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エピソード7 【凍える季節】
その一
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探検クラブのクラブハウスでの定例会で、部長が僕に声を掛けた。
「ここひと節ほど神薙くんが学校の授業に顔を出していないようなのだが、何か知らないか?」
「なんで学年の違う僕に聞くんですか?」
「元同じ中学ということもあるが、彼が学校に来なくなったのはあの魔王の宴事件からだ。君があの事件の解決にひと役買ったということは聞き及んでいる。何か知らないかと思ってね」
魔王の宴事件とは、丁度一節ほど前に起こった学園特区襲撃事件のことだ。
その主犯が魔王信奉者集団の人間だったことからそんな風に呼ばれるようになった。
呼び名はどっかの新聞がつけたらしい。
「詳しいことは知りませんが、被害者によるとあの犯人達はハク先輩を探していたらしいですから、気にしているんじゃないでしょうか」
犯人に拉致られた学生が「白い魔人」の存在を聞かれたという話は瞬く間に学園特区中に広まった。
そして、当然ながら三年に在籍している白先輩の存在がクローズアップされてしまうこととなったのだ。
とは言え、事件後先輩は学校に出て来ずに引きこもっているので、白先輩自身に話を聞けたマスコミはいない。
そのせいで逆に勝手な憶測による考察が成されることとなった。
当然ながらそんなことを部長が知らないはずはない。
いやもしかして、誰も知らないはずの、あの事件の際に僕たちと白先輩が協力していたということに勘付いているんだろうか? 怖い。
「まぁそれはそうなんだがね。しかしマスコミ連中はデリカシーがない。魔人種だから悪しざまに言ってもいいと思っている輩がいるようだしな」
「そうですね」
部長と意見が合うのは不本意だけど、確かに新聞とか映像ニュースとかでの白先輩の扱いは酷いと思う。
彼らはまるで先輩が犯人達を焚き付けたかのような論調を展開していたのだ。
魔人種ならそれぐらいのことをしても当たり前みたいな決めつけのコメントとか、観ていて不快なだけなので、そういったニュース元とのリンクはブロックすることにした。
その中で、白先輩が所属する法学部の『ここは資格があり学ぶ気持ちのある学生を拒絶することはない。さらに言わせていただければ、根拠のないデマの拡散は法に触れる行いですよ?』という学長コメントは清々しさを感じさせた。
この事件に関して学園特区の上層部は、犯人グループに対する厳重な抗議と、今後の学園特区の警備の有り方を見直し強化するという方針を打ち出しただけで、白先輩については触れていない。
学園特区は、いわゆる火種になりそうな学生としての白先輩を今まで通り遇するつもりのようだった。
まぁそもそもこの国の理念からして、あらゆる種族存在を受け入れるというものなのだから、その国の教育機関らしいと言えばらしいのだろう。
「しばらく姿を見せなかったおかげで学園エリアでの神薙くんに対する意見も落ち着いて、今は同情的な面が大きくなっているようだ。復帰するならタイミング的にはちょうどいいと思うのだけどね」
「そうですね」
まるで白先輩が世論が落ち着くのを見計らっているかのような物言いだけど、あのときの白先輩の様子からして、今後白先輩は学校に登校する気はなさそうだった。
聞いた話によると白先輩は優秀な生徒だったので、すでに単位の八割以上を消化しているとの話だった。このまま学校を辞めてしまうのはもったいないと思うんだよね。
なによりも、犯罪者に負けるような形で勉強を諦めるというのは、他人事ながらとても腹が立つことだと思う。
余計なことかもしれないけど、余計なことをするのは僕らしいという白先輩のお墨付きだからね、仕方ないね。
「イツキ……」
ディアナが不安そうに僕を見るけれど、その顔に微笑みかけて、僕は一つの決意を抱いたのだった。
―― ◇◇◇ ――
「結局ハルの力はよくわからないってこと?」
ディアナの持つカバンには、ハルの作った不思議な枯れない花がアクセサリーのように飾られている。
なんとなくディアナに身に着けていて欲しいと思って、金色の鎖をつけてアクセサリーのように加工したのだ。
「今の段階ではね。昔は妖魔と人間はしょっちゅう交流していて不思議なこともたくさんあったらしいんだけど。物語として作られた話と実話が入り混じって、何が本当かわからないらしい。最近は妖魔と人間の関わり合いが薄れてしまっているんで、逆にわからないことが多すぎて判断出来ないんだって」
