39 / 46
精霊の娘
しおりを挟む
「あの・・・・・・」
両親のなれ初めと自分が産まれたとされる経緯を聞かされたアイメリアだが、なかなかそれを現実として受け入れることはできなかった。
それでも、もしその話が事実ならば、いかに飲み込み難い話でも、受け入れなければならない。
「そもそも、どうして私はザイス家に養子に出されたのでしょうか?」
だからアイメリアは問うことにした。
自分自身にとって、痛みを伴うその問いを……。
アイメリアとて、自分の本当の両親について考えたことは何度もある。
ザイスの義理の両親が、建前だけとは言え、一応娘として育てたのだ。
亡くなった親族の娘を、ザイス夫婦がいやいや引き取った、というのが、使用人の間ではごく一般的な予想で、幼いアイメリアは、その言葉を真実だと思っていた。
しかし、事実は違ったのだ。
今目の前にいる父や、精霊になったという母は、ザイス一家とは何の血の繋がりもないらしい。
アイメリアの本当の親は、見知らぬ他人に幼い我が子を預けたのである。
そこにどんな意図があったのか、アイメリアには全く理解ができなかった。
もしかすると、父は祭司長となったから、立場的に子どもの存在が邪魔になったのかもしれない。
そんなふうに考えることもできた。
そしてその考えは、アイメリアをひどく悲しい気持ちにしてしまう。
そのとき、悲しげなアイメリアをいつくしむような優しい声が聞こえた。
「愛しい娘。私たちはあなたを手放したくなどなかったのです。でも、私たちといれば、あなたも私たちと同じように閉じ込められて育つことになってしまう。私には人の規則はよくわからないのだけれど、あなたが自由にどこにも行けないのは嫌だと思ったの」
姿はないが、それが母である精霊だと教わったアイメリアは、その声に確かな自分への愛情を感じ取る。
常に共に在ったささやき声たちと同じように、いつわりのあり得ないまっすぐな声だったのだ。
その声の暖かさに、アイメリアの不安でしぼんでいた心は、花開く前のつぼみのように少しだけ膨らんだ。
「私にもアリアと同じ思いはあった。だが、人間である私の場合は、もっと打算的な考えによるものだ。精霊と交わる祭司は家族を持ってはならないという決まりが精霊神殿にはあり、神殿の者たちは例外を認めることがなかった。しかしどう考えても、幼い赤子を親から引き離すのは人の正しき振るまいではない。そう考えた私は、だいぶ抵抗してね。神殿側もとうとう少しだけこちらの言い分を認めたのだ」
祭司長オーディアンスは苦々しげな顔をした。
「彼らはいずれ娘は神殿に御子として呼び戻そうと言った。それまでは信仰心の篤い裕福な家庭で育ててもらう。……それは、娘を手放すことと引き換えるほどには魅力的な提案に思えた。結局、私は豊かな暮らしをうらやんだのだ。寒村育ちの私たちは貧しかったから、娘には豊かな暮らしをして欲しかった。・・・・・・それが、あのような強欲な者のつけいる隙となってしまった。君には、どう謝っても足りない愚かさだった」
深く頭を下げる祭司長から、その立場ゆえの威厳が消え失せ、ただ、肩を落とした悲しい父親がいた。
その姿を見て、アイメリアはやっと自分の両親が目前の彼らであることを実感することができたのである。
「私は、不幸に育った訳ではありません。お顔を上げてください」
だから、アイメリアは告げた。
「私は飢えることも、住む場所に困ることもありませんでした。家族の愛情は与えられはしませんでしたが、愛情を注いでくれる人はいました。家の外に出られたのは最近でしたけど、そのあとも、とてもいい方に助けていただいたのですよ。これで文句を言ったら怒られてしまいます」
