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1#ゲンザイ

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「急げ!間に合わなくなる!」

そう指揮官にそう言われた言葉に、僕は余裕がなかった。

『(っ…くそ、どうすれば…!!)』
「おい!やられるぞ!!」

目の前には、上から押し寄せてくる 大きなレーザーが、仲間を次々と倒していった、

『っ…!やめろ゛ぉぉぉぉぉ!!!!!』



ハッと目を覚ました時には、シンユウが目の前にいた、

「ボブ、大丈夫?めちゃくちゃ、うなってたけど。」

真っピンクで天然パーマのこいつは、俺に手を差し出した。

『ん…大丈夫、ちょっと 変な夢みちゃった…』
「きっとあれのせいだろ…ほら。」

今日のカレンダーを見た先には、”就任式”と書いてある。
あれは多分、昨日の僕の字。

「きっと、就任式が楽しみすぎて、眠れなかったんじゃないか?」

こういうとこが、パトの悪い所だ。

『違うよ…どっちかって言ったら逆、緊張してるし…。』

なんで、僕が緊張してるかっていうと…

「あら、ボブ。起きてたの?今日は頑張んなさいよ~、
ドラフト1位指名の”新”リーダー!」

朝から 実験で汚れた服を着て来たのは、この部隊で唯一の女子、サン。

「お前、またそんな”コギタナイ”服 身につけてさぁ、俺様の新品のブランドもん あげよっか?」

会話に首を突っ込んできたのは、身長はチビだけど 態度はデカい、プラン。

「余計なお世話よ。アンタはチビなんだから、西マツ屋の服で十分足りるわよ?」
「んだと?俺様に文句を言うつもりなのか?この科学オタク!」
「はぁ…こんな天気のいい朝っぱらから、喧嘩なんて…ほんと。バカげてますよ。」

冷静沈着。その言葉”しか”似合わない、頭は良いけど地頭は悪い、ルド。

『……』「……」

ルドが 何か正論を言うと、僕も含めてみんな黙り込むのが、暗黒のルール、

「あれ?みんなまだ、準備できてないのか?」

みんなの視線が一気に、ルドからユージへと 変わった。

「どうだ?似合ってるか?」

式典服なのに、真っ赤に染ってる服。意外にも、イドが1番 ドン引きしていた。

「うっわ…何ですか、その赤まみれな服は…」
「まみれってなんだよ。いいだろう?真っ赤っかで気分があがるだろ!?」

まるで、トイレで吐きたいって感じの息遣い。

「血液色は嫌いなんです、近寄らないでいただけますか。」

イドが軽蔑するように言い放ったあと、パトが食いついた。

「ユージ。どうやって染めてきたの?」

ユージはニヤニヤしながら、勝ち誇ったかのように指を指した。

「特注さ。もちろん、粘り強く値引きさせて 最終てきには”タダ”だぞ!」
『本当に!?』
「すごいだろ✨」

鼻息を鳴らして、自慢げなユージを、また軽蔑する。

「値引きねぇ…ケチくさいな。さすがユージだよ」

時々…てか、毎日…ユージとプランは喧嘩(バトル)を繰り広げて…

「愚か者!いい加減にしてください!」

と、ルドが始末する。のがいつもの。

「賛同したくはないけど…今回だけはルドの言うとうりね。今日はボブの、おめでたい リーダー就任の日 なんだから。」

そして、僕へと視線が集まった。

『……』
「…まぁ、活躍を期待してるぞ、おっと時間だ。」

ユージのその一言に、救われたのか何なのか、
みんなが部屋から出ていくけど、パトは残っててくれた。

「俺は、お前ならやれるって思ってるからさ。緊張し過ぎ注意報だぞ」
『…うん!』

なんだかんだ良い奴。ってわかった瞬間、爆発音がいろんなとこから聞こえた、

「っ…なにこれ…!どっから…」
『やばい!ルド達、先に行っちゃってる!!』

爆発音はそんなに遠くない、急いで廊下をはしった

『みんな…!』
「ったく、”コウドウハ キビンニ”ですよ、新リーダー!」

もう既に、戦闘状態だった。

「各寮に繋がる、ココの大ホールが狙われたのか…」
「しかも、デケェぞ!巨大膿だ!」

プランの言うとうり、もう既に巨大膿はこっちに顔を向けていた、

『ッッ…!!!?』

巨大膿は、僕をまんまと飲み込んだ…



……To be continued

    
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