ラノベ風に明治文明開化事情を読もう-クララの明治日記 超訳版

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クララ、銀座大火を体験するのこと

ラノベ風に明治文明開化事情を読もう-クララの明治日記 超訳版第23回  クララ、銀座大火を体験するのこと

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【クララの明治日記  超訳版解説第23回】
「みんなー、ツンデレスターが始まるよー! ユウメイのツンぶりを堪能する時は、部屋を明るくして、なるべくモニターから離れて見てね!」
「誰がツンデレスターですの、誰が!?」
「……うーん、じゃあ、ツンツンスター? 殆どデレないもんね、メイ」
「どちらもよくありませんわ!」
「最近の視聴者は堪え性がないからね、あんまりツンばかりだと人気でないわよ。
 あ、そうか! そこを補うために膝上までしかないブラウスで、サービスを……」
「断じて違いますわっ!」
「ところでこの当時の中国の人って、パンツ穿いてるの?」
「その質問が、日記の解説と何の関係がありますの!?」
「いやー、流石に『パンツ穿いてないから恥ずかしくないもん』は無理だろうって」
「……とっとと解説に戻りますわよ(怒)」
「流石にこれ以上は後難が怖いので、そろそろ真面目なお話にー。
 さて、今回一番大きく取り上げるべくは銀座大火よね。一万戸近くが焼けた火事で、これは明治になってからの火事としては多分一番大きいのかな?」
「下限値ですけれど、あってるじゃありませんの、焼失家屋」
「まだ火事からたった一日なのにね。まだこのころはマスゴミじゃない、ってことかな? ちなみに二番目は明治5年2月26日の、これまた銀座大火。この火事がもとで旧来の銀座が焼き払われて、石造りの建物が増え今の銀座の原型になったわけで、焼失規模は小さいけれど、後世への影響としてはこちらの方が大きいよね」
「そうですの。しかし、どうしてそんな火事まで詳しいんですの、貴女は?」
「いやー、この火事の裏側で実は光と闇の勢力の壮絶な戦いがあって、という設定の小説を……って、ああ、メイ、そんな冷たい、屠殺場に惹かれていく牛を見送るような目で見ないでー!」
「安心なさい、呆れているだけだから……」
「というわけで『ドナドナ』のメロディーが相応しくなってきたところで。
 11月23日付けの日記で、クララはアメリカ公使であるビンガム氏の家でオルガンの練習をしています。一部創作が混じっていますので、この時に本当に彼女がこの曲を練習していたかは不明ですが、クララが外国人たちの別れの会を開いた際に今回練習していたと設定した“ある曲”を弾いたことは事実であったりします。
 この別離の曲は“クララと関わりの深いあるルート”で日本の音楽の教科書に掲載されることになり、今では日本人の誰もが知る曲として親しまれています。
 さて、この曲とは一体なんでしょう?」
「スコットランド民謡"Auld Lang Syne"、日本名『蛍の光』ですわね」
「即答!?」
「長い話になりますので『蛍の光』が教科書に掲載されるようになるまでの過程の詳細についてはまた後日にいたしますわ。
 後は今週分で目立ったところと云えば、団子坂の菊かしら?」
「団子坂の作り菊園は前年である1875年の12月15日ね。場所は根津神社の境内で、出し物一覧も手元の別資料に載ってたり。児雷也、岡崎の猫、更屋敷、薄雲、八犬伝伏姫、楠多門丸、墨染の霊、頼光金時、玉藻の前、天竺徳兵衛などだって。日記の中の蛙のシーンは児雷也だったわけね。最初何のことかと」
「クララの記述を見る限り、他には久米の仙人もありますわね。しかし菊でそんなものを作るなんて本当に日本人は手先が器用ですわね」
「面白いと思ったことに徹底的に凝る、というのは日本人の慣習みたいなものだからねー。今風に云ったら、これだってオタクよ、菊人形オタク」
「後は……そうですわね、本当に懲りない方ですわね、矢田部さんは」
「ひょっとしたらイメージとしては“諸星あ○る”でいいんじゃないかって思えてきたわ」
「それはそれで極端なような気が致しますけれど」
「じゃあ、今回のところはこの辺でー。次回はクリスマスパーティーのシーンまでは……ちょっと無理かな?」
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