そしてにっこりと笑う。
冷たくされた悲しみよりも、暖かい手を差しのべてくれた人への感謝が深い。
そしてその人たちには、この神殿の奥で育っていたら決して会えなかっただろう。
そのことがわかるからこそ、アイメリアは外で自分を育てさせる決意をした両親に感謝の気持ちを抱いた。
「私をこの世に産み出していただき、ありがとうございます。お父さま、お母さま」
涙の跡の残る顔を上げた父と、姿は見えないけれど存在は確かに感じる母。
失ったと思っていた家族は、ちゃんと存在していた。
「アイメリア・・・・・・」
父は、感極まったようにまた涙を流す。
一方で母には、人間的な感情の揺れはあまりないようだった。
愛情の在り方が人とは違うのだろう。
「お帰りなさい。私の娘。それと、あなたのお友だちを私に紹介してちょうだい」
母はそうアイメリアの耳元でささやく。
「お友だち……、ですか?」
「ええ、すっかり萎縮して殻にとじ込もって隠れてしまっているけれど、あなたの周りにぴったりとくっついている小さな精霊たちがいるのがわかるわ。きっと私の放つ感情が強すぎるのね。少し抑えるから出てきても大丈夫よ」
大精霊たるアイメリアの母アリアがそう言うと、アイメリアの耳元に、聞き慣れた声が届いた。
「こ、こわく、ない?」
「か、隠れてなんかないやい!」
「おは、よう?」
ずっとアイメリアと共に在りながら、ほかの誰にも存在を理解してもらえなかった小さなささやき声たちが戻って来たのだ。
いや、母の言葉によると、どうやらずっとアイメリアにくっついて隠れていたらしい。
「よかった! みんな、無事だったのね! おかえりなさい」
失ったと思った彼らの声を聞いて心からほっとしたアイメリアは、ようやく満面の笑顔となったのだった。
両親のなれ初めと自分が産まれたとされる経緯を聞かされたアイメリアだが、なかなかそれを現実として受け入れることはできなかった。
それでも、もしその話が事実ならば、いかに飲み込み難い話でも、受け入れなければならない。
「そもそも、どうして私はザイス家に養子に出されたのでしょうか?」
だからアイメリアは問うことにした。
自分自身にとって、痛みを伴うその問いを……。
アイメリアとて、自分の本当の両親について考えたことは何度もある。
ザイスの義理の両親が、建前だけとは言え、一応娘として育てたのだ。
亡くなった親族の娘を、ザイス夫婦がいやいや引き取った、というのが、使用人の間ではごく一般的な予想で、幼いアイメリアは、その言葉を真実だと思っていた。
しかし、事実は違ったのだ。
今目の前にいる父や、精霊になったという母は、ザイス一家とは何の血の繋がりもないらしい。
アイメリアの本当の親は、見知らぬ他人に幼い我が子を預けたのである。
そこにどんな意図があったのか、アイメリアには全く理解ができなかった。
もしかすると、父は祭司長となったから、立場的に子どもの存在が邪魔になったのかもしれない。
そんなふうに考えることもできた。
そしてその考えは、アイメリアをひどく悲しい気持ちにしてしまう。
そのとき、悲しげなアイメリアをいつくしむような優しい声が聞こえた。
「愛しい娘。私たちはあなたを手放したくなどなかったのです。でも、私たちといれば、あなたも私たちと同じように閉じ込められて育つことになってしまう。私には人の規則はよくわからないのだけれど、あなたが自由にどこにも行けないのは嫌だと思ったの」
姿はないが、それが母である精霊だと教わったアイメリアは、その声に確かな自分への愛情を感じ取る。
常に共に在ったささやき声たちと同じように、いつわりのあり得ないまっすぐな声だったのだ。
