俺を召喚したのは神じゃなくて魔王かよ!

オグリギャップ

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戦争介入編

37 戦闘訓練

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あれから1ヶ月が経った。ハルカとヒロシは相変わらず戦闘訓練をしてお互いを高めている。勿論魔法の練習も余念がない。ヒロシは攻撃魔法については土魔法に特化して練習している。アースバレット、アーススピアのみを磨いている様だ。。守備魔法はアースウォール、隠密魔法を練習していた。
アースバレットは弾丸、アーススピアは槍だから、離れた敵、上空の敵に対しても、ある程度対処出来る魔法だ。

ハルカはと言うと、最初は魔力に苦戦していたが、俺が1回手を貸してから魔力の感じ方が解ったみたいで、アースバレットとアースウォールの基本はマスターしている。今は風魔法を練習している。何故風魔法なのかと聞いたら、何処にでもあるからだそうだ。確かに何処にでもあると思えるのならば、イメージしやすいだろう。剣術の方も、前は叩きつけるだけの戦い方だったが、最近はいなして受け流す事も出来る様になった。ただ、戦って居ると目の前の敵に集中してしまって、周りに注意がいかなるのが難点だな。2人のみで練習してた弊害かも知れない。

俺はと言うと、週に1度はあの街に行って戦争になりそうなのか探りに行っている。まだ戦争の兆しは無く、平和な感じだ。まだ戦争は先になりそうだ。戦争が始まるまでにこの2人が、もっと戦える様になって貰わないと投入出来ない。

「2人ともちょっといいか?」

「どうしたの魔王?」
「何?」

「あのな、確定じゃ無いんだけどな、多分1~2ヶ月後に戦争になりそうな国がある。そこにお前達を腕試しに投入しようと思ってるんだ。でもまだお前達は1対1ならかなりのもんだが、複数との戦いに関してはまだまだだ。だから明日から俺も戦闘訓練に参加して複数戦の練習をするぞ。いいな?」

「勿論賛成だよ!」
「私もよ!」

2人の賛成を得られたので明日からは俺も戦闘訓練に参加する事になった。

次の日の朝、食事を終えて3人で城の下の森に降りた。

「いいか、午前中は俺達3人は敵同士だ。魔法、剣術武術何でもありの攻撃で攻める事。手加減してたら死ぬと思え。お前達がどんな怪我をしても治してやるからそこは心配するな。3人の内2人が動けなくなったら1回戦終了だ。分かったか?」

「分かった。」
「了解よ。」

「それじゃ・・・・・始め!」

俺はテレポートで動きまくり、そこらじゅうに俺の土人形を設置した。その人形の場所に跳んで2人に向かってファイヤーボール、ウォーターカッター、ウィンドカッターを撃ち込む。2人には1対多数に感じるだろう。何せ俺の人形は20体あるからな。俺がランダムに人形の後ろに跳び、魔法を放つから何処から攻撃か来るか解らないだろう。それを打破するには俺の人形を破壊するしか無い。でも俺は壊された側から、新たに人形を設置する。さあ、どうする?敵は俺だけじゃないぞ。

「クッ、テレポートはキツいわね!」

「魔物に囲まれてるみたいだ。」

おいおい、喋ってる暇があるなんて余裕だな。

「グワッ!」

ヒロシに俺の攻撃が当たった。ヒロシは自分の気配を消すのを忘れている。そんなんじゃすぐに死ぬぞ?ヒロシに攻撃が当たったのをチャンスと見て、ハルカがアースバレットをヒロシに撃ち込む。
ヒロシは得意の『壁』で何とか攻撃をかわし、逆にハルカにアースバレットを撃ち込んだ。ハルカは俺の存在を忘れてアースウォールを発動した。そんなハルカにファイヤーボールをプレゼントしてやった。

「ぎゃっ!!あ、熱い!痛い!」

おお、流石は龍王の眷族の革だ。衝撃の痛みと熱い程度で防いでいる。かなり出力を抑えているが、普通に喰らえば大火傷間違い無しだ。
俺は逃げるハルカにボンボンファイヤーボールをぶつけていく。色んな角度から飛んでくるファイヤーボールに苦戦しなから、何とかしようとはしているがどうにもならないみたいだ。そんなハルカの頭にウィンドボールをぶつけて意識を刈り取った。始まって10分で1人脱落。

次はヒロシだ。ヒロシは気配を消す事を思い出したみたいで、今は何処に居るか分からない。そんなヒロシを炙り出す為に、俺の周り360度に向けてウォーターカッターを撃ちだした。

「イタッ!」

声を出しちゃダメでしょ!声の方向にファイヤーボールを撃ち込むと防御姿勢をとったヒロシが現れた。ヒロシの弱点は、露出している二の腕と頭だ。ヒロシなら遠慮する事無いから、ウィンドストームを強めに撃ち込んだ。空中に巻き上げられたヒロシに追撃でウォーターボールを何十発か撃ち込む。すると頭に何発が当たりヒロシが倒れた。手加減してるとは言え、ヒロシにはかなり強く当てたからな。
1R終了だ。俺は倒れた2人に回復魔法をで傷を治してすぐに2Rを開始した。そうして14Rまでやって終了した。

「どうだった?自分以外は頼れない状況は?」

「敵に囲まれるとあんな風になるんだって、初めて分かったよ。手も足も出なかった。」

「・・・・・・何にも出来なかった・・・・・・・」

「ハハハハ、今日は初日だ、何も出来なくて当たり前だ。午後は自分の足りないと思った事を練習したらいい。作戦を考えるのも1つの手だな。」

昼飯の時に2人に感想を聞いてみた。いい感じに鼻っ柱が折れてくれた。これなら慢心せずにいてくれるだろう。



《お知らせ》
本日より平日は21:30に1話投稿します。土日は2話づつを予定して折ります。宜しくお願い致します。


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