ヴァームウーマン

ナカムラ

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始まり

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 ここは、近未来都市、すでに国境というものは、なくなり、世界は、アースと呼ばれていた。

 この物語の主人公ローズ.ヴァーミーは、今日は、胸を高鳴らせていた。
昨日、彼氏であるウィリアムとこんな話をしていたからだ。
「明日、君にとっていいことがあるよ。」
「なぁに?ウィリアム。勿体ぶってないで、今、話してよ。ねぇ、なぁに?」
「それは、明日になってからのお楽しみだよ。明日、いつもの時間、いつものコーヒーショップで、待っててくれ。愛してるよ。ローズ。」
「愛してるわ。ウィリアム。」
すると、2人は、軽くキスをして別れた。
 今日になり、ローズは、会社の休憩時間に想いを巡らせていた。
「きっと、ウィリアムは、プロポーズをしてくれるのね。凄く、楽しみ!!」
夕方になり、いつものコーヒーショップに行き、ウィリアムを心待ちにしていた。
アイスコーヒーを飲みながら、鼓動が高まるのを抑えていた。
しかし、時間になってもウィリアムは、来ない。
1時間経ち、2時間経っても来なかった。
彼女は、胸騒ぎがしてタブレットを立ちあげた。
その中でニュースを観た。
ヒーロー、グレイマンがまた、異星人を倒したという話題だった。
グレイマンは、グレーの戦闘用ボディスーツを装着し、地底人のため、グレーとクレイの造語でそのように、呼ばれていた。
ローズは、ホッとして、「大きな事故などないようね。でも、どうしたんだろう。」と考えていた。
その時だった。
ウィリアムの母親から、ウィリアムがグレイマンのビームに当たって、焼け焦げて亡くなったと連絡が、入った。
ローズは、その場で泣き崩れた。
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