その声の暖かさに、アイメリアの不安でしぼんでいた心は、花開く前のつぼみのように少しだけ膨らんだ。
「私にもアリアと同じ思いはあった。だが、人間である私の場合は、もっと打算的な考えによるものだ。精霊と交わる祭司は家族を持ってはならないという決まりが精霊神殿にはあり、神殿の者たちは例外を認めることがなかった。しかしどう考えても、幼い赤子を親から引き離すのは人の正しき振るまいではない。そう考えた私は、だいぶ抵抗してね。神殿側もとうとう少しだけこちらの言い分を認めたのだ」
祭司長オーディアンスは苦々しげな顔をした。
「彼らはいずれ娘は神殿に御子として呼び戻そうと言った。それまでは信仰心の篤い裕福な家庭で育ててもらう。……それは、娘を手放すことと引き換えるほどには魅力的な提案に思えた。結局、私は豊かな暮らしをうらやんだのだ。寒村育ちの私たちは貧しかったから、娘には豊かな暮らしをして欲しかった。・・・・・・それが、あのような強欲な者のつけいる隙となってしまった。君には、どう謝っても足りない愚かさだった」
深く頭を下げる祭司長から、その立場ゆえの威厳が消え失せ、ただ、肩を落とした悲しい父親がいた。
その姿を見て、アイメリアはやっと自分の両親が目前の彼らであることを実感することができたのである。
「私は、不幸に育った訳ではありません。お顔を上げてください」
だから、アイメリアは告げた。
「私は飢えることも、住む場所に困ることもありませんでした。家族の愛情は与えられはしませんでしたが、愛情を注いでくれる人はいました。家の外に出られたのは最近でしたけど、そのあとも、とてもいい方に助けていただいたのですよ。これで文句を言ったら怒られてしまいます」
そしてにっこりと笑う。
冷たくされた悲しみよりも、暖かい手を差しのべてくれた人への感謝が深い。
そしてその人たちには、この神殿の奥で育っていたら決して会えなかっただろう。
そのことがわかるからこそ、アイメリアは外で自分を育てさせる決意をした両親に感謝の気持ちを抱いた。
「私をこの世に産み出していただき、ありがとうございます。お父さま、お母さま」
涙の跡の残る顔を上げた父と、姿は見えないけれど存在は確かに感じる母。
失ったと思っていた家族は、ちゃんと存在していた。
「アイメリア・・・・・・」
父は、感極まったようにまた涙を流す。
一方で母には、人間的な感情の揺れはあまりないようだった。
愛情の在り方が人とは違うのだろう。
「お帰りなさい。私の娘。それと、あなたのお友だちを私に紹介してちょうだい」
母はそうアイメリアの耳元でささやく。
「お友だち……、ですか?」
「ええ、すっかり萎縮して殻にとじ込もって隠れてしまっているけれど、あなたの周りにぴったりとくっついている小さな精霊たちがいるのがわかるわ。きっと私の放つ感情が強すぎるのね。少し抑えるから出てきても大丈夫よ」
大精霊たるアイメリアの母アリアがそう言うと、アイメリアの耳元に、聞き慣れた声が届いた。
「こ、こわく、ない?」
「か、隠れてなんかないやい!」
「おは、よう?」
ずっとアイメリアと共に在りながら、ほかの誰にも存在を理解してもらえなかった小さなささやき声たちが戻って来たのだ。
いや、母の言葉によると、どうやらずっとアイメリアにくっついて隠れていたらしい。
「よかった! みんな、無事だったのね! おかえりなさい」
失ったと思った彼らの声を聞いて心からほっとしたアイメリアは、ようやく満面の笑顔となったのだった。
236
あなたにおすすめの小説
殿下に寵愛されてませんが別にかまいません!!!!!