「なんだか複雑だね」
ディアナのカバンの金属部分と花が触れ合って、涼しげなチリリリ……という音がする。
当のハルはディアナの肩に頭を乗っけて体をぶらぶらさせるという新しい遊びを楽しんでいた。
普通の生物があれをやると首が締まって死んでしまいそうだけど、妖魔であるハルにはただ楽しいだけの遊びであるらしい。
見ているこっちははらはらするけどね。
「何かを生み出すことで有名なのが水の幻想種族の人魚だよね。人魚の涙は真珠のような護り石になって船乗りを守るって言われている」
「ということはこの花も私たちを護ってくれるのかも」
「そうだね」
そんな話をしながら、僕たちは街の寂れた路地へと入り込んだ。
僕が白先輩を探してみると言ったら、ディアナがそれに同行すると言い出したのだ。
特に拒否するようなことでもなかったので、僕たちは一緒に行動することとなった。
とは言え、ディアナはずっと白先輩をあまり信用していないようで、僕との同行も、その不安があるからなんだろうなと思う。
誤解は解きたいけど、僕自身、白先輩を弁護するための材料をほとんど持っていない。
せいぜい、前の事件のときに僕たちを助けてくれたことぐらいだ。
それにしたって、治安部隊から隠れるように行動している白先輩には何か後ろ暗いことがあるんだろうと、ディアナは言うので、否定材料を持たない僕にはあまり強く主張は出来ない。
実際に僕と白先輩はそう親しい訳ではないので、庇うべき根拠となるものが全くないのだ。
とは言え、二度に渡って助けてもらったことは、素直に感謝すべきだし、その点はディアナも理解している。
ディアナが問題としているのは、白先輩と関わることで、よくないことが僕に降りかかるのではないかという不安なのだ。
このことについて、僕には到底否定する材料がない。
そもそも僕自身、白先輩の周辺にきな臭いものを感じていて、そのことでなおさら意地になったように関わっていこうとしているのだと思うからだ。
でも、自分が傷つくかもしれないからと、他人の不幸から目を逸らせば、僕はもう二度とこの先の人生を楽しめないと思うんだ。
一度自分が卑怯な人間だと知ってしまった以上、そんな自分を変えようとしなければ、卑怯な人間のままで生涯を送らなければならない。
そんなことに僕は耐えられない。
僕は心弱い人間だ。
ヒーローでもなければ勇者でもない。
でもだからこそ、胸を張って生きるための矜持は必要だ。
そうでなければ、この先ずっと生きるのが辛いだけじゃないか。
そう思うから、自分のために僕は行動している。
「ここひと節ほど神薙くんが学校の授業に顔を出していないようなのだが、何か知らないか?」
「なんで学年の違う僕に聞くんですか?」
「元同じ中学ということもあるが、彼が学校に来なくなったのはあの魔王の宴事件からだ。君があの事件の解決にひと役買ったということは聞き及んでいる。何か知らないかと思ってね」
魔王の宴事件とは、丁度一節ほど前に起こった学園特区襲撃事件のことだ。
その主犯が魔王信奉者集団の人間だったことからそんな風に呼ばれるようになった。
呼び名はどっかの新聞がつけたらしい。
「詳しいことは知りませんが、被害者によるとあの犯人達はハク先輩を探していたらしいですから、気にしているんじゃないでしょうか」
犯人に拉致られた学生が「白い魔人」の存在を聞かれたという話は瞬く間に学園特区中に広まった。
そして、当然ながら三年に在籍している白先輩の存在がクローズアップされてしまうこととなったのだ。
とは言え、事件後先輩は学校に出て来ずに引きこもっているので、白先輩自身に話を聞けたマスコミはいない。
そのせいで逆に勝手な憶測による考察が成されることとなった。
当然ながらそんなことを部長が知らないはずはない。
いやもしかして、誰も知らないはずの、あの事件の際に僕たちと白先輩が協力していたということに勘付いているんだろうか? 怖い。
「まぁそれはそうなんだがね。しかしマスコミ連中はデリカシーがない。魔人種だから悪しざまに言ってもいいと思っている輩がいるようだしな」
「そうですね」
部長と意見が合うのは不本意だけど、確かに新聞とか映像ニュースとかでの白先輩の扱いは酷いと思う。
彼らはまるで先輩が犯人達を焚き付けたかのような論調を展開していたのだ。
魔人種ならそれぐらいのことをしても当たり前みたいな決めつけのコメントとか、観ていて不快なだけなので、そういったニュース元とのリンクはブロックすることにした。
その中で、白先輩が所属する法学部の『ここは資格があり学ぶ気持ちのある学生を拒絶することはない。さらに言わせていただければ、根拠のないデマの拡散は法に触れる行いですよ?』という学長コメントは清々しさを感じさせた。
