。自分が花の妖精だったことしか思い出せません。失くした記憶を探すため、さまざまな世界を冒険します。

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

処理中です...