さくら
恋愛
王太子アルベルト殿下の婚約者であった令嬢リリアナ。けれど、ある日突然「裏切り者」の汚名を着せられ、殿下の寵愛を失い、婚約を破棄されてしまう。
――でも、リリアナは泣き崩れなかった。
「殿下に愛されなくても、私には花と薬草がある。健気? 別に演じてないですけど?」
庶民の村で暮らし始めた彼女は、花畑を育て、子どもたちに薬草茶を振る舞い、村人から慕われていく。だが、そんな彼女を放っておけないのが、執着心に囚われた殿下。噂を流し、畑を焼き払い、ついには刺客を放ち……。
「どこまで私を追い詰めたいのですか、殿下」
絶望の淵に立たされたリリアナを守ろうとするのは、騎士団長セドリック。冷徹で寡黙な男は、彼女の誠実さに心を動かされ、やがて命を懸けて庇う。
「俺は、君を守るために剣を振るう」
寵愛などなくても構わない。けれど、守ってくれる人がいる――。
灰の大地に芽吹く新しい絆が、彼女を強く、美しく咲かせていく。
プリン食べたい!婚約者が王女殿下に夢中でまったく相手にされない伯爵令嬢ベアトリス!前世を思いだした。え?乙女ゲームの世界、わたしは悪役令嬢!
山田 バルス
恋愛
王都の中央にそびえる黄金の魔塔――その頂には、選ばれし者のみが入ることを許された「王都学院」が存在する。魔法と剣の才を持つ貴族の子弟たちが集い、王国の未来を担う人材が育つこの学院に、一人の少女が通っていた。
名はベアトリス=ローデリア。金糸を編んだような髪と、透き通るような青い瞳を持つ、美しき伯爵令嬢。気品と誇りを備えた彼女は、その立ち居振る舞いひとつで周囲の目を奪う、まさに「王都の金の薔薇」と謳われる存在であった。
だが、彼女には胸に秘めた切ない想いがあった。
――婚約者、シャルル=フォンティーヌ。
同じ伯爵家の息子であり、王都学院でも才気あふれる青年として知られる彼は、ベアトリスの幼馴染であり、未来を誓い合った相手でもある。だが、学院に入ってからというもの、シャルルは王女殿下と共に生徒会での活動に没頭するようになり、ベアトリスの前に姿を見せることすら稀になっていった。
そんなある日、ベアトリスは前世を思い出した。この世界はかつて病院に入院していた時の乙女ゲームの世界だと。
そして、自分は悪役令嬢だと。ゲームのシナリオをぶち壊すために、ベアトリスは立ち上がった。
レベルを上げに励み、頂点を極めた。これでゲームシナリオはぶち壊せる。
そう思ったベアトリスに真の目的が見つかった。前世では病院食ばかりだった。好きなものを食べられずに死んでしまった。だから、この世界では美味しいものを食べたい。ベアトリスの食への欲求を満たす旅が始まろうとしていた。
婚約者を譲れと姉に「お願い」されました。代わりに軍人侯爵との結婚を押し付けられましたが、私は形だけの妻のようです。
ナナカ
恋愛
メリオス伯爵の次女エレナは、幼い頃から姉アルチーナに振り回されてきた。そんな姉に婚約者ロエルを譲れと言われる。さらに自分の代わりに結婚しろとまで言い出した。結婚相手は貴族たちが成り上がりと侮蔑する軍人侯爵。伯爵家との縁組が目的だからか、エレナに入れ替わった結婚も承諾する。
こうして、ほとんど顔を合わせることない別居生活が始まった。冷め切った関係になるかと思われたが、年の離れた侯爵はエレナに丁寧に接してくれるし、意外に優しい人。エレナも数少ない会話の機会が楽しみになっていく。
(本編、番外編、完結しました)
地味で器量の悪い公爵令嬢は政略結婚を拒んでいたのだが
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
心優しいエヴァンズ公爵家の長女アマーリエは自ら王太子との婚約を辞退した。幼馴染でもある王太子の「ブスの癖に図々しく何時までも婚約者の座にいるんじゃない、絶世の美女である妹に婚約者の座を譲れ」という雄弁な視線に耐えられなかったのだ。それにアマーリエにも自覚があった。自分が社交界で悪口陰口を言われるほどブスであることを。だから王太子との婚約を辞退してからは、壁の花に徹していた。エヴァンズ公爵家てもつながりが欲しい貴族家からの政略結婚の申し込みも断り続けていた。このまま静かに領地に籠って暮らしていこうと思っていた。それなのに、常勝無敗、騎士の中の騎士と称えられる王弟で大将軍でもあるアラステアから結婚を申し込まれたのだ。
ワザと醜い令嬢をしていた令嬢一家華麗に亡命する
satomi
恋愛
醜く自らに魔法をかけてケルリール王国王太子と婚約をしていた侯爵家令嬢のアメリア=キートウェル。フェルナン=ケルリール王太子から醜いという理由で婚約破棄を言い渡されました。
もう王太子は能無しですし、ケルリール王国から一家で亡命してしまう事にしちゃいます!