この事件に関して学園特区の上層部は、犯人グループに対する厳重な抗議と、今後の学園特区の警備の有り方を見直し強化するという方針を打ち出しただけで、白先輩については触れていない。
学園特区は、いわゆる火種になりそうな学生としての白先輩を今まで通り遇するつもりのようだった。
まぁそもそもこの国の理念からして、あらゆる種族存在を受け入れるというものなのだから、その国の教育機関らしいと言えばらしいのだろう。
「しばらく姿を見せなかったおかげで学園エリアでの神薙くんに対する意見も落ち着いて、今は同情的な面が大きくなっているようだ。復帰するならタイミング的にはちょうどいいと思うのだけどね」
「そうですね」
まるで白先輩が世論が落ち着くのを見計らっているかのような物言いだけど、あのときの白先輩の様子からして、今後白先輩は学校に登校する気はなさそうだった。
聞いた話によると白先輩は優秀な生徒だったので、すでに単位の八割以上を消化しているとの話だった。このまま学校を辞めてしまうのはもったいないと思うんだよね。
なによりも、犯罪者に負けるような形で勉強を諦めるというのは、他人事ながらとても腹が立つことだと思う。
余計なことかもしれないけど、余計なことをするのは僕らしいという白先輩のお墨付きだからね、仕方ないね。
「イツキ……」
ディアナが不安そうに僕を見るけれど、その顔に微笑みかけて、僕は一つの決意を抱いたのだった。
―― ◇◇◇ ――
「結局ハルの力はよくわからないってこと?」
ディアナの持つカバンには、ハルの作った不思議な枯れない花がアクセサリーのように飾られている。
なんとなくディアナに身に着けていて欲しいと思って、金色の鎖をつけてアクセサリーのように加工したのだ。
「今の段階ではね。昔は妖魔と人間はしょっちゅう交流していて不思議なこともたくさんあったらしいんだけど。物語として作られた話と実話が入り混じって、何が本当かわからないらしい。最近は妖魔と人間の関わり合いが薄れてしまっているんで、逆にわからないことが多すぎて判断出来ないんだって」
「なんだか複雑だね」
ディアナのカバンの金属部分と花が触れ合って、涼しげなチリリリ……という音がする。
当のハルはディアナの肩に頭を乗っけて体をぶらぶらさせるという新しい遊びを楽しんでいた。
普通の生物があれをやると首が締まって死んでしまいそうだけど、妖魔であるハルにはただ楽しいだけの遊びであるらしい。
見ているこっちははらはらするけどね。
「何かを生み出すことで有名なのが水の幻想種族の人魚だよね。人魚の涙は真珠のような護り石になって船乗りを守るって言われている」
「ということはこの花も私たちを護ってくれるのかも」
「そうだね」
そんな話をしながら、僕たちは街の寂れた路地へと入り込んだ。
僕が白先輩を探してみると言ったら、ディアナがそれに同行すると言い出したのだ。
特に拒否するようなことでもなかったので、僕たちは一緒に行動することとなった。
とは言え、ディアナはずっと白先輩をあまり信用していないようで、僕との同行も、その不安があるからなんだろうなと思う。
誤解は解きたいけど、僕自身、白先輩を弁護するための材料をほとんど持っていない。
せいぜい、前の事件のときに僕たちを助けてくれたことぐらいだ。
それにしたって、治安部隊から隠れるように行動している白先輩には何か後ろ暗いことがあるんだろうと、ディアナは言うので、否定材料を持たない僕にはあまり強く主張は出来ない。
実際に僕と白先輩はそう親しい訳ではないので、庇うべき根拠となるものが全くないのだ。
とは言え、二度に渡って助けてもらったことは、素直に感謝すべきだし、その点はディアナも理解している。
ディアナが問題としているのは、白先輩と関わることで、よくないことが僕に降りかかるのではないかという不安なのだ。
このことについて、僕には到底否定する材料がない。
そもそも僕自身、白先輩の周辺にきな臭いものを感じていて、そのことでなおさら意地になったように関わっていこうとしているのだと思うからだ。
でも、自分が傷つくかもしれないからと、他人の不幸から目を逸らせば、僕はもう二度とこの先の人生を楽しめないと思うんだ。
一度自分が卑怯な人間だと知ってしまった以上、そんな自分を変えようとしなければ、卑怯な人間のままで生涯を送らなければならない。
そんなことに僕は耐えられない。
僕は心弱い人間だ。
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