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第1章 転生そして異世界へ

第2話

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この国のお金は
帝国白金貨1枚=大白金貨10枚
大白金貨1枚=白金貨10枚
白金貨1枚=大金貨10枚
大金貨1枚=金貨10枚
金貨1枚=銀貨10枚
銀貨1枚=銅貨10枚
銅貨1枚=銭貨10枚

贅沢しなければ金貨1枚あれば1ヶ月は過ごせる。金貨20枚もらったから、約2年分だ。

1日20時間で1週間は5日(それぞれ火、水、木、土、風)、1ヶ月は6週間
1年は10ヶ月だ。

ここ、フェイソル王国はエレボス帝国、カリス王国、ヒュプノス獣人国、モイラ共和国の4カ国に比べ宗教心が強く、食べ物が豊かというのが特徴らしい。エレボス帝国は冒険者や騎士の数が多く武装国家。カリス王国はフェイソル王国と同じような国。ヒュプノス獣人国は国王が獣人で、獣人が多い国。モイラ共和国は、商人が多く金銭面では、1番豊かな国だ。

 宮殿を出ていった〇〇は、数年分の金貨はあるといえど自分で生きていかなければならない。元盗みのプロだったとは言え平和な日本育ちの高校生だ。いきなり1人で生きて行くのは難しい。それに王女様から説明をしてもらえなかった。他の3人と違って俺はただ巻き込まれて来ただけだから、重要視されずにすぐに宮殿から退出したのだ。

「一緒にこの世界に来て勇者となった3人は確か千九義影、龍刻日向、赤司海音だったよな?名前的に日本人だよなぁ?そいつらは何してるんだろうか。はぁ俺はどうしたらいいんだ。」

 そんな独り言をつぶやきながら道のりに沿って歩いて行く初めは貴族屋敷が多かったが今は、街のようだ。王女側近の騎士から聞いた通りの道をたどって冒険者ギルドに向かっていると大きな建物についた。そう冒険者ギルドだ。
騎士からのアドバイスとして聞いたように他の冒険者に舐められないように堂々と歩きカウンターへ向かう。

「おい、にいちゃん。そこは俺が並んでいたんだぜ。ケガしたくなかったらそこをどきな。」

 身長は180辺りだろうか声は低く30歳くらいの男が絡みに来た。どうやらいちゃもんつけて先に済ませたいみたいだ。どうやらお酒を飲んでいるようで顔も赤く酒臭い。先に譲って再度並び順番が来た。受付嬢は、耳が長く尖っている。エルフという種族だろうか?

「ようこそ冒険者ギルドへ。受付嬢のセレネと申します。先ほどの冒険者はヘバトという冒険者でして一日中お酒を飲み新人冒険者に絡んでいるんですよ。あまり近づかないことをお勧めします。性格はアレですが一応Bランク冒険者なので。この辺りでは若くしてBランクになったことでも有名なんですよ。ところで、冒険者登録に来られた方ですよね?ではこちらの用紙に確認事項を書いて登録します。代筆が必要でしたらしますが。」

 ヘバトという冒険者には近づかないようにしよう。強いようであればなおさらだ。どうやら言葉や文字は前世と変わりがないようだ。確認事項と言っても種族、出身地、特技だけだ。種族は人族としておき出身地と特技の欄は空白にしてだ。出身地は、本当のことを書いても信じてもらえないだろうし特技は、前世では盗むことだったが、そんなこと書けるわけなくこの世界で通用するかもわからなかったからだ。

「預かりしますね。〇〇様ですね。了解致しました。では、冒険者ギルドについて説明します。冒険者は、SSS~Gランクまでの10段階に分かれておりそのランクに合わせて仕事を斡旋致します。〇〇様は1番下のGランクからスタートです。自分のひとつ上のランクまで受けることができ、達成数や、内容によってランクアップ致します。ただし、Bランク以上は昇格試験がございます。また、中には期限付きのもや、職業限定などがあります。失敗すると違約金や、ランクダウンが発生します。また、冒険者ギルドでは、素材の買取も行っています。迷宮に潜られた際には是非お越しください。」

 成る程冒険者はランク付けされている訳か、いつかはSSSランクになれるのかな?などと考えていると重要なことを思い出した。

「あの~、俺は自分のステータスについて知らないんですよね。鑑定水晶玉とかありますか?」

「はい。では、こちらに手を乗せて頂くと頭の中にステータスが流れてきます。」

 なるほどな。セレネに言われた通りに手を置くと頭の中にステータスが流れ込んできた。 
 

名前 : サトウ 〇〇
職業 : 強奪者
LV : 1

HP : 13
MP : 0
攻撃 : 26
俊敏 : 52
体力 : ♾
運 : 100

《スキル》
時空魔法   詠唱破棄   

《固有スキル》
強奪   体力無限   豪運   鑑定   限界突破


 これが俺のステータスか、強いのか弱いのか比較対象が居ないから分からないな。MPが0って事は時空魔法や詠唱破棄があっても魔法が使えなさそうだし問題だよな。それともレベルアップで上がるのか?体力が♾になっているのはずっと疲れずに動けると行くことか?だいたい職業が強奪者って前世の影響があるのか?運も良さそうだし勇者になれなかったのは残念だが。スキルの時空魔法ってメジャーな魔法ではなさそうだけど。

「MPが0なんですけど。魔法が使えないって事ですか?」

「いえいえ、魔法系の職業であれば最初からMPがありますが、大抵は初期ステータスはMP0ですよ。安心してください、レベルアップによってちゃんと増えますから、他にも魔法を使い続けると増えますよ。」

 おぉ、今はつかえないみたいだが、時空魔法が腐らなくて良かった。それにしても、職業が強奪者ってのはきになるよなぁ。

「セレネさん、職業って最初から決まっているのでしょうか?」

「いいえ、ですが勇者や司教など普通では成るない職業は生れつきのようですが、普通は
教会などに言って聖職者にお願いする必要があります。まぁ、冒険者ギルドでも可能ですが。」

 じゃあ俺の強奪者も普通では成れない職業って事か?

「強奪者という職業を知っていますか?あと、固有スキルに鑑定があるのですがこれを使えば鑑定水晶玉を使わなくても鑑定できるということですよね?」

「有名な職業ですよ!あのメネシス皇帝がその職業であったと言われているんですよ。鑑定スキルですが、例えば石を鑑定しても《石》と現れるくらいでなんの石かも分からないくらい役に立たないスキルと言われています。でも、スキルに鑑定ではなくて固有スキルですよね?初めての事ですし分からないですが、少しは使えるかもしれませんね。」

 これはいい職業に出会えたかも?豪運のおかげかな?鑑定はあとで使ってみるか。

「最後にオススメの宿を教えてもらえますか?明日またクエストを受けに来ます。」

 俺は冒険者ギルドを出て宿に向かって歩いていく。

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2話はここまでです。
なかなか進展しません(・_・;
頑張っていきます。

2019年8月3日
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