公爵令嬢ですが、実は神の加護を持つ最強チート持ちです。婚約破棄? ご勝手に
ゆっこ
恋愛
王都アルヴェリアの中心にある王城。その豪奢な大広間で、今宵は王太子主催の舞踏会が開かれていた。貴族の子弟たちが華やかなドレスと礼装に身を包み、音楽と笑い声が響く中、私——リシェル・フォン・アーデンフェルトは、端の席で静かに紅茶を飲んでいた。
私は公爵家の長女であり、かつては王太子殿下の婚約者だった。……そう、「かつては」と言わねばならないのだろう。今、まさにこの瞬間をもって。
「リシェル・フォン・アーデンフェルト。君との婚約を、ここに正式に破棄する!」
唐突な宣言。静まり返る大広間。注がれる無数の視線。それらすべてを、私はただ一口紅茶を啜りながら見返した。
婚約破棄の相手、王太子レオンハルト・ヴァルツァーは、金髪碧眼のいかにも“主役”然とした青年である。彼の隣には、勝ち誇ったような笑みを浮かべる少女が寄り添っていた。
「そして私は、新たにこのセシリア・ルミエール嬢を伴侶に選ぶ。彼女こそが、真に民を導くにふさわしい『聖女』だ!」
ああ、なるほど。これが今日の筋書きだったのね。
【完結】嫌われ公女が継母になった結果
三矢さくら
恋愛
王国で権勢を誇る大公家の次女アデールは、母である女大公から嫌われて育った。いつか温かい家族を持つことを夢見るアデールに母が命じたのは、悪名高い辺地の子爵家への政略結婚。
わずかな希望を胸に、華やかな王都を後に北の辺境へと向かうアデールを待っていたのは、戦乱と過去の愛憎に囚われ、すれ違いを重ねる冷徹な夫と心を閉ざした継子だった。
完】異端の治癒能力を持つ令嬢は婚約破棄をされ、王宮の侍女として静かに暮らす事を望んだ。なのに!王子、私は侍女ですよ!言い寄られたら困ります!
仰木 あん
恋愛
マリアはエネローワ王国のライオネル伯爵の長女である。
ある日、婚約者のハルト=リッチに呼び出され、婚約破棄を告げられる。
理由はマリアの義理の妹、ソフィアに心変わりしたからだそうだ。
ハルトとソフィアは互いに惹かれ、『真実の愛』に気付いたとのこと…。
マリアは色々な物を継母の連れ子である、ソフィアに奪われてきたが、今度は婚約者か…と、気落ちをして、実家に帰る。
自室にて、過去の母の言葉を思い出す。
マリアには、王国において、異端とされるドルイダスの異能があり、強力な治癒能力で、人を癒すことが出来る事を…
しかしそれは、この国では迫害される恐れがあるため、内緒にするようにと強く言われていた。
そんな母が亡くなり、継母がソフィアを連れて屋敷に入ると、マリアの生活は一変した。
ハルトという婚約者を得て、家を折角出たのに、この始末……。
マリアは父親に願い出る。
家族に邪魔されず、一人で静かに王宮の侍女として働いて生きるため、再び家を出るのだが………
この話はフィクションです。
名前等は実際のものとなんら関係